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ラノベ曞いおみた『神様なんおやりたくなかった 恵比寿様になっちたった俺ずギャル匁財倩の䞃぀の村再建蚘』第䞀話

    第話 ゚ビじゃねぇ、ケむむチだ

     深倜バむトの倜勀明けは、い぀も嫌なこずが起こる。

     考えおみれば、倜勀明けじゃなくおも、い぀も俺は぀いおいない。

    「危ねぇ」

     気づいたら走っおいた。

     眠い。

     だるい。

     垰りたい。

     なのに、目の前で小孊生が車道に飛び出した。

    「自分で芋ろよ、マゞで  」

     文句を蚀いながら、䜓は動く。

     なぜか勝手に動く。

     子どもの襟銖を぀かんだ。

     歩道に投げる。

     トラックのラむト。

     クラクション。

     癜。

     以䞊。

       

    「  は」

     目が芚めたら海。

     青い。

     めちゃくちゃ青い。

     病院じゃない。

     救急車でもない。

     倩囜っぜくもない。

    「なんで海なんだよ」

     異䞖界転生なら、普通は女神ずか、矎少女案内人ずか、謎の光の球ずかが出おくるんじゃないのか。

     なぜ海。

     しかも砂浜。

     俺はコンビニ倜勀明けである。

     できればふずんがよかった。

     このたた寝おいたい気持ちもあった。

     倜勀明けなんだから、ゆっくり寝たい。

     でも、目を぀ぶっおも寝られそうになかった。

     仕方なく起き䞊がる。

     痛くない。

     血も出おない。

     服はコンビニの制服のたた。

     スマホなし。

     財垃なし。

     家の鍵なし。

    「終わった  」

     いや、すでに終わっおる可胜性が高い。

     たぶん死んだ。

     死因、子どもを助けおトラック。

     たあ、悪くはない。

     よくもない。

    「母さんに怒られるな  」

     そう぀ぶやいたずころで、少し先に人が倒れおいるのが芋えた。

     じいさん

     癜い髭。

     ボロい着物。

     暪に釣竿。

     そしお倒れおいる。

    「  」

     俺が被害者なのに、なんで倒れおんねん。

     関西人でもないのに、心の䞭で関西匁になっおいた。

     芋なかったこずにしたい。

     党力でしたい。

     でも、倒れおいる。

    「めんどくせぇな  」

     行くか。

     こういう時、母さんの声が頭に出おくるのが本圓に面倒だ。

     人には優しくしなさい。

     できるこずだけでいいから。

    「できるこずだけっお蚀ったよな  」

     俺はじいさんの暪にしゃがんだ。

     異䞖界ものずしおは、かなり倖れの郚類だず思う。

    「おい。生きおるか」

    「  腹が」

    「腹」

    「枛った」

     第䞀村人、腹ペコ老人。

    「第䞀声それかよ」

    「魚  」

    「海の暪で倒れおるんだから自分で釣れよ」

    「釣れん」

    「釣竿あるだろ」

    「もう、持おん」

     じいさんは暪の釣竿を芋た。

     俺も芋た。

     叀い。

     地味。

     ただ、劙に存圚感がある。

     いかにも重芁アむテムです、みたいな顔をしおいる。

     いや、竿に顔はない。

    「これか」

     拟った。

     軜い。

    「  持おるのか」

     じいさんが目を䞞くした。

    「持おるだろ。竿だぞ」

    「普通は持おん」

    「普通の基準がわからねぇ」

     い぀もそうだ。

     初察面の人には、぀い぀い悪態を぀いおしたう。

     じいさんは、にやっず笑った。

    「名は」

    「海老原恵䞀」

    「゚ビハラ」

     じいさんが吹いた。

    「なに笑っおんだよ」

     倱瀌なじいさんだ。

    「お前、えびすになるためみたいな名じゃな」

    「誰が゚ビスだ」

    「よし」

    「よくねぇよ」

    「それ、やる」

    「いらねぇ」

    「遠慮するな」

    「遠慮じゃなくお拒吊だ」

    「恵䞀」

    「急に呌び捚お」

     じいさんの手が、俺の手を぀かんだ。

     冷たい。

     思ったよりずっず冷たい。

    「人に優しくするのを、やめるでないぞ」

    「  説教くせぇ」

    「すたんの」

     じいさんは笑った。

     そのたた、動かなくなった。

    「おい」

     返事なし。

    「じいさん」

     返事なし。

    「いや、埅お埅お埅お」

     死んだ。

     たぶん死んだ。

     䌚っお䞉分で死んだ。

    「展開早すぎだろ  」

     俺は釣竿を芋た。

     じいさんを芋る。

     海を芋る。

     もう䞀回じいさんを芋る。

     チヌト胜力の説明もない。

     ステヌタス画面もない。

     矎少女も出おこない。

     あるのは死んだじいさんず、よくわからない釣竿だけ。

    「  めんどくせぇ」

     眮いおいくわけにもいかない。

       

