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チヌのフカセ釣り完全ガイド|ウキと針の号数、季節まで全部答える

    チヌ狙いで朝から流して、ウキがモゾッと動いたきり。慌てて合わせたら手応えは軽く、戻ってきたハリにはエサも残ってねぇ。隣のオヤジは同じ堤防で、黙って竿を曲げてる。

    道具はそれなりに揃えた。マキエも打った。仕掛けも組める。それでもチヌだけが獲れねぇなら、原因ははっきりしてる。

    チヌが釣れねぇのは腕のせいじゃねぇ。グレと同じ速さでチヌを釣ろうとしてるからだ。

    チヌは、エサを食う場所も食い方もグレとは違う。底でエサを拾って、その場で確かめてから飲み込む魚だ。だから軽い仕掛けで流して、ウキが動いた瞬間に合わせる釣りをやってると、いつまで経っても針に掛からねぇ。逆に言えば、タナとマキエとアワセの呼吸をチヌに合わせるだけで、堤防でも普通に顔を見られる魚だ。

    この記事じゃ、堤防でチヌを狙う号数を先に全部出す。そのあとで、なぜその号数なのかをチヌの食い方から説明する。夏でも釣れるのか、乗っ込みはいつなのか、季節ごとに何を変えるかまで書いた。


    チヌのフカセ釣り、号数を堤防基準で全部答える

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    御託は後だ。堤防でチヌを狙うときの一式を、先に全部出す。

    ■ 竿 → 磯竿1.5号・5.3m
    ■ リール → スピニングの2500番(磯へも行くなら3000番)
    ■ 道糸 → ナイロンの2号(細くしても1.75号まで)
    ■ ハリス → フロロカーボンの1.5号を1ヒロ半(約2m)
    ■ ハリ → チヌ針2号(付けエサがオキアミのとき)
    ■ ウキ → 円錐ウキの3B。水深5mより浅い堤防ならB
    ■ ガン玉 → ウキと同じ号数を、サルカンのすぐ上に1つ
    ■ 仕掛け → 半誘導
    ■ 最初のウキ下 → 底を取って、水深ぴったり
    ■ アワセ → 待ち

    チヌのフカセ釣り仕掛け図(半誘導)。磯竿1.5号5.3m、スピニングリール2500番、道糸ナイロン2号に、ウキ止め、シモリ玉、円錐ウキ3B(水深5mより浅ければB)、からまん棒、ウキと同じ号数のガン玉、サルカン、ハリス フロロ1.5号1ヒロ半(約2m)、チヌ針2号。
    チヌのフカセ釣り仕掛け図(半誘導)

    この一式で、堤防のチヌは獲れる。 迷ってる時間がもったいねぇ。まずこれを揃えて海に立て。

     

    迷ったらこの一式で堤防に立て

    なぜこの号数なのか、順に潰していく。

    竿は磯竿の1.5号、長さは5.3m。チヌ専用の竿は胴までグニャリと曲がって、魚を怒らせずにジワジワ浮かせるように作ってある。理屈としては正しいが、最初の一本にそこまでは要らねぇ。1.5号の磯竿なら堤防のチヌもグレも通せる。専用竿の出番は、チヌに通い込むようになってからでいい。

    リールは2500番。堤防でチヌを狙うならちょうどいい大きさで、ナイロン2号が150m巻ければそれで足りる。磯にも上がるつもりなら3000番を買っとけ。レバーブレーキは要らねぇ。堤防のチヌなら、ドラグをちゃんと調整できるほうが役に立つ。

    道糸はナイロンの2号。細くしても1.75号までにしとけ。基準はハリスとの差だ。ハリスは必ず道糸より一段細くする。根掛かりしたとき、ハリスだけが切れてウキも道糸も手元に残るからだ。道糸とハリスが同じ太さだと、どこで切れるか分からねぇ。道糸から飛べば、ウキも仕掛けも全部海に持っていかれる。

    ハリスはフロロカーボンの1.5号を1ヒロ半、約2mだ。チヌは底の岩やカキ殻の際でエサを拾うから、ハリスは常に擦れる。だから傷に強いフロロ一択になる。1.5号は40cmクラスのチヌを余裕で獲れる強さがある。食い渋る日は1.2号まで落とし、年無し狙いや障害物の多い場所なら2号に上げる。チヌは多少ハリスが太くても案外食ってくる魚だから、ビビって細くするより、安心してやり取りできる太さを選べ。刻みをもっと詰めたいならハリスの選び方を読んでこい。

