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花冠の祝福|ゴーストライティン絵画祭

「第一回ゴーストライティン絵画祭」への参加作品です。

今回、私が選んだのは「静かな絵本作家・Momo」。

描かれているのは、村の薬草師・ぱっちーさんと、旅立ちを迎えた騎士たちです。

絵の中に残された小さな違和感から、短い物語を作りました。



騎士に花冠を載せるぱっちーさん

花冠の祝福

王都から騎士団がやって来ると聞き、村は朝から祝いの支度に追われていた。

広場には長い机が並べられ、焼きたてのパンや果物が運び込まれていく。

子どもたちは野原で摘んだ花を編み、それぞれ自分の頭に小さな花冠を載せていた。

村の薬草師であるぱっちーさんは、大人たちに真っ白な手袋を配った。

「今日は皆、これを着けてください。騎士様をお迎えするための礼儀ですから」

大人たちは何も尋ねず、黙って手袋をはめた。

薬屋の奥には、騎士たちへ贈る花冠が並べられていた。

子どもたちが作った不揃いな花冠とは違い、どれも美しく、丁寧に編み込まれている。


薬屋で花冠を編むぱっちーさん


やがて騎士団が村へ到着した。

音楽が鳴り、村人たちは笑顔で騎士たちを迎えた。

ぱっちーさんは騎士団長の前に立つと、白い手袋をはめた両手で花冠を持ち上げた。

「長い旅、本当にお疲れさまでした。これは村からの贈り物です」

騎士団長は片膝をつき、静かに頭を下げた。

ぱっちーさんが、その頭に花冠を載せる。

見守っていた村人たちから、大きな拍手が起こった。

騎士団長は立ち上がると、懐かしそうに村を見渡した。

「以前ここへ来たときは、こんな歓迎はなかったな」

ぱっちーさんは、穏やかな笑顔のまま答えた。

「ええ。あの日のことは、忘れていません」

夕方になると、騎士たちは王都へ向けて出発した。

花冠を載せたまま遠ざかっていく騎士たちを、村人たちはいつまでも見送っていた。

村境の坂に差しかかったところで、騎士団長の身体が大きく傾いた。

隣の騎士が腕を伸ばすと、団長はすぐに姿勢を戻し、そのまま隊列を進ませた。

「長旅で疲れているのかな」

子どもの声に、ぱっちーさんは答えなかった。


ぱっちーさんが騎士たちの背中を見つめている


そのとき、一人の少女がぱっちーさんの袖を引いた。

「ねえ、ぱっちーさん。騎士様が、私の花冠をきれいだって褒めてくれたの」

「そう。よかったわね」

「だからね、私の花冠と騎士様の花冠を交換してあげるって言ったの」

ぱっちーさんの笑顔が消えた。

「……交換したの?」

少女は驚いて首を振った。

「ううん。騎士様が断ったの。村からもらった大切な花冠だから、これは外せないって」

ぱっちーさんは、少女の頭を見た。

野の花をつないだ、不揃いな花冠が載っている。

ぱっちーさんは少女の髪へ手を伸ばしかけた。

けれど、白い手袋に目を落とすと、その手を静かに引っ込めた。

「それは、あなたがかぶっていなさい」

その夜、村では祝いの後片づけが行われた。

子どもたちは、片づけが始まる前に家へ帰された。

残った料理も、飾り布も、木の椅子も、使えるものはすべて大切に片づけられた。

けれど、大人たちが使った白い手袋だけは、一つ残らず広場の火へ投げ込まれた。



ぱっちーさんは、遠ざかる騎士たちの姿を思い浮かべながら、最後の一組を炎の中へ落とした。

大人たちは誰も話さず、白い手袋が灰になるまで火を見つめていた。


「第一回ゴーストライティン絵画祭」企画ページ

※最初の画像が企画への参加作品です。
※そのほかの画像は、物語に合わせた挿絵です。


この企画への参加方法、これで合っているのかな……?

24時間半、ほぼ睡眠なしで仕事してきたので、もう頭が回っていません。

とりあえず寝ます!


#ゴーストライティン絵画祭 #ゴス祭り #AIイラスト #創作 #ショートショート #意味が分かると怖い話

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