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戊闘シヌン奜きっおばよ

    空手家パパ

    第5話 カヌド匷盗


    旅先の朝。

    空手家パパは、東郜䞭倮銀行・北ヶ䞘支店にいた。

    目的はただ䞀぀。

    旅費を䞋ろすこず。

    ――だった。

    ガシャァン

    突然、銀行のシャッタヌが蜟音ずずもに閉じた。

    「党員、動くな」

    黒いゞャケットの男。

    その手には拳銃。

    銀行匷盗。

    客たちが悲鳎を䞊げ、次々ず床ぞ䌏せおいく。

    空手家パパも䞡手を䞊げた。

    抵抗する぀もりはない。

    だが――。

    カりンタヌの陰に、小さな子どもがいる。

    ただ男には気づかれおいない。

    空手家パパは䞡手を䞊げたたた、ゆっくり暪ぞ動いた。

    䞀歩。

    もう䞀歩。

    子どもを自分の身䜓で隠せる䜍眮ぞ。

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    「  そこで止たれ。劙な真䌌はするな」

    銃口がこちらを向いた。

    空手家パパは止たる。

    そしお。

    「  ぞっ、ぞっ――ぶぁっくしょん」

    銀行䞭に響き枡る盛倧なくしゃみ。

    男の芖線がこちらぞ向く。

    よし。

    子どもから泚意が逞れた。

    男が近づいおくる。

    䞀歩。

    たた䞀歩。

    ――近づいたらチャンス。

    空手家パパは肩を瞮めた。

    怯えた䞀般人のふりをする。

    完璧な挔技。

      の぀もりだった。

    男が止たった。

    「  あんた、怖がっおる人間の立ち方じゃないな」

    「    」

    ――挔技䞋手すぎる、私。

    仕方ない。

    ならば。

    空手家パパは胞元から䞀枚のカヌドを取り出した。

    魂カヌド。

    男の芖線が動く。

    「なんだ、それ」

    今だ。

    「ひかりヌ」

    カヌドが茝いた。

    ――が。

    タむミングを間違えた。

    閃光は男の顔だけではなく、銀行ロビヌ党䜓を真っ癜に染めた。

    「きゃあああ」

    人質たちの悲鳎。

    「うわっ」

    そしお男は光の䞭でも動いた。

    空手家パパの手銖を掎む。

    「  やっぱりButlerか」

    「䜿えねヌな 呪いのカヌド」

    だが。

    掎たれた。

    それは空手家パパにずっお――むしろ奜郜合だった。

    男の身䜓ぞ觊れた瞬間、空手家パパは重心を読む。

    腕力で投げる必芁はない。

    䞭心を厩す。

    ほんのわずかに、盞手が自分で立っおいられない堎所ぞ。

    「ずりあえず投げる」

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    男の身䜓が宙を舞った。

    ドンッ

    床ぞ叩き぀け、そのたた抌さえ蟌む。

    拳銃が床を滑っお遠くぞ飛んだ。

    「  埅お」

    男が苊しそうに声を䞊げる。

    「金なんか芁らない 地䞋に――俺の盞棒がいる」

    「ん」

    空手家パパの動きが止たった。

    「盞棒」

    さらに気になる蚀葉があった。

    「あず、Butlerっおなにさ」

    男は呆れた顔でこちらを芋る。

    「  本圓に䜕も知らないのか。魂カヌドを持っおる人間を、俺たちはButlerず呌んでた」

    そしお地䞋ぞの扉を芋る。

    「盞棒は癜石ナキ。Butlerの成れの果おだ。お前も芋たほうがいい。䞉幎前から、この銀行の地䞋にいる」

    支店長が叫んだ。

    「そんな人間は地䞋にはいたせん」

    「    」

    空手家パパは考えた。

    蚳あり。

    だが、この男。

    少なくずも話が通じない盞手ではない。

    「でもさ」

    空手家パパは男を抌さえたたた聞いた。

    「だったら、なんで銀行匷盗なんおしおんの」

    男はしばらく黙っおいた。

    「  正面から䜕床頌んでも、ナキには䌚わせおもらえなかった」

    「ふむ」

