
8️⃣【連載エッセイ】テレビっ子の社会科見学『坊主にできる?』 ─最終回─
前回までのストーリー⬇︎
1️⃣テレビの中の住人になる
2️⃣高校生B
3️⃣代表作
4️⃣忍び
5️⃣青
6️⃣テレビっ子
7️⃣エンドロール〜テレビっ子の社会科見学〜
さて、もうひとつだけ。
おまけエピソードをどうぞ🤲
ー芸能人∞日目ー
『坊主にできる?』の巻
いつものように
事務所を訪れたある日のこと。
何人かいるマネージャーさんを順番に、
仕事はありませんか?と聞いて回る。
すると1人のマネージャーさんが、
僕の足の先から頭の先まで
じっくりとスキャンし始めた。
あまりにも真剣な眼差しだったので
僕は動けなかった。
石化された村人の気分を
久々に味わっていた。
マネージャーさんが、口を開く。
「実はさ、京都でCMの撮影があるんだ。
4、5人のイケメンを並べて撮るらしいんだ。」
ハイ!ここー!
聞き逃した人のために
もう一度聞いてみよう。
「実はさ…
4、5人のイケメンを並べて…。」
わたくし
“イケメン枠”認定
いただきました🎉
完全に僕の石化は解け、
喜びをひた隠しにしながら
話の続きを詳しく聞いた。
そして、だんだんと仕事の内容、
CMのイメージがつかめてきた。
4、5人のイケメンが
田んぼのあぜ道ような所で
髪の毛をなびかせて
青空バックで並ぶ画が
僕の脳内には広がっていた。
アオハル感じた。
「やります!」と
僕が言いかけたところで…
「坊主になれる?」
「ん?」
アオハルの田園風景が
一気に『となりのトトロ』の風に変わった。
4、5人のカンタが、
あのまま横一列に並んでいた。
脳内ビジョンは、
“となりもカンタ”でいっぱいだった。
ありとあらゆる思考が巡り…
「やっぱり髪の毛切るのは、
抵抗あるんでやめておきます。」
そう僕は、断った。
スポーツ刈りの分際で。

テレビっ子の社会科見学
─あとがき─
僕はあの日、
看板俳優になっている未来を疑わずに
事務所の門をたたいた。
テレビで見ていた芸能人たちに会える日々も
嬉しくてたまらなかった。
けれど、
これは、テレビっ子の僕が
芸能人になりたかった話ではない。
テレビの中で、生きてみたかった。
そういう物語だ。
テレビの中と、
僕の世界が、
交差した数年の記録。
結局、
“芸能人”という並行世界には
辿り着かなかったけど、
僕はこの交差点で、
思い切り遊べたと思っている。
その証拠に、
この連載を書いる僕は、
終始ニヤついている。
こうして当時の、僕の“遊び”を
noteに残すことが出来た。
100%楽しみながら書けたこの連載、
このハッピーライティングが
みなさんにも伝わっていたら嬉しい。
それでは、また👋