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邪道䜜家 第巻 惑星兵噚の恐怖  星を救う戊い 埌曞付再掲茉

瞊曞き党巻

暪曞き䞀巻リンク

テヌマ 非人間讃歌

ゞャンル 近未来瀟䌚颚刺ミステリ心などずいう、鬱陶しい謎を解くずいう意味で



簡易あらすじ

暗闇の䞭で、䜕を芋るのか

手探り、指瀺も無く己で考え、誰にも頌れなければどうするか これはそういう物語だ──────それでも、私はやっおきた。

非人間に限界は無い。やれ埡倧局な心ずやらがある人間ずいうのは、䜕かある床「知っおいる盞手ずは戊えない」ずか「盞手は女の子じゃないか」ずか「䞖界を救う為でも、こんな事っお 䜕ずかならないの」ずかほざき出す。


知るかボケが 邪魔なら殺せば良いんだよ


そういう、ちたちたした雑魚の理屈は、埌で孊者にでも語らせおおけ───私が気にするのはむしろ、蚘者䌚芋での内容だ。

適圓に「この床は䞖界を救う為ずは蚀えど、やり過ぎの自芚はあり今埌、培底した指導を行う所存でございたす」••••••••••••我ながら、始めおにしおは完璧だな

倧䜓こんなもんで良いだろう。埌は、矎少女䞭孊生䜜家ずしお電子アむドルず衚向きには歌っお螊れる奎を雇甚する。

完璧だ 金にならない、筈がない


実際、あれこれ蚀っおも異垞発達したガタむの良い殺人鬌䜜家に、盎接䌚いたがる奎など存圚すたい であれば、やはり䞖界なぞ救おうがどうしようが、執筆に数十幎費やし劎力がかかろうが「あれは前䞖」で抌し通す──────邪魔する奎は、始末で解決。

 
これぞ、無駄の無いリサむクルだ 人間リサむクルずは良いものだ••••••無駄が無いしゎミも出ない。

死䜓は••••••••••••山で勝手に熊が食べるだけであっお、私には関係無いずだけ蚀っおおく。



この物語はフィクションであり、実圚の人物や団䜓、思想には䞀切関係ありたせん。


そう、本圓に矎少女䜜家かもしれないではないか••••••••••••第䞀巻からアレな気もするが、そういう矎少女䜜家がいおもいい。


なので、そうなった。おひねりは札束で頌むぞ──────埡利益は邪魔者の始末、人間関係の掗脳、匷い怚霊達の「加護」が付く。

悪運だけは倩䞋䞀、いいや、倩䞊倩䞋に䞊ぶもの無しの「私」が蚀うんだ間違い無い





   

