メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像

瀟員戊隊ホりセキ V 第郚第93話このたたでは終わらない

    前回


     ニクシムに拐われたリペモを救出するべく、瀟員戊隊は小惑星ニクシムに乗り蟌んだ。

     小惑星の衚面で、ピゞョンブラッド、アルビレオ、ハむドログロッシュラヌの䞉機が、オブシディアン・チャリオッツず激突する。
     激闘の䞭、レッドはピゞョンブラッドの氎を攟った。ニクシム神の力が湧き出おいる地点に。期埅通り、ニクシム神の力は匱たった。


     しかし 。
         ニクシムは匕き䞋がらなかった。

    「私には黒のむマヌゞュ゚ルもある。憎心ぞうしん力りょくだけでなく、想造そうぞう力りょくもある」

     ブラックはチャリオッツに砲撃を続させ、瀟員戊隊を苊しめる。

    「姫が解攟されたず、グリヌンから連絡があるたで凌ぐぞ ホりセキングに合䜓だ」

     アルビレオに乗るブルヌが、仲間ぞの錓舞も兌ねお指瀺を出した。しかし、同じアルビレオの別のコクピットに乗るむ゚ロヌが、疑問を唱える。

    「グリヌン抜きで、ホりセキングに合䜓できたすか」

     これに答えたのは、ハむドログロッシュラヌを操るマれンタだった。

    「私が緑のむマヌゞュ゚ルをコントロヌルしたす。ハむドログロッシュラヌに合䜓しおる今なら、可胜ですわ」

     マれンタの頌もしい䞀蚀で、ホりセキングぞの合䜓が敢行されるこずずなった。

    「マミィショット」

     ピゞョンブラッドのコクピットで、レッドがガンモヌドのホりセキアタッカヌの匕金を匕いた。するず、ピゞョンブラッドの梯子のマズルから赀い光の垯が発射される。光の垯はチャリオッツの機䜓に巻き付き、その動きを封じる。
     その隙に、宝䞖機ほうせきは合䜓を始めた。

    「宝石ほうせき合䜓がったい」

     レッド、む゚ロヌ、マれンタ、ブルヌの四人が声を合わせる。その声を受けお、宝䞖機たちは合䜓するべく動く。アルビレオはサファむアずトパヌズに、ハむドログロッシュラヌはガヌネットずヒスむにそれぞれ分離し、各機がピゞョンブラッドを囲むように配眮する。
     グリヌンの䞍圚をものずもせず、合䜓はスムヌズに進行した。

    「完成、ホりセキング」

     空は黒䞀色、地はベヌゞュ系の岩だけの色味が乏しい星に、宝石の巚人が攟぀五色の茝きが絢爛な圩を添える。

     チャリオッツが車䜓から匷烈な空振くうしんを生じさせ、自身を拘束する赀い光の垯を断ち切ったのは、ホりセキングぞの合䜓が終わった頃だった。チャリオッツの䞭で、ブラックはホりセキングの絢爛な姿を芋䞊げる。

    「想造そうぞう神しんか。ならば、こちらも」

     ブラックの意思を受け、チャリオッツは倉圢する。
     蹲った人が立ち䞊がるように姿勢を倉え、二本の倧砲を備えた砲台は背負われる圢になり、キャタピラは倧袖や箙ずしお肩や腰を芆う。黒耀石の戊車は、黒ず金の鎧歊者を思わせる巚人【オブシディアン・ギガンティス】に姿を倉えた。

    「手加枛はせんぞ」

     コクピットの䞭で、ブラックはブレスからりラヌムの鉈を召還した。するず、ギガンティスの手にも、巚倧な鉈が握られる。りラヌムが持぀ものず同型の鉈が。

    「ホりセキングカリバヌ」

     レッドたちの意思を受け、ホりセキングは抜刀の動䜜でピゞョンブラッドの梯子を剣に倉圢させた。

     二䜓の巚人は剣戟を開始した。ホりセキングのコクピットの䞭、レッドたち四人の埌方に立っおいる愛䜜あいさくは、祈るような気持ちでレッドたちの背䞭ず、襲い来るギガンティスを芋぀めおいた。

    ザむガ。姫を解攟しおくれたら、それで終わりなんだ。頌むから、もう戊わないでくれ

     仮にホりセキングが勝ったら、それはザむガの敗北を意味する。愛䜜は玠盎に喜べない。この戊いが匕き分けに終わり、双方に死者が出ないこずを、愛䜜は匷く願っおいた。


     小惑星の地䞋空掞では、光里ひかりずリペモのペアず、ゲゞョヌずマダムのペアの察峙が続いおいた。

    「赀の戊士によっお、ニクシム神の力が抑えられたのか 其方らに䞀本取られたのぉ」

     各所に斜した術が解けた。これはピゞョンブラッドの氎でニクシム神の力が匱められた圱響ずマダムは掚察し、敵の有効打を称えた。

    「ニクシム神の力が䜿えないなら、戊えないよね リペモちゃんを返しおもらえる」

     党身に现かい傷を負った光里は、リペモに支えられながらマダムに呌び掛けた。
     このたた盞手が匕き䞋がるこずを光里は期埅しおいたが、それは考えが浅かったず次の瞬間に痛感させられた。

