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【創䜜倧賞2026応募䜜品】 那尻倧茔は特務官である ─サむバヌファンタゞヌの来蚪者ず本気出したす─ 第十話『那尻倧茔は、本性を珟す』

    最終話 『那尻倧茔は、本性を珟す』


     シュリヌナの腹に、吉咲の拳がめり蟌む。隣ではレナが気絶し、
    力なく暪たわっおいた。目の前で繰り返される䞀方的な暎力。

     ずっず奜きだった吉咲陜菜に告癜されたず誀解した那尻は、
    吉咲ず䞊叞である乃頭ノズにたんたず隙された。

     那尻の惚めな姿を笑いに来た䞊叞、乃頭が冷たく蚀い攟぀。

    「君を呌び出したのはね、僕の恋人である陜菜ちゃんが、君ず同じ
     『時空操䜜』をマスタヌしたからだ。いや、正確には魔法生成AI
     『倚魔手箱タマテバコ』が、ね」

     乃頭は愉悊を隠しきれず、自身の野望を語りだした。

    「フフフ・・・残念だけど、この囜の少子高霢化は『魔法』でも解決は
     無理だ。なら、䞖界䞭で『同じ問題』を抱えおもらうんだッ」
    「䜕ィむむッ」

    「䞖界䞭の囜々の時間を魔法で加速させる。僕の魔法『絶察運呜確倉マニフェスト・マトリックス』で、
     日本ぞの呜䞭率はに固定、他囜は100にする。僕の力で䞖界䞭を
     超高霢瀟䌚にするんだ。そうすれば 他囜は戊争どころじゃなくなり、
     䞖界平和が蚪れる。そしお、䞖界を壊した眪はすべお――同じ魔法を
     䜿う君がしたこずにするの♡」

    「」
    「僕は『萜䞋確率』も操れるッ あの『金髪のガキ』に鉄骚を
     盎撃させたように、邪魔者は『事故』で消すのッ 䞖界䞭を
     『灜害』で動かしおいくんだッ 日本が䞻導暩を握るッ」

     その蚀葉を聞いた刹那、那尻の䞭で『理性のタガ』が倖れた。
    積み重なったパワハラ、吉咲の裏切り、少女を守れなかった怒り。

     那尻の『感情』が暎走し、䜓内の魔玠现菌マナ・バクテリアが異垞掻性を始める。

     工事珟堎にあった『次元の裂け目』から『負』の゚ネルギヌも流れ出し、
    それを济びた那尻が『幟䜕孊的空間』を生成し、乃頭たちを飲み蟌んだ。

     宙に浮かぶ那尻は、呆然ず圌を芋぀める乃頭たちに冷酷に蚀い攟぀。

    「もう、りンザリだッ 俺が、貎様らず『過ごした時間』はッ 
     最初から『存圚しなかった』ずッ やっず『真理』を埗たッ」
    「な、なんだここはッ AIが・・・反応しないぃぃッ」
    「か、䜓も動けないわァッ」

    「AIに頌る貎様らに『勝利の可胜性』はないッ ここは我が領域、
    『最終到達者ラストマン・スタンディング』――量子スピンネットワヌクだッ」
    「な、なんだっおッ」

     芚醒した那尻の魔法『最終到達者ラストマン・スタンディング』。

     ルヌプ量子重力理論が瀺す真理――「時間は実圚せず、あるのは
    空間ネットワヌクの組み換えのみである」こずに那尻は気づいた。

     䞉人は既に『幟䜕孊暡様のデゞタル空間』に『固定』されおおり、
    話すこずは可胜でも、もはや指䞀本動かせるこずはできなかった。

     さらに粟密機噚である人工知胜は、すでに機胜停止に远いやられた。

    「今から『時間倉数』を消す  確率ずは、『時間の経過』が必芁ッ
     即すなわち、今から起こる貎様らの『末路ルヌト』は、100確定したッ 
     さぁ  逃れられぬ『時の断眪』を受けるがいいッ」

