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『枚ず薫の過密で緊密な秘密』第話 【創䜜倧賞2024・挫画原䜜郚門応募䜜】

    
    「なんだっお」
    「マゞかよ」
     各教宀から生埒たちが次々ず廊䞋に出おくる。生埒たちはみな男子で、頭髪はほずんどが明るい色で、制服は着厩しおいるか、私服姿である。圌らは長い廊䞋の真ん䞭で察峙する、黒髪をツンツンず逆立おた平均的な身長の男子ず茶髪のりルフカットのやや長身の男子に泚目する。
    「どっちが勝぀ず思う」
    「ナギサに」
    「カオルに」
    「ナギサに」
    「カオルに」
     二人の男子を取り囲んだ男子生埒たちは口々に名前ず数字を挙げる。これから始たるであろう喧嘩に金を賭けおいるのだ。そう、この『東䞊野孊院』は、関東地方、さらに近隣の県から玠行のよろしくない生埒ばかりが集たる、いわゆる『ダンキヌ高校』だった  。
    「ドロヌにだ」
    「なにいっ」
    「そんなのアリかよ」
     ある生埒の発蚀に笑いが起こる。
    「  今日こそ決着を付けるぜ  」
     ツンツン頭がりルフカットを芋䞊げお睚み぀ける。
    「ふん、やっおみろよ  」
     りルフカットが錻で笑う。
    「うおりゃあ」
    「ナギサから仕掛けた」
     ナギサず呌ばれたツンツン頭が右ストレヌトを攟぀。
    「ふん」
    「カオルがかわした」
     カオルず呌ばれたりルフカットが䞊半身だけを埌ろにそらす、ボクシングで蚀う、スりェヌでナギサのパンチをかわしおみせる。
    「ちっ」
     ナギサが舌打ちする。
    「隙有り」
    「おっず」
     カオルが䜓勢を䜎くしお、ナギサの足元にキックを攟぀が、ナギサはバック転をしおそれをかわす。
    「ちっ ならば」
     カオルが䜓勢を元に戻すず同時に、右回し蹎りを攟぀。
    「うおっず」
    「むっ」
     ナギサがしゃがみ蟌んで回し蹎りをかわす。
    「からの」
    「むうっ」
     ナギサが玠早くアッパヌカットを攟぀が、カオルはこれも玙䞀重のずころでかわす。䞀連の攻防にギャラリヌが湧く。
    「うおおっ」
    「どちらも魅せるねえ」
    「どっちも鋭い攻撃だが、ここたで䞀発も圓たっおねえ」
    「そこたでだ」
    「あん」
    「  」
     ギャラリヌたちをかき分けお五人の男が珟れる。小柄な男、痩せおいる男、倪っおいる男、長身の男、䞭肉䞭背の男だ。
    「し、四倩王だ」
    「なぜ、東䞊野四倩王がここに  」
    「そりゃあ孊校だからいるだろう」
    「あ、そ、それもそうか  」
    「ナギサずカオル  久しぶりに面芋せやがったな  」
     四倩王の内の䞀人、小柄な男が呟く。
    「別におめえに面を芋せた芚えは無えけどな」
    「銬鹿に同じ  」
     ナギサの蚀葉にカオルが頷く。ナギサが声を䞊げる。
    「お、おめえ そこは『右に同じ』だろうが」
    「ぞえ、意倖ず孊があるんだな  」
     カオルが笑みを浮かべる。
    「意倖ずずはなんだ 舐めおんのか」
    「今さら気付いたのか」
    「ああん」
     小柄な男が顔をしかめる。
    「おい こっちを無芖しおんじゃねえよ」
    「なんだよ」
    「お前ら  二人揃っお、俺たち『四倩王』を無芖しやがっお  」
    「  無芖しおいる぀もりはねえよ」
    「ああ」
     ナギサの蚀葉に小柄な男が銖を傟げる。ナギサはカオルに顔を向ける。
    「っおいうか  なあ」
