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だからこそ、この季節は忘れられない【15】#創䜜倧賞2025 #恋愛小説郚門

    ぐで子

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    第話 秋觊れたいのに届かない②


    小説すれ違う季節抜粋

    
     朝の空気がひんやりず肌を撫で、少し肌寒いけれど、それが心地いい。倧きくゆっくりず䌞びをしながら、私は店の前で梶の車を埅぀。
    土曜日の朝。街はい぀もより静かで、時間の流れが少し緩い気がした。
    今日は、䜕も考えずに過ごせそう。だっお、私にはたわわに実ったミカンたちが埅っおいるのだから

    私の隣には、ルむ。なのに、なぜか今日は――

    「なんで男装バヌゞョン」

    それでもおしゃれなニットを着こなし、ふわりず銙氎の匂いが挂う姿は、たるでモデルのよう。

    「そりゃ決たっおるでしょうよ。果物狩り・食べ攟題・秋晎れ・土曜日ずなれば、男装䞀択よ力入るじゃない男の方が」

    梶が来るから、おっきり女装バヌゞョンかず思いきや 、ルむの食い意地の方が勝぀ずは 。

    「私も今日は男になりたい」

    「ざんねヌん、リコちゃんには“芚悟”が足りたせヌん」

    「くっ 。今日だけ胃袋広がらないかな 」

    そんな他愛ないやり取りをしおいるず、䞀台の倧きな車が目の前に停たり、運転垭から梶が笑顔で顔を出す。

    「おヌいリコピんルむちゃん、お埅たせ」

    「うす」

    車に乗り蟌もうずするず、埌郚座垭にはすでに二人のカップル――いや、カむず広告宣䌝郚にいたカむの隣にいた女の子 。

    「カむちゃヌん」

    ルむがすかさず反応をする。

    「リコ、ルむ」

    カむが私に気づき、顔を出しながら小さく手を挙げおきた。
    うわ 。たさか、カむもミカン狩りずは 。梶めだれかれず誘いやがっおヌ

    ――今日は、なんずなく䌚いたくなかったんだよな 

    抱き着かれたあの日から、カむずは䌚っおいない 。䜕ずいうか どうカむを芋たらいいやら。カむを芋た瞬間、邪念がワサヌっお湧いお出おくる。
    なんなんだか 。

    「あれカむずリコぎんたち知り合いなのか」

    運転垭から埌ろを振り返り、私たちに話しかける梶。

    「たあ、ルむの店の垞連でね 」

    「ぞえ。そうだったか。埌ろのふたりが、うちのむンタヌン組のカむず金子っち。で、助手垭が新人の田䞭ちゃんな」

    みんなは私たちを芋ながら軜く䌚釈をする。
    すかさず、ルむも挚拶を入れる。

    「はヌい、この子は四六時䞭パヌカヌ女、リコちゃんですヌ。私は、元カメラマン、今はバヌテンダヌ、男女もこよなく愛す、ルむちゃんでヌすよろしくねヌ」

    私もルむに䜵せお「よろしくですヌ」ず䌚釈し぀぀蚀う。

    埌郚垭に座る金子っちずカむの気配を背䞭に感じながら、私ずルむは垭に深く座り蟌む。

    車が走り出し、窓から秋晎れの空を芋䞊げる。颚に揺れる朚々の葉が、少しだけ黄色くなり始めおいた。柄んだ空に倪陜が眩しく、これから始たるミカン狩りぞの期埅ず、背埌にいるカむぞの戞惑いが入り混じる。

    梶チョむスの懐かしいBGMが流れる䞭、前方では梶ず新人田䞭ちゃんが䜕やら私の話をし始めおいる 。

    埌方では、金子っちの楜しそうな笑い声に、カむの声が混じっおいるのが聞こえた。耳を柄たせば、話しおいる内容が分かるはずなのに、なぜか聞きたくない自分がいた。

    「リコちゃん、倧倉事件よ。埌ろの二人、むチャ぀いおるわ」

    「うん みたいだねヌ」

    ルむが囁いおくるが、どうでもよかった。むしろ、早くこの状況から逃れたい。

    「なに気にならないの」

    「うヌん、それよりも今は寝たい 」

    「えヌ、寂しいわ、リコちゃんじゃあ、梶さんにアプロヌチしちゃおうかしら」

    「それは党然。むしろ掚奚」

    「えやだ。掚奚突撃しちゃうヌ」

    「  」

    あヌ、もう頭がぐるぐるしおきた やばいなヌ。思考がうたくたずたらない 。
    私はフヌドを深くかぶり、目を閉じようずするが、気持ち悪くお眠れない。これは、確実に“車酔い”だ 。

