
リハビリはゲーム感覚で!25:レフトハンド《脳梗塞(脳卒中)の“前向き”闘病記 小説風》
第一話はこちらからご覧ください
はじめに
ある朝、突然倒れた和泉大輝(45歳・会社員)。
診断は、脳幹部の梗塞。
体は動かず、声も出ず、世界は一変した。
時は刻一刻と進み、容赦なく迫るタイムリミット。
次々と立ちはだかる試練・・・
一度は諦めるも、夢に出た娘にも背中をおされ、再び挑み始める。
タイムリミットまであとわずか。
挑戦はいよいよ最終局面を迎える。
本作は、実際の経験をもとにしています。
※本編には、病気、身体の麻痺、生命への不安などセンシティブな描写が含まれます。
心身に負担を感じる可能性のある方は、無理のない範囲でお読みください。
🧠この話には、別記事で医学的見地からの解説を後日追加予定です。物語とあわせて読むことで、脳梗塞の理解がより深まります。ぜひご確認ください。
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脳卒中の経験や知識を分かち合う場を広げています
それでは、本編をどうぞ。
第三部 希望か終焉か ― 七日間の挑戦と門出の春
第25話 「レフトハンド」
2025年3月18日
ミッションの最終日。
(昨日のは偶然やったんちゃうか・・・今日やって動かんかったらどうしよう)
そんな嫌な予感がしつつも、布団の上で左手に意識を集中させた。
・・・やっぱり、動きが鈍い。
昨日はかすかにグーパーの形になったのに、今日は指先がピクリと反応するだけだった。
(嫌な予感的中や。毎日リセットされるんか?それとも昨日のは一瞬の奇跡やったんか?)
焦りで、呼吸が乱れる。
必死に何度も試すが、やはり動きは弱い。
(あかん・・・落ち着け。
そうや、最初は軽く力を入れるんやった。
それを忘れたらあかん)
呼吸を整え、軽く力を込めて繰り返す。
すると、昨日の感覚が少しずつ戻ってきた。
やがて、指は昨日と同じように弱々しいグーパーを見せた。
さらに挑戦を重ねるうちに、昨日よりもはっきりと「握る」「開く」が目に見える形になっていった。
(・・・よし!昨日より1歩進んだ。まだいける)
