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Photo byyama27

バンカラ女子⑀倏の残り火

    島颚ひゅヌが

     
     私はこの倏の締めくくりずしお隣街で開催される倏祭りに参加するこずにした。ちょうどお盆䌑みで連䌑だった。川原で行われる花火倧䌚はここら蟺ではけっこう有名で、他県からも芳光バスが来たりしお倧勢の人で賑わう。
     い぀ものように私の家の前で埅ち合わせしお、あざみさんのバむクにふたり乗りしお囜道を隣街たで四十分ほど走る。
     そういえば頑なにスマホを持ずうずしなかったあざみさんも぀いに私の説埗に折れおスマホを買ったのだ。私も䞀緒にショップぞ行っお探すのを手䌝った。
     あざみさんは「ああ、あたしも堕萜したなあ」なんおがやきながらも私ずお揃いのスマホを買っおくれた。これでい぀でも繋がるこずができるず思うずずおもうれしかった。
     私たちは倏祭りの䌚堎から歩いお䞉十分ぐらいのずころにある
    むオンにバむクを停めお倏祭りたでむオンで遊ぶこずにした。䌚堎にある駐車堎は駐車料金が取られるし出るずき倧枋滞するので早めにむオンに着いおそこから歩いおいくこずにしたのだ。
     気の早い私たちはお昌頃むオンに着いたので時間はたっぷりある。
     私たちは久しぶりにゲヌムコヌナヌで遊んだ。私はクレヌムゲヌムで五癟円䜿っおうさぎのストラップを取ろうずしたけど、ぞたっぎでかすりもしなかった。私は諊めたけどあざみさんが「あたしうたいよ」ず蚀っお䞀発で取っおくれた。しかも䞀床に二個も爪に匕っかけお取っおくれたので、早速スマホに付けおお揃いにした。あざみさんもこういうのが奜きみたいだ。
     それからふたりで倪錓の達人をやった。あざみさんは盞倉わらずうたかった。高校生のころに戻ったみたいでずおも楜しい。
    「ねえ、ただ時間あるけどどこ行こっか」
    「服買いに行きたしょ」
    「服 あたし䞋着以倖は半分男モノなんだよね」
    「ダメですよそれじゃ。あざみさん、ちゃんずやれば可愛いんだから」
     今日のあざみさんは黒いバむクゞャケットに青いゞヌパンを履いおいお、男子っぜかった。きれいな長い黒髪も邪魔だからっおバッサリ切っおショヌトにしおしたった。本圓は長い髪も奜きだったんだけど。
     ワむルドで男子っぜいあざみさんもかっこよくお奜きだけど、可愛いあざみさんも芋たかった。私は女の子ずしおのあざみさんを奜きになったのだ。
    「それに化粧もしおないですよね」
     高校生のころ、ノヌメむクだったあざみさんに化粧の仕方を教えたのは私だった。元々目錻立ちがくっきりしおきれいな顔だったから、化粧をすれば鬌に金棒だったのだ。
    「あめんどくさくおさ。最近化粧しおないや。化粧氎ず日焌け止めはちゃんず塗っおるよ」
    「じゃすっぎんだ。せっかくの倏祭りだし化粧しおみたせん」
    「うん、久々にやっおみっか」
     私たちは化粧品コヌナヌを芋お歩いた。私の䜿っおる化粧品をすすめたら喜んで買っおくれた。今床プレれントしよう。
     それから色んな皮類のテスタヌがあったのでふたりで鏡の前で詊しおみた。アむシャドヌを塗っおピンクのリップをぷるんず塗ったあざみさんは、はっずするほどセクシヌだった。
     化粧品の次は婊人服コヌナヌで济衣を探すこずにした。実は济衣を買いにむオンに来たのだった。
    「えあたし济衣なんお着たこずないよ」
    「いいからいいから。きっず䌌合いたすよ」
     あざみさんの手を匕いお芋お回った。
     私はちょうど青に癜い氎玉暡様の可愛い济衣があったのでそれを買うこずにした。
     あざみさんは「いいなあたしも青がいい」っお蚀ったけど残念。青い济衣は私のサむズに合うものしか売っおなかった。背の高いあざみさんに合うのは赀に癜い朝顔暡様の济衣しかなくお、圌女は枋々ながらそれを買うこずにした。垯ず䞋駄の䞉点セットで10780円だった。
     詊着コヌナヌで䞀足先に济衣に着替え、圌女が出るのを楜しみに埅った。
     やがお詊着コヌナヌから出おきたあざみさんは、恥ずかしそうに顔を赀くしおいたので思わず笑っおしたった。
    「あっ、笑ったな。あたしの济衣を笑ったな」
     そう蚀っおあざみさんは私の頭をぜんず叩いた。
     怒ったあざみさんもなんか可愛い。
    「いえいえあんたりお䌌合いだったから埮笑んじゃいたした。ずっおも可愛いですよ」
    「ほんず 倉じゃない」
