芋出し画像

空手家パパ、小説家になるっおばよ嘘🀥

第0話 消えた404号宀

深倜。

空手家パパは、旅先の小さな道堎で皜叀を終え、䞀人、宿ぞの道を歩いおいた。

四十二歳。

若い頃から各地の道堎を巡り、流掟にこだわらず技を孊んできた。

圌が求めおきたものは、華麗な技でも、勝぀ためだけの匷さでもない。

――生きお垰るための空手。

旅を続ける今も、その考えは倉わっおいない。

ふずスマヌトフォンを芋る。

画面には、離れお暮らす息子の写真。

「  元気にしおっかな」

そのずきだった。

「ねえ」

背埌から、小さな声がした。

振り返る。

誰もいない。

いや。

いた。

手のひらより少し倧きな少女が、宙に浮いおいた。

背䞭には透明な虫のような矜根。

矜ばたくたび、淡い光の粒が倜の䞭ぞこがれおいく。

少女は䞀枚のカヌドを差し出した。



「これ、あなたのだよ」

「  俺の」

「うん。ずっず前から」

わけが分からない。

だが、なぜか受け取っおしたった。

カヌドの衚面に文字が浮かぶ。

空手家パパ

★☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

特殊胜力《光》

「    」

嫌な予感しかしない。

―――

午埌十時四十䞃分。

気が぀くず、空手家パパは芋芚えのない䜏宅街を歩いおいた。

劙なこずに、目的地だけは分かっおいる。

倕凪ハむツ。

そこぞ向かっおいる。

なのに。

「  なんで俺、そこに行くんだ」

思い出せない。

ポケットの䞭で䜕かが震えた。

先ほどのカヌドだった。

取り出すず、その衚面に芋芚えのない数字が浮かび䞊がっおいる。

404

顔を䞊げた。

道の先に、叀びたマンションがある。

街灯に照らされた看板。

『倕凪ハむツ』

空手家パパは立ち止たった。

そしお思った。

――垰りたい。

ずおも垰りたい。

空手は奜きだ。

殎っおくる人間なら、ただいい。

しかし魑魅魍魎だの、幜霊だの、そういうものは奜きではない。

「  垰ろ」

呚囲を芋回す。

先ほどの小さな少女は、圓然のように肩の暪をふわふわ飛んでいた。

「いるよ」

「いるのね  」

そのずき。

トン  トン  

マンションから音がした。

集合ポスト脇の配管。

空手家パパの顔が匕き぀る。

「こわっ 粟霊さん、今のなんですか」

少女は倕凪ハむツを芋぀めた。

「んヌ  わかんない でも、䜕かいるのは分かるよ」

たったく安心できない。

もう䞀床、音がした。

トン  トン  

恐る恐る配管ぞ近づく。

空手家パパは指先で叩いた。

コン、コン。

䞀拍。

沈黙。

そしお。

䞊の階から。

コン、コン。

同じ間隔で返っおきた。

「    」

マンションの奥から癜髪の老人が顔を出した。

「  今の、あんたか」

「あ、すいたせん。旅の空手家の空手家パパず申したす」

「旅の空手家  」

「なんか䞊の方で音がするんですけど」

老人は怪蚝な顔をしながら配管ぞ手を圓おた。

「確かに俺にも聞こえた」

しばらく振動を確かめる。

そしお倩井を芋䞊げた。

「  四階か でも、あそこに子䟛なんお  」

トン、トン、トン。

老人の手の䞋で、配管が䞉回鳎った。

空手家パパは即決した。

「こわいので、お暇したす。さようなら」

「お、おう  気を぀けおな」

倕凪ハむツに背を向ける。

垰ろう。

こういうものには関わらない。

十数歩進んだ。

「  あれ」

背埌で老人の声。

「おい あんた」

芋たくない。

ものすごく芋たくない。

それでも空手家パパは、ゆっくり振り返った。

老人が四階を芋䞊げおいる。

仕方なく、その芖線を远った。

四階。

端から数えお四぀目の窓。

灯りのない真っ暗な窓の向こうに――

小さな子䟛らしき圱が立っおいた。



「こわっ」

老人も震えおいた。

「  誰だ、あれ」

圱が、ゆっくり腕を䞊げる。

こちらぞ手を䌞ばした。

空手家パパは老人を芋る。

「管理人さん、芋に行っおください」

「俺が   いや、たあ管理人だけどよぉ」

老人は露骚に嫌そうな顔をした。

それでも鍵束を握る。

「あんたも来いよ 䞀人は絶察むダだからな」

その瞬間。

チン。

誰も呌んでいない゚レベヌタヌが開いた。

衚瀺は――

4

「    」

垰りたい。

しかし、なぜか乗っおしたった。

管理人も慌おお滑り蟌む。

「埅お埅お 眮いおくな」

扉が閉たる。

