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(小説)蒌月の戊乙女 -Still Shining- ②

    第2ç« :人間嫌いの゚ルフ


    ある晎れた日。
    ルナはい぀も通り旅を続けおいた。

    次の町たでかなり距離がありそうだった。

    近道になるのでは
    ず、䜕も考えずに街道の脇にある森ぞず入った。

    森は静かだった。
    朚挏れ日が差し蟌む緑の䞖界。

    鳥のさえずり。
    颚に揺れる葉の音。

    ルナは機嫌良く森の䞭を歩いた。

    「綺麗だなぁ」
    思わず足を止める。

    足元には小さな花が咲いおいる。
    しゃがみ蟌み、じっず眺める。

    「君も頑匵っおるね」
    花に話しかける。

    もちろん返事はない。
    それでもルナは満足そうだった。

    その時。
    颚に乗っお血の匂いが流れおきた。

    ルナの衚情が倉わる。

    呚囲を芋回す。

    地面には折れた矢。
    螏み荒らされた草。
    争った跡だった。

    「誰かいるの」

    返事はない。
    だが嫌な予感がした。

    ルナは駆け出した。

    森の奥ぞ。
    血痕を远う。
    朚々を抜ける。

    そしお芋぀けた。

    䞀本の倧朚の根元。
    そこに䞀人の゚ルフの少女が倒れおいた。

    腰たで届く矎しい金髪。
    癜い肌。
    尖った耳。
    矎しい顔立ち。

    だが、その䜓には無数の傷が刻たれおいた。

    ルナは慌おお駆け寄る。

    「倧䞈倫」

    ゚ルフの少女が目を開く。

    次の瞬間。
    现身の剣の切っ先がルナの喉元に突き付けられた。

    鋭い翡翠色の瞳。
    そこに宿るのは譊戒ではない。

    憎悪だった。

    「近寄るな」
    䜎い声。

    ルナは思わず固たる。

    「え」

    「人間だろう」

    「う、うん」

    「なら近寄るな」

    ゚ルフの少女は睚み続ける。
    その目には明確な敵意があった。

    ルナはゆっくり䞡手を䞊げる。
    「わ、分かった」

    少し埌ろぞ䞋がる。
    それでも゚ルフの少女は剣を䞋ろさない。

    たるで䞖界䞭の人間を信甚しおいないかのようだった。

    「でも怪我しおるよ」

    「関係ない」

    「あるよ」

    「ない」

    「ある」

    「ない」

    ゚ルフの少女はさらに睚む。

    ルナは困ったように頭を掻いた。
    「怒られちゃった」

    その反応に、゚ルフの少女は僅かに眉をひそめる。

    䜕なのだ、この人間は。

    明確に敵意を剥き出しにしおいるのに、怯む様子もない。

    それどころか、身内を心配するような目で芋おくる。

    理解できない。

    「行け」
    ゚ルフの少女が蚀う。

    「私のこずは攟っおおいお」
    その声には疲劎が滲んでいた。

    ルナはしばらく考える。

    そしお。

    「分かった」
    そう蚀っお立ち䞊がった。

    ゚ルフの少女は僅かに剣を䞋ろした。
    ルナは森の奥ぞ消えおいった。

    静寂が戻る。

    ゚ルフの少女は小さく息を吐く。

    これでいい。
    人間など信甚できない。

    そう思った。

    だが、しばらくしお、
    耇数の足音が聞こえた。

    ゚ルフの少女の衚情が凍り付く。

    人間だった。
    歊噚を持った男たち。

    「いたぞ」
    「逃がすな」
    「今床こそ捕たえろ」

    ゚ルフの少女は歯を食いしばる。

    立ち䞊がれない。
    戊う力も残っおいない。

    終わった。
    そう思った。

    その時だった。

    男たちの前に、
    䞀人の少女が立った。

    赀みがかった茶色の髪。
    䞉日月の髪食り。
    玫色の瞳。

    さっきの人間の少女だった。

    男たちは眉をひそめる。

    「なんだお前は」

    ルナは銖を傟げる。

    「その子に䜕か甚」

    「どけ」

    男の䞀人が蚀う。

    「そい぀は危険な゚ルフだ」

    「そうなの」

    ルナぱルフの少女を芋る。

    だが少女は䜕も答えない。
    男たちは続ける。

    「俺たちが連れおいく」

    ルナは少し考えた。

    そしお。

    「嫌だ」
    即答だった。

    男たちは顔をしかめる。

    「は」

    「だっお怪我しおるし」

    あたりにも単玔な理由だった。

    「そんな理由で邪魔するのか」

    「うん」

    迷いはなかった。

    「なぜ゚ルフなんか庇うんだ」

    「だっおこの人、たぶん悪いこずしおないよ」

    「うるさい゚ルフは俺達の敵だ」

    男たちは苛立ったように歊噚ぞ手を掛ける。

    ルナも腰の剣に手を添える。
    森の空気が匵り詰めた。

    しばらく睚み合いが続く。

    やがお男たちは舌打ちした。
    面倒事になるず刀断したのだろう。

    「芚えおいろ」

    そう蚀い残し、
    森の奥ぞ消えおいった。

    静寂が戻る。

    ルナは倧きく息を吐く。

    「良かったぁ」

    心から安堵したような声だった。
    そしお゚ルフの少女ぞ振り返る。

    「倧䞈倫」

    ゚ルフの少女は答えない。
    ただ芋぀めおいた。

    理解できない。
    意味が分からない。
    人間は嫌いだ。
    信じない。

    それは倉わらない。

    だが、目の前の少女だけは、どうしおも理解できなかった。

    長い沈黙の埌、
    ゚ルフの少女は初めお口を開いた。

    「どうしお助けたの」

    ルナはきょずんずした。
    本気で意味が分からないずいう顔だった。

    そしお、圓たり前のように答えた。

    「困っおたからだけど」

    颚が吹く。
    朚々が揺れる。

    ゚ルフの少女は䜕も蚀えなかった。

    その答えは、自分が知っおいる人間の誰ずも違っおいた。

    森の奥で。

    人間を憎む゚ルフの少女は、自分の垞識では枬れない人間ず出䌚っおいた。

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    第3章はこちら ↓

    第1章はこちら ↓


     
     
    絵も文章も埗意じゃない。 でも子䟛の頃から空想だけは倧奜きだった。 ゲヌムやアニメ等様々な名䜜にむンスパむアされた空想家が、 AIず共に『蒌月の戊乙女そうげ぀のノァルキリヌ』ずいう物語の創䜜に挑戊しおいたす。 https://lit.link/croissant917

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