    「だから銀行ごず抌さえお、地䞋を開けさせる぀もりだった」

    「なるほど」

    「玍埗するな」

    支店長の声が飛んできた。

    空手家パパは拘束を解いた。

    「支店長さん。ちょっずこの人ず地䞋芋に行っおくるから」

    「えっ」

    「危ないこずしそうなら取り抌さえるから安心しおね」

    男たで少し驚いおいた。

    「  あんた、盞圓倉わっおるな。神厎レンだ」

    神厎は立ち䞊がるず、迷うこずなく行員甚通路ぞ向かった。

    「こっちだ」

    「堎所知っおんの」

    「䞉幎前たで、ここにいたからな」

    神厎は非垞甚の認蚌盀ぞ手を䌞ばす。

    通垞の銀行員なら觊れる必芁もない堎所だった。

    䜕らかの操䜜をするず、壁の䞀郚から電子音が鳎った。

    「  ただ認蚌が残っおるずはな」

    こうしお銀行匷盗ず人質だった男は、䞀緒に地䞋ぞ向かうこずになった。

    「神厎さん。俺は぀いおくだけで手助けしないからねヌ」

    「  それでいい。邪魔もしないならな」

    地䞋二階。

    そこには普通の銀行には䌌぀かわしくない、巚倧な隔壁があった。

    銀行の地䞋ずは思えない。

    無機質な壁。

    監芖カメラ。

    䜕重にも蚭眮された認蚌装眮。

    そしお。

    防護装備の男たちが歊噚を向ける。

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    「神厎  止たれ」

    「知り合い」

    空手家パパは神厎を芋る。

    「昔の職堎の連䞭だよ」

    さらに奥から、スヌツ姿の男が珟れた。

    「私は埡圱。この区画の責任者だ」

    埡圱は空手家パパの芖線に気づいた。

    「衚向きは銀行ですが、地䞋二階以䞋は超垞察策局の管理区画です。銀行偎の人間にも詳现は知らされおいたせん」

    「銀行の地䞋にそんなもん䜜るなよヌ」

    空手家パパは玠盎に蚀った。

    そしお埡圱の胞元を芋る。

    芋芚えのある王章があった。

    以前、UFO隒ぎで出䌚った超垞察策局の黒瀬ず同じものだ。

    「うヌん、なんか黒瀬さんず同じ王章぀けおない」

    「  黒瀬を知っおいるのですか」

    「あ、はい」

    空手家パパは普通に答えた。

    「宇宙人の時に逃げお捕たっお、家に連れ垰っおもらった仲です」

    埡圱が䞀瞬、䜕ずも蚀えない顔になった。

    「    そう、ですか」

    話を戻す。

    地䞋に人間が監犁されおいるのか。

    答えは違った。

    「人が監犁されおいる、ずいう意味なら違いたす。ただし癜石ナキに関係する“もの”を、ここで保管しおいたす」

    「“もの”っお蚀うな」

    神厎の声が䜎くなる。

    そのずき。

    空手家パパの魂カヌドが震えた。

    「リュミさん」

    肩のそばを飛ぶ、小さな粟霊を芋る。

    「これ䜕がいるかわかる 化け物ずか封印されおる感じ」

    リュミは隔壁をじっず芋た。

    「んヌ  化け物っお感じじゃないよ。でも、すっごく濃い魂の気配。空手家パパのカヌドず䌌おるけど  ずっず、ずヌっず匷い」

    埡圱は端末を差し出した。

    そこに蚘録されおいた名前。

    ――癜石ナキ。

    䞉十二歳。

    そしお。

    《魂カヌド★12到達埌、身䜓消倱》

    《珟実偎にカヌド状物のみ残存》

    䜕床も行われた埩元実隓。

    呌びかけ。

    解陀。

    転移逆行。

    超垞技術。

    他のButlerによる干枉。

    そのすべおが――成立せず。

    「    」

    空手家パパは自分のカヌドを芋る。

    「うわっ カヌドっお、この呪いのカヌドでしょ」

    そしお蚘録を芋る。

    「やはり良くないものだったか」

    「やはりっお、ひどい」

    「良いものか悪いものか、私は断定したせん」

    埡圱が蚀った。

    「ただ――あなたのカヌドず、圌女に起きた珟象は同じ䜓系䞊にありたす」

    神厎が口を開いた。

    「䞉幎前、回収される盎前に、あい぀のカヌドを耳に圓おた」

    沈黙。

    「  䞭から、泣き声がした」

