
「ここで試合を終わらせないチーム」は、どうやってできたのか?――八王子実践高校野球部を深掘りする
八王子実践高校野球部が、2026年夏の西東京大会をどのように勝ち抜き、春夏を通じて初めての甲子園出場を果たしたのかを先日のnoteに書いた。
西東京大会から甲子園初戦までをたどって見えてきたのは、ミスや劣勢の中でも誰かが踏ん張り、「ここで簡単には試合を終わらせない」八王子実践高校の姿だった。
試合を振り返れば、「どう勝ったか」は分かる。
だが、そこから分かるのは、あくまでグラウンドで起きたことだ。
なぜ、このチームが気になるのか
私は八王子実践高校の卒業生でも、野球部の関係者でもない。
地方大会の決勝戦を見るまで、学校の名前すら知らなかった。
それでも試合を見返すうちに、私の興味はドラマチックな勝利そのものからその勝利を生み出したチーム自体へと移っていった。
監督はどのようなチームを目指し、その考えを選手たちにどう伝えてきたのか。
選手たちはそれをどう受け止め、日々の練習や試合でどのように実践してきたのか。
試合結果の背後にある、八王子実践というチームが形づくられてきた過程を知りたいと思った。
一人ひとりの力が、どう勝利につながったのか
私は経営コンサルタントとして、社員一人ひとりの強みが生きる役割と協力体制を整えている。
また、社員とともに会社のMission・Vision・Valueを言語化している。
この二つを両輪に、会社の成長を支援する仕事をしている。
だから八王子実践についても、一人ひとりの強みが、試合のどの場面で生かされていたのかに目が向いた。
試合では、誰かが苦しむと別の選手が自分の役割を果たし、チームを支えた。
特定の選手だけに頼らず、それぞれが要所要所で力を発揮したことが、勝利につながったように見えた。
こうした支え合いは、日々の指導や練習、選手同士の関係の中で育まれたのではないか。
そこに、八王子実践の強さの理由があるのではないかと考えている。
チームのスローガンや役割は、試合にどう生かされていたのか
八王子実践について調べるうちに、河本ロバート監督や選手たちが大切にしてきた「いい顔」という言葉や、チームスローガンの「凡事徹底」など、いくつかの手がかりが見えてきた。
ただ、それらが試合中の判断や行動にどう結びついていたのかは、まだ分からない。
ピンチを迎えたとき、選手たちは何を考え、どのような声をかけ合っていたのか。
監督は選手の何を見て役割を託していたのか。
控え選手を含む一人ひとりは、自分の役割をどう受け止めていたのか。
また、「西東京大会ベスト16」を目標として掲げていたチームにとって、甲子園はいつから現実的な目標になったのか。
どれも、スコアや試合映像だけでは分からない。
監督や選手に直接聞いて確かめたいと思った。
彼らの強さを、言葉にしてみたい
八王子実践は、圧倒的な戦力で相手を寄せつけずに勝ったチームではない。
それでも強豪ぞろいの西東京大会を勝ち抜き、初の甲子園出場を果たした。
試合を見ているうちに、このチームがどうやって甲子園までたどり着いたのか、もっと知りたくなった。
甲子園初出場は一度しかない。
その歩みを、監督や選手の言葉とともに残してみたいと思っている。
それと同時に知りたいのが、選手一人ひとりが力を発揮し、支え合いながら、チームとして強くなっていった過程だ。
そこには、高校野球という枠を超えて、小さな組織が一人ひとりの力を生かし、強い相手に挑むためのヒントがあるのではないか。
今後のこのnoteでは、試合の記録に監督や選手の言葉を重ねながら、「ここで簡単には試合を終わらせない強いチーム」が出来上がった過程を一つずつ確かめ、言葉にしていきたい。