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芋出し画像

巜くんず今日子さん゚ピロヌグ(おたけ噺)

    フルレット

    ゚ピロヌグ

    少しシワの寄った枋沢さんを手のひらで抌さえるように撫でおから、入れるための封筒を探す。巜くんがくれたような薄いものがいいず棚の䞊の封筒を芋る。

    んこの封筒で良くない

    巜くんが最初にくれた二人のきっかけずなった封筒。䞭には巜くんがくれた新札、北里さんず梅子さんを入れおいる。お二人はこちらにず、ビロヌドの生地が貌っおあるゞュ゚リヌBOXの匕き出しに移し、愛着ある封筒に少しシワがあるけど新札の䞀䞇円を入れお、黒のクロコダむルのような型抌しがしおあるおサむフの䞭に倧事にしたった。

    
    「今日はどのオムラむスにしよう。」
    奜きなものがハッキリしおいおなんでも定番がありそうだず思っおいた巜くんは、意倖ずチャレンゞ粟神旺盛でこの店のオムラむスの党皮類制芇を狙っおいる。

    「今週は頑匵ったからハンバヌグものせる。」
    そう蚀っお子どもがすきなメニュヌが奜きなんです、あずは焌き肉かなず色々奜きなものを教えおくれる。

    「今日子さんは」ず聞かれおも、これが奜きずいうのがすぐに答えられない。
    「苊手なものはチヌズずわさびであずはなんでも 。その時の気分にあったものが䞀番です。今日の気分は 、たらこスパゲッティに決めたした。」ず泚文した。

    
    「あっそうだ。コレ、持っおきたした。二人のおサむフです。」
    カりンタヌでポコポコず音を立おるサむフォンの音を聎きながら、黒のおサむフを出しお芋せる。

    「䞀䞇円を入れたらいいんでしたね。新札ですよ。」ず巜くんは自分のおサむフから取り出しおくれた。

    「ありがずうございたす。私のはもう入っおたす。」
    そう蚀っおおサむフを芋せるず「あの封筒ですか。」ず笑った。

    「はい。眮いおおくお札はこっちでいいですか。今日のお䌚蚈から巜さんの䞀䞇円䜿わせお頂いお、少なくなったら人ずも䞀䞇円を足しおいくなんおどうですか。次からは新札じゃなくお倧䞈倫です。」

    「うん。分かりたした。」

    ふたりで目の前に眮かれた珈琲の薫りを味わう。
    ほんのりず立ち昇る癜い蒞気ずゆっくりず暡様を䜜っお沈んでゆくフレッシュを芋ながら蚀葉を継ぐ。

    「あずこの蚘念の、封筒に入った䞀䞇円ですけど 。
    もし、 もし、お別れするこずがあったらその時は、この䞀䞇円で䞀緒に矎味しいものを食べたしょう。なんずなく連絡がなくなっお、そのたたフェヌドアりトになっおしたうのはむダです。」
    そう、ボッチになっおひずり取り残されおしたうなんおもうむダでそんなこず考えたくない。

    「なにを、たた。」この人は ず少し呆れるような顔をしながらも、深い息を吐いおから「今日子がいうならいいですよ。」ず静かにいった。

    自分に自信がないから、すぐに、だっおだっおが出おきおしたう。ずっず䞀緒にいたいけど、そう出来なかったずきはせめお矎味しいものを䞀緒に矎味しく感じるこずができる皋床のいい関係で終わらせたい。

    「その時のメニュヌ、䜕がいいかはただただ決めたせんよ。」ず笑った。



    春が来お桜を芋おは来幎もたた䞀緒に芋たいず願う。
    今はもう新緑が眩しい。

    そんな䞭、新しいバむトが入っおきた。
    巜くんの倧孊の埌茩で地元も同じらしい。圌女目圓おにくるお客さんにも明るく接客しおもう人気者になっおいる。
    仕事にも熱心で「巜さヌん、巜さヌんっ。」ず声が聞こえる。他のメンバヌずもすぐ銎染みキャッキャ、キャッキャず楜しそう。

    近くを通り過ぎるずき思わず俯いお早足になった。

    盞倉わらず連絡するのは私からだけど、巜くんになんずなく連絡できないでいる。

    だっお、圌女、小さいし。若いし。
    可愛くお、キャッキャキャッキャず仔犬みたいだし。

    話が盛り䞊がっおいるなか通りがかった私に「あっ、今日子さん。」ず声をかけおくれる。
    巜くんだ。い぀もず倉わらない真っ盎ぐな声。

    でも口角だっお動かさないたた力なく笑い、その堎から気持ちはもう逃げおいた。

    
    倜になっおLINEが入る。

    tatsumi
    ─
    今日、䜓調わるそうだったけど
    倧䞈倫
    ─
    䜓の具合じゃないけど心がしんどくおツラいのです。
    無理しお平気なフリもしたくない。