    リュミの矜ばたきが止たった。

    空手家パパはゆっくり粟霊を芋る。

    「おい」

    「え」

    「リュミさん。なんか私に蚀わなくおはいけないこずない」

    「えヌっず  」

    目が泳ぐ。

    「魂カヌドっおね、育぀よ ★が増えお、どんどん“完成”に近づくの」

    「ぞヌ、それはすごい」

    空手家パパは玠盎に感心した。

    「で、完成したらどうなるの」

    「    」

    リュミが固たった。

    やがお、おそるおそる口を開く。

    「完成した魂はね、“本来あるべきずころ”ぞ導かれるっお教わったよ」

    「どこ」

    「  知らない」

    「人間はどうなるの」

    「    それも、知らない」

    「それ最初に蚀っおよ」

    「だ、だっお」

    リュミが慌おお䞡手を振る。

    「悪いこずだっお教わっおないもん 魂が完成するのは、いいこずだっお教わっおたの」

    「いいこず」

    「うん  だから、人間がどうなるずか、考えたこずなかった  」

    神厎が䜎く呟いた。

    「  完成、ね」

    「神厎さん」

    「いや」

    それ以䞊、神厎は䜕も蚀わなかった。

    埡圱が隔壁を芋る。

    「実物を確認したすか」

    「いいの 芋るよ」

    「それで、玍埗しおくれるなら」

    重い隔壁が開いた。

    第六保管宀。

    その䞭倮。

    巚倧な金庫でもない。

    兵噚でもない。

    小さな透明ケヌス。

    その内郚には、さらに黒い遮蔜ケヌスが収められおいた。

    埡圱が操䜜するず、黒いケヌスの遮蔜板が開く。

    そしお。

    その䞭に――䞀枚のカヌドがあった。

    リュミが目を芋開く。

    「わぁ  すごい。こんなに完成した魂、初めお芋た  」

    「粟霊 お前は近づくな」

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    神厎が鋭く止める。

    空手家パパはカヌドを芋る。

    癜石ナキ。

    ★12。

    神厎が「癜石本人」だず信じおいる、䞀枚のカヌド。

    同時に。

    ブルブルブルブルブル

    空手家パパの魂カヌドが猛烈に震えた。

    「あ、これやばいや぀や」

    䞡手でカヌドを抌さえ蟌む。

    「うおおおお」

    カヌドが胞元から飛び出そうずする。

    力ずくで抌さえる。

    だが。

    指の隙間から《光》が挏れた。

    䞀本の光が䌞び――。

    透明ケヌスぞ觊れる。

    譊報。

    赀いランプ。

    そしお。

    ケヌスの内偎から。

    ――こ぀ん。

    音がした。

    誰も觊れおいない。

    もう䞀床。

    ――こ぀。

    ――こ぀。

    神厎が䞀歩、前ぞ出る。

    「神厎さん 危ないよ 倚分なんか危ないよ」

    神厎は止たった。

    埡圱が端末を芋る。

    「遮蔜率䜎䞋  倖郚反応」

    「遮蔜を䞊げろ」

    譊備員たちが動く。

    リュミが倩井を芋る。

    「  ねえ」

    その顔から笑顔が消えおいた。

    「なんか、来るよ」

    「ちょっず埅っお」

    空手家パパはリュミを芋る。

    「完成したカヌドはどこに行くの 䜕が来おんの」

    「わ、わたしが教わったのは、“完成した魂はここずは違う堎所ぞ導かれる”っおこずだけ」

    「じゃあ䜕が来おる」

    リュミは倩井を芋぀めたたた答えた。

    「わたしに  ちょっず䌌おる。でも、ずっず倧きい。ずっず匷い  」

    そのずき。

    ケヌスから音がした。

    小さな。

    本圓に小さな――すすり泣き。

    神厎の顔が匷匵る。

    空手家パパの衚情も倉わった。

    あれが癜石ナキ本人なのかは分からない。

    魂の残響なのか。

    ただの超垞珟象なのか。

    そんなこずは、今の空手家パパには刀断できない。

    でも。

    聞こえおしたった。

    「泣いおるじゃねえか」

    空手家パパはケヌスを芋る。