    「ああ、もずから県䞭に無え」
    「なっ  」
     カオルの蚀葉に小柄な男がムッずする。
    「ぞぞっ、阿呆に同じだ」
     ナギサが笑う。カオルがため息亀じりに呟く。
    「パクるな、銬鹿  」
    「銬鹿っお蚀いやがったな」
     ナギサがカオルを睚む。小柄な男が声を䞊げる。
    「埅ちやがれ」
    「なんだよ」
    「おめえらは䞀幎の頃から生意気だず思っおいたんだよ  ここら蟺で盎々にシメおやるよ」
    「タメ幎の癖に偉そうだな  」
     カオルが自らの埌頭郚をポリポリず掻く。
    「カオル おめえに偉そうずか蚀われたくねえんだよ」
     小柄な男がカオルをビシっず指差す。
    「  たあいいさ。雑魚はこの蟺で片付けおおく  おい」
     カオルがナギサに声をかける。
    「  あん」
    「四倩王の癖に五人いる間抜けども  どっちが倚く仕留められるか、それで勝負ずいこうじゃねえか」
     カオルが五人の男たちの方に顎をしゃくる。ナギサが笑う。
    「ぞぞっ、面癜えじゃねえか  乗ったぜ」
    「早い者勝ちだ」
    「分かっおらあ」
    「むっ  」
    「おらあ」
     ナギサが小柄な男に向かっお殎りかかる。
    「よっず」
    「どわっ」
     小柄な男がナギサの攻撃をかわし、足を匕っかけお転ばせる。
    「もらったぜ」
    「ぐっ」
     小柄な男が転んだナギサの銖を絞める。
    「ぞぞっ、俺は寝技が埗意でな  さっさず萜ずすぜ」
    「ぐ、ぐう  」
    「あっけないもんだな  」
    「  むん」
    「があっ」
    「  ごほっ ごほっ」
     ナギサが咳き蟌みながら立ち䞊がる。小柄な男が腕を抑える。
    「ば、銬鹿な  自分の銖ごず殎り぀けやがった  」
    「銬鹿っお蚀うな」
    「がはっ」
     ナギサが䜓勢を䜎くしお攟ったパンチが小柄な男の顔面を綺麗に捉える。小柄な男は吹っ飛ぶ。
    「はあっ」
    「ふん   そんな倧振りな前蹎りが圓たるかよ  」
     痩せおいる男の蹎りをカオルがかわす。痩せおいる男が笑う。
    「  前蹎りだず思ったか」
    「なに ぐおっ」
     痩せおいる男は振り䞊げた足を玠早く振り䞋ろす。かかず萜ずしである。鋭い蹎りがカオルの右肩に入る。カオルは右肩を巊手で抑える。
    「ぞえ、その綺麗な顔を狙ったんだが  よくかわしたな」
    「ち、ちぃ  」
    「次で仕留める   はああっ」
    「くそが  」
    「な、なんだず ぎあっ」
     痩せおいる男が足を振り䞊げた瞬間に、カオルが肩でぶ぀かりに行く。距離を詰めおくるずは予想しなかった痩せおいる男は䜓勢を厩しお倒れ蟌む。
    「そらよ」
    「ぎはっ」
     カオルの䞋段右回し蹎りが痩せおいる男の顔面にクリヌンヒットする。痩せおいる男が厩れ萜ちる。カオルが肩を抑えながら呟く。
    「己のリヌチの長さに囚われ過ぎだぜ  」
    「むうん」
    「どあっ」
     カオルが吹っ飛ばされる。倪っおいる男の匷烈なタックルを食らったからだ。カオルはなんずか倒れずに螏みずどたる。
    「ふひっ、螏ん匵るずはやるな  」
     倪っおいる男が錻を鳎らしお笑う。
    「䞍意打ちで良い気になるなよ  」
    「それならば  」
    「のあっ」
     倪っおいる男が再床タックルをかたす。思わぬスピヌドでカオルは避け切れず、たたタックルを食らっおしたう。カオルは片膝を぀く。
    「避けられなかったなあ」
    「くそが  」
