
「20年前に取った社労士資格を、なぜ定年を控えた今、私は武器にしようと決めたのか。」
1. プロローグ:営業マンの「戦場」と「免状」
私は、札幌で生まれ、都内の大学を経て食品メーカーの営業マンとして社会に出ました。20代後半、私は労組の執行委員として、労使が真っ向からぶつかり合う「交渉の現場」に立っていました。 法律の理屈だけでは割り切れない、人間の感情、生活、そして会社の意地。その渦中で「社労士」という資格に魅せられ、30代後半、執念の2度目の挑戦で合格通知を掴み取りました。
2. 漂流するキャリア、捨てられなかった「こだわり」
しかし、人生は小説より奇なり。資格を活かす道を探して一度は退職したものの、結局は故郷・北海道へ戻り、再び食品メーカーの営業として歩むことになります。 その後、出向、そして親会社の交代に伴う転籍。組織の大きなうねりに翻弄されながらも、私は北海道・東北という広大なエリアを、たった一人で10年間守り続けてきました。 その間、社労士のバッジを胸に付けることはありませんでした。しかし、営業先で、あるいは組織の歪みの中で、私は常に「社労士の目」で人間模様を観察し続けていたのです。
3. 20年間の「熟成」を経て
私に社労士としての実務経験はありません。でも、組織の不条理、働くことの痛み、そして「昭和の美学」が通用しなくなる寂しさを誰よりも現場で味わってきました。 MOFICで小説ランキング1位をいただいた筆力と、20年間現場で研ぎ澄ましてきた「社労士の視点」。これらを掛け合わせ、私は法律の条文を振りかざすのではなく、「会社の物語(ナラティブ)」を整える社労士として歩み始めます。
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◆生々しくも喜怒哀楽あり。経営者・起業家・社労士にお届けしたい『社労士Mの事件簿』