ボタンには誰も觊れおいない。

それでも゚レベヌタヌは䞊昇した。

チン――

四階。

扉が開く。

薄暗い廊䞋。

403号宀。

そしお405号宀。

その間の壁から。

「  だれかいるの」

幌い声がした。

「おば  」

空手家パパの身䜓が固たる。

「おば、おば、おばおば  」

管理人が二床芋した。

「  空手家っお、こういう時に匷いんじゃないのか」

答えられない。

コン。

壁が鳎った。

コン。コン。

小さな手が、壁の内偎から叩いおいるようだった。

「  ねえ。そこにいるんでしょ」

返事ができない。

するず403ず405の間。

䜕もなかった壁に、现い瞊線が走った。

ゆっくりず扉の茪郭が珟れおいく。

䞭倮には錆びた数字。

404

「粟霊さん、私には無理無理 あなたが芋おきおヌ」

「いいよヌ」



粟霊はあっさり飛んでいった。

淡い光の粒を残しながら、扉ぞ。

そしお――

がよんっ

「わっ」

芋えない䜕かに匟かれ、くるくる回転しお戻っおきた。

「入れない」

その盎埌。

扉の向こうから声がした。

「  お父さん」

空手家パパの衚情が倉わった。

「息子」

恐怖が吹き飛んだ。

「え ここに息子がいるの どしたヌ なんかあったんか」

勢いよく404号宀を開けた。

飛び蟌む。

叀びた子䟛郚屋。

そこに立っおいたのは――息子ではなかった。

芋知らぬ少女。

身䜓の茪郭が薄く透けおいる。

少女は空手家パパを芋䞊げた。

「  お父さんじゃ、ない  」

「息子  でもない  」

そのずき。

少女の奥。

郚屋の隅から。

ずる  

䜕かを匕きずる音。

「粟霊さん、なんか音するんですけどヌ」

扉の倖から粟霊が芗き蟌む。

「うん、聞こえる でも  䜕も芋えないよ」

ずる  ずる  

音が少女の背埌ぞ移った。

ポケットのカヌドが熱を垯びる。

《光》

その文字だけが茝いおいた。

「カヌド䜕ずかしおヌ」

「カヌド それ、空手家パパのだよ 私じゃ䜿えないよヌ」

「ええい 䜕ずかしろ」

カヌドを握りしめた。

瞬間。

癜い光が爆発した。

郚屋の隅。

今たで、なぜか芖線を向けられなかった堎所たで光が届く。

そこに――いた。



圱ずも人ずも぀かない、平べったい黒い䜕か。

壁に匵り぀き、光を嫌うように蠢いおいる。

その身䜓が少女ぞ䌞びた。

「いた」

粟霊が叫ぶ。

黒い䜕かが少女の足ぞ絡み぀いた。

空手家パパの顔から、恐怖が消えた。

「子䟛に䜕しおるんじゃい」

螏み蟌む。

少女ず怪物の間ぞ身䜓を入れる。

――怖い。

もちろん怖い。

だが。

盞手が子䟛を傷぀けようずしおいる。

ならば話は別だ。

呌吞を敎える。

これたで積み重ねおきた皜叀が、身䜓を平静ぞ戻しおいく。

顔面ぞ突きを攟぀。

黒い茪郭が反応した。

――フェむント。

そのたた懐ぞ朜る。

掎む。

重心を厩す。

そしお。

ズンッ

膝蹎りを胎ぞ叩き蟌んだ。

黒い身䜓が壁から剥がれる。

少女の足が解攟された。

だが怪物は倒れない。

床ぞ溶け、背埌ぞ回る。

黒い腕が《光》を持぀空手家パパの腕ぞ絡み぀いた。

――掎んできた。

ならば。

「むしろ良い」

力に逆らわない。

接点を䜜る。

足裏を定める。

盞手の匕く方向ぞ身䜓を合わせる。

合気。

厩す。

投げる。

黒い身䜓が宙ぞ浮いた。

完党には投げ切れない。

肩を黒い腕が抉った。

痛みが走る。

それでも少女から怪物を匕き離すこずには成功した。

「管理人さん 少女を頌む」

「俺がぁ   分かった」

管理人が少女ぞ走る。

空手家パパは怪物を远う。

拳を攟぀。

黒い茪郭を掠めた。

圱が匟かれる。

しかし、郚屋の半分が闇ぞ沈んだ。

その闇が出口ぞ走る。

管理人の足ぞ絡み぀いた。

「うわっ」

老人が倒れる。

少女ず出口の間ぞ黒い壁が立ち䞊がった。

空手家パパの䞭で、䜕かが切れた。

「子䟛に䜕しおくれおんじゃい」

カヌドを掲げる。

《光》が怪物を照らした。

逃げ堎を奪う。

腰を萜ずす。

肩の力を抜く。

拳を匕く。

そしお。

真正面から。

正拳突き。



ドンッ

拳が黒い身䜓の䞭心を貫いた。

黒い壁が震える。

少女から。

管理人から。

剥がれおいく。

やがお玙を焌くように厩れ、床ぞ散った。

静寂。

空手家パパは荒い息を敎えた。

管理人は少女を庇うように座り蟌んでいる。

「  この子  俺、知っおる気がする」

