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Photo bykawauso96

『芒種』

    畦の雑草が生き生きとする頃、やる気に溢れた苗を載せて機械が田んぼを進んでいく。ピンと張った水面に小さな波が起こった。幾つもの小さな波が前を走る波に追い付き、等間隔の皺を寄せている。まるで美しい布地のようだ。皺が寄っては伸びていく。その上で念願の舞台に立った苗たちが波に揺られながらもしっかりと背筋を伸ばしている。緑を深め、黄金色へと染まっていくとき、その布地はどれほど美しい刺繍を見せてくれるだろう。

     
     
    私小説・文学エッセイ・散文詩

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