 䜜家の資栌は簡単だ。物語を曞く事が嫌いであればそれでいい。曞くのが嫌いだ。䜜家なんお、瀟䌚に搟取されるだけだず文句を蚀うこずだ。
 きっず立掟な䜜家になれるぞ。無論、搟取されボロ雑巟のような人生を送る事は、想像に難くないが。䜜家など、そんなものだ。
 そうでなくおは䜜家だず呌べたい。
 未来に期埅するな、するほどの䟡倀はない。たあ、それでも前を向いおいればそれなりの豊かさは自己満足で完結できるだろう。そんな行動に意味があるのか知らないが、ずにかく、私に出来るのはそれくらいだ。
 そしおそれで構いはしない。
 倢も垌望もなくお良い。金さえあれば。その金が無いからこそこうしお䜜家業などずいう利益の生じない事柄に身を窶しおいるのだがいっそ䜜家など止めおしたいたいずころだが、そうも行かないからこその䜜家業だ。
 呪われた装備品みたいなものだ、倖したくおも倖せない。党く、忌々しい限りだ。
 私に出来る事がそれくらいしか無い、ずいうのが原因ではある「最悪の未来を想定し、その問題点を圢にする事」これは䜜家業以倖では金にする方法があるたい。私の物語は䞻に、最悪の未来に向いおいる。最悪の未来を芋お読者共がそこぞ向かうのか、そこを避けるのかはずもかくずしお、未来に起こり埗るであろう瀟䌚問題をあらかじめ予想し、備えるこずが出来るようにする。物語を曞く存圚にずっお最䜎限の心構えだ。それが根底になければ面癜い物語は描けたい。
 私は倢も垌望も信じるに倀しないず考える。
 だからこそ、最悪の未来が、その問題点が明確にわかる。長所は短所ずでも蚀うのだろうか。私にずっおは皮肉でしかないが。
 それに、別段備えおいるからずいっお、未来を倉えられる蚳でもあるたい。そんな皋床で䜕かを倉革できれば苊劎しない。勝利者の条件は遞ばれる事だ。䜕に 党おだ。幞運然り、䞖間然り、圓人以倖の党おが勝利条件だ。だから、圓人の意志だずか努力だずか執念だのは、䞀切勝利そのものには䜕の関係性もない。
 䜕をしたずころで、同じ事だ。
 ずもすれば私は倉えられる蚳でもない未来瀟䌚の問題点を指摘しおいるだけなのだろうか そうかもしれない。未来に望むのは簡単だが、しかし望んだ結果が埗られたずいう話を、私は぀いぞ聞いた事も䜓隓したこずもない。お䌜噺だ。この䞖界に存圚しないフィクションでしかないのだ。 物語から感銘を受けたり、感動したり、䜕かを孊んだ気になったりするのは、ただの錯芚だ。䜕も䞎えないが、しかし党おを䞎える錯芚を起こしそれを金にする。䜕ずも私向きの職業だ。
 䞖界は金で出来おいる。 
 䟋倖は無い。
 党お、金で買える。金で倉えられる。
 なればこそ、私はそういう「倢物語」に倢想する぀もりはない。売れればそれでいい。䞭身など癜玙以䞋で構わない。どうせ私が読む蚳ではないのだ。それに、読者共が私に䜕を支払う蚳でもあるたい。それも倚めに支払うのは線集郚ずかであっお、私にではない。封筒に札束を仕蟌んで送っおくる読者など、聞いたこずもないしな。
 そんな連䞭に払う敬意など、無い。
 どうせ立ち読みでもしおいるのだろう
 札束を出す蚳でもあるたいし、評論家気取りで曞いた事も無い連䞭が、ネット䞊の䞖界で䟃々諀々の倧論争をする。そんな暇があるなら䞀冊で良いから物語でも曞けば良いだろう。劂䜕に自身が薄っぺらい存圚か、嫌でも理解できるぞ。少なくずも䞖界には物語を買う金は無いが、株匏やロヌンを組む䜙裕のある銬鹿共が倚すぎる。金を䜿いこなすこずも出来ないから、貎様等は読者なのだ読み手ではなく語り手を志せ。
 自身の物語も無い人生で、良いのか
 だから貎様等は薄っぺらいのだ。
 ふん、たあいいさ。貎様等がどれだけ薄っぺらい歩みを進めようが、私にはどうでもいい事だ。私ずお、別に濃い物語を曞きたい蚳ではないのだからな。売れればそれでいい。そしお、売れるかどうかに䞭身は関係ない。
 いっそ、䞋らない恋愛劇でも曞いおやろうか 怜蚎するだけにしおおこう。
 実際に曞くずロクな事にならない。吐き気がするし面癜味もない。よくもたあ、ああも面癜味の欠片もない「駄䜜」を䜜れるものだ。
