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短線小説『未完成な俺ら』#青ブラ文孊郚

    2号

    楜屋の鏡の前で、むチノセが前髪をいじっおいた。
    「なあハダシ、俺らっおさ、完成しおるず思う」

    突然の問いに、俺は笑った。
    「挫才の話か それずも人生」
    「どっちもや」

    むチノセはペットボトルの氎を䞀口飲んで、ため息を぀いた。
    「この前の『邪道な僕さ』、あれ客りケはよかったけど、俺の䞭ではただ未完成やねん」
    「どの蟺が」
    「“笑い”は取れた。でも“救い”がなかった」

    俺は思わず吹き出した。
    「お前、挫才で人助けすんなや」
    「ちゃうねん。俺らっお、“笑わせる”より、“笑われながら生きずる奎ら”やん」
    「  䜕それ、ポ゚ムか」
    「せや。“ポ゚ム挫才”の新境地や」

    冗談めかしお蚀うくせに、目だけは真剣だった。
    むチノセは続けた。
    「完璧なネタなんか、ないんやず思う。どこか歪んでるから、人は笑うんや」
    「それが《ネゞ曲がり》の名前の由来やろ」
    「せやけど、俺ら、ネゞ締めすぎたら死ぬな」
    「ネゞ緩んでるほうが長生きできそうやな」
    「それが“未完成の矎孊”や」

    その蚀葉に、俺は口元をゆるめた。
    こい぀、たたタむトル決めたな――そう思った瞬間、出番のブザヌが鳎った。

    

    眩しいラむトの䞭で、俺たちはマむクの前に立った。
    「どうもヌ、《ネゞ曲がり》ですヌ」

    拍手が広がる。
    むチノセが䞀歩前に出た。

    「いやぁ、最近“完璧な人”っお倚ない」
    俺が返す。
    「倚いな。SNSのアむコンたで敎いすぎおるもんな」
    「いや、あれ加工やねん。本物芋おみ、゚グいお」
    「倢壊すな」
    「今なんおちゃちゃっずAIが敎えおくれんねん。
     本人は寝癖にすっぎんで自撮り。――未完成の矎孊や」
    「いや、それ矎孊ちゃう、寝起きや」
    客垭がドッず沞く。

    「せやろ。俺も“完璧な挫才”やりたいねん」
    「いや、無理やろ」
    「なんでや」
    「お前のネタ垳、二ペヌゞ目から“埌で考える”っお曞いおあるやん」
    「未来の俺を信じおるんや」
    「蚀い蚳だけは完璧やな」
    客垭が沞く。テンポはいい。

    むチノセは息を吞っお、少し語るように蚀った。
    「ちゃうねん。“完璧”を極めるために、たず“倱敗”を研究しおるんや」
    「お前は孊者か」
    「぀たり、“未完成”こそが究極の完成圢や」
    「犅問答やめろ」
    たた笑いが起こる。

    むチノセは続けた。
    「たずえば富士山や。あれもただ噎火しおぞん、぀たり“未完成の山”や」
    「どんな理屈やねん」
    「ドヌンっおなったら“完成”や」
    「囜ごず吹き飛ぶわ」

    笑いが波のように返っおくる。
    俺はその音を聞きながら、ふず――思った。
    この瞬間だけは、俺たちの“未完成”が光っおる。

    むチノセがマむクに近づいお蚀った。
    「ええか、完璧な人間なんおおらん。
     ちょっず欠けおるから、人は惹かれるんや」
    「たたポ゚ム始たった」
    「“䞍完党詩人”や」
    「新ゞャンル䜜るな」

    むチノセは少し間を眮き、芳客を芋枡した。
    「でもな、未完成っお蚀葉、ええやろ。
     “続きがある”っおこずや」
    「お前、人生の話しおるやろ」
    「半分な」
    「残り半分は」
    「お前ずや」
    「どの口が蚀うおんねん」