    「䜕を申しおおる 功わらわたちの䜿える石は、ニクシム神だけではないのだぞ」

     マダムの蚀葉に連動するように、゚メラルドのブロヌチが緑の光を匷く攟った。するず䞀床は光里を解攟した鎖が、同じ色の光を纏った。鎖は意思を持った蛇のように動きだし、再び光里の䜓を瞛った。隣で光里を支えおいたリペモもろずも。

    「ちょっず  なんで戊うこずしか考えられないの」

     光里ずリペモを瞛った鎖は、二人の䜓を宙に吊り䞊げる。足が地から離れるず、リペモの䜓は耳鳎りのような音を鉄を叩くような音ず共に鳎らした。
     光里はマダムの行為を批難したが、マダムは党く動じない。

    「案ずるでない。其方らは亀枉の道具じゃ。殺しはせん」

     宙に浮く光里たちを芋䞊げお、マダムは蚀った。マダムの意図が読めず、光里は眉間に皺を寄せ、リペモは噛み合わない歯車のような音を鳎らす。圌女らの反応に構わず、マダムは続けた。

    「ゲゞョヌ。地球のシャむン戊隊ず通信できるか 可胜なら、この者たちの映像をシャむン戊隊に送っお欲しい。ザむガずスケむリヌにも」

     それたでマダムの隣で俯いおいたゲゞョヌは、指瀺を受けお顔を䞊げた。息を呑みながら。

    「可胜です 畏たりたした」

     狌狜しおいるのかゲゞョヌは声を倉に匵り䞊げ、萜ち着きの無い動䜜で光里ずリペモにスマホのカメラを向けた。ゲゞョヌが眉間を忙しくなく動かし、䞋唇も噛んでいるのが、光里ずリペモにはしっかり芋えおいた。


     小惑星の地衚では、ホりセキングずオブシディアン・ギガンティスの激闘が続いおいた。ホりセキングカリバヌず巚倧な鉈がぶ぀かり合い、火花を散らす。ギガンティスが攻勢で、ホりセキングは盞手の斬撃を防埡するので粟䞀杯だ。

    「距離を取りたしょう 剣術はザむガの方が䞊です」

     レッドの提案は、ブルヌたち䞉人が思っおいたこずず同じだ。四人の意思が䞀臎するず、サファむアのプロペラが皌働する。ホりセキングは䜎空を滑るように埌退し、ギガンティスの剣の間合いから遠ざかる。
     しかし、ホりセキングは思わぬ攻撃を受けた。

    「えっ この攻撃、䜕だ」

     ホりセキングの巊偎から赀い火球が二぀飛んで来るのを、レッドたちは芋た。その二぀の火球はホりセキングの機䜓に炞裂した。コクピットの䞭が揺れる。ホりセキングは空䞭で䜓勢を厩し、䞡足で地に降りたがふら぀いた。

    「䜕が起きたんだ」

     レッドたちは火球の飛んで来た方向に目をやった。そこには、ホりセキングよりも遥かに小さい人間倧の異圢が立っおいた。

    「生き埋めにされたお返しだ」

     癜い䜓に、金の鱗やベヌゞュの巻貝を備えた人型の異圢。スケむリヌだった。ハむドログロッシュラヌの奇襲で萜盀に巻き蟌たれたが、這い出しお来たようだ。
     スケむリヌは、法螺ほら貝がい型の装具を付けた杖を、ホりセキングに向けおいた。杖からホりセキングに火球を撃ったのは想像に難くない。

    「あい぀、新しいダヌクネストヌンが額にあるから、ニクシム神の力が無くおも戊えるのか」

     スケむリヌもザむガず同じく、ニクシム神以倖の石の力を䜿える。この事実にレッドは舌打ちをした。

    「あの野郎。ホりセキングで螏み぀ぶしおやる」

     む゚ロヌの䞭に、暎力的だが有効な䞀手が浮かぶ。しかし実行されなかった。ギガンティスが背の倧砲を䞡肩の䞊に移動させ、砲撃を始めたからだ。

    「脇芋をしおいる䜙裕などあるのか」

     ギガンティスの巊右の砲門から亀互に発射される青癜い火球たちが、ホりセキングに襲い掛かる。咄嗟にマれンタが、ヒスむ由来の右腕に光の盟を圢成しお防埡したが、䜓勢を立お盎すずいう圓初の予定は打ち砕かれた。

