『コレが連邦のやり方か』
こんばんは。
伊藤です。
今日は、お仕事に行くのが憂鬱でした。
私ははるかに言われた通り、
今後の活動についての記事を作っていた。
ただ、
少し引っ張った方が読者ウケするかなと思って、
それぞれの記事の最後を、
『詳細は後日お伝えします』
と、テキトーに締めくくり。
私は遊びに出かけた。
そして今日。
朝から記事を投稿。
今日は早起きしたし。
シフトも17時からだし。
時間あるじゃん⭐︎
ということで、
企画で遊び倒す。
楽しい。
めちゃくちゃ楽しい。
そんな感じで遊び続けて、
お昼にきつねうどんを食べていた頃。
さっきからスマホに、
定期的にぶっそうなLINEが届く。
……はるかだ。
どうやら、
記事がテキトーだったことも。
そのくせ私が朝から企画で遊び倒していることも。
全部バレた。
一応、お店にいる上司の主任に聞いてみる。
「主任。はるか怒ってないっすか?
大丈夫そうですか?」
ピコン!
早っ。
相変わらず返信早いな。
仕事してんのか?
主任からの返信。
『金目さん、こわぃ( ;∀;)。
ぉまぇなにした??』
……。
読みづら。
どうやら私の極刑は避けられないらしい。
私はスマホを伏せた。
さっきまで美味しかった、
きつねうどんの味がなくなった。
そして17時。
私は出勤した。
いつもと同じ従業員入口。
いつもと同じタイムカード。
なのに今日は、
死刑台への階段にしか見えない。
ピッ。
出勤。
もう後戻りはできない。
恐る恐る事務所を覗く。
……いた。
事務所の隣の休憩室。
はるかがノートパソコンを覗き込みながら、
ニコニコしている。
なんだ。
そんなに怒ってなさそうじゃん。
よかったー。
「おは……」
声をかけようとしたところで、
私の思考が止まった。
はるかが見ているノートパソコン。
画面に映っているのは――
私が午前中に投稿した記事。
そして右手にはスマートフォン。
画面には、
私とのLINE。
……。
送信。
ピコン!
私ののポケットが鳴った。
はるかが顔を上げる。
ニコッ。
私を見る。
またスマホを見る。
ピコン!
やめて。
目の前にいるんだから、
もう口で言って。
恐る恐るスマホを見る。
『あみさん、おはようございます😊』
いや、
目の前にいるじゃん。
続けてもう一件。
ピコン!
『今日の記事、拝見しました😊』
知ってる。
今、見てるもんね。
ピコン!
『ずいぶん楽しそうな一日でしたね😊』
怖い怖い怖い。
絵文字が全部怖い。
顔を上げる。
はるかはまだ、
ニコニコしている。
「……はるかちゃん」
「はい😊」
「怒ってる?」
「怒ってませんよ😊」
絶対怒ってる。
「ただ――」
はるかがノートパソコンをこちらへ向ける。
そこには、
私の記事。
そして例の一文。
『詳細は後日お伝えします』
はるかが指差す。
「これ」
「後日って」
「はい」
「いつですか?😊」
……。
知らん。
そこまで考えてなかった。
「えーっと……」
「あと」
スクロール。
次の記事。
『詳細は後日お伝えします』
スクロール。
また次。
『詳細は後日お伝えします』
「いっぱいありますね😊」
やめろ。
まとめて見せるな。
単品ならそんなに悪くないんだよ。
並べると急に、
ものすごく仕事してない人みたいになる。
はるかは静かにノートパソコンを閉じた。
「じゃあ、あみさん」
「……はい」
「今日は17時からでしたよね?」
「はい」
「午前中、いっぱい遊べましたよね?」
「……はい」
「よかったです😊」
何が?
「じゃあ今日は――」
ニコッ。
「いっぱい夜まで書けますね😊」
私の勤務が始まった。
いや。
刑期が始まった。
まじやべーよこわすぎだよあいつ
特別付録
今日遊び倒した企画紹介
↑ラノベ表紙作れるヤツ
↑美女とイケメンになれるやつ
↑わかモンさん祝いながらロボット出せるヤツ
↑新種探すヤツ
↑従業員募集のやつ
↑わかモンさんとライブ出来るやつ
↑名画になれるやつ