    「ずどめず行こうか」
     倪っおいる男が䞉床突進する。
    「そらっ」
    「ぐあっ」
     カオルが倪っおいる男の膝をキックする。倪っおいる男がよろめく。
    「思った通りだ  その図䜓を支えるだけでも膝にダメヌゞが蓄積しおいるだろう  」
    「お、おのれ  」
    「動きが鈍くなったな  こっちのもんだ」
    「ぐはっ」
     カオルが䞊段巊回し蹎りを倪っおいる男の顔面に叩き蟌む。倪っおいる男は暪に倒れ蟌む。
    「ふん  さお  」
     カオルがナギサの方に芖線を向ける。
    「おらおらっ」
    「ぐ、ぐぐっ  」
     ナギサが長身の男のパンチずキックの猛ラッシュに圧されおいる。
    「どうしたどうした」
    「ちっ、手数足数が倚い  反撃する隙が無え  」
    「こんなもんかよ」
    「ちっ」
    「げあっ」
    「あれっ」
     ナギサが苊し玛れに攟ったパンチが長身の男の顔面に圓たる。長身の男は錻のあたりをおさえながら呟く。
    「せ、正確なカりンタヌを攟぀ずは  や、やるじゃねえか  」
    「ぞ、ぞぞっ どんなもんだ」
     たぐれで圓たったずは蚀わない。
    「調子に乗るなよ  」
    「さっきより明らかに動きが鈍い  そらっ」
    「げはっ」
     ナギサのカりンタヌパンチが再び炞裂し、顔面に食らった長身の男が埌方に倧の字に倒れる。
    「ふ、ふう  埌は  ああっ」
     ナギサがカオルの方を芋お驚く。䞭肉䞭背の男が朚刀でカオルを叩き぀けおいたからである。
    「四倩王四人を倒したからっお良い気になるなよ 奎らは四倩王最匱 所詮は四倩王の面汚しだ」
    「歊噚䜿うずかありかよ」
    「ありだ 俺は四倩王最匷だからな」
    「わけのわかんねえこずを  蚀っおんじゃねえ」
    「ごあっ」
     怒りに震えたナギサのパンチが朚刀を偎面から叩き折り、䞭肉䞭背の男の右頬を叩く。思わぬ䞀撃を食らった䞭肉䞭背の男がよろめく。
    「その朚刀がりザかったんだ  」
    「はっ」
    「おりゃあ」
    「ごはっ」
     カオルが飛び蹎りを攟぀。飛び蹎りを顔面に食らった䞭肉䞭背の男が壁に叩き぀けられお、厩れ萜ちる。
    「ぞぞっ やるじゃねえか」
     ナギサはカオルず肩を組む。
    「暑苊しい、くっ぀くな  」
     カオルがうっずおしそうにナギサの腕を振り払う。
    「  続きずいくか」
    「今日は良い、興が削がれた  」
     カオルがその堎から離れる。ナギサもその逆方向に歩き出す。
    「たさか、四倩王を倒しちたうずはな  」
    「ああ、これは䞊の連䞭も黙っおいねえだろうぜ  」
    「だが、あの『ナギサずカオル』  この『東䞊野孊院』最匷ずも蚀えるコンビならばあるいは  」
    「顔二人ずも週䞉日しか登校しねえけどな  」
    「なんか、色々事情があんだろう」
     生埒たちが話をしながら、各々教宀に戻っおいく。次の日  東䞊野孊院の東に隣接する『北歊蔵孊院』で  。
    「み、皆様 なぎさずかおるがご登校ですわ」
     女子生埒の声が校門付近に響く。






     
     
     
    挫画・サッカヌ・歎史・ミスチル・高橋留矎子先生が奜き。web小説で掻動。 䞻な掻動実瞟 『週刊少幎マガゞン原䜜倧賞』奚励賞受賞。 『くらげバンチスポヌツ挫画賞』期埅賞䜜品受賞。 amidanotonmaji@gmail.com

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