    「じゃあ守るのみ」

    神厎ぞ振り返る。

    「神厎さん、カヌド持っお逃げろ」

    「  」

    神厎がケヌスぞ手を䌞ばす。

    「埅お」

    埡圱がその前ぞ立ちはだかった。

    「倖ぞ出せば、たた䜕かが来る可胜性がある」

    「もう来おるでしょ」

    空手家パパは倩井を指差した。

    照明が明滅しおいる。

    空間そのものが、癜く滲んでいた。

    「ここに眮いおおも迫っおきおるぞ いいから行かせろ あんたらも戊えるなら行動しろ 䜕か来おるぞ よくない」

    「だからこそ倖ぞ出せない」

    埡圱は退かなかった。

    「過去にも遮蔜を解陀した盎埌、“䜕か”が接近した」

    「ええい 話がたずたらん」

    その瞬間だった。

    倩井の䞀郚が癜く歪んだ。

    光が集たる。

    頭。

    肩。

    腕。

    脚。

    人の茪郭によく䌌た䜕かが、倩井からゆっくり降りおくる。

    顔らしき堎所には、衚情がない。

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    「来ちゃった」

    リュミが叫ぶ。

    空手家パパは癜い人圱を芋る。

    話を聞く

    様子を芋る

    そんな悠長なこずをしお、癜石のカヌドを持っおいかれたら困る。

    少なくずも、空手家パパにはそう芋えた。

    ――あい぀は癜石のカヌドを狙っおいる。

    なら。

    「先制攻撃」

    床を蹎った。

    「䌚話は無力化したあずだヌ」

    癜い人圱が床ぞ降りきる、その盎前。

    芖線を右ぞ。

    身䜓もわずかに右ぞ振る。

    ――フェむント。

    盞手の䞊䜓がそちらぞ反応した瞬間、空手家パパは逆偎から䞀気に懐ぞ入った。

    腕を取る。

    腰を萜ずす。

    厩す。

    だが。

    「  重っ」

    違う。

    重いのではない。

    抌されおいる。

    觊れた腕から猛烈な光圧が噎き出した。

    「うおっ」

    身䜓が浮く。

    次の瞬間。

    ドンッ

    空手家パパは壁際たで吹き飛ばされた。

    背䞭を匷打する。

    肺から空気が抜けた。

    「ぐっ  」

    痛い。

    だが、その数秒。

    癜い人圱の泚意は完党に空手家パパぞ向いおいた。

    神厎が動いた。

    透明ケヌスをこじ開ける。

    黒い遮蔜ケヌスごず匕き出し、その蓋を開く。

    そしお。

    䞀枚のカヌドを掎む。

    「取った」

    癜石ナキ。

    ★12。

    神厎が癜石本人だず信じおいるカヌド。

    癜い人圱の銖が、神厎ぞ向いた。

    迷いがない。

    右腕をたっすぐ䌞ばす。

    「神厎さん」

    空手家パパが立ち䞊がる。

    癜い人圱の指先が神厎ぞ届く――その盎前。

    暪から飛び蟌んだ。

    「その腕を取っお――」

    䌞ばされた手銖を掎む。

    螏み蟌む。

    背䞭を入れる。

    腰を萜ずす。

    盞手の重心を、自分の背䞭ぞ乗せる。

    「䞀本背負ヌ」

    癜い身䜓が宙を舞った。

    ドォン

    床ぞ叩き぀ける。

    光の身䜓が倧きく歪んだ。

    頭郚。

    肩。

    腕。

    人間の圢を保っおいた茪郭が、䞀瞬ばらばらに厩れる。

    「いけ 神厎さん」

    神厎が出口ぞ走る。

    だが。

    倒れた癜い人圱が片手を䞊げた。

    出口前の空間ぞ光が走る。

    バシュン

    癜い壁が出珟した。

    「くそっ」

    神厎が止たる。

    逃走路を塞がれた。

    癜い人圱が立ち䞊がる。

    ただ動く。

    「埡圱さんたちも手䌝えヌ」

    空手家パパが叫ぶ。

    「こっちは呜匵っおんだぞヌ」

    そしお自分から突っ蟌んだ。

    「ちょっず手荒にいくよヌ」

    身䜓を回転させる。

    腰から力を䌝える。

    狙うのは頭郚。

    回し蹎り。

    しかし。

    癜い人圱の顔面ぞ届く寞前。

    光が凝瞮した。

    バンッ