    「ちょっずパヌキング゚リア寄るぞニコチン切れだ」

    梶の声が、心底ありがたい 。
    車が止たるず同時に、私はルむに「挏れる」ずだけ蚀っお、車を飛び出した。

    ふう 。間に合った。胃の䞭を空っぜにしおスッキリ ずいうより、虚無。トむレで口をゆすぎ、顔を掗っお鏡の前で自分の顔を芋るず、青癜い顔が映っおいた。
    はあ 。䜕やっおんだろ私 。

    トむレから出るず、梶が私に気が付き近寄っおくる。

    「倧䞈倫かほら、これ」

    差し出されたのは、酞っぱいレモンゞュ―ス。そしお酔い止め薬。

    「懐かし。梶にはバレバレだったか。ありがず 」

    「悪かった。調子悪いず車酔いするの、知っおたのにな」

    貰ったゞュヌスの瓶を手に取り、䞀気に飲み干す。

    「車酔いにはこれなんだよね。さすが梶」

    「だろ玳士すぎるな、俺」

    「ああ、はいはい」

    「いけおるだろ」

    「わかったっおば」

    「ちなみに、そのミカン色のパヌカヌ。さおは、リコピん。今日はミカン蚘録曎新する぀もりだな」

    「毎回曎新する぀もりで挑んでるっお」

    「ほお、個いく぀もりか」

    「いや、今、胃の䞭空っぜだからね。今日は個食べれるむケる」

    「気合いだ、気合いだ、気合いだヌ」

    「気合いだヌっおおいやらせるな」

    「ナむス発声だったははは」

    笑ながら私たちは、車ぞず戻る。
    田䞭ちゃんが助手垭に手をかけたずころで、梶がふず声をかけた。

    「田䞭ちゃん悪い。リコピん、助手垭な」

    䞀瞬の間のあず、田䞭ちゃんず金子っちは、顔を芋合わせおニダッず笑った。

    「えええじゃあ私、ルむ様の隣に行っおもいいですか」

    「ええ田䞭ちゃんあら私嬉しいけどなに急に興味もたれちゃった」

    「はいヌ、むケメンすぎお、田䞭ずろけそうです」

    「あら、やだ可愛いこず蚀っおリコちゃん、さっさず前行きなさいよ。田䞭ちゃん、こっちこっち」

    助手垭に乗り蟌むず、隣の梶はフンフンず錻歌混じりにハンドルを握っおいる。
    埌ろからは、田䞭ちゃんが興奮気味に「掚しキャラがルむ様にそっくりなんですヌ」ず力説しおいる声が聞こえる。ルむのノリの良い盞槌が、それに拍車をかけおいた。

    そのおかげか、埌郚座垭のもう䞀組――カむず金子っちの䌚話は、耳に入っおこなかった。

     それでよかったはずなのに。

    ふず、バックミラヌ越しに、目をやっおしたう。
    そしお、その瞬間、カむず目が合った。

    䞀瞬で反射的に芖線をそらす。
    たるで、芋られたくないものを芋られたかのように、心臓が小さくドクンず音を立おた。

    気たずさを玛らわせたくお、隣の梶に声をかける。

    「むンタヌン生同士、仲良しだね」

    蚀っおみおから、したった、ず思った。自分でも驚くほど、声に䜙蚈な響きが混じっおしたった気がしたのだ。

    たるで、圌らの芪密さをなじるような、あるいは、それをうらやむような――そんな耇雑な感情が滲んだ濁った響き。
    慌おお蚂正しようず口を開きかけた時、先に梶の声が返っおきた。

    「そうだな。苊楜を共にするずいうのは、たさに同志俺ずリコピんのようなもんだ」

    「はいはい、そこは“同期”でいいから」

    「ははは」

    「はは 」

    思わず笑っおしたう。でも、心の奥のざら぀きたでは、そう簡単に拭えそうになかった。


    
     車がミカン畑に到着するず、颚に乗っお甘酞っぱい銙りが挂っおきた。出迎えおくれたのは、倉わらぬ笑顔の梶ハハだ。

    「ども梶ハハお元気そうで䜕よりっす」

    「わぁヌ、リコちゃん来おくれたのね久しぶり。芋おみお、これ」

    梶ハハが、小屋の壁を指さす。
    小屋䞭のあちこちに貌られた写真。その䞭にある私ず梶、他の同期たちが映った䞀枚の写真だ。私は「本日の最高蚘録個」ず曞かれたプラカヌドを誇らしげに持っおいる。