    「ほんずに可愛い」
    「ぞぞっ。みさきちゃんも鬌可愛いよ」
     そう蚀っお私の頭を撫でおくれた。
    「ほんずですか。うれしい」
     きっず私の顔は赀くなっおいただろう。
     その济衣を買っお着替えた服の入った玙袋ず靎を無料のコむンロッカヌに預けた。
     そしお私たちは倏祭りの䌚堎のある川原たでぶらぶら歩いお行った。 
     䌚堎ぞ続く道の䞡偎には出店が䞊んで宙にぶら䞋げられた提灯が灯っおいる。すごい人だかりだ。
    「花火たで時間あるしなんか食う」
    「うん、䜕にしよっかな」
    「ずりあえずたこ焌きでしょ。焌きそばにお奜み焌きにベビヌカステラにチョコバナナ」
    「そんなに食べれるかな」
    「じゃ䞀個だけ買っお分けっこしよ」
    「うん」
    「みさきちゃん、ビヌル飲める」
    「んヌん、飲めない」
     それにただ二十歳になっおなかった。
    「そっか。あたしは飲めるけど垰りバむクだからダメだね。ラムネにすっか」
    「うん、ラムネがいい」
     人混みの䞭をあざみさんに぀いお歩いおいく。
     時々出店で買ったうさミミを付けおるカップルたちを芋かけお思わず埮笑んでしたう。遠くから盆螊りの音が聎こえおきお、屋台の銙ばしい匂いがする。あざみさんは振り返っお蚀った。
    「ほれ、迷子にならないように手握っお」
    「うん」
     私はあざみさんの手を握った。圌女の手はしっずりずしおいお枩かかった。ずっずこのたた握っおいたいず思った。そのたた色々芋お回った。わたあめ屋さんにお面屋さん。それから金魚屋さん。
    「お、金魚掬いやっおるよ。やっおみる」 
    「うんやる」
     私はおじさんに䞉癟円払っおぜいをもらった。
     私は小さな赀いのを狙ったがするっず逃げられおしたっお面倒になったので倧きな黒い出目金を狙った。そしたらあっずいう間にぜいが砎れおしたった。残念。
    「出目金か。芋おおね。おっちゃん、あたしもやる」
     あざみさんはお金を払っおぜいを貰うず真剣な顔になった。そしお氎槜に斜めにぜいを入れるず、ひゅっず目にも止たらぬ早業で出目金を掬い䞊げおしたった。どうやら枠に乗っけたらしい。䞀䜓どうやっおその技を習埗したのだろう。
     結局その出目金は飌うのが倧倉そうなので、物欲しそうに眺めおいる小さい男の子にあげた。
     私たちは䞀通り出店を芋お歩いお、たこ焌きず焌きそばずチョコバナナずラムネを買っお䌚堎から少し離れたずころにある公園のベンチに座った。
    「めちゃめちゃ腹枛った。さお、食うか  」
     あざみさんはパックを開けお、爪楊枝で刺したたこ焌きをパクっず食べた。
    「あっち はふはふ」
     錻にしわを寄せるあざみさん。予想倖の反応に笑っおしたった。
    「ふうふうしないず。はい、ラムネ」
    「たこ焌きがこんなにあっ぀いなんお、しばらく食っおないから忘れおた。あたし猫舌なんだよ」
    「意倖だね。犬舌っぜい」
    「それを蚀うならマグマ舌。舌はいくら筋トレしたっお鍛えられないからね」
     たるで猫舌なのを恥じおるようで可笑しかった。あざみさんは面癜すぎる。
    「私も猫舌だよ」
     私はふうふうしおたこ焌きを圌女にあげた。
    「サンキュヌ」
     しばらくの間、私たちは黙々ず食べた。お昌はハンバヌガヌ䞀個しか食べおいなかったのだ。
    「おいしいね」
    「うん。第二ラりンドいけるかも」
    「もうすぐ花火だね」
    「うん。川原行く」
     実は花火をやる川原ず橋の䞊は芳芧料が取られるのだ。人がいっぱいいるし。
    「どっか人気のないずこ探さない」
    「うん、でもあるかなあ」 
     あざみさんは埌ろを振り返っお指差した。
    「あの山に神瀟なかったっけ」
    「あったあった」
     川原ずは反察方向の小高い山に神瀟があるようで、さっき通るずき幟が出おいたのだ。
     䞀キロぐらいあるだろうか。ちょっず遠いけど人混みの橋で芳芧料を取られるよりいいかもしれない。
    「うん、行っおみる」
     私ずあざみさんは花火に間に合うように急いで神瀟ぞ向かった。
     兎耳山神瀟ず額に曞かれた鳥居を朜るず、本殿は予想に反しおずっず䞊の方にあった。麓から芋䞊げるず䞡偎を提灯で照らされた急な石段がずっず䞊たで続いおいる。ちょっず埌悔したけど今さら匕き返しおも間に合わない。私は巟着袋から虫陀けスプレヌを出しおふたりの身䜓にシュヌッず吹き掛けるず意を決しお登り始めた。
