メインコンテンツへスキップ
見出し画像

代官山から渋谷への「せっかく散歩」で考えたこと|東京旅行記⑤

     本屋も十分に満喫できた。併設のスタバで、買った本でも読もうかな。と思ったが、思えばラーメンを食べに行くときの雨の散歩はとても気持ちがよかった。せっかく代官山まで来たので、このまま室内で本を読み続けるよりかは、心置きなく散歩をしておきたい。そういえば、渋谷よしもとの劇場が徒歩圏内だったはず…Googleマップで調べると、徒歩25分と出た。よし、行こう。
     蔦屋書店を出て歩き始める。雨は続いている。やっぱり気持ちいい。雨でも全然気持ちいい。この日は雨というのは予報でも見ていたから、ずぶ濡れになる覚悟で、撥水性の短パンを履いてきていた。おかげで少々足元が濡れても気にならない。通り抜ける住宅街も緑が割と多くて雨が似つかわしい。雨が傘を打つ音すら心地いい。そして何より、そこまで暑くない。
     知らない土地を歩くのは、自分にとってすごくいいことな気がする。心が整い、頭は程よく刺激をもらえる。僕にとっては、少し非現実的な時間だった。
     東京は、なんでもあって確かにキラキラしていた。散歩道に高級車が停まっているのを何台も見た。多分、多くの人にとっても夢のある場所だろうと思う。何分かおきにやってくる電車も、それぞれにあり得ないほどたくさんの人が乗っていた。ここにいる人たちにとっては、この土地が過ごす現実になる。この土地には、驚くほどの人数がいる。数え切れないほどの職場がある。住まいがある。キラキラして見えたそれらはすべて、「生活」なんだろう。現実真っ只中の「生活」。夢のある場所でもあるが、それよりもっと現実が密集しているところなんだ。そんなことを歩きながら思った。
     ぼんやりそんなことを考えながら歩いていると、いつの間にか人の多さとガヤガヤを感じるようになり、同時に渋谷が近づいていることに気づいた。結局30分近く歩き、ようやく渋谷よしもと漫才劇場に到着。この向こうで今、芸人さんが舞台をやっているんだな。特に何をしたというわけではないが、ここに来られたことがただ嬉しかった。ただ、それ以上に人の多さに気持ちが疲れた。けど、「渋谷」という有名な土地に実際に行き、「その疲れがわかった」ということで、行ってよかったと思えた。
     さあ帰ろうか、と歩き始めたとき、妻から式が終わった旨の電話連絡があった。あら、そんなに早く終わったのか!急いで妻が待つカフェに向かった。

    続く

    この記事が参加している募集

     
     
    一般的な20代の地方会社員男です。旅行、お笑い、散歩が好きです。日々の中で感じたことを、思考や心を整えながら残していこうと思っています。

    あなたへのおすすめ