仕事で使うPC環境:Windowsアプリ
はじめに
この記事は、私の研究グループ内で主にPCを使う仕事環境を統一するための記事シリーズの一つです。今回はメインで使うWindows PCの設定に関して、グループ内の学生向けに説明していきます。本来公開するような内容ではありませんが、ひょっとしたらネット上のどなたかに改善アドバイスをいただけるかもしれないので公開することにしました。
!注意!
研究室では研究室から貸与されたPCを使うようにしてください。
授業ではBYOD化のため自分のPCを使っていると思います。そのため研究室に持ち込むことは禁止しませんが、研究室内ネットワークにつなぐことは禁止します。必要があれば教員に相談してください。
大学ではP2Pアプリの多くが禁止されています。使用すると直ちに研究室のネットワークが遮断されるそうです。使用しないでください。
Wordなどライセンスの購入が必要なものは、個人で賄わず必ず研究室で購入したものを使ってください。
必要なソフトウェアがあれば教員に相談してください。
研究活動に関係のないソフトウェアを研究室PCにインストールしないでください。
Windowsやセキュリティソフトのアップデートは確実に行ってください。
Windows PCのセットアップ
最初にWindows PCを起動するとセットアップが始まります。ここで注意してほしいのは以下の2つです。
ユーザー名やディレクトリ名やファイル名には全角文字(日本語など)や環境依存文字やスペースを用いない。
最初はMicrosoftアカウントではなくローカルアカウントで設定し、あとでMicrosoftアカウントに紐づける。
まず一つ目のユーザー名に関する注意の説明です。ユーザー名はファイルパスに含まれることがあり、全角文字や環境依存文字はこれらを扱えないアプリにとって問題になります。またスペースがあるとパスが切れるのを防ぐためにパス全体を引用符で囲むなどの対応が必要な場合があります。これらの文字はトラブルのもとであり、後で問題になったときにここから、つまり最初からやり直しになる可能性もあります。
二つ目のMicrosoftアカウントの問題は、最初にMicrosoftアカウントで設定するとデフォルトユーザー名がmicrosoftアカウントの最初の5文字になるためです(最近は違うかもしれません)。また、最近のWindows11では、初回セットアップ時にMicrosoftアカウントの入力を拒否できないケースがあるようです(あとで登録できる場合もあるようです)。回避策が以下のように紹介されています。どちらもセットアップ時に"Shift + F10"キーでコマンドプロンプトを起動して行います。
`oobe\BypassNRO.cmd`コマンドを使う方法
`start ms-cxh:localonly`コマンドを使う方法
フォルダ名、ファイル名のルール
上記のユーザー名と同じ理由で、フォルダ名やファイル名に全角文字や環境依存文字やスペースをつかうことは避けてください。また、記号も記号はハイフンかアンダーバーに限ります。その他の記号はスクリプトなどで特別な意味を持つことが多く、ファイルやフォルダを対象とした自動化スクリプトを作るときに誤作動のもとになります。
研究室のNASにつなぐ
インストールメディアは研究室のNAS(Network Access Storage)に置いてあります。つなぎ方は教員や先輩に聞いてください。ちなみにこのNASはバックアップを目的としたものではありません。データのバックアップは研究室で契約しているDropboxを使うようにしてください。
Windows用のアプリ
研究に使うアプリは以下のものとします。これ以外のものを試用するのは大歓迎です。いいものがあれば教えてください。
セキュリティソフト
まず一番最初にいれるのはセキュリティソフトです。インストールした後必ずUpdateまで終わらせてから次の作業に移ってください。
研究室ではESET Endpoint Securityのライセンスを購入しています。NASにインストールメディアがありますので、そのWindows版をインストールしてください。ライセンスキーは教員が管理しています。
Obsidian
Obsidianはカテゴリーではなくアプリの名前なんですが、実に多用途です。そのためカテゴリーとして挙げてしまいました。基本的にはMarkdown形式のメモアプリとして使うものですが、研究室では文献管理、実験結果のデータベース、実験ノート、外部データベースのグラフ構造を利用した可視化など多岐にわたる使い方をしています。
プラグインを利用するとより便利になります。以下のものを「設定」(歯車マーク)のコミュニティプラグインからインストールして有効化してください。
Calender
Copilot
Dataview
Auto Link Title
Templater
Update time on edit
Obsidianの使い方は長くなるのでいずれ別記事でまとめます。
チャットアプリ
研究グループではDiscordを使用します。Discordサーバーへの招待は各自の大学から割り当てられたメールアドレス宛に送ります。
Microsoft Office
論文はWordで書き、発表スライドはPowerpointで作成します。作図はPythonがメインですのでExcelはめったに使わないかもしれません。NASにインストールメディアがあります。プロダクトキーは教員が管理しています。インストール後、Wordなどどれかを起動し、「ファイル」>「アカウント」>「プロダクトキーの変更」を選んで入力してください。
ブラウザ
研究上よく使うものですが、私は特にこだわりがないのでEdge、Chrome、Brave、Arcあたりから選んで使ってください。
メーラーソフト
Thunderbirdを使用してください。メールデータはバックアップを取る必要がないので、Dropboxフォルダ内にThunderbirdのフォルダを作らないでください。同期の妨げになることがあります。
コードエディタ
VScodeはコーディングに広く使われていて、拡張機能によりさらに便利になります。また最近では、VScodeをフォークして作られたCursorも便利です。現時点では両方入れてください。
結晶構造可視化ソフト
とても高機能で軽量な結晶構造可視化ソフトです。結晶構造解析の助けにもなります。
結晶構造解析用ソフト
EXPO2014
Superfilp
RietanFP
これらはWeb上でインストーラーが配布されていますが、バージョンを統一したいのでDropbox(NASではない)にあるインストーラーを使用してください。バージョンを更新するときにはアナウンスします。
各種データベース
以下のデータベースをNASからインストールしてください。ライセンスキーは教員が管理しています。
ICSD(Inorganic Crystal Structure Database)
状態図データベース
その他
7-Zip
圧縮・展開ソフトです。右クリックメニューから使えるようになります。
Everything
PC内のファイル検索ソフトです。Windows標準機能より便利です。
FreeCAD
3Dプリンタでロボット実験の治具を設計するために使います。Autodesk Fusionという商用ソフトがあり、手続きをすれば学生や教員は無料で使えますが、世代を超えて作業内容を共有したりローカルでのバックアップをしようと思うとクラウドベースでないFreeCADのほうが良いかなと思っています。
ShotCut
動画編集ソフトです。自動実験の様子やソフトウェアの使い方を動画にするときに使います。動画の編集履歴をローカルに保存することができ、過去に誰かが撮影および編集した動画でも、新たな用途に沿って再編集しやすいのでこれを使うことにしました。
次回
思ったより長くなったのでPCの環境設定はWindows側で一旦終わり、次回はWSL2(Windows subsystem for Linux)の設定について書いていきます。