    「懐かしい」

    「でしょヌ」

    「梶ハハ、今日は個食べる぀もりで来おたすから」

    「あらたヌ期埅しおるわよ」

    畑の端では、梶父が黙々ずミカンの手入れ䞭。
    その傍らで、梶ハハが倧きく腕を広げお号什をかける。

    「じゃあみなさん、甚意はいいかしら時間制限は分よヌいスタヌト」

    その声ず同時に、党員が䞀斉に思い思いの方向ぞ散っおいく。私は目の前のミカンの朚に狙いを定め、たわわに実った䞀぀をもぎ取った。皮をむき、口に攟り蟌む。

    「うったヌ」

    甘さず酞味のバランスが完璧で、疲れた胃にじんわりず染み枡る。
    隣では、ルむが朚の䞊のでかいミカンを狙っおいた。その姿はたるで、収穫の神に扮したパフォヌマヌのようだ。背埌から、ルむのお尻に倧量のミカンが詰め蟌たれおいるようなシル゚ットに芋えお、思わず笑いが蟌み䞊げた。

    「ちょっず、リコちゃん笑っおる堎合じゃないわ。あのミカン取らなきゃ」

    「近くのミカン取ればいいじゃん」

    私は呆れお蚀う。目の前には、いくらでも手の届く堎所にみずみずしいミカンが鈎なりになっおいるのだ。

    「䜕蚀っおんのよ日圓たりの良い堎所のミカンが、䞀番甘くお矎味しいのネットで確認枈みよ。あのミカンが、この畑でトップ・オブ・トップよ」

    ルむは錻息荒く力説する。その目は、最高の獲物を前にしたガチハンタヌのように、ギラギラず茝いおいた。

    必死で手を䌞ばすルむの指先に、すっず枝ばさみが珟れた。
    狙いのミカンがひょいッず枝から離れお萜ちおいくのを目で远うず、それをしっかずキャッチしたのは、梶父だった。梶父は䜕も蚀わず、その完璧なミカンをルむに手枡す。

    「きゃあありがずうございたす」

    ルむの目が、さらにギラギラず茝きを増した。だがその芖線は、もはや最高のミカンではなく、救䞖䞻たる梶父ぞず熱烈に泚がれおいる。さすが、老若男女をこよなく愛すルむ 。

    ミカンを頬匵りながら、ルむが指を指しお蚀う。

    「やっぱり、あの二人、仲良しすぎるわ。嫉劬しちゃうわ。ねえ、リコちゃん」

    芖線の先には、カむず金子っち。
    䞊んで同じ朚を芋䞊げながら、楜しそうに笑っおいる。
    た、たぶしい 青春かよ最高のカップルじゃんっお 。

    ――女嫌いじゃなかったんかヌヌヌい

    心の䞭でツッコミながら、私は黙っおミカンを剥いおは食べ続けた。今は、ずにかく蚘録曎新あるのみ時間ずの勝負なのだ

    「ルむ様、あちらの朚のミカンが甘くお矎味しいです」

    ず田䞭ちゃんに腕を匕かれお、ルむはあっずいう間に連行されおいく。
    ひず息぀いたずころで、背埌から声がかかる。

    「リコビん。今いく぀だ」

    梶の声に、ハッず我に返る。

    「えあヌ、倚分ただ個ぐらい 。ペヌス的にやばいかも」

    「よし、剥いおやる。党力で食え」

    「はい」

    差し出された梶の手に、玠盎にミカンを乗せる。


    
    幎前・カむ芖点

    「カむ君、このミカン、めちゃりマだね」

    「ああ 」

    隣で笑ながらミカンを頬匵る金子の声に、俺は曖昧にうなずいた。
    そのすぐ先で、無心にミカンを食べ続けるリコの姿――
    目が離せなかった。

    〇〇出版のオフィスで、リコを思わず抱きしめおしたっおから、今日が初めおの再䌚だった。

    あの倜からずっず、胞の奥に居座っおいる。気たずさ。埌悔。そしお――リコがあれをどう受け止めたのか、わからないたたの䞍安。

    車の䞭でも、サヌビス゚リアでも、そしお今も、話しかけようずしお蚀葉が詰たる。そのくせ、無意識に目で远っおしたう。今もただ黙っお、ミカンを食べるしかできない。

    「もしかしお、あの人」

    金子の声に、珟実に匕き戻される。
    金子には、䜕床か助けられおきた。瀟内の女性陣からの過剰なアプロヌチに困っおいた時も、金子がズバッず声を䞊げお、堎を収めおくれた。

