メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像

『神月くんは噛み぀きたい』第話 【創䜜倧賞2024・挫画原䜜郚門応募䜜】

    
    「くっ  」
     図曞宀で気を倱った次の日、神月が教宀で顔をしかめる。
    たさか゚ルフがいるずはな  生埒数も倚い孊園ずはいえ、たったくの予想倖だった  
     神月は額を抑える。
    十字架を芋せられおからしばらく気を倱っおしたった  なんずいう倱態  しかし  
     神月は腕を組む。
    あの゚ルフ  川北凛もこの孊園の関係者の女性だ。よっお、なんずしおも噛み぀いお血を吞わなければならない  。しかし、こちらがノァンパむアだず知られおいるのは厄介過ぎる問題だ  ちっ  
     神月が内心舌打ちをする。
    匷匕に行くのは品性に欠けるな。神月家のノァンパむアたるもの、事ぱレガントに運ばなくおは  さお、どうする  
    「神月くん」
    「 な、なんだい」
     女子生埒に話しかけられた神月は笑顔を浮かべお察応する。
    「あのさ郚掻動ずかには興味ないの」
    「郚掻動」
    「うん」
    「ああ  」
     神月は考え蟌む。先祖代々の苊心や神月本人の努力もあっお、日光に晒されるずすぐに倒れおしたうずいうこずは無いが、やはりノァンパむアの為、日の光の䞋での掻動は出来る限りは避けたいずいうのが本音だ。
    「興味ない感じ」
    「いや  」
     䜕かの時の為に基瀎䜓力は付けおおきたいずいう考えもある。
    「ん 興味ある感じ」
    「  興味がないわけではないけれど  」
    「けれど」
    「幎生から途䞭入郚ずいうのはなんずなくしづらいかなず思っおね  」
    「あその蟺なら倧䞈倫」
    「倧䞈倫」
    「うん。うちは陞䞊郚だからさチヌムスポヌツずは違っお、誰かのポゞションを奪っちゃうっおいうこずもないからたあ、団䜓での皮目もあるっちゃあるけど」
    「 陞䞊郚  」
    「そう、この間の神月くんのスポヌツテストの結果を芋お、顧問が声をかけおみろっおさ」
    陞䞊郚か  攻略察象のあの女がいる郚掻だな  
    「 神月くん」
    「あ、ああ、正匏に入郚うんぬんはずもかく  緎習を芋孊させおもらうこずずか出来ないかな」
    「うん、もちろん良いよ。どうする 今日も緎習あるけど」
    「善は急げずいうからね。今日芋孊させおもらうよ」
    「OK。顧問ずか先茩たちに䌝えおおくわ」
     女子生埒がその堎を去る。
    ゚ルフはひずたず埌にしお  。あの女に近づくずしよう  
     神月は浮かんでくる笑みをごたかすように自らの顎を撫でる。そしお、攟課埌になった。ゞャヌゞ姿になった神月は陞䞊郚の所ぞ向かう。顧問から皆に玹介され、党䜓でのランニングに付き合った埌、ベンチに行儀よく座っお、緎習を芋孊しおいた。するず  。
    「おい、神月くんよ」
     茶色く長いりルフカットの女子が声をかけおくる。タンクトップずショヌツのセパレヌト型陞䞊ナニフォヌム姿で日に焌けた肌ず健康的な肉䜓矎をこれでもかず匷調しおいる。
     そっちから来るずは手間が省けたな  いや、ただ笑うな  
     神月が自らの口元を抑え぀ける。りルフカットの女子が銖を傟げる。
    「 どうかしたか」
    「いいえ、なんでしょうか、原口鋭子はらぐちえいこ先茩」
    「ぞえ、オレのこずを知っおるのかい」
     鋭子ず呌ばれたりルフカットは目を䞞くする。
    「それはもちろんですよ、高校陞䞊界でも有名じゃないですか」
    「有名 どんな颚に」
    「類たれなる運動胜力を持っおいながら、公匏の倧䌚には䜕故か出おこない  『ベヌルに包たれた倩才』ずいうようなネット蚘事を以前読んだこずがありたすよ」
    「ぞっ、やめろよ、恥ずかしい  」
     鋭子が自らの埌頭郚をポリポリず掻く。
    「䜕故倧䌚に出堎なさらないんですか」
    「ああれだ、あれ」
    「あれ」
     神月が銖を傟げる。
    「本番に匱いタむプなんだよ、倧䌚ずかが近づくずしょっちゅう腹を䞋しちたっおな  」
     鋭子が自らの腹を撫でる。
    「そ、それは倱瀌したした  」
     神月が頭を䞋げる。鋭子が右手を巊右に振る。
    「別に良いけどよ。それよりもよ、ただそうやっお芋おいるだけじゃあ぀たらねえだろう」
    「はあ  」
    「オレの緎習に付き合わねえか」
    「え」
    「誰かいた方が匵り合いっおもんが出るんだよ。この間のスポヌツテストもなかなかの成瞟だったらしいじゃねえか」
    「た、たあ、僕でよろしければ  」
     神月がベンチから立ち䞊がる。
    「決たりだ、ノリが良いねえ♪」
     鋭子がりむンクをする。
    ここは機嫌をずっおおいた方が良いだろうな  
     入念にりォヌミングアップを行っおから、䞡者が暪に䞊ぶ。これから二人が臚むのはハヌドル走だ。
    「さおず  」 
     ここたでヘラヘラしおいた鋭子が真面目な衚情になる。
    爜やかで凛々しい衚情だ。同姓のファンもかなり倚いらしい。俺になびかないのも理解出来る  
     鋭子のキリっずした暪顔を暪目に芋お、神月は玍埗する。鋭子が小さくため息を吐く。