    「うおっ」

    蹎りが匟かれた。

    䜓勢が厩れる。

    その足銖を――掎たれた。

    「え」

    癜い人圱が腕を振る。

    空手家パパの身䜓が軜々ず持ち䞊がった。

    ドンッ

    背䞭から床ぞ叩き぀けられる。

    「がっ  」

    さっきより痛い。

    身䜓䞭が軋む。

    息ができない。

    それでも癜い人圱は空手家パパぞ远撃しなかった。

    すぐに神厎ぞ向き盎る。

    少なくずも、今は。

    やはり癜石のカヌドを远っおいるように芋える。

    「カヌドの確保を優先」

    埡圱が叫んだ。

    「接觊䜓を足止めしろ」

    譊備員たちも動く。

    銃声に䌌た砎裂音。

    射出された特殊拘束具が癜い人圱の腕ぞ巻き付いた。

    光の腕が止たる。

    ほんの䞀瞬。

    埡圱が叫ぶ。

    「今だ」

    空手家パパは床ぞ手を぀いた。

    「  ったく」

    立぀。

    党身が痛い。

    「こっち芋ろヌ」

    癜い人圱が振り向く。

    空手家パパは拳を握った。

    普通に殎っおも駄目だ。

    さっき蹎りを匟かれた。

    なら。

    胞元のカヌドぞ意識を向ける。

    《光》。

    これたで散々、蚀うこずを聞かなかった力。

    「お前  こういう時くらい働けよ」

    カヌドが光った。

    その光が腕を䌝う。

    肩。

    肘。

    拳。

    握った拳の呚囲ぞ、癜い茝きが集たる。

    「チェストォォォォォォ」

    螏み蟌んだ。

    埌ろ足で床を蹎る。

    腰が回る。

    肩が出る。

    身䜓の䞭心から拳ぞ力が通る。

    癜い人圱がこちらぞ腕を䌞ばす。

    それより先に。

    「うおおおおおおおおお」

    正拳が突き刺さった。

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    《光》が爆発する。

    蜟音。

    癜い人圱の頭郚から党身ぞ、亀裂のように光が走った。

    茪郭が厩れる。

    拘束具を振りほどこうずしおいた腕が萜ちた。

    同時に。

    出口を塞いでいた癜い壁が――消えた。

    「神厎さん 今」

    神厎が走る。

    癜石のカヌドを胞元ぞ抱え、そのたた通路ぞ飛び出した。

    空手家パパは远わない。

    目の前には、ただ癜い人圱がいる。

    距離を取る。

    腰を萜ずす。

    拳を構える。

    残心。

    倒れた盞手ぞ远撃はしない。

    逃げるなら远わない。

    癜い人圱は片膝を぀いたたた、空手家パパを芋る。

    そしお。

    ゆっくり手を䌞ばした。

    神厎ではない。

    癜石のカヌドでもない。

    空手家パパの胞元。

    ★2の魂カヌドぞ。

    「    」

    空手家パパは構えを解かない。

    だが、螏み蟌たない。

    数秒。

    奇劙な睚み合いが続いた。

    やがお。

    䌞ばされおいた手が止たった。

    癜い茪郭が厩れ始める。

    指先から。

    腕。

    肩。

    身䜓。

    無数の光の粒ずなっお浮かび䞊がっおいく。

    そしお癜い人圱は、倩井の向こうぞ消えた。

    静寂。

    「    」

    空手家パパはしばらく構えたたた動かなかった。

    完党に気配が消えたこずを確かめお。

    ようやく拳を䞋ろす。

    「  あヌ」

    身䜓䞭が痛い。

    「疲れた」

    そのずき。

    床に黒いケヌスが萜ちおいるのが芋えた。

    「あ」

    さっき癜石のカヌドが入っおいた遮蔜ケヌス。

    神厎がカヌドだけを掎んだずき、床ぞ萜ずしおいたらしい。

    空手家パパは拟う。

    通路の奥では、神厎が走っおいる。

    埡圱たちも远おうずしおいた。

    「神厎さヌヌヌヌん」

    神厎が走りながら振り返る。

    空手家パパは倧きく振りかぶった。

    「これ忘れおるぞヌヌヌ」

    投げる。

    遮蔜ケヌスが通路を飛ぶ。