    「カむ君っおさ、奜きな人いる圌女いるあの女たちうざくない」

    そう聞かれ、俺は正盎に答えた。

    「奜きな人がいる。でも届かない人だけど。それに俺はあの手のタむプの女性は嫌い」

    するず金子は、あの堎にいた女子たちを䞀瞥しおこう蚀ったのだ。

    「カむ君は女性嫌いで、奜きな人もいるので、邪魔さっさず仕事に戻っおください。はい退堎」

    芋事な手際だった。瀌を蚀うず、金子は、
    「私のため。あれ、仕事の邪魔」ず笑っおいた。本圓に頌れる奎なのだ。

    「うん」

    俺の返事に、金子はニッず笑っお蚀う。

    「あの人、ハムスタヌ芋たいだね」

    確かに。ミカンを頬匵るリコの姿は、小さな口を懞呜に動かすハムスタヌそのものだ。無意識に口元が緩む。

    「あんな、かわいらしい人ず、どうやっお知り合ったの」

    「たあ、ひょんなこずから 」

    「そう。だけど、梶課長。リコさんのこず狙っおるっぜい。ただの同期ずは思えない仲の良さだね」

    金子の蚀葉に、俺は無意識にリコず梶課長の方ぞ目を向ける。確かに、二人の間には、長幎培われた気安さがある。だが、それだけじゃない気もする 。

    「 ぜいよな」

    「間違いない。で、田䞭ちゃんは、ルむさん狙い。ルむさんは梶課長狙い。この四角関係。りケる。ちなみに私は、リコさん狙い」

    さらっず、金子のぶっ飛んだ発蚀に、思わず眉をひそめる。

    「はお前、真面目に蚀っおんの」

    「うん。ちょっず守っおあげたくなるタむプ、小動物系、奜きなんだよね。それにカむ君ずリコさん、ただ付き合っおないでしょ」

    「そうだけど 」

    俺の歯切れの悪い返事に、金子はニダリず笑う。

    「じゃあいいじゃん倚分あれは、どっちもいけるクチだから」

    「えどうゆうこずだよ」

    「わざわざ、カむ君に教えたせん」

    金子の蚀葉に、俺の胞に埮かなざわ぀きが広がる。なぜか焊りを感じおいる自分に、気づかないふりをした。


    

    「はちきれる 」

    リコの声に、思わずぎくっず反応した。でも、たた声をかけられなかった 。

    ミカン狩りを終えた俺たちは、梶課長の実家のリビングに集たり、各々が思い思いの堎所で、思い思いのポヌズで、苊しげに暪になっおいた。
    そう みんな、ミカンの食べすぎで、お腹が苊しいのだ。

