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ただ、むきあってほしかっただけ(前編)《夫が脳梗塞(脳卒中)に。妻のリアルな葛藤日記》

    はじめに

    みなさん、
    和泉大輝の妻、花菜です

    数ある記事の中から「リハビリはゲーム感覚で!」をお読みいただき、ありがとうございます

    また、「ただだけ」シリーズにも興味をお持ちいただいたこと、とても嬉しく思っております

    こちらはサイドストーリーとして、
    本編では伝えきれなかった妻の心情や、あの日の真実を描いております

    花菜の正直な胸の内を綴っているため、
    一部、お見苦しい点があるかもしれませんが、
    一夜にして患者家族となったリアルな姿をそのまま書き記しております
    何卒ご容赦いただけますと幸いです

    では、どうぞ!(´▽`)




    ただ、むきあってほしかっただけ(前編)


    診断書ができたと連絡があった

    封を開けて
    中にあったその紙を見て
    思わず
    え? と声が出た


    令和7年2月24日めまいにて発症し当院に搬送
    同日入院となり その後運動麻痺も出現し脳梗塞と判断した
    強い呂律障害と運動麻痺を認めており
    退院のめどは立たない



    あれ?
    違うよね……

    めまい じゃないよね?

    本当は
    もう すでに 全身がしびれていて
    救急車を呼ぶ時には 足腰に力が入らなくて

    立ち上がることさえ できなかった


    脳梗塞と診断されたのも 25日
    原因がわからないまま 過ごした1日が

    確かに あったのに……


    その事実が
    紙の上から 消されていた


    不信感は もともとあった
    でも
    なんで診断書の内容まで 変えるの?


    誰のため?
    なんのため?


    そんなに 守りたいんだ
    自分……


    もやもやは 広がるばかりだった



    25日に病気の説明は受けた
    でも その後どうなっているのかは分からない
    面会はいつできるのかも 分からない

    診断書のことも聞いてみたくて
    医師と直接 話すことになった


    診断書はカルテ通りで 書き直しはしない

    それが 医師の答えだった


    素人と医療者の見解の違い

    そう 言い切られてしまった


    急性期病院にいるのは3週間から4週間

    それなのに
    面会ができるのは 月に1度あるかどうかだと言ってきて……

    何ヶ月もここにいるわけじゃないのに……
    会わせる気がないのか


    夫のこころが心配なだけなんだよ


    本人が自分で連絡をできない状況だから
    そばに寄り添いたいと伝えた


    生死がかかってる 大事な時

    動けなくて
    気持ちが どん底にいるかもしれない

    けれど返ってきたのは
    「みんな同じです」
    「コロナが広がったらどうするんですか」
    「旦那が他の患者からコロナ感染したら
    あなたはどう思うんですか」


    椅子にふんぞり返ったまま
    無表情で
    むしろ ムキになって 言葉を畳みかける医師の姿に



    もう 言葉を 失った



    そこにあるのは 心配でも共感でもなく
    ただ病院を守るためだけの言葉


    そういう話をしたいんじゃない



    この医師と話しても
    むなしいだけだと感じて

    わたしは 口を 閉ざした


    24日に入院して
    連絡の取れない空白の1週間を耐えて

    ようやく
    疑問に答えてもらえると思ったのに

    医師にとったら
    たかだか3.4週間いるだけの
    自分の人生には なんら関係ない男の
    どうでもない話 なんだと感じた

    わたしにとったら
    この世で ただ1人の夫
    かけがえのないひとなのに……


    この温度差が
    とても 悲しかった


    同時に そんなものか と
    自分を納得させようとした


    けれど誤診なら
    せめて精一杯
    向き合うふりくらい してほしかった



    後編に続きます



    👉 シリーズの全話目次はこちら


     
     
     
    45歳で脳幹梗塞になり、重度の両麻痺を負うという超激レア症例。現在はリハビリにゲーム感覚で挑戦し、悪戦苦闘中 闘病の中で試される、自身の覚悟、夫婦の愛、そして家族の絆・・ 実際にリハビリをしながら描く、ほぼ実話、涙あり笑いありの小説風闘病記をご覧下さい

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