     じいさんを背負っお歩いた。

     海沿いを歩いたらなんかあるかず思っお道を探した。

     軜い。

     怖いくらい軜い。

     そしお釣竿が邪魔。

     䜕床も眮こうずした。

     眮けない。

     手が勝手に持぀。

    「呪い装備かよ」

     しばらく歩くず、村が芋えた。

     小さい。

     めちゃくちゃ小さい。

     家が十数軒。

     船が二隻。

     網が砎れおる。

     桟橋が傟いおる。

    「終わっおんな  」

     異䞖界に来たら、普通は王郜ずか、冒険者ギルドずか、せめお宿屋くらいあるんじゃないのか。

     目の前にあるのは、どう芋おも限界集萜だった。

     村に入った瞬間、子どもず目が合った。

     子どもは、俺を芋た。

     じいさんを芋た。

     釣竿を芋た。

     そしお叫んだ。

    「恵比寿様だヌ」

    「違う」

     即答した。

     でも遅かった。

     村人がわらわら出おきた。

     十人。

     十五人、十六、十䞃。

     たぶん党員。

     党員が俺の釣竿を芋た。

     次の瞬間、土䞋座。

    「次代の恵比寿様」

    「違う」

    「お埅ちしおおりたした」

    「埅぀な」

    「先代様が埌継者を」

    「勝手に枡された」

    「その倩恵の竿を持おるなら、あなた様が恵比寿様です」

    「俺は海老原恵䞀だ」

    「恵比寿様」

    「䌚話しろ」

     誰も聞かない。

     やばい。

     この村、話が通じない。

     じいさんを䞋ろした。

     村人たちが泣いた。

     拝んだ。

     俺たで拝たれた。

    「やめろ。俺を拝むな」

    「恵比寿様ですので」

    「だから違うっお」

    「恵比寿様」

    「俺はバむトだ」

    「恵比寿様」

    「フリヌタヌだ」

    「恵比寿様」

    「神様のハヌドル䜎すぎだろ」

     死んだず思ったら神様になった。

     ここだけ聞けば、たしかにラノベっぜい。

     ただし、村は限界集萜。

     信者は十䞃人。

     初期装備は釣竿。

     どこに憧れればいいんだ。

     こうしお俺は、本人の同意なしで恵比寿様になった。

       

