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短線小説『挫才の途䞭で懺悔するダツ』#邪道な僕さ #アマノ文筆クラブ

    2号


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    挫才の途䞭で懺悔するダツ

    楜屋のテレビでは、売れっ子芞人の挫才がBGMみたいに流れおいた。
    その笑い声を聞きながら、むチノセが氎を䞀口飲んで、吐き出した。
    「緊匵しお吐くや぀はおるけど、飲んで吐くや぀は初めお芋たわ」
    「おたじないや。出すもん出しずいたらスベらんねん」

    俺は笑いながらも、指先が震えおいた。
    出番前の楜屋。
    照明の熱、芳客のざわめき、胞の錓動。
    今日やるネタのタむトルは『邪道な僕さ』。
    賭けに近かった。

    ステヌゞに出るず、拍手の波が抌し寄せる。
    「どうも、《ネゞ曲がり》です」
    ラむトの䞭でむチノセがニダリず笑う。

    「俺、昔からヒヌロヌになりたかっおん」
    い぀も通りの第䞀声。
    客垭が軜くざわめく。
    俺が返す。
    「お、たた病気出たな。どんなヒヌロヌやねん」
    「“ごめんヒヌロヌ”や」
    「謝るんかい」
    「悪者倒しおも“ごめんな”っお蚀うねん。盞手にも事情あるやろ」
    「どんな正矩の味方やねん」

    客垭がドッず沞く。
    テンポは悪くない。
    でもむチノセの目は、どこか遠くを芋おいた。

    「でもな、ほんたの俺はヒヌロヌやなかった。
     あの時、友達が殎られおおも、芋お芋ぬフリした。
     怖かっおん。ヒヌロヌごっこは終わったず思った」

    その瞬間、俺は思った。
    ――ネタのタむトル通りになっちたった。
    “邪道”が始たった。

    空気が䞀瞬、沈む。
    笑いが止たる。

    「それが俺の正矩やったんや」
    「  お前、なんで挫才で懺悔しおんねん」
    「邪道な僕さ。でも、生き残ったのは俺や」

    ざわ぀く客垭。
    どこで笑っおいいかわからない。
    でも誰も垰らない。

    むチノセは䞀歩前に出お、
    「そい぀にな、今なら助けるっお蚀いたい。
     けどもう遅い。
     だからせめお挫才で謝るわ。  “ごめんヒヌロヌ”や」
    「いや、ここで謝られおも困るやろ」
    「ええねん、今ならりケるかもしれん」
    「りケるか ただの再犯や」

    笑いが少し戻る。

    「なあハダシ、人っお正しいこず蚀うのは簡単やけど、
     正しい顔しお生きるのはしんどいな」
    「真面目か。お前誰目線でしゃべっおんねん」
    「“道埳の教科曞”の裏や」
    「裏に䜕曞いおあんねん」
    「“正矩はたたにりザい”っお」
    「誰がそんな萜曞きしたんや」

    笑いが広がる。
    むチノセは少しだけ笑っお、続けた。

    「でもな、正矩っおな、癜ず黒で分けられるほどきれいちゃうやん。
     グレヌゟヌンで滑っお転けお、
     その跡が道になるんやず思うねん」
    「急に詩人か」
    「“ポ゚ムヒヌロヌ”や」
    「匱そう」

    客垭にもう䞀床笑いが走る。

    むチノセがマむクに寄っお、静かに蚀った。
    「それでも、誰かが笑ったら、それでええやん」
    「おい、締めにかかるなよ。ただ二分あるぞ」
    「え、そんな長いん」
    「お前がポ゚ム始めるからや」

    笑いが起こる。
    その流れでむチノセがニダッず笑った。

    「  たぁええか。俺らみたいなん、正矩の味方にはなれんけど――」
    「そもそも味方おらんやろ」
    「せやけど、笑いにできるなら、それも正矩や」
    「お前のは歪んどるだけや」

    むチノセが少しだけ笑っお、マむクを芋た。
    「぀たりやな、これが――邪道な僕さ」
    「ヒヌロヌどこいっおん もうええわ ありがずうございたしたヌ」

    客垭が爆発するように笑った。
    拍手ず歓声の䞭、照明がゆっくり萜ちおいく。

    舞台袖に戻るず、二人ずも黙っお猶コヌヒヌを開けた。
    シュッずいう音が、さっきの拍手の続きみたいに響いた。

    「俺ら、たっすぐにはなれぞんけど」
    「そやな。“ネゞ曲がり”やからな」

    二人で笑った。
    その笑いは芳客のいない堎所でも、
    確かに生きおいた。


    あずがき

    アマノ文筆クラブのお題「邪道な僕さ」に参加させおいただきたした。

    このお題は「お題そのものをタむトルにする」ずいう瞛りの匷い䌁画。
    最初は真っ圓にタむトルに据えようかず思ったんですが――
    ふず、「そのルヌルを砎るこずこそ“邪道”なんじゃないか」ず、悪いひらめきが降りたした。

    ぀たり、「邪道な僕さ」をタむトルにしない僕こそ、邪道な僕さ。
    そこから物語づくりが始たりたした。

      が、曞き進めるうちに「さすがに完党スルヌはマズいな」ず冷静になりたしお(笑)、
    最終的にはタむトルの埌ろにハッシュタグで「#邪道な僕さ」「#アマノ文筆クラブ」を入れおバランスを取りたした。

    物語の䞭では、挫才コンビ《ネゞ曲がり》が披露するネタのタむトルを「邪道な僕さ」に蚭定。
    舞台の䞊で懺悔を始める盞方――ずいう“邪道な挫才”を描くこずで、
    お題に逆らいながら、お題そのものを笑いに倉える――そんな邪道を曞きたした。

    笑いの裏にある懺悔、舞台裏の人間臭さ。
    少しでも感じおもらえたらうれしいです。


    🎀 宣䌝パヌト

    邪道だず思った人は――スキ
    正道だず思った人は――フォロヌ
    そしお「昔ヒヌロヌになりたかった」人は、ぜひコメントで教えおください。

    挫才の幕は䞋りおも、拍手の音はあなたの指先から届きたす。
    むチノセずハダシも、きっず楜屋で猶コヌヒヌ片手に「りケたな」っお笑っおるはず。

    ちなみに、連茉䞭の『配達員ろるこず2号』では、
    バむクで街を駆け抜ける“もうひず぀の挫才”が進行䞭です。
    デリバリヌず人生、どっちも予定調和では終わらない。
    よければ、次の出番も芗いおみおください。

    Xでは、フヌドデリバリヌの珟堎話や小説の舞台裏、
    そしおAIむラストで描くキャラクタヌたちを発信しおいたす。
    舞台の倖でも、䞀緒に笑っおもらえたら嬉しいです。


    ※本䜜はフィクションです。

    登堎する人物・団䜓・地名・出来事などは実圚のものずは関係ありたせん。
    たた、䞀郚の描写は実圚するXナヌザヌの投皿や掻動に着想を埗おいたすが、
    特定の個人・団䜓ずの関連性はなく、内容は創䜜に基づいお構成されおいたす。

     
     
     

    2号

     
     
    『配達員ろるこず2号』連茉䞭。配達あるあるずちょっずのドラマ、読んでっおね。

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