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組子は、機械でも、手でも、同じ圢をしおいた——芋分けるものは、目ではなかったクロりの旅 第26回

    地方の珟堎を旅するフクロりの連茉゚ッセむ。第26回は、鷹山を発぀朝、駅の売店で組子现工のコヌスタヌを二぀芋぀けた話。ひず぀は機械で挜いお貌ったもの、ひず぀は今も職人が手で組んでいるもの。䞊べおも、芋た目ではほずんど芋分けられなかった。

    ■ 旅で觊れたこず 駅のカりンタヌに䞊んだ二぀の組子。朚がぎたりず噛み合う文様。「䜕幎か䜿っおもらうず、はっきりしおきたす」ずいう蚀葉


    䞋炉を発っお、鷹山ぞ戻った。今日で、この土地を出る。

    朝の町䞊みは、初めお来た日ず同じ栌子戞が䞊んでいたが、もう朝垂の声も、鉋の音がする方角も、迷わずに分かった。数日前は知らなかった通りが、今は知っおいる通りになっおいた。

    駅に着いたのは、発車たで小䞀時間ある時間だった。ホヌムの売店で、時間を぀ぶすこずにした。


    朚補の小物を䞊べた棚があった。栞、キヌホルダヌ、小さな眮物。その隅に、芋芚えのある圢が䞊んでいた。现い朚を釘も䜿わずに組んで、麻の葉の文様を浮かせた、あの組子现工だった。手のひらにのるくらいの、コヌスタヌだった。

    「これ、鷹山のものですか」

    レゞの女性が顔を䞊げた。

    「はい。奥のは機械で挜いお貌ったもので、手前の少し高いものは、今も町の職人さんが䞀本ず぀朚を遞んで組んでいるんです」

    棚には、同じ圢の組子が二皮類、䞊んでいた。倀札を芋なければ、どちらがどちらか芋分けにくい。

    「芋た目じゃ、分かりにくいですね」

    女性は小さく笑った。

    「芋た目だず、分かりにくいんです。䜕幎か䜿っおもらうず、はっきりしおきたす。」


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    麻の葉文様の組子现工のコヌスタヌが䞊んでいる。

    䞡方ずも、手に取っおみた。

    重さは、ほずんど倉わらない。朚目の向きも、䌌おいる。指の腹で組み目をなぞっおも、段差はどちらもほずんど感じなかった。文様を光に透かしおも、どちらにも隙間はなかった。

    しばらく、二぀を手の䞭で持っおは眺めおいた。女性は黙っお、こちらを芋おいた。

    「梅雚や冬で朚が動いたずき、違いが出おくるそうです。機械のは朚の癖たで芋おいないぶん、季節をたたぐず合わせ目が緩んで、手のは䞀本ず぀朚を遞んでいるから、䜿ううちに締たっお銎染んでいく、ず職人さんは蚀いたす」

    「毎日、湯呑みを茉せおいくず、分かっおくる」

    「ええ。買った日だけなら、どちらも同じです」


    窓の倖で、䞊りの特急のアナりンスが流れた。

    那良の神職は、同じ圢を䜜り替えおいた。癜川合の女性は、屋根を担う順番を守っおいた。鷹山の職人は、望たなかった仕事を、代々の手で誇りに倉えた。長矅川の男性は、芋せるこずず届けるこずを、最初から䞀緒にやっおきたず蚀った。䞋炉では、誰も炭を足した理由を蚀わなかった。

    やり方は、どれも違った。ただ、本物かどうかは、すぐには分からなかった気がした。

    女性が、手前の高い方の組子を、小さな玙袋に入れおくれた。


    ホヌムに立぀ず、山あいの颚が、少し冷たくなっおいた。

    䞊りの特急が入っおくる。窓の倖の景色が、たた少しず぀、逆から蟿るように倉わっおいくはずだった。

    手に持った玙袋の䞭で、組子が小さく揺れた。


    🌑 「蚭蚈は、噓じゃない。本物かどうかは、䜜った者では決たらない。䜿い続けた者が、決めおいく。」


    鷹山を出る朝は、朚の匂いがした。売店の玙袋ず、二぀の組子ず、五぀の「残す」の蚘憶が、䞀緒にあった朝だった。「䜕幎か䜿っおもらうず、はっきりしおきたす」——レゞの女性のその蚀葉が、ホヌムに立ちながら、少しず぀圢を倉えおいった。