     汗をかきながらはあはあ登っおるうちに、ドンッず音が聎こえた。
    「ああ、始たっちゃった」
    「だね」
     ゎヌルはただけっこう先だ。
    「みさきちゃん、おぶったげるよ」
    「え」
     そう蚀うずあざみさんは私の前で背䞭を向けおしゃがんだ。
    「でも疲れるよ」
    「いいっおいいっお鍛えおるから。むしろ萌えるシチュ゚ヌション」
     私は赀い济衣のあざみさんの背䞭にひょいずおぶさった。汗ばんだ銖もずにほ぀れ毛がたずわり぀いお色っぜい。
    「いくよ」
     そう蚀うずあざみさんは䞀段抜かしで䞀気に頂䞊たで駆け登っおしたった。
     私たちは頂䞊で息を敎えたあず、鳥居を朜っお本殿に向かっおお蟞儀をした。そしお「ちょっずここで涌たせおください」ず蚀っお五円玉をお賜銭箱に入れお鐘を鳎らした。
     本殿の呚囲は朚々が切り拓かれおいお川原の方の景色がよく芳えた。すぐ䞋の方にはさっきたで私たちがいた出店の灯りが芋えた。その右手の方はむオンず䜏宅地の灯り。
     私たちは朚補のベンチに座っおじっくり花火を芳た。
     ここは颚が吹いお涌しい。
    「  スタヌマむンだね」
    「うん」
     パチパチず花火が散る音がここたで響いおくる。
    「他に誰もいないみたいだね」
    「うん。さすがに急だから誰も登っおこないね」
    「だね」
    「頑匵っお来およかったね」
    「うん」
    「ねえ、あたし汗くさくない」
    「別に倧䞈倫だよ」
     実は私もそれを気にしおたのだ。あざみさんは普段から運動しおるから汗もさらさらだろうけど私は  。䞀応制汗スプレヌを付けおきたけど。
    「私の方こそくさくないですか」
    「んん。おかみさきちゃん、めっちゃいい匂いする」
    「え嘘」あざみさんが気を䜿っお蚀ったのかず思った。
    「ほんずだっお。なんか胞がきゅんきゅんしお堪らないんだ」
     あざみさんは私の胞元に顔を寄せおくんくん嗅いでくる。
    「ほら、めっちゃいい匂い」
    「やだ、嗅がないでくださいよ」
    「ふふふ、幞せな匂いだ」
     私はお返しにあざみさんの胞に顔を抌し぀けた。
    「こらこら、おいたはやめなさい」
     桃のような甘い銙りがしお胞がずきめいた。
    「あざみさんもいい匂い  」
    「ねえ、あたし今すごいドキドキしおるよ。觊っおみお」
     あざみさんは私の右手を取るず自分の巊胞に圓おた。胞の䞊からもドクドクず錓動が䌝わっおくる。ふくよかな胞の感觊に身䜓の奥が甘く疌いた。
    「ほんずだ。さっき走ったからかな」
    「いや、みさきちゃんずふたりっきりだからだよ。こんなにドキドキしたの、北海道でヒグマに遭ったずき以来だな」
     真顔でそんなこずを蚀われお私は吹き出しおしたった。せっかくロマンチックな気分だったのに。
    「もう。台無しじゃないですか」
    「え」あざみさんはきょずんずしおる。
    「もしかしお怒った」
    「怒っおない」
     私はあざみさんの右手を取るず自分の巊胞に圓おた。実は私の方が䜕局倍もドキドキしおいたのだ。
    「あ」
     私は台無しにされた仕返しをしようず思った。
    「目を閉じおください」
    「はい」
     あざみさんは蚀われるたたに目を閉じた。
     私は震えながら圌女の唇に唇を重ねた。
     花火の光が圌女の暪顔を明るく照らした。


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     その倜、私ずあざみさんはひず぀に溶け合った。
     垰りたくなかった私たちは浜蟺に行くず、焚き火を燃やしお肩を寄せ合い、満倩の星を芋ながら倜通し語り合った。
     やがお焚き火が消える頃、氎平線の向こう偎が明るく茝き出した。







     
     
     
    創䜜は氞遠の攟課埌郚宀の鍵は叶わなかった恋。短線小説、俳句、川柳、短歌、郜々逞などを投皿。2022幎より䜜句開始。俳号青星ふみる。奜きな䜜家は倏目挱石、吉本ばなな、米柀穂信。高校の頃は赀点でした。い぀か長線を。アニメ、歎史、超垞珟象、クラシック音楜、萜語、将棋、ペガ奜き岩手圚䜏

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