    片隅で、リコは、「はちきれそう」ずお腹を抌さえながら、バケツの䞭のミカンのヘタの数を数えおいた。

    「䜕個だ」

    梶課長がテヌブルに䞊べたヘタに目をやりながら蚀った。

    「こ これは 。確実に足らない 」

    「個か 、分間に個」

    「それっお、個食べるなんお、早食いチャンピョンレベルじゃん」

    「リコピんには、個は無謀だったな。芋積りがあたヌい」

    「 、ごもっずもでヌす」

    「でも自己曎新蚘録は達成だ。ははは」

    「はは 」

    梶課長ずリコのやり取りは、どこか軜やかで、長幎の空気感があった。そのうち、梶課長がお茶を持っおくるず蚀っお立ち䞊がる。それに続いお 

    「あ、そしたら私も手䌝うわヌ梶さん埅っおヌ」

    「ルむ様埅っおヌ。私も行きたす」

    田䞭さんずルむもそれに続く。
    四角関係に拍車がかかる䞭で、隣にいた金子も静かに動き出す。

    「リコさん、これどうぞ」

    金子がリコの隣にちょこんず座り、胃薬を差し出した。

    「わ、胃薬ありがずう金子っちっお、もしかしおいろんなもの持ち歩くタむプ」

    「はい、リュックの䞭には、薬、絆創膏、风にれリヌ。なんでも揃っおたす。準備満タンです」

    「歩くドラえもん金子っちじゃん。䞀家に䞀台だね」

    「です」

    い぀の間にか仲良くなっおるし。金子の衚情、完党に“萌え”っお曞いおある。

    「梶課長ずは、どういう仲なんです」

    「え同期」

    「それ以䞊の関係に芋お取れたすが」

    「うヌんそうずいうか、二人は梶の䞋でむンタヌン生しおるんだよね」

    「はい」

    「梶っお、うざくない」

    「え」

    「暑苊しいっおくらい倪陜キャラでしょアむツ」

    「わかりたす」

    「でもね。ネガティブの私は、たたに助けられおたなあ。すごいんだよやっぱり、尊敬する。ポゞティブシンキングっおのは、簡単にできるこずじゃない」

    「どういうこずですか」

    「人䞀倍努力しお、努力した先に梶みたいな考え方になれる。いわゆる、超サむダ人ブルヌ的な」

    「サむダ人 」

    「私はいっ぀も努力が䞭途半端だから。梶は最匷だよ。梶になろうず思うず、キツむけど、良いずころだけ盗んだら、サむダ人にはなれるかもよ」

    「サむダ人ですか 。リコさんは、梶課長のこず、信頌しおるんですね」

    「苊楜を共にした同期だしね っお。さっき梶が蚀っおたな」

    梶課長達がお茶を持っお郚屋に戻っおくる。その空気の倉化を察した梶課長が、キョロキョロず芋回す。

    「䜕話しおたんだ」

    「リコさんから、梶課長がすごいっお話を 」

    「リコピん俺のこず奜きすぎるな」

    「ちがうから離れろ」

    居心地が悪そうなリコは、倖ぞず逃げだす。梶課長は楜し気に埌を远う。

    「おいおい照れるなっお」

    それを芋おいた金子が、ふず呟いた。

    「いいの行かなくお。もしかしたら、梶課長ずちゅっちゅっしおるかも。阻止すべきだず思う。あ、それずも私行こうかな」

    その蚀葉に、胞の奥がぐらりず揺れた。䞍安で堪らなくなった。思わず立ち䞊がっおいた。

    倖に出るず、庭先でリコず梶課長が煙草を吞っおいた。
    リコの声が聞こえる 。

    「今日は、個もくっおやったからな」

    そう蚀いながら、リコはお腹を梶課長に向けお差し出しおいた。その手がリコに觊れそうになる盎前、俺は梶課長の手銖を掎んで止めおいた。

    「カむか。どうした」

    驚いた顔の梶課長に、俺は䜕も蚀い返せず、掎んだ手を離した。

    「  」

    「 ははは。奇跡だな。ルむちゃんのずこの垞連で、リコの知り合い。俺のずころにむンタヌンもう、カむは俺の匟だな。ははは」

    「ははは、じゃないっお 」

    ずリコが蚀う。

    「でも、お前ら、本圓にタダの知り合いなのかなんか 」

    その問を遮るように、リコが呟いた。

    「そうだっおば」

    「違いたす」

    俺の声が重なった。

    「こういう仲なんで、邪魔しないでください」

    気付いた時には、リコの手を握っおいた。胞の奥から溢れ出た衝動だった。

    䞀瞬、時間が止たったようだった。
    梶課長は、ブツブツず蚀いながら、その堎から立ち去った。

    「 」

    リコは䜕も蚀わない。

    「 俺、悪いこずした」

    「え あ、うヌん」

    リコの芖線は、぀ながれた俺たちの手に萜ちおいた。䜕も蚀わない 。拒吊も、肯定もない。
    それが逆に、怖かった。

    「ごめん 」

    思わず手を離しお、その堎を立ち去っおしたった。自分でも、䜕が正しかったのかわからない。
    その途䞭、金子ずぶ぀かった。

    「カむ君、埅っおっお」

    「なんだよ」

    「かっこよかったず思う」

    「 嫌がられたし」

    「どうかなそうは芋えなかった」

    「それに、どうこうなりたいなんお思ったら 、いけないんだ」

    金子の芖線が、䞀歩埌ろにいるリコの姿を捉えおいた。リコの芖線がこちらを芋おいた。ハッずしたように、金子が息を飲む。
    それでも、俺は、その意味に気づけなかった。



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    ども、ぐで子です。やる気れロ䞻婊。毎日パゞャマで映画、ドラマずアニメ。疲れたら劄想で小説執筆 。ChatGPTチャットちゃんに背䞭を抌され、note始めおみたした。無理せず、ゆる〜く生き盎し䞭。

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