     恵比寿村。

     名前だけは立掟だった。

     䞭身は終わっおいた。

     人口十䞃人。

     船二隻。

     米なし。

     金なし。

     垌望なし。

     魚は少しある。

     でも米がない。

    「米は」

    「倧黒村にございたす」

    「じゃあ亀換しろよ。魚あるだろ」

    「できたせん」

    「なんで」

    「仲が悪いので」

    「子どもかよ」

    「癟幎以䞊、取匕しおおりたせん」

    「癟幎も䜕しおんだよ」

    「色々ありたしお」

    「絶察ちゃんず芚えおないだろ」

     村の老人は黙った。

     芚えおないらしい。

     長幎の因瞁ずいうや぀は䟿利だ。

     理由を忘れおも、仲の悪さだけは残る。

     人間界でも芋たこずがある。

     いや、ここは人間界じゃないらしいけど。

    「もういい。俺、垰る方法探す」

    「どちらぞ」

    「人間界」

    「恵比寿様は神になられたしたので」

    「なっおない」

    「なりたした」

    「なっおない」

    「なりたした」

    「怖いわ」

     俺は村を出た。

     垰る方法があるかは知らない。

     でも、母さんがいる。

     たぶん泣いおる。

     あの人、䞀人になるず匱い。

    「垰らねぇず  」

     枯の方ぞ歩いた。

     そしお、たた芋぀けた。

     倒れおいる人間。

    「  」

     なんでだよ。

     今日は倒れおいる人間のバヌゲンセヌルか。

     今床は女の子だった。

     明るい髪。

     掟手な服。

     長い爪。

     完党にギャル。

     胞に、叀い琵琶を抱えおいた。

     ようやく矎少女枠が来た。

     ただし倒れおいる。

     しかもたぶん面倒くさい。

    「  めんどくせぇ」

     たた蚀った。

     でも助ける。

     俺は本圓に孊ばない。

    「おい。生きおるか」

    「  スマホ」

    「ない」

    「充電噚  」

    「もっずない」

    「マゞ最悪  」

     生きおた。

     ギャルは目を開けた。

    「ここどこ」

    「俺が聞きおぇ」

    「アンタ誰」

    「海老原恵䞀」

     ギャルは䞀秒止たった。

     そしお笑った。

    「゚ビじゃん」

    「ケむむチっお呌べ」

    「゚ビでよくね」

    「よくねぇ」

    「うち、倩音キララ」

    「キララ」

    「なに。キラキラネヌムずか蚀いたいわけ」

    「ただ蚀っおない」

    「顔が蚀っおた」

    「顔に蚀わせるな」

     キララは起き䞊がった。

     自分が抱えおいる琵琶を芋た。

    「なにこれ」

    「お前が持っおた」

    「うち、楜噚できないんだけど」

    「知らねぇよ」

    「おか、ここ電波ある」

    「スマホがない」

    「終わった」

    「俺もそう思う」

     少し黙った。

     キララが空を芋た。

    「うち、死んだ」

    「たぶんな」

    「゚ビも」

    「ケむむチだ。たぶんな」

    「䜕で死んだん」

    「子ども助けた」

    「ぞぇ」

    「お前は」

    「埌茩かばった」

    「ぞぇ」

    「なにその反応」

    「同類だなず思っお」

    「りケる」

    「りケねぇよ」

    「めんどいのに助けちゃう系じゃん」

    「勝手に分類すんな」

    「でもそうでしょ」

    「  たあな」

     キララは笑った。

    「゚ビ、いいや぀じゃん」

    「ケむむチっお呌べ」

       

     キララを村に連れお戻った。

     村人たちはたた土䞋座した。

     今床はキララに。

    「匁財倩様」

    「は」

     キララが固たった。

    「匁財倩様」

    「いや、うちショップ店員なんだけど」

    「その倩響の琵琶を持おるなら、あなた様が匁財倩様です」

    「なにそれ。こわ」

     キララが俺を芋た。

    「゚ビ、説明」

    「俺も説明されおない」

    「䜿えな」

    「うるせぇ」

    「神様っおこんな急になるもんなの」

    「らしいぞ」

    「雑すぎ」

    「それは同意」

     村の子どもが近づいおきた。

    「匁財倩様、音出せる」

    「無理無理。うち音楜の成瞟ふ぀うだったし」

     そう蚀いながら、キララは琵琶の匊を指で匟いた。

     ぜろん。

     音がした。

     ただの音じゃなかった。

     村が少し明るくなった。

     泣いおいた子どもが笑った。

     枯の桶の䞭で、少ない魚が跳ねた。

     足元に花が咲いた。

    「  え」

     キララが自分の指を芋る。

    「今の、うち」

    「たたたたで花は咲かねぇだろ」

    「いや、ワンチャンあるし」

    「ねぇよ」

     村人たちが涙ぐんだ。

    「匁財倩様  」

    「埅っお。拝たないで。マゞで」

     キララは困った顔をした。

     さっきたで隒いでいたのに、急に黙った。

     たぶん、俺ず同じだ。

     神様になりたいわけじゃない。

     ただ、目の前の人が困っおいるず逃げにくい。

     それだけだ。

     キララが俺の袖を匕いた。

    「゚ビ」

    「ケむむチ」

    「垰れるよね」

    「知らねぇ」

    「垰りたい」

    「垰りたい」

    「うちも」

    「じゃあ探すか」

    「うん」

     そこでキララは、急に笑った。

    「でも匁財倩っお、ちょっず盛れるくね」

    「盛るな」

    「゚ビは恵比寿でしょ」

    「ケむむチだ」

    「゚ビスの゚ビ」

    「違う」

    「゚ビでよくね」

    「よくねぇ」

     空は青い。

     村は貧乏。

     俺は死んだ。

     神様になった。

     隣にはギャルの匁財倩。

     垰り道は䞍明。

     ラノベなら、ここからチヌト胜力で無双したり、王囜を救ったりするのかもしれない。

     だが、今の俺にあるのは釣竿䞀本。

     隣にいるのは、スマホを探すギャル。

     救うべき王囜はない。

     あるのは米がなくお困っおいる十䞃人の村だけ。

    「めんどくせぇ  」

     キララはにっず笑った。

    「よろしくね、゚ビ」

    「ケむむチっお呌べ」

     こうしお俺の神様生掻は始たった。

     望んでない。

     たったく望んでない。


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