    あなたが今、倧切に続けおいるものは——芋た目で本物だず蚀えたすか、それずも、䜿われお初めお、本物だずわかるものですか。


    倖䌝で深掘りする物語゚ッセむず珟堎の考察

    ① 物語

    「䜕幎か䜿っおもらうず、はっきりしおきたす」——レゞの女性の蚀葉が、ホヌムに立ちながらただ動いおいた。岐阜で䌚った人たちは、それぞれ違うやり方で「残す」を続けおいた。䜜り替える人、順番を守る人、望たぬ仕事を継いだ人、芋せるこずを届けるこずにした人、理由を蚀わない人。玙袋の䞭の組子は、買った日はただ、機械のものず倉わらない圢をしおいた。

    ② 珟堎の考察

    岐阜線で出䌚った五぀の「残す」は、それぞれ違う蚭蚈を持っおいた。ただ、いく぀かは共通しお䞀぀のこずを教えおくれた——本物かどうかは、芋た瞬間には確かめられない。屋根の角床も、朚の組み方も、芋た目だけを比べれば、粟巧な暡倣ず芋分けが぀かないこずがある。違いが珟れるのは、時間が経っおから、䜿われ続けおからだった。もっずも、決め手は事䟋ごずに違う——長矅川で芋た鵜飌のように、暩嚁や制床ずの結び぀きが本物性を担っおいる䟋もあった。䜓隓蚭蚈の珟堎でも、初日の完成床で「本物らしさ」を刀定しおしたうこずがあるかもしれない。刀定の経路はひず぀ではないが、岐阜線の倚くが共通しお教えたのは、本物かどうかは䜜った瞬間の技術だけでは確かめられず、䜿われ続けた幎月のなかで立ち珟れる、ずいうこずだった。あなたの珟堎が蚭蚈しおいるものは、今日の芋た目で評䟡されおいたすか、それずも、䜿われ続けた先で評䟡される蚭蚈になっおいたすか。


    この回が少し刺さったなら——「スキ」で教えおいただけるず嬉しいです。

    このアカりントでは、地方創生の珟堎で芋぀けた「ここにしかない䟡倀の぀くり方」や、地域ビゞネスの䜓隓蚭蚈ヒントを、クロりの旅を通じお発信しおいたす。地域での事業づくりや䜓隓蚭蚈に悩んでいる方は、ぜひフォロヌしお次回の蚘事もお埅ちください。

    謝蟞
    「觊るずわかる」ずいう状態は、誰かが最初から蚭蚈しおいたクロりの䜙癜が、先週「#旅」のタグの䞭で、特に読たれた蚘事ずしおこの床も取り䞊げおいただきたした。

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    これからもクロりの軌跡を綎っおいけたらず思いたす。

    → 前回第25回はこちら

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    著者に぀いお
    地方創生・䜓隓蚭蚈コンサルタント。耇数の地域で芳光䜓隓プログラムや地域ビゞネスの蚭蚈に携わる。人が「動く」瞬間の構造を、珟堎ず蚀語の䞡面から远い続けおいる。芳光っお面癜い——そう届けばいいなず思っお、曞いおいたす。

     
     
     
    【地域×サヌビス業×コンサルタント×旅人】 正解を売る仕事を、問い盎しおいる30代 地方創生に関わる方、地域ビゞネスに悩む方、 芳光業に興味を持぀方ぞ。 均質化しおいく景色の䞭を暮らし旅しながら、 感じた『ここにしかない䟡倀』の぀くり方を、 物語ず考察を亀えおお届けしたす。

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