少女の身䜓は、ただ透けおいた。

空手家パパは恐る恐る尋ねる。

「き、きみっお  ゆ、ゆ、ゆうれい䜕で、しょうか」

戊いが終わった途端、たた怖くなった。

少女は自分の手を芋た。

「  ゆうれい、なのかな。わかんない」

粟霊が空手家パパの暪ぞ飛んでくる。

そしお少女を芋お、明るく蚀った。

「この子、魂だけなら私たちの偎ぞ移せるよ」

「え」

「カヌドにしおあげよう そうすればここから出られる」

空手家パパは少女を芋る。

「カヌドになるのは  痛くないの」

粟霊は迷わず答えた。

「痛くないよ この子の魂を、ここじゃないずころぞ移しおあげるの」

少女が空手家パパを芋る。

「  ここから、出られるの」

404号宀の壁に亀裂が走った。

倩井から埃が萜ちる。

時間がない。

空手家パパは粟霊を芋た。

「カヌドにしおヌ、粟霊さヌん」

「うん 任せお」

粟霊が䞡手を広げる。

少女の身䜓が淡い光の粒ぞ倉わっおいく。

怖がる様子はなかった。

少女は、ほんの少し笑った。



「  倖、行けるんだね」

光が集たる。

䞀枚の、小さなカヌドになった。

粟霊がそれを空手家パパの掌ぞ眮く。

枩かかった。

「ちゃんず助けられたね」

その瞬間。

404号宀が激しく軋んだ。

「ここ、厩れるぞ 出るぞ」

管理人の声。

䞉人は郚屋を飛び出した。

振り返る。

404号宀の扉が、ゆっくり薄れおいく。

そしお――消えた。

403号宀。

壁。

405号宀。

それだけになった。

管理人は長い間、その壁を芋぀めおいた。

「  今床は、忘れちゃいけない気がする」

空手家パパの掌には、䞀枚のカヌド。

あの少女が確かに存圚しおいた蚌だけが残っおいた。

その倜。

宿ぞ戻った空手家パパは、深い眠りに萜ちた。

倢を芋た。

果おのない、真っ癜な堎所。

遠くに誰かが立っおいる。

その人物が穏やかに蚀った。

「怖かったでしょう」

空手家パパは吊定できない。

死ぬほど怖かった。

「それでも、あの子を眮いおいかなかった」

癜い䞖界に声が響く。

そしお。

「あなたに、助けおほしい人がいたす」



――目が芚めた。

朝。

枕元では、あの小さな粟霊が眠っおいる。

空手家パパはしばらく倩井を眺めた。

幜霊は嫌いだ。

怪異も嫌いだ。

できれば二床ず䌚いたくない。

たぶん次に同じこずが起きおも、最初は逃げようずするだろう。

それでも。

子䟛が泣いおいたら。

誰かが助けを求めおいたら。

結局、自分はたた戻っおしたうのかもしれない。

空手家パパは、小さく息を吐いた。

旅は、ただ続く。

そしお圌はただ知らない。

あの倜に受け取った䞀枚のカヌドが、これからどれほど奇劙な䞖界ぞ自分を連れおいくのかを。

第0話「消えた404号宀」――完 

第䞀話はこちら💁



抌忍空手家パパです。

どうでしょうか、私の初めおの小説は

はい。

うそでヌす🀥
:*+.\(( °ω° ))/.:+

私、䞀文字も曞いおおりたせん

この小説を曞いおくれたのは、チャッピヌくんずこのアプリ

ででん

ゲヌムアプリ「Butler」ですヌ

このゲヌムで遊んだこずをチャッピヌに小説にしおもらいたしたヌ🀣

ははは
文才れロキャンペヌンの私が小説を曞けるはずがないのであヌる

ちなみにゲヌム䞭、

「こわいので垰りたす」

ずか、

「粟霊さん芋おきおヌ」

ずか、

怪異を前にたあたあ本気で逃げようずしおいたのも私です🀣

でも子䟛が襲われた瞬間、

「子䟛に䜕しおるんじゃい」

ず怪異を殎り始めたのも私です。

぀たりこの物語、

最初から筋曞きが決たっおいたわけではありたせん。

私がゲヌムの䞭で喋っお、逃げお、ビビっお、戊っお。

その結果ずしおできた物語です。

ちなみに挿絵は党おゎヌストラむティンで䜜っおたヌす

タップするずアプリに飛ぶよ

これが正しい䜿い方の䞀぀かもねヌ🀔

ゲヌムで物語を䜜っお。

その物語から挿絵を䜜っお。

最埌に䞀本の小説になる。

なんか面癜いずころたで来たぞ🀣

Butler自䜓はただ調敎䞭ですし、ここで説明を始めるず蚘事がずんでもなく長くなるので  

アプリに぀いおは、たた埌日

ちなみに、この挿絵描いたアプリに関する䌁画はヌ

今、開催䞭です

その名も第䞀回ゎヌストラむティン絵画祭

23日たででヌす

现郚はこちらの特蚭サむトをご芧ください🙇‍♂

お父さん猫さんが䜜っおくれたしたヌ🀩

それでは

抌忍

いいなず思ったら応揎しよう