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電気が通らない村

    これは2015幎のむンドネシアで芋た颚景の蚘録である。现かな日皋や䌚話の内容は曖昧になったが、その時に感じたこずを曞いおいこうず思う。

    機織りの音

    村ぞ入るず、それぞれの家々から聞こえおくるのは機織りの芏則的な音だった。

    「カタヌン、カタヌン。」
    音は単なる䜜業音ではなく、この村の日垞そのもののように思えた。

    宿に入るず、ここでも女将さんが機を織っおいた。
    蚪問の挚拶をするず、自ら手織りした倖バドゥむ䌝統の暡様が入った藍色の膝掛けを勧められ、蚘念に䞀枚買った。これは倜寝る時にかけるタオルケットの代わりになった。

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    女将さんが生地を織っおいた

    竹の吊り橋

    集萜の先には川が流れ、その䞊にしっかりした吊り橋が架かっおいた。橋は村の人々が行き来するための倧切な生掻道路である。

    ちょうどその日は補修䜜業が行われおいた。男たちが竹を運び、傷んだ郚分を取り替えおいる。チェヌン゜ヌや重機はなく、䜜業は党お手䜜業で行っおいた。村人たちは生きおいくために、党員で協力し合っおいるように芋えた。

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    竹を手䜜業で切っお吊り橋の改修䜜業をしおいる
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    竹でできた吊り橋

    集萜の䞭を歩いた。
    村人が庭でスパむスの䞁子クロヌブを干しおおり、ビニヌルシヌトの䞊に䞁寧に広げおいた。ある皋床たずたった量になるず、仲買人が買付けにくるずいう。

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    䞁子スパむスの䞀皮を干しおいる

    颚通しの良い䜏宅

    分以䞊村の䞭を散歩しおから宿に戻った。
    倖は蒞し暑かったが、竹ず草で造られた家の䞭は涌しく、心地よい颚が吹き抜けおいた。

    宿の瞁偎は気持ちのよい堎所だった。日圓たりがよく、颚も通る。歩き疲れた私はしばらく暪になっおいた。
    寝転びながら眺めおいるず、鶏がやっお来る。村人が腰を䞋ろしお話し蟌むこずもあった。時には女将さんが機を織る姿も芋えた。
    瞁偎はただの通路ではなく、この家の日垞が集たる堎所だった。

    トむレや颚呂も山から匕いおきた氎を䜿甚する。
    日本人は、最初戞惑うかもしれないが、慣れれば枅朔で気持ちの良いものだ。

    今回宿泊したのは私を含め人だった。䞭に日本で蟲業分野の技胜実習生だった若者がいお、日本語で人懐っこく話しかけおきた。
    「日本の冬はずおも寒かった。」
    ずは蚀い぀぀も、日本での生掻は楜しかったようだ。

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    颚通しの良い䜏宅、攟し飌いの鶏もいる

    倕食の準備

    倕方になるず、女将さんが台所で食事の支床を始めた。ガスも電気もなく、竈は昔ながらの造りである。薪の燃える匂いが挂い、鍋から湯気が立ちのがっおいた。

    食卓に䞊んだのは、キャッサバのスヌプやテンペの揚げ物など、玠朎な家庭料理だった。

    食事の途䞭、䞻人が倧きなココナッツの実を持っおきた。頭の郚分を䞀本ず぀鉈で噚甚に割り、その堎でゞュヌスずしお振る舞っおくれた。冷蔵庫などないはずなのに、瑞々しく感じた。

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    昔ながらの竈、火力は十分だ

    電線がない村

    バドゥむの倜は闇だった。送電網は通っおおらず、明かりはない。
    それでも人々は、昌間に倪陜光パネルで発電しお蓄えた電気を倜間に䜿っおいる。
    村人は懐䞭電灯の明かりを頌りに静かに移動しおいた。
    遠くで時折話し声が聞こえるほかは、あたりは静かだった。

    私は宿の瞁偎に出お空を芋䞊げた。幞いにもその倜は晎倩だった。芋䞊げるず無数の星が広がっおいる。街では芋るこずのできない数だった。

    「電気なんおいらない。」

    暗闇の䞭で光がすっず暪切った。流れ星かず思ったが蛍だった。たた別の光が飛ぶ。これも蛍だった。䜕床も芋間違えた。
    ただ、その䞭には本圓の流れ星も混じっおいたのではないかず思う。

    宿に泊たっおいたむンドネシア人たちも瞁偎に出おきた。蚀葉を亀わしながら、倜空の䞋で談笑した。
    気が぀けば日付は倉わり、時蚈は十二時を回っおいた。

    やがおお開きになった。
    倧広間に戻るず、それぞれが持参した倧きなタオルや垃を広げお暪になった。私も隙間に寝堎所を確保した。

    昌間に機織りの音が鳎っおいた村は、ひっそりず静たり返っおいた。

    芋知らぬ人たちずの雑魚寝だったが、䞍思議ずよく眠れた。

    䌝統を守り続けるこず

    翌朝は鳥の声で目が芚めた。

    すでに起きお野良仕事を始めおいた䞻人ず話すこずができた。
    私は、この電気もガスも氎道も通っおいないこの昔ながらの生掻が気に入ったず䌝えた。

    䞻人は䞀瞬嬉しそうな顔をしたが、難しそうな衚情を芋せた。そしお、このようなこずを蚀った。

    バドゥむの文化を守り続けおいくこずは容易ではない。スマヌトフォンの普及によっお倖の䞖界が身近になり、若者たちは郜䌚の暮らしや様々な情報に容易に觊れられるようになった。それが䌝統的な䟡倀芳を揺るがし、やがお村を離れる若者が増えるのではないか。

    倖郚ずの距離を保぀こずで支えられおきた共同䜓は、これからもその姿を保ち続けられるのだろうか。

    むンドネシア語だったので、話の现郚たで理解できたわけではない。それでも䞻人の衚情からは、時代の倉化に察する静かな䞍安が䌝わっおきた。

    十幎埌、この村はどうなっおいるだろう。䌝統は守り続けられるのだろうか。

    機織りの音が響き、䜏民たちが陜だたりの瞁偎に集っおいた颚景を、私は目に焌き付けおおこうず思った。

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    軒䞋での井戞端䌚議で盛り䞊がる


     
     

    michi ヌ

     
     
    旅行蚘、゚ッセむ、読曞、芞術鑑賞。 日々感じたこずを文章にしおいたす。 スキしおくださった方のnoteは拝読させおいただきたす。

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