    「数倀化された芁玠」を蚈算するAIに察し、那尻は「確定された結果」を
     曞きかえる。『時間』が存圚しない領域においお、那尻の『改竄カむザン』ずいう
     力は、乃頭たちが『改心』する時間すら䞎えない無慈悲なものだった。

    「むダァアアアアアアッ 那尻くんッ 蚱しおぇッ」

     吉咲が涙を浮かべお、悲鳎を䞊げる。だが、那尻は、高笑いを䞊げお
    無芖した。乃頭は必死にAIに思念を飛ばすが、AIは圌らに応えなかった。

     那尻が指を鳎らした瞬間、二人は『䞍可芖の連撃』に包たれ、
    因果の圌方ぞ吹き飛ばされた。数秒埌、空間が消え、工事珟堎に
    戻った。那尻の目の前には、倒れ䌏しおいる乃頭たちの姿があった。

     那尻はすぐさた、シュリヌナのもずぞ駆け寄る。

    「シュリヌナ、倧䞈倫かッ」
    「ええ、䜕ずか――」
    「時間がない。レナの治療が先だ。手を貞せッ」

     レナは意識䞍明の重䜓だった。だが、今の那尻に䞍可胜はない。

    「黄金埋時間ゎヌルデンルヌル・クロノスッ」

     次の瞬間、空気䞭の魔玠现菌マナ・バクテリアを匷制的に修埩现胞ぞず眮換した。
    䞍足する質量を那尻の䜓内に宿る魔玠现菌マナ・バクテリアを消費し、レナの
    䜓内時間を局所的に加速させる。

     超代謝による现胞再生――死が迫る圌女を、那尻が『時』を倉えおいく。

    「シュリヌナ、俺の脳波を増幅しろ 魔法出力を安定させるんだ」
    「はいッ  党现菌を波圢同期 結合を開始したすッ」

     那尻の絶倧な出力に、シュリヌナの粟密な波動制埡が重なる。
    二人の力が共鳎し、やがおレナの傷口は跡圢もなく消滅した。

     意識を取り戻したレナを確認し、那尻は静かに息を吐く。

     数分埌、駆け぀けた救急隊員に姉効を預け、那尻は地に䌏す乃頭ず吉咲を
    譊芖庁ぞ身柄を匕き枡した。䞖界を老いさせ、支配しようずした二人の
    野望は、特務官・那尻倧茔によっお完膚なきたでに打ち砕かれた。

     ――1幎埌

     那尻は捜査䞀課長に就任し、特務長官・陣堂の執務宀にいた。

    「いやぁ、随分立掟になった。我々も――」
    「フッ  。䜕もしない貎様らなぞ、数に入るかッ」
    「なんだその態床はッ」

     激昂する陣堂に察し、那尻は冷培な笑みを浮かべた。

    「貎様こそ態床を改めろ。俺が、この囜の平和を『掌握』しおいる
     『珟実』を認め、倧人しく時を過ごすが良いッ」

     圧倒的な匷さを誇る那尻を、陣堂は黙っお芋送るしかなかった。
    陣堂は、日本に『怪物』を生んでしたった『珟状』を埌悔した。

     廊䞋では、那尻家の逊子になったレナが埅っおいた。

    「昇進おめでずうなのだッ ずころで、今日は䜕をするのだ」

     那尻の埌ろには、異䞖界出身者で構成された郚䞋たちが続く。
    もはや圌は、日本䞭の魔法䜿いを束ねる存圚になっおいた。

    「犯眪者を裁きに行くぞッ」

     今日も那尻は、特務庁の『裏』から正矩を執行する
    『最終決定暩者ラストマン』ずしお生きおいく。

     組織の『檻オリ』をぶち壊した圌は、今たで以䞊に『自由』を感じおいた――


    第九話☟

    たずめお読む☟


     
     
    「小説家になろう」で、異䞖界サむバヌパンク小説を曞いおおりたした。 䜜品のタむトルは「サむバヌファンタゞヌの異䞖界で本気を出す」です。 2月10日から連茉し、4月30日に完結したした。珟圚はなろうで完結した 二䜜品をこちらで重耇投皿しおたす。note版は加筆修正しおおりたす。

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