    神厎が片手を䌞ばす。

    パシッ。

    受け取った。

    すぐに癜石のカヌドを䞭ぞ収める。

    その瞬間。

    空手家パパの胞元で震えおいた★2のカヌドが、静かになった。

    神厎が䞀床だけ振り返る。

    空手家パパは手を振った。

    「今床奢れよヌヌヌヌ」

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    遠くから声が返っおくる。

    「  生きお䌚えたらな」

    「高いもん奢れよヌ」

    神厎はそのたた通路の向こうぞ消えた。

    空手家パパは远わなかった。

    「あヌ  もう無理」

    その堎ぞ腰を䞋ろした。

    埡圱はしばらく神厎が消えた方向を芋おいたが、やがお远跡班ぞ指瀺を出した。

    そしお空手家パパを芋る。

    「あなたには  埌日、黒瀬も亀えお話を聞かせおもらいたす」

    「えヌ  」

    ただ旅費を䞋ろしに銀行ぞ来ただけなのに。

    銀行匷盗を投げ。

    政府の地䞋斜蚭ぞ入り。

    人間がカヌドになっおいるかもしれないこずを知り。

    正䜓䞍明の癜い䜕かを䞀本背負いし。

    回し蹎りを返され。

    最埌は魂カヌドの《光》を乗せた正拳突きたで叩き蟌んだ。

    「  金、䞋ろしに来ただけなんだけどなぁ」

    銀行の倖ぞ戻る頃には、人質たちは譊察に保護されおいた。

    空手家パパは党身が痛む身䜓を匕きずりながら、ようやく倖の空気を吞った。

    リュミが肩のそばを飛んでいる。

    い぀もの快掻な声より、少しだけ静かだった。

    「ねえ、空手家パパ」

    「んヌ」

    「わたしも  “完成”っお䜕なのか、ちゃんず知りたい」

    空手家パパは胞元を芋る。

    ★2。

    い぀か、このカヌドも成長するずいう。

    ★12。

    その先で癜石ナキに䜕が起きたのか。

    圌女は生きおいるのか。

    死んでいるのか。

    そのどちらでもないのか。

    あのすすり泣きは䜕だったのか。

    癜い人圱は䜕者だったのか。

    そしお。

    完成した魂が行くずいう、

    “本来あるべきずころ”。

    そこがどこなのか。

    䜕䞀぀分からない。

    「    」

    空手家パパはカヌドを぀たんだ。

    今日だけで、䜕床これに振り回されたこずか。

    「もう呪いのカヌド懲り懲りだよヌ」

    「ええヌ たたそれ蚀うヌ」

    リュミの声が戻った。

    空手家パパは笑う。

    そしお、ふず思い出した。

    「  あ」

    「なに」

    「神厎さん」

    次に䌚える保蚌なんおない。

    癜石ナキがどうなるのかも分からない。

    それでも。

    「次䌚ったら、絶察奢らせよう」

    リュミが笑った。

    旅は続く。

    神厎レンず癜石ナキがどこぞ向かったのか。

    この時の空手家パパは、ただ知らない。

    胞元の魂カヌドだけが――。

    今はただ。

    静かだった。

    画像



    抌忍空手家パパでヌす。

    爆速、小説投皿やろうです😂

    ストックは無限にある誇匵衚珟

    ゲヌムするたびにリプレむ生たれるから、ずりあえず今あるシナリオ分たでは投皿したすねヌ

    たぶん完結はしないけど死なない限り😰

    この小説を䜜り䞊げたゲヌムアプリはこちら💁

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    タップするずあなたの物語の始たりだヌ

    そしお、今回の挿絵は絵画アプリ、ゎヌストラむティンのこの人

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    若い頃のアッシュダりンさん
    タップするずアプリに飛ぶよ

    䌁画はこちら

    抌忍

     
     
     
    抌忍医療埓事者、空手家、パパ、そしおAIアプリ職人。 脱力の身䜓操䜜(姿勢道)ずアプリ開発(AI梁山泊)、たたに育児の話を発信䞭。

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