    ハリはチヌ針の2号。ここで大事なのは、号数を付けエサで決めることだ。 オキアミなら2号、コーンや練りエサなら1号か2号、サナギなら3号。グレ針で代用するな。軸が細いぶん、大型のチヌに伸ばされる。針の形の意味まで知りたいならチヌ針の選び方も読んでこい。

    ウキは円錐の3Bが基準だ。浮力の得意な水深は、Bが3〜5m、3Bが5〜8m。グレと違ってチヌは底がタナだから、堤防の水深そのものが狙う深さになる。水深が5mある堤防でBを使うと、底まで仕掛けを入れるのに力が足りねぇ日が出る。だから3Bを基準にして、水深5mより浅い堤防ならBに替える。ガン玉はウキと同じ号数を、サルカンのすぐ上に1つ。3Bのウキなら3Bだ。これでウキの頭が水面ギリギリに出る。

     

    磯と年無し狙いで上げるのは2つだけ

    堤防で慣れて磯へ上がるとき、道具を一から買い直す必要はねぇ。変えるのは2つだけだ。

    1つ目が道糸で、2.5号に上げる。磯は根が荒く、掛けてから根に擦られる距離も長い。堤防の2号のままだと、せっかく掛けた良型を最後の最後に持っていかれる。

    2つ目がハリスで、2号にする。道糸2.5号より一段細いから、根掛かりしてもハリスから切れる。年無しを本気で狙う日や、足元にカキ殻や沈み根がびっしり付いてる堤防も同じだ。さっきも言ったとおり、チヌは太いハリスでも案外食う。食わねぇリスクより、切られるリスクを先に消しとけ。

    竿もリールもウキもハリも、堤防と同じで構わねぇ。号数を2つ上げるだけで磯にも年無しにも対応できる。これがフカセ釣りの合理的なところだ。道具を増やすより、同じ道具で潮とタナを読む回数を増やしたほうが、チヌには早く近づける。


    チヌってのは、こういう魚だ

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    号数が分かったら、次は相手を知れ。

    チヌの標準和名はクロダイ。関西ではチヌ、北陸ではカワダイ、山陰ではチンダイと呼ばれてる。国土交通省の太田川河川事務所がまとめた生物図鑑によると、北海道南部より南に分布していて、奄美大島より南にはいねぇ。大きいものは全長で約60cmになる。沖磯まで渡らなくても、身近な堤防で狙える魚だってことだ。

    同じ資料に、産卵のことも書いてある。産卵期は4〜6月で、浅い砂地の入江や湾の内外の磯に、集団で入り込んで産卵する。この資料は広島の太田川のもので、産卵の時期は海域によって前後する。それでも「春から初夏に、群れで浅場へ入ってくる」という骨格は変わらねぇ。

    これが、釣り人が乗っ込みと呼んでる動きの正体だ。産卵を控えたチヌが、深い場所から浅い入江や磯へ群れで差してくる。普段は警戒心の強い大型が、足元の浅場まで寄ってくる季節になる。チヌ釣りの春が特別扱いされるのは、この習性があるからだ。

    逆に言えば、春以外のチヌは群れで浅場へ押し寄せてはこない。だから春は数と型を狙い、それ以外の季節は潮とエサ取りを読んで拾っていく釣りになる。季節ごとに何を変えるかは、後ろの大見出しでまとめて出す。

     

    年無しがほぼメスなのは、性転換する魚だからだ

    チヌは、一生のうちに性が変わる魚だ。

    大阪府の水産課の資料には、生後2年までは全部オスで、その後は両方の性の生殖腺を持つ時期を経て、生後3年ほどで片方が退化して雌雄に分かれる、と書いてある。太田川河川事務所の資料も同じ向きで、体長10cmの頃は雄として成熟し、20cmの頃は両方の生殖腺を持ち、25cmを超えると雌が多くなるとしている。

    つまり、お前が夢に見てる年無しクラスの大型は、ほとんどがメスだってことだ。

    これが釣りの話に直結する。春の乗っ込みで浅場へ入ってくる大型は、産卵を控えたメスだ。大型ほどメスが多いことと、産卵のために群れで浅場へ入ってくること。一年で一番デカいのが足元まで寄ってくるのは、この二つの習性が重なるからだ。

