
乗るのをあきらめた飛行機と、50歳のわたし
今年50歳になった。
「人生後半戦」が
もう名実ともに明らかになり、
やりたいことを先延ばしにしたくなくなった。
父が51歳で亡くなったことも
それに追い討ちをかけてくる。
遠距離移動の予定もどんどん入れた。
お金は後から稼ぐことはできるが、
時間は取り戻せない。
ならば行ける時に行こうと、
まるで詰め放題で袋が最大限に膨らみきるまで
必死で詰め込むおばさんのように
予定をどんどん入れた。つめた。
だけどそこは50歳。
体調がイマイチで
せっかくの予定や約束を
キャンセルしてしまうことも増えた。
途中で想定外の休職も加わり、
飛行機で遠征する予定も
キャンセルせざるを得なかった。
1件だけではなく、複数件。
申し訳なかった。
迷惑も掛けた。
悲しかった。
情けなかった。
大きなキャンセル料も支払った。
何人かの友達には、
もう遊んでもらえないかもしれない。
だけど、
どこかでホッとしている自分
にも気付いた。
本当は少し無理をしていたのかもしれない。
欲張りになっていたのかもしれない。
行きたい場所も、
会いたい人も、
やりたいこともたくさんある。
だけど、今のわたしには
全部は抱えきれなかった。
残念ながら今のわたしは、
「体調が悪くなることもある」がセットだ。
そこも含めて今の実力だ。
まるで梅雨の間の晴れ間。
今のわたしの体調は、
そんな感じがしっくりくる。
飛行機に乗れなかったことは残念だった。
だけど、
「行きたい場所へ全部行くこと」よりも、
「今の自分でご機嫌に生きること」の方が、
わたしには大事らしい。
50歳。
どうやら人生後半戦は、
詰め込むゲームではなく、
味わうゲームになりそうだ。
さて。
わたしはこれから、
どんな余白をつくるのだろう。