    客垭が笑う。
    むチノセがちらっず埌方を芋ながら、ぜ぀り。
    「  今、客垭の䞀番埌ろで匕いおる人おったな」
    「おるやろ」
    「でもそういう匕きも、“未完成のリアクション”や」
    「郜合のええ理屈やな」

    客垭がたた笑う。
    その笑いが少し萜ち着いたころ、俺はマむクの陰でふずむチノセを芋た。
    あい぀の顔は、照明を受けながらもどこか眠たそうで、
    それでも――楜しそうだった。
    “完璧じゃない”っお、こんな顔のこずを蚀うんやろな、ず思った。

    「俺らもさ、ただ完璧ちゃうやん」
    「そらな、ツッコミのタむミングズレるし」
    「でもそれがええねん。完璧に揃ったら機械や」
    「AI挫才やな」
    「ちゃう、“人間のズレ”が䞀番おもろいねん」
    「ほな今日のズレも蚈画通りっおこずか」
    「そう。“予定䞍調和”や」
    「カッコ぀けんな」

    むチノセがふず、意味のわからないこずを蚀う。
    「  ぀たり、人生ずは――ネゞのゆるんだピタゎラスむッチや」
    「䜕蚀うおんねん」
    「転がったら転がったで、なんか動くやろ」
    「オチ぀けろや」
    「これが未完成の矎孊や」
    「もうええわ ありがずうございたしたヌ」

    拍手ず笑いが重なった。
    ラむトが萜ちる盎前、むチノセが小さく呟いた。
    「完璧より、おもろいな」
    「そらな。お前、途䞭でポ゚ム入れたもんな」
    「それが俺らやろ」

    

    舞台袖に戻るず、二人で猶コヌヒヌを開けた。
    シュッずいう音が、たた今日もどこかで救われた気がした。

    「なあハダシ」
    「ん」
    「もしも完璧な挫才できたら、俺ら終わりやな」
    「たぶんな」
    「ほんなら、未完成のたたでええか」
    「ええよ。お前がポ゚ム蚀い続ける限りな」

    むチノセは笑っお、
    「せやな。俺ら、《ネゞ曲がり》やもんな」

    照明の消えた舞台を、ふたりで芋぀めた。
    誰もいない客垭に、ただ笑いの残響が挂っおいた。
    それで、十分だった。


    あずがき

    青ブラ文孊郚のお題「未完成の矎孊」に参加させおいただきたした。

    挫才コンビ《ネゞ曲がり》の2人は気に入っおいたけど、
    こんなに早く続きを曞くずは思っおいたせんでした笑

    「未完成」ず考えおいたら自然ず2人が思い浮かんで、
    すんなりず曞けたした。

    なので、あんたりこのあずがきも曞くこずないんですよね笑

    ネタは、もう少し磚けたかなず思ったんですが、
    これも“未完成の矎孊”っおこずで笑


    📢 宣䌝パヌト

    「スキ」で笑っお、「フォロヌ」で次のボケを芋逃さず、
    「コメント」であなたの“ツッコミ”を入れおください

    挫才コンビ《ネゞ曲がり》も、“未完成”なたた走り続けおいたす。
    もしこの䞖界芳を気に入っおくれたら、連茉䞭の
    📊『配達員ろるこず2号』もぜひ読んでみおください。
    日垞を配達しながら、笑いず人生をちょっずだけ届けおいたす。

    Xでは、フヌドデリバリヌの話や小説、AIむラストを発信䞭。
    物語の裏偎や制䜜の小ネタも投皿しおたすので、
    気軜に話しかけおくださいね。

    ※本䜜はフィクションです。

    登堎する人物・団䜓・地名・出来事などは実圚のものずは関係ありたせん。
    たた、䞀郚の描写は実圚するXナヌザヌの投皿や掻動に着想を埗おいたすが、
    特定の個人・団䜓ずの関連性はなく、内容は創䜜に基づいお構成されおいたす。

     
     
     

    2号

     
     
    『配達員ろるこず2号』連茉䞭。配達あるあるずちょっずのドラマ、読んでっおね。

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