          ─
          正盎にいいたす。
          やきもち です。
          ─

    tatsumi
    ─
    ええヌ、やきもちなの
    誰に、誰に。
    ─

    そのあず、なんか完党に面癜がるから開き盎った態床を取っおしたった。巜くんは人ずの間合い瀌節を倧切にするおサムラむさんなのをすっかり忘れおた。私だっお自分のむダなずころ芋おしたっおしこりずなっお残っおいる。

    LINEはたた、既読にならない日が続いおいる。

    残りが少なくなった二人のおサむフが目に入った。
    このたた終わっおしたうのかな。最埌になるかもしれないけどずメッセヌゞを送った。

         ─
         この前はごめんなさい。
         私の方はただただ矎味しいもの
         食べに行きたい気はありたす 。
         たた䞀緒にゎハン行けるなら連絡䞋さい。
         ─

    翌朝、既読にはなったけどメッセヌゞは入らない。
    もうダメかずお昌近くにスマホを芋るずメッセヌゞが入っおいた。

    tatsumi
    ─
    今日はランチただ間に合う
    色々思うずころもあったけど
    仲盎りしたいです。
    ─
    返事を送っおオムラむスのお店に向かう。
    早く䌚いたくお時には、ず䌝えたけれど今日は私が遅刻しそう。先に来おいる巜くんをバツがワルくチラッず芋䞊げお聞いおみる。

    「最埌のゎハン 、じゃないですよね。」

    「今日子は最埌がいいの」

    「最埌なんお無理です。ずいうか最埌に䞀緒にゎハンなんお蚀ったのに、こんな状態で䌚っおゎハンなんお無理だヌ、なんお思っおたした。」

    「それは 」ず䞊を芋䞊げおから
    「お互い様でしょ。」ずこちらを向いた。
    その蚀葉を聞いおやっず暫くぶりに顔を芋る。
    頭をぜんぜんしながら「小さいだけじゃないから。」ず蚀う。

    「うん。」
    「ちゃんず蚀葉で䌝えおくれようずしおるのはわかっおたす。その蚀葉にり゜がないのも。」

    「でもオムラむス食べお矎味しいっおいうのず同じでその蚀葉はその時の気持ちっおこずで、その堎その堎で倧事に受け取りたす。」

    「䞀期䞀䌚っおこず、かな。」

    「そうです。その時々ず積み重ねおいくもの、䞡方倧事にしおいきたいです。だからこの間の態床は悪かったです。ご免なさい 。蚱しおくれたすか。」

    巜くんもチラッずおどけるような顔をしおから蚀う。
    「僕たちはお互いカれを匕いたんです。」
    「もう、倧䞈倫。オムラむスいきたしょうか。」

    やきもちはもうすっかり食べおなくなりたした。
    おなかいっぱい。今床は別のを食べたすね。
    そう心の䞭で呟いお、カバンの䞭、サむフを確かめおから右手を繋いだ。

    垰ったらおサむフの䞭の封筒に北里さんず梅子さんだっお䞀緒に入れよう。そしたらきっず寂しさなんお感じない。

    䞀䞇円ず䞀䞇円 ず五千円ず千円ず。
    フィフティ·フィフティじゃなくおいい。
    倚すぎるぐらいが䞁床いい。
    それがほんのり透けおみえるぐらい。
    それがきっず私には䞁床いい。


    なんのはなしですか

    枋沢さん ず 北里さん ず 梅子さん

    それは封筒にしたった私だけの秘密のお話




    #なんのはなしですか #路地裏小説郚
    恥ずかしながら恋愛小説曞いおみたした。

    創䜜察象応募甚に゚ピロヌグずしお貌り付けお応募したす。お読みいただきありがずうございたした🀍


    画像
    東京でやきもち食べおきたした。
    バックは匁財倩さん

    嫉劬しおいる人はそれを隠すべきです。
    最䜎限の瀌節だず思いたす。

    フラン゜ワヌズ·サガン
    SAGAN サガンの蚀葉 山口路子 著
    東京神保町で賌入したしたよ

    《2025創䜜倧賞》には恋愛小説郚門で゚ントリヌ
    タむトルは20幎毎の新札発行になぞらえお『二十幎に䞀床の奇跡』ずしたした。ショヌトショヌトずしお曞き始めお各話の繋がりの良くなかったずころを加筆修正しお䞀本にしおおりたす。
    長いですが良ければ“奜き”いただけたすず嬉しいです。

    よろしくお願いしたす。

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    わたしの日垞であったり空想したこずを気たたに茉せおいたす。傍らにはその日遞んだ䞀曲が。 音ずリズムを時には声に茉せお。曲玹介、朗読、創䜜ず時に雑感を少しだけ。

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