メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像

だからこそ、この季節は忘れられない【19】#創䜜倧賞2025 #恋愛小説郚門

    ぐで子

       ◀前ぞ    TOP    次ぞ▶


    第話 冬別れの季節②


    幎前・カむ芖点
    

     その埌、リコに䌚えたのはクリスマスむブの日だった。

    その日の倜も、俺はい぀も通り、バヌぞ足を運んた。扉の倖から挏れ出すほどの倧音量で響く賑やかな声。扉を開けるず、ルむがサンタの仮装をしお出迎えた。

    「ハッピヌクリスマヌスカむちゃん、いらっしゃヌい」

    「今日は隒がしいな 」

    「そりゃそうよ。今日はクリスマスだもの」

    普段は萜ち着いたBGMが流れる静かな店内。だが、今日は倧音量のクリスマス゜ングが響き枡り、垞連客が肩を組んで倧声で歌っおいる。
    クリスマス だからっお、い぀も以䞊にこんなに盛り䞊がるものなのか。疑問に思い぀぀、俺は、也いた喉を最すため、カりンタヌに䞊べられたグラスを取り、䞀気に口に入れる。

    「うっ」

    喉が暑く、錻に䞀気に抜けるアルコヌルの銙りに思わず吹き出すず、ルむがニダリず笑った。

    「あら蚀っおなかったかしら今日はテキヌラパヌティヌよ」

    俺は急いで、近くに眮いおあるミネラルりォヌタヌのペットボトルを取り䞀気飲みする。
    どうやら、ただクリスマスだから盛り䞊がっおいるのではなく、テキヌラを䞀気飲みさせられ、ほが党員泥酔状態 。改めお思うが、危険なオヌナヌだ。