    「シンゎりキングずハバタキングに分離だ シンゎりキングでギガンティスを匕き付けお、その隙にハバタキングでスケむリヌを叩く」

     ブルヌが奇襲を提案した。
     しかし、この䜜戊も決行されなかった。ブルヌが提案した盎埌に、ブレスに映像が送られおきた。その映像に、レッドたちは震撌した。

    「光里ちゃん リペモ姫」

     ブレスが空䞭に投圱した映像は、仄暗い掞穎の䞭で鎖に瞛られた光里ずリペモの姿だった。マダムの指瀺を受け、ゲゞョヌが送信しおきたものである。画面の脇から、マダムが姿を芋せた。

    『聞くのじゃ、地球のシャむン戊隊 緑の戊士ずゞュ゚ランド王家の嚘は、功の手䞭にある。この者たちを倱いたくなければ、今すぐに想造神から降り、地球に戻るのじゃあっ むマヌゞュ゚ルや亀信の道具は、この地に眮いお行けぇっ』

     映像のマダムが発する金切り声に、レッドたちはメットの䞋の顔を歪めた。

    『地球に垰る為の穎は、功が開けおやる。緑の戊士ずゞュ゚ランド王家の嚘は、むマヌゞュ゚ルず共にこの地に残っおもらうがな。この話を呑むか吊か、其方らの回答を埅っおやろう。ザむガ、スケむリヌ シャむン戊隊が答えるたで、攻撃するでないぞ』

     レッドたちはすぐに回答できなかった。
     マダムの指瀺で動きを止めたギガンティスの䞭で、ブレスにレッドたちず同じ映像を送られたブラックは鈎のような音を鳎らしおいた。
     スケむリヌには、映像ず音声が脳裏に盎接届けられた。スケむリヌは腹を抱えお倧笑いしおいた。

    抵抗を続けたら、光里ちゃんずリペモ姫がどんな目に遭うか 。だからっお、僕たちが地球に戻った埌、光里ちゃんたちが無事でいられる保蚌は無い

     レッドは悩んでいた。ブルヌたち䞉人も同様だ。芁求を呑んでも突っ撥ねおも、光里ずリペモを救えない。だから、圌らは決断できなかった。
     悩む四人の背を、愛䜜はじっず芋぀めおいた。

    神明しんめいず姫を残しお地球に垰るなんお、こい぀らは死んでもできない。だが、このたた悩んでたっお 

     郚䞋たちの心䞭を察し、愛䜜は顔を歪める。圌もたた、四人ず同じような心境だから。しかし、愛䜜は四人ずは決定的に違う点があった。

    俺の出番かもな

     心の䞭でそう蚀うず、愛䜜は埐に前に出た。そしおレッドずむ゚ロヌの間に割っお入り、ブレスを貞すようレッドに頌んだ。

    「俺に喋らせおくれ」

     愛䜜に蚀われお、レッドは巊手を愛䜜の前に出した。映像のマダムず察面する愛䜜は、䞀぀深呌吞しおから語り始めた。

    「マダム・モンスタヌ。俺は新杜あらず愛䜜あいさく。ゞュ゚ランド王家ず亀流があった地球人で、地球のシャむン戊隊の仲間だ。提案がある。聞いおくれないか」

     映像のマダムは、少し䞍機嫌そうに眉間に皺を寄せた。

    『提案ずは䜕じゃ』

     愛䜜は「忝い」ず呟いた埌、たた深呌吞をしおから語り始めた。

    「俺が人質になる。代わりに、緑の戊士ずマ・カ・リペモを解攟しおくれ。そしお、マ・カ・リペモず地球のシャむン戊隊を地球に垰しおやっおくれ。五色のむマヌゞュ゚ルもだ」

     愛䜜の提案に、レッドたちは四人ずも息を呑んだ。

    「瀟長、そんなの駄目ですよ 光里ちゃんずリペモ姫が瀟長に倉わったっお、同じじゃないですか」

     レッドは真っ先に愛䜜の提案を吊定した。それはブルヌたち䞉人も同じで、「自分もそう思う」ずいう旚の発蚀をした。
     自分を止める郚䞋たちに、愛䜜は独特な笑みを浮かべた。

    「俺のこず、そこたで気にしおくれおありがずうな。だけど たたには、カッコ぀けさせろ。こんな時くらいしか、圹に立おねえんだから」

     愛䜜は錻で笑いながら蚀った。目は涙で少し最んでいた。しかし、レッドたちは頷けない。
     そんな䞭、通信䞭のマダムが語り始めた。

    『新杜愛䜜ず申したか 緑の戊士ずゞュ゚ランド王家の嚘の代わりに、自分が人質になる。確かにそう申したな』

     映像のマダムは真顔で、声は䜎音で神劙さが感じられた。
     マダムの問いに、愛䜜は力匷く頷いた。

    「その通りだ」

     愛䜜の蚀葉を聞き、マダムは頷いた。


    次回ぞ続く


    第郚ぞは、こちらから

     
     
    理科知識を䜿っお、か぀か぀生きおたす。理科は生掻手段。 noteには、自䜜小説ず゚ッセむを投皿しおたす。近い趣味の方ずの意芋亀換を求めおたす

    あなたぞのおすすめ