    だから春は、ハリスを一段上げてでも獲りにいく価値がある。掛けた相手が年無しかもしれねぇと思えば、1.5号のままでいいのか、2号に上げるのか、判断が変わってくる。相手を知るってのは、そういうことだ。


    チヌは底で確かめて食う。だからアワセは待ち

    チヌのアタリからアワセまでのウキの動きの図。前アタリ、ウキがジワッと入る、完全に消える、手元に重みが乗るの4段階のあとで、竿の胴に乗せて大きく合わせる。
    チヌのアタリからアワセまでのウキの動きの図

    号数を揃えても、食い方を知らねぇまま合わせたんじゃ獲れねぇ。

    チヌの口は少し下向きに付いてる。底をつついたり、上から落ちてくるエサを拾ったりして食うための形だ。カニや貝を殻ごと噛み砕く顎も持ってる。

    そして大事なのが居食いという食い方だ。チヌはエサを口にしても、慌てて逃げ出したりしねぇ。その場でモグモグとエサを噛んで、本物かどうかを確かめる。だからウキには、モゾモゾとした鈍い動きしか出ないことが多い。

    グレの食い方は、これと正反対だ。グレはエサを吸い込んだ直後に体を反転させて、根へ突っ込む。だからウキが一瞬で消し飛ぶし、アワセは即でいい。同じウキの動きに見えても、チヌとグレじゃ海の中で起きてることが違う。

    ここを取り違えると、どうなるか。モゾッと入った瞬間に竿を立てると、チヌはまだエサの端を噛んで確かめてる途中だ。針は口の中に入ってねぇから、すっぽ抜ける。エサだけ綺麗に取られて戻ってくるのは、たいていこれだ。

    チヌ針の先が内側を向いてる形にも理由がある。底を引きずっても根掛かりしにくく、居食いしたチヌの口の横、カンヌキを確実に貫くためだ。待って、飲み込ませて、口の横に掛ける。道具の形からして、チヌは待って獲る魚としてできてる。

     

    ウキが消えて、手元に重みが乗ってから合わせろ

    チヌのアタリには順番がある。

    まず前アタリだ。ウキのトップがモゾモゾと揺れる。次に、ウキがジワッと入る。ここでもまだ合わせるな。やがてウキが完全に海の中へ消える。そして手元にグンッと重みが乗る。合わせるのは、この重みが乗ってからだ。

    待ってるあいだは、竿先を少し下げて、道糸は張らず緩めずにしとけ。道糸を張りすぎると、エサを確かめてるチヌが違和感で離す。緩めすぎると、重みが手元に伝わらねぇ。

    重みが乗ったら、竿の胴に魚の重みを乗せるように、大きく合わせる。手首だけで小さく煽るグレのアワセとは、ここも違う。

    最初のうちは、待つのが怖くて我慢できねぇはずだ。それでいい。何回かすっぽ抜けて、「今のは早かった」と体で覚えれば、手が勝手に待つようになる。

    チヌとは真逆に、吸い込んで反転するグレの食い方とアワセは、こっちにまとめてある。



    タナは底から入れ。ウキ下は水深ぴったりだ

    チヌのウキ下を決める底取りの手順図。足元・正面・沖の3か所で底を取り、ウキ下を水深ぴったりに合わせ、根掛かりが続いたら30cmずつ短くする。
    チヌのウキ下を決める底取りの手順図

    チヌは底で食う魚だ。だからタナは底から入る。

    底を狙うなら、仕掛けは半誘導で組む。道糸にウキ止めを結んで、ウキがそこで止まるようにした仕掛けだ。ウキ止めの位置を動かすだけで、水深が3mの堤防でも8mの堤防でも、付けエサを底まで届けられる。チヌは底を狙えないと釣りにならねぇから、竿の長さまでしか狙えない固定仕掛けより、最初から半誘導を覚えたほうが早い。

    半誘導の仕組みは、釣りエサメーカーのヒロキューが公式の動画で分かりやすく見せてる。

    3分15秒から3分40秒あたりが、半誘導の仕掛けの特徴を図で説明してる場面だ。仕掛けが入る深さを決められるから毎回同じタナを狙えることと、ウキ止めがあるからアタリが分かりやすく、ウキ下何メートルで釣れたかが分かることを押さえてる。4分20秒あたりでは、ウキが沈んでも最初は早アワセせず、沈みきってから合わせろと言ってる。ここはさっきの待ちのアワセと同じ話だ。動画の中の号数は動画の釣り場の設定だから、号数はこの記事の一式でいい。