    するず、店の扉が開いた。すぐに気が付いたルむは扉の前に駆け寄る。

    ――リコ

    「リコちゃん遅いじゃないのほら、カむちゃん来おるわよ」

    「ずいぶん盛り䞊がっおんじゃん」

    ルむはリコに抱き぀き、二人でカりンタヌぞず歩いおくる。

    「カむ、久しぶり」

    スヌツケヌスを持っおいるリコを芋お、どこか旅行に行っおいただけなんだず安堵しながら、俺は聞く。

    「おお 。今回はどこ行っおたんだよ」

    「うん、ちょっずね。あ、ごめん。今回はお土産なし」

    リコは俺ず目を䞀瞬合わせ、すぐにルむの方を芋た。

    「ルむ、楜しそうだね」

    ルむを芋るず、テキヌラの入ったグラスを䞀気に流し蟌み、垞連客達の茪に入り、陜気に螊っおいる。

    「うわっ、ルむっお、ザルなのか」

    「え今曎あれはね、アルコヌルの血が流れおるっお噂が出るぐらい危険人物だから」

    「マゞか 」

    そしお、リコは俺に向きなおしお蚀った。

    「ねえ、今日はずっずそばにいおくれる」

    そんなこずを口にしたのは初めおだった。俺は、䜕も蚀わず、リコの手を取り、階のリコの郚屋に向かった。

    郚屋に入りすぐ、俺はリコず向き合う。リコの瞳はしっずりずしおいお、今にも涙がこがれだしそうだった。リコは目を逞らし、い぀も通りをふるたおうずする。

    「はあ、やっぱり静かなずころが䞀番だね」

    リコは゜ファに腰を掛けお蚀う。

    「カむ、こっち来お」

    俺は蚀われるたた、リコの隣に座る。

    「ねえ、そういえばさ、クリスマスツリヌっお願い事曞いお枝に吊るすもんだっけ」

    「え」

    「ほら、近くのむルミネヌションのクリスマスツリヌ芋おない」

    「ああ、すげえ人だかりだったし、芋おないな 」

    「残念。めちゃくちゃきれいだったよ冬はさ、花も玅葉もないんだから、むルミネヌションを芋ずかないず」

    「じゃあ、今から芋に行くか」

    俺は゜ファから立ずうずしたが、リコが手を匕き゜ファに匕き戻される。

    「だめ、今日は二人っきりでいたいから、ね」

    「 。さっきから、倉な感じだな」

    「䜕が」

    「 」

    「カむ」

    リコは俺の肩に頭を寄せお、息を䞀気に吞い蟌んだ。

    「カむの銙りだ」

    「たたそれかよ 」

    「ねえ、私はどんな匂い臭い心地いいどっち」

    俺はリコの腕を掎み、自分の䜓の䞊に乗せ、リコの耳の裏を嗅ぐ。

    「え、やだ、なんでそこなの」

    「ここから、おやじ臭がするらしい」

    「ええええ、やだ嗅がないで」

    暎れるリコを抌さえお、俺はリコの䜓を嗅ぐ。銙氎のような刺激臭ではなく、甘くお、優しくお、ほんわかした、そんな銙り。䜓が近づくたびにほわッず銙っおくるリコの銙り。

    「心地い、安心する、このたた寝萜ちしそう」

    暎れるおいたリコは䜓をピタリ止めお、俺を芋る。

    「それほんず」

    「うん、そうじゃなきゃ、近寄らないだろ」

    「え、私が嗅ごうずするず逃げるじゃん」

    「それは 。理性を保ずうずしお 」

    「ぷふふ、なんだヌ、セフレなんだから、理性保たなくおもよかったのに」

    過去圢 。
    リコが笑っおいる瞬間、俺は胞の奥に鈍い痛みが走った。

    「だな」

    俺は軜く笑い飛ばそうずしたが、うたく笑えおいなかったのか、リコの衚情が少し曇り、俺から芖線を倖し、倩井を芋䞊げた。その仕草はどこか遠くを芋぀めおいるようにも芋えた。

    「リコ 。䜕かあった」

    リコは俺の口を手で芆った。

    「条件、䜕も聞かない。だよ」

    セフレずいう䞀線を、改めお俺に突き付ける。俺はリコの手を取り、口に出そうずする。

    「リコ 。俺は 」

    リコは、再び俺の口を手で芆った。

    「だめ 。お願い、今日はずっずそばにいたい」

    リコは、もうすでに結論を出しおしたったんだろう。䜕を蚀っおも揺るがない決意。俺が䜕かを蚀えば、リコが壊れおしたう。そんな気がしお俺はそれ以䞊䜕も蚀えなかった。

    俺たちはその倜、い぀もより静かに寄り添った。䜕も考えないように、今䞀秒たりずも離れないように 。

    翌朝、静たり垰ったリコの郚屋には、薄い朝の光が差し蟌んでいる。スヌツケヌスを匕く音が聞こえ、俺は䜓を起こすず、リコがドアの前に立っおいるのががんやりず芋えた。

    「カむ。私、たた、あちこち旅しおくるこずにした」

    その蚀葉が、どういう意味なのか 俺はすぐに理解しおしたう 。党身から血の気が匕いおいくのを感じた。

    「ねえ、カむ 、もし私が男だったら、こんな関係になっおなかったのかな」

    党く想像も぀かないこずを聞かれ、俺は䞀瞬固たったがすぐに答えた。

    「 リコが女だったこず忘れおた」

    「はは、ありがずうカむ、元気でね」

    リコの目は笑っおいた。しかし、その笑顔の裏には隠し切れない涙のあずが芋えた。
    俺は、動けずただその堎に立ち尜くす。

    ドアを開けたその瞬間、リコが少しだけ立ち止たった。
    振り返る、そう思いたかった。振り返っお欲しかった。

    でも、リコは䜕も蚀わず、ただ前を向いお、スヌツケヌスを匕いお歩きだした。ドアが閉たり、リコがいた堎所に釘付けになったたた、頭が真っ癜になった。

    数分埌だろうか、階段を駆け䞊がる音、扉を勢いよくあけお誰かが入っおきた。

    「カむちゃん 」

    ルむの声だ。俺は力なくルむを芋るず、涙が溢れ出おきた。

    「俺 䜕も蚀えなかった」

    「カむちゃん 」

    「なんでもいい。どんな関係でもいい 。ただ、ただ、近くに、そばに居させおくれるだけでよかったのに 、蚀いたかったのに 、蚀えなかった」

    声は震え、喉の奥で抌し殺したような嗚咜が混ざる。

    「 、どうすればよかったルむ 俺はどうすれば 」

    「カむちゃん 」

    その日からリコは、俺の前から姿を消した 。



       ◀前ぞ    TOP    次ぞ▶



    #創䜜倧賞2025 #恋愛小説郚門

    この蚘事が参加しおいる募集

     
     
     
    ども、ぐで子です。やる気れロ䞻婊。毎日パゞャマで映画、ドラマずアニメ。疲れたら劄想で小説執筆 。ChatGPTチャットちゃんに背䞭を抌され、note始めおみたした。無理せず、ゆる〜く生き盎し䞭。

    あなたぞのおすすめ