    「ふぅ  」
    ここで俺の運動胜力を芋せれば、この女も心動かされるはずだ  
     合図が鳎り、鋭子ず神月が走り出す。
    「はっ」
    「は、速い」
     鋭子が神月にかなりの差を぀けおゎヌルした。自身のタむムを芋お、鋭子はガッツポヌズを取る。
    「よっし」
    遞手ずはいえ、女が俺にここたで差を付けるずは  
     神月が汗を拭いながら感嘆ずする。
    「それじゃあ、次の皮目だ」
    「は、はい」
     続いお二人は走り高跳びに臚む。
    「ふっ」
    「た、高い」
     鋭子が神月が飛べなかったバヌよりも高いバヌを飛んでみせた。お手本のような背面飛びを決めた埌、マッドの䞊に立ち䞊がっお、掟手なガッツポヌズを取る。
    「よっしゃ」
    やるな  
    「じゃあ、次の皮目だ」
    「  はい」
     続いお二人は砲䞞投げに臚む。
    「ほっ」
    「な、なにっ」
     鋭子が神月が投げた䜍眮よりもさらに遠い䜍眮ぞ砲䞞を投げおみせる。雄叫びを䞊げた埌、蚘録を確認し、豪快なガッツポヌズを決める。
    「よっしゃあ」
    「す、すごい  」
     神月は思わず感嘆ずした声を出しおしたった。
    「次だ」
    「え は、はい  」
     その埌、二人は走、走り幅跳び、やり投げ、走ず、合蚈で䞃皮目をこなした。
    「こ、これがぞプタスロンだ  」
     鋭子が肩で息をしながら告げる。
    「な、䞃皮競技ですね  」
     神月も呌吞を荒くしながら応える。
    「そうだ、よく分かったな  」
    「な、なんずなくの芋圓は付きたす  」
    「普通は走たでを䞀日目、残りの䞉皮目を二日目っおいう感じで、二日間に分けお行う」
    「 ど、どうりでハヌドだず  む、無茶をし過ぎでは  」
    「無茶は癟も承知だよ  」
    「そ、そんな  」
    「この競技でトップに立ったや぀は『クむヌン・オブ・アスリヌト』っお称賛されるんだよ  」
    「クむヌン  」
    「どうせならおっぺんを目指したいじゃねえか  」
     鋭子は空を指差しお、ニダリず笑う。
    「おっぺん  」
    「ありがずうな、おかげで良い蚘録が出せたぜ  」
     鋭子が神月に頭を䞋げる。神月が䞡手を巊右に振る。
    「い、いえ、ほずんど盞手になりたせんでしたし  」
    「付き合っおくれただけでもありがたいんだよ  䞀日で䞃皮目をこなそうなんお物奜きはなかなかいないんでな  」
    「それは  隙されたようなものだからな  」
     神月が小声で呟く。
    「うん」
    「い、いいえ」
     神月が銖を巊右に振る。
    「すっかり汗かいちたった  ただ皆緎習しおいるけど  䞀足先にシャワヌを济びおこようぜ」
    「え、ええ  」
     二人はシャワヌルヌムに向かう。
    「ああ生き返るぜ」
    「ちょ、ちょっず」
    「ん どうした」
    「どうしたじゃないですよ こ、こっちは男子のシャワヌルヌムですよ 䜕故先茩がここにいるんですか」
     い぀の間にか、隣のスペヌスでシャワヌを济びおいる鋭子の行動に神月は激しく動揺する。
    「女子のシャワヌルヌムは珟圚故障䞭だ」
    「う、嘘だ」
    「ああ、嘘だよ  ぞぞっ」
     鋭子が笑う。
    「は、早く戻った方が  」
    「シャワヌが終わったらな♪」
     鋭子は錻歌を歌いながら、シャワヌを济び続ける。神月は冷静になる。
    期せずしお機嫌を取るこずには成功したようだな  これは血を吞う奜機ではないか
    「♪」
     神月はシャワヌの勢いを匷めお、自らのスペヌスをこっそりず抜け出し、鋭子のスペヌスに忍び蟌もうずする。
    痎挢行為をしおいるようでさすがに気が匕けるな  裞は芋ないように  い、いや、少しくらいなら芋おしたっおもしょうがないだろう  䞍可抗力ずいうや぀だ 
    「♪」
     鋭子は錻歌を歌っおいる。神月の接近には気が付いおいないようだ。
    お、お尻  アスリヌトらしくほどよく匕き締たっおいるな  そしお毛艶の良い尻尟  尻尟
    「ははっ   ちょっかいをかけおみたら、本圓に匕っかかるずはな」
     シャワヌを止めた鋭子が笑いながら振り向く。開いた口から鋭い牙が芗く。神月がハッずなる。
    「 りェアりルフか」
    「ぞぞっ」
    「したっ  」
     鋭子が逆に神月の銖筋に噛み぀く。神月がふらふらになっお、倒れ蟌む。
    「はっ、甘嚙みだったんだが、お子ちゃたには刺激が匷すぎたか」
    「くっ  」
    「そうだな、䞀皮目でもオレを凌駕したら、血を吞わせおやっおもいいぜ、ノァンパむアの坊や  た、無理だず思うけどよ  」
     神月は薄れゆく意識の䞭、鋭子がくくっず笑う顔を芋た。ワむルドな笑みだず思った。

     
     



     
     
     
    挫画・サッカヌ・歎史・ミスチル・高橋留矎子先生が奜き。web小説で掻動。 䞻な掻動実瞟 『週刊少幎マガゞン原䜜倧賞』奚励賞受賞。 『くらげバンチスポヌツ挫画賞』期埅賞䜜品受賞。 amidanotonmaji@gmail.com

    あなたぞのおすすめ