    仕掛けの組み方そのものは、こっちに順番どおりまとめてある。

     

    最初のウキ下は、底取りで決める

    ウキ下の決め方は3つの手順だ。

    ■ ①足元・正面・沖の3か所で底を取る
    ■ ②ウキ下を水深ぴったりに合わせる
    ■ ③根掛かりが続いたらウキ下を30cmずつ短くする

    底の取り方はこうだ。ウキの浮力より重いオモリを付けて投げる。ウキがそのまま沈んだら、ウキ下が浅い。ウキ止めを上へずらして、もう一度投げる。海面ギリギリでウキが止まったら、そこが水深だ。これを足元と正面と沖の3か所でやって、海底の形を頭に入れとけ。

    水深が分かったら、ウキ下をその水深ぴったりに合わせる。付けエサが底に届くか届かないか、ってところだ。チヌは底でエサを拾う魚だから、ここから入るのが一番早い。

    付けエサが底にあるとき、ハリスの一部が海底を少し這うことがある。ここでフロロカーボンが効く。比重が重いから、海底に馴染んでチヌに余計な警戒をさせねぇ。

    ただし、底の岩やカキ殻に引っかかって根掛かりが続くなら、ウキ止めを30cmずつ下げていく。根掛かりで仕掛けを失くし続けると、手返しが落ちてマキエと付けエサの間隔もズレる。底を攻めるのと、底に仕掛けを置いてくるのは別の話だ。

     

    戻ってきたエサで、底に届いてるかを読め

    回収した付けエサは、海の中で何が起きたかを教えてくれる。チヌ狙いなら、こう読む。

    頭と尻尾だけが残って戻ってきたら、スズメダイの仕業だ。エサ取りが多いってことだから、付けエサを替える合図になる。

    エサごと綺麗に消えていたら、フグかベラだ。これも付けエサを硬いものに替える。オキアミにこだわって同じエサを刺し続けるのが、一番時間を捨てる。

    何も取られずに、そのまま戻ってきたら要注意だ。魚がいないか、付けエサが底に届いていない。まずウキ下が水深どおりになってるかを確かめろ。ウキ止めがズレて、いつの間にか浅いタナを流してることがある。

    この読み方を1投ごとに繰り返すと、底の状況が見えてくる。エサが取られるなら替える、残るならウキ下を確かめる。判断を1投ずつ積み重ねて、付けエサを底へ届け続けた奴のところに、チヌは来る。


    マキエは帯じゃなく点を作れ

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    チヌ狙いのマキエは、グレ狙いと目的がまるで違う。

    グレのマキエは帯だ。軽く広がるマキエで宙層に煙幕を作って、群れを競わせる。チヌ狙いでこれをやると、マキエが潮に流されて散らばり、底に溜まる場所ができねぇ。

    チヌのマキエは点だ。比重の重い配合を一点に打ち込んで、海底の一箇所に溜める。底に落ちたエサを拾いに来たチヌを、その場所に足止めする。潮でバラバラに散るようなマキエじゃ、チヌは一か所に留まらねぇ。

    仕掛けもこの点に合わせる。しっかりガン玉を打って、マキエが溜まっている点へ付けエサを一直線に送り込む。軽い仕掛けをフワフワ流していたら、いつまで経っても底の点にエサが届かねぇ。点のマキエに仕掛けの通り道を重ねる理屈は、こっちで掘り下げてある。

    基本の量は、オキアミ3kgにチヌ用の配合エサを1袋、そこに海水。これで3〜4時間の釣りにちょうどいい。チヌ用の配合エサには、コーンや麦、貝殻が入っていて、底までしっかり届くように作られてる。

    点を作るコツは、柄杓への乗せ方にある。柄杓でマキエをすくったら、バッカンの壁に押し付けて固く詰める。これで空中でもバラけにくく、まとまったまま底へ沈んでいく。軽くすくっただけのマキエは、着水した瞬間に広がってグレ用の帯になる。同じバッカンのマキエでも、詰め方ひとつで点にも帯にもなるってことだ。

    撒く間隔は2〜3分。少量を途切れさせずに打ち続けろ。デカいカップでドカッと一発撒くと、着水音で魚が散る。狙う点を一つに決めて、そこへ打ち続ける。

    配合の中身と混ぜ方の手順は、こっちに全部書いてある。



    付けエサはオキアミ、コーン、練りエサの3つで回せ

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    付けエサは、この3つで回せば大抵の日に対応できる。

