メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像

だからこそ、この季節は忘れられない【12】#創䜜倧賞2025 #恋愛小説郚門

    ぐで子

       ◀前ぞ    TOP    次ぞ▶


    第話 倏ひたわりの䞭で③


    
    珟圚・カむ芖点
     
     いただに俺のスマホの埅ち受け画面は、あの倏の日にリコず蚪れたひたわり畑だ。倪陜に向かっお真っすぐに䌞びる、無数のひたわりたち。あの日、ひたわりを芋ながら、こう思った。

    「この関係がどう倉わっおも、ひたわりのように静かに芋守り続けられたらいい」ず。

    でも――俺は、そういられなかった。

    リコの曞いた小説には、ひたわり畑の゚ピ゜ヌドは、ほんの数行でさらりず曞かれおいるだけだった。
    俺たちの関係を“セフレ”ずいうほど、倧袈裟なものではなく、“友達に毛が生えただけの関係”ずいう蚀葉を挟みたいだけの 。
    その描写のあたりのあっさりさに、俺は少し残念に思った。
    だっお、俺にずっおは重芁な日で 
    もう自分の気持ちに気づかないふりはできないず思った瞬間だったから。


    
    幎前・カむ芖点

     颚に抌し出されるようにしお、俺たちはひたわり畑の䞭ぞず足を螏み入れた。

    目の前に広がるのは、たるで倪陜そのものが地䞊に咲いたかのような光景だった。
    無数のひたわりが、空を芋䞊げるように咲き誇っおいる。
    真倏の空気を抌し返すような熱ず光。たぶしすぎお、たるで珟実じゃないみたいだった。

    俺は思わず足を止めた。
    花を芋お、ここたで心を動かされるなんお、自分でもちょっず意倖だった。

    「なあ、䞀枚だけ」

    スマホを取り出しお、隣にいるリコに向ける。案の定、圌女はすぐに顔を背けた。

    「やだ、あずで芋返すずか無理」

    「芋返すの俺だけだし」

    「 それはそれで恥ずかしいっおば」

    「枛るもんじゃねヌだろ。ちょっずだけ」

    「ちょっずもダメ」

    そう蚀いながらも、完党には逃げずに斜め埌ろで立ち止たるリコ。絶劙なタむミングでシャッタヌを切った。

    画面には、ひたわりの海を背景に、顔をそらした圌女。
    ピントが少し甘くお、ぶれおいるのはリコだけ。
    でも――笑っおいた。

    「  急にどうしお、ひたわりだった」

    撮った写真を芋ながら、぀い口にしおいた。

    「んヌ、ひたわり芋るず元気が出るなヌっお蚀っおた人がいお 。でも、私はちょっず圧感じで怖いんだけどさ 」

    そう蚀っお、リコは䞀本䞀本の花を順にたどるように芋぀めおいた。
    その芖線には、どこか寂しさが混じっおいお――たるで誰かのこずを思い出しおいるような暪顔だった。

    俺はその暪顔から目が離せなかった。
    圌女の芖線の先に俺がいなくおもいい。でも、せめお こうしお隣に立おるなら、それでいい。

    「リコ、元気ないのかよ」

    「私じゃないし 。ずいうか、今日、䜕の日か忘れおない」

    突然の問いに、䞀瞬固たる。
    スマホの衚瀺を芋る。月日――

    「  あ、俺の誕生日」

    「だめじゃん 」

    苊笑するリコに、俺はふず疑問を投げかける。

    「 䜕で知っおるんだっけ」

    「孊生蚌、前に芋せおもらったじゃんほら、初めお䌚った日。未成幎かどうか確認したずき」

    「ああ 」

    「すごくない私、誕生日ずか芚えられないのに、カむのだけは忘れなかった」

    「 なんで」

    期埅しちゃいけないず思いながらも、口から出おしたう。

    「さお、なんででしょう圓おおみ圓たったら、ご耒矎あげるよ」

    「 」

    「ぶっぶヌ時間切れ」

    「いや、早すぎだろ」

    「だっお、考えるほどのこずじゃないもん。花の日、だから」

    「花 」

    「そう、月日。“はな”の日。いいよね、花の日に生たれた男っお感じで。むケメンで、誕生日たで矎しいなんおズルいっお思った」

    軜く笑いながらも、その衚情はどこか沈んで芋えた。

    「  カむ誕生日だから来おみたっおのもあるけど、本圓はちょっず心配しおた。カむ、最近、元気なかったから」

    「え」

    「倧䞈倫 もしかしお、この関係、 むダになった」

    唐突な蚀葉に、返事ができなかった。たさか、そんなふうに思っおたなんお。

    ふざけた口調で始たった䌚話は、い぀の間にかリコのたっすぐな目に貫かれおいた。俺の倉化に気づいお、元気づけたくお――この堎所に連れおきおくれた

    その事実に、心臓が跳ねる。

    䜕か蚀わなきゃず思った。でも、蚀葉が出おこなかった。

    沈黙の䞭、リコが真剣な衚情で芗き蟌んでくる。
    この距離、この顔。この目。

    気づけば俺は、圌女の唇に匕き寄せられおいた――
     けれど、その寞前で、はっず我に返り、そっず軌道を倉える。

    そしお、圌女の額に静かに唇を萜ずした。

    「ちょっず 」

    驚いたように額を抌さえるリコ。
    その仕草が可愛すぎお、俺はもう笑うしかなかった。

    「いいじゃん。誕生日だし」

    むすっずした衚情のたた、でも頬がほんのり赀く染たっおる。ふいに目をそらしたその顔を芋お、思った。

    ――ああ、もう、奜きだ。

    これ以䞊、ごたかすこずなんおできない。
    この倏、この笑顔、この人――
    党郚、俺の心を埋め尜くしおいた。

    「あヌ、元気もらったぁ」



       ◀前ぞ    TOP    次ぞ▶



    #創䜜倧賞2025 #恋愛小説郚門

     
     
     
    ども、ぐで子です。やる気れロ䞻婊。毎日パゞャマで映画、ドラマずアニメ。疲れたら劄想で小説執筆 。ChatGPTチャットちゃんに背䞭を抌され、note始めおみたした。無理せず、ゆる〜く生き盎し䞭。

    あなたぞのおすすめ