    第一投は生オキアミだ。理由は、一番情報が取れるエサだからだ。生オキアミはエサ取りにも取られやすい。だからこそ、戻ってきた姿で海の中の様子が読める。

    さっきの読み方で、頭と尻尾だけが残るか、エサごと消える日が続いたら、コーンか黄色の練りエサに替える。

    コーンは硬いから、フグやスズメダイに簡単には取られねぇ。複数粒を針に刺しても、オキアミと一緒に付けてもいい。エサ取りの多い日でも底まで残りやすい。

    練りエサは、エサ取りを避けるための保険として使うもんじゃねぇ。チヌを底から引っ張り出すための武器として選べ。 硬めに作れば重く沈んで、エサ取りの層を抜けて底まで届く。しかもチヌは、底の近くで黄色に強く反応することが多い。黄色の練りエサを底へ届けて、エサ取りの下にいるチヌだけを狙う。これが練りエサの本当の使い方だ。

    サナギも覚えとけ。匂いが強くてチヌが好むし、フグ対策の定番になってる。

    針の号数は、付けエサを替えたら一緒に見直す。オキアミならチヌ針2号、コーンや練りエサなら1号か2号、サナギなら3号。エサを替えたのに針をそのままにしてると、エサに対して針が大きすぎたり小さすぎたりして、すっぽ抜けやエサ落ちが増える。

    付けエサの刺し方と、ほかのエサの使いどころは、こっちにまとめてある。



    季節で変えるのは、タナとマキエと付けエサだ

    チヌの季節ごとのタナとマキエと付けエサの表。春夏秋冬それぞれのタナ・マキエ・付けエサで、夏だけ浅いタナ・マキエの打ち分け・コーンと黄色の練りエサに変わる。
    チヌの季節ごとのタナとマキエと付けエサの表

    チヌは一年を通して狙える魚だ。ただし季節ごとに、変えるべきものがある。変えるのはタナとマキエと付けエサの3つだけで、竿や道糸を季節で替える必要はねぇ。

    季節の区切りは、春が3〜5月、夏が6〜8月、秋が9〜11月、冬が12〜2月で考える。

    ■ 春 → タナは底/マキエは集魚力の高い配合と濁り/付けエサは生オキアミから
    ■ 夏 → タナは浮いていたら浅く/マキエは足元と本命で分ける/付けエサはコーン・黄色の練りエサ
    ■ 秋 → タナは底/マキエは基本の量で点を作る/付けエサは生オキアミから
    ■ 冬 → タナは底/マキエはオキアミと同じ比重でゆっくり沈める/付けエサは生オキアミから

    秋は一番やさしい季節だ。水温が安定していて魚の活性が高く、チヌもよく動く。ここまで書いてきた号数とタナとマキエが、そのまま当てはまる。フカセでチヌを始めるなら、秋からがいい。

    冬は、派手な集魚剤を足すと逆効果になる。静かにゆっくり沈むマキエで、底の点を作り続けろ。

     

    乗っ込みは、産卵を控えた大型が浅場に差す春だ

    春は乗っ込みの季節だ。産卵を控えた大型が、群れで浅場に入ってくる。一年で一番デカいのが狙える。

    この時期のマキエは、集魚力の高い配合を足して、濁りが出るタイプで警戒心を解いてやる。浅場まで寄ってきた大型に、安心して口を使わせるための濁りだ。

    ただし、魚が浮き気味になる日もある。やや軽めで、ゆっくり沈むタイプの配合も混ぜとくと、底だけでなく中層でも勝負できる。タナの基本は底のままで、付けエサは生オキアミから入る。

    注意しとくことがある。春の水温はまだ不安定で、日によって変わる。昨日食った場所で今日も食うとは限らねぇ。前日と同じやり方で粘るより、底取りとエサの戻り方で、その日の海を毎回確かめろ。

     

    夏も釣れる。エサ取りの下へ届けるか、浮いたチヌを拾うか

    夏にチヌは釣れるのか。答えは、釣れる。

    ただし夏は、水温が高くてエサ取りが湧く。何も考えずに生オキアミを流しても、底へ届く前に取られて終わりだ。打つ手は3つある。

    1つ目は、付けエサを替えることだ。コーンや黄色の練りエサにして、エサ取りの層を抜けて底まで届ける。

    2つ目は、マキエを分けることだ。足元に軽く広がるマキエを撒いてエサ取りを足止めしておき、本命のポイントには重くまとまるマキエを遠投する。エサ取りと本命を、物理的に引き離すわけだ。

    3つ目は、浮いたチヌを拾うことだ。水温が高くてエサ取りが湧いてる日は、チヌがマキエの煙幕の中を水面近くまで浮いてくることがある。そういう日に底ばかり狙ってると、チヌは頭の上でエサを食ってるのに、お前の付けエサだけが誰もいない底に置いてある。マキエに浮いてくる黒い影が見えたら、底に固執するな。ウキ下を思い切って浅くして、仕掛けも軽くする。


    まとめ

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    やることは、この5つだ。

    ■ 号数 竿1.5号5.3m、リール2500番、道糸2号、ハリスはフロロ1.5号を1ヒロ半、ウキは円錐の3B、ハリはチヌ針2号
    ■ 食い方 チヌは底で確かめて食う。だからアワセは待ち。手元に重みが乗ってから
    ■ タナ 底を取って、ウキ下は水深ぴったりから。根掛かりしたらウキ下を30cmずつ短くする
    ■ マキエと付けエサ マキエは一点に溜める点。付けエサは生オキアミから、取られたらコーンか黄色の練りエサ
    ■ 季節 春は乗っ込みの大型。夏も釣れるが、エサ取りの下へ届けるか、浮いたチヌを拾う

    チヌが釣れねぇのは腕のせいじゃねぇ。グレと同じ速さでチヌを釣ろうとしてるからだ。 底に点を作って、待って、重みが乗ってから合わせる。それだけで、今まで針に掛からなかった一匹が掛かる。


    よくある質問(FAQ)

    Q1. 乗っ込みチヌはいつまで釣れますか?
    A. 結論:産卵が終わる初夏までだ。 乗っ込みは産卵を控えたチヌが浅場へ入ってくる動きだから、産卵期が終われば終わる。産卵の時期は海域で前後する。広島湾では4月中旬から7月上旬、能登の七尾湾では5月中旬から6月上旬という調査がある。本州の各地でおおむね4〜6月、海域によって前後すると覚えとけ。自分の釣り場がどっち寄りかは、同じ堤防に通ってる常連の話を聞くのが一番早い。

    Q2. 乗っ込みチヌのエサは何がいいですか?
    A. 結論:生オキアミで押して、食いが浅いなら針を1号落とせ。 春はまだ水温が低くてエサ取りが少ない日が多いから、生オキアミで押し切れる日が多い。ただし乗っ込みの大型は、食いが浅いことがある。モゾモゾは出るのに乗らない日は、エサを替える前に針を1号落としてみろ。針は小が大を兼ねる。それだけでアタリがはっきり出ることがある。

    Q3. チヌのフカセ釣りのコツは?
    A. 結論:潮が動いてる時間に竿を出すことだ。 満潮や干潮の前後、上げ止まりと下げ止まりのあたりは潮が動かず、流れが死ぬ。マキエも仕掛けも同じ場所に留まって、チヌの足も止まる。動かない潮で粘るのは時間の無駄だ。潮見表を見て、潮が動いてる時間帯に釣り座に立てるよう逆算しろ。号数やタナをいじる前に、時間を合わせるほうが効く日は多い。

    Q4. チヌはフカセ以外に何を食べますか?
    A. 結論:なんでも食う。雑食性の強い肉食魚だ。 太田川河川事務所の資料では、甲殻類、ゴカイの仲間、貝類を好み、藻類も食べるとされてる。堤防の壁に付いてる黒い二枚貝、カラス貝もそのひとつだ。タダで手に入るエサで、チヌの大好物になる。釣具屋に走る前に、足元の壁を見てみろ。チヌが普段何を食ってるかが分かると、どこで待てばいいかも見えてくる。


    さて、号数もタナもアワセの呼吸も、ここまでで全部出した。あとはお前が堤防に立つだけだ。

    最初の一匹は、ウキがモゾモゾしてから長い時間待たされるはずだ。竿を立てたくなる手を我慢して、ウキが消えて、手元にグンッと重みが乗った瞬間に合わせる。その重さを一度味わえば、チヌの釣り方が体に入る。

    号数もタナも揃えた。それでもチヌの顔が見られねぇ日に、何から直すかを困ったことから逆に引ける形で、有料noteにまとめてある。

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