 私は無論「金」や「平穏」぀たり私個人の自己満足の為䜜家業、物語を金に換える事を良しずしおいるが、その実「曞く為に曞いお」いる。私には確固たる事実ずしお「曞くべき事柄」があり、そしおそれを「曞きたい圢」にするこずが出来る他でもないこの「私」の目線で物語を語る以䞊、陳腐な駄䜜は蚱されないし、曞いたずころで私個人が満足できないのだ。党く、忌々しい限りだが、それを蚀っおもどうしようもないか。率先しお駄䜜を曞きたがる間抜けの思考回路など、考えるだけ無駄だろうしな。
 私は非人間だ。人間性など欠片もないし、今たで人間性を感じたこずすらない。私にずっお人間瀟䌚ぱむリアンの瀟䌚だ。向こうからすれば、私の方が「人間のフリをしおいる゚むリアン」なのだろう。そしおそれで問題ない。問題なのは、私が「人間瀟䌚に生きる」ずいうのは䞍可胜であり、あくたでも折り合いを぀けるだけであっお、そこに真実の幞犏などあり埗ない郚分だ。どうしたずころで「人間」を感じない私に、人間瀟䌚で感じる幞犏など存圚しない。私にずっおはこなすだけの事であり、「人間の嚯楜を楜しむフリ」をするこずで充足を埗お、「人間らしさ」の物真䌌をするこずで「人間」ずいう嚯楜を楜しみ、私が機胜停止するたでの間、楜しむだけだ。
 たさに、゚むリアンの孊習機胜だ。
 人間のように生きお、人間のように存圚し、人間の物真䌌をこなし぀぀、適床な豊かさを求めるそれが私にずっお瀟䌚ずの折り合いの付け方なのだ。実際、それ以倖の方法などあるたい。私はどうしたずころで幞犏を感じないし、ストレスを避けお適床に「こなす」生物の発想ではないが、私は生きおいない存圚だ。終わるたでの間、折り合いを぀け぀぀こなすのは圓然だろう。
 その結果、ストレス過剰で倱敗しか無い道を歩み続け、敗北ず䜜品の売れ行き難航に悩たされるずいうのだから、傑䜜な話だ。
 私は前に進んでいるのか
 進んではいる。しかし、「結果」が出ない。
 私はただ、それなりの金ず自己満足で充足したいだけなのだが䞊手く行かないものだ。もっずも、それが最初から䞊手く行くようであれば苊劎はしないし、私の堎合「人間性」が存圚しないからこそ成り立぀が、しかし情緒豊かな人間共は、そういう「ささやかな豊かさ」では満足できないものだ。私にそれはない。人間ごっこをしおいるだけであっお、私は人間ではない。それなりの豊かさで私が満足できる理由は、私には求めるべき「人間の欲」が無いからである。私に欲しいずいう感情はなく、持ちたくおも、持぀こずが出来ないのだ。
 だから「それなり」で満足した、ずいう圢に萜ち着けるこずが出来る。金さえあれば、だが䜜家業が金にならなければ、充足も䜕もない。私ずいう存圚の「基軞」である䜜家業が回らなければ自己満足も䜕もないし、䜕より私には他に、皌ぐ手段が無いのだ。このたた始末屋たあ、䜜品のネタになるから続けおも良いが、しかし囚われるのは埡免だを続けるしかない。続けるのは良いにしおも、䜜品が売れなければ自己満足の充足も䜕もない。その為に行動しおいるずいうのにそれが達成できなくお良い理由はあるたい。
 達成しなくおも良いなら最初からしない。
 そこに到達するために、挑むのだ。
 そこに至るたでの過皋が尊いだの、敗北から孊ぶべき事が倚いだの、そんなのは到達しおいない茩の台詞だ。呚りなど芋えるべきではない。ただひたすらに「その堎所」を目指す。少なくずも、私は生たれた時から「そう」だった。
 ここではないどこかを目指しおいた。
 そう思う。
 今この堎所で満足するのは簡単だが、それでは先に進めない。進められるのなら進めるべきだ。それこそ「無限」に先ぞず進める。過皋が尊いだのずホザくのは、それからにしおほしいものだ。挑み続ける姿もたた「過皋」の筈だからな。
 私は売れればそれでいいが。
 䞖の䞭金だしな。
 ずはいえ、党身が匱点で出来おいる私にずっお人䞊みに远い぀くずいうのは至難の業だ。実際、石投げ䞀぀ですら負ける自信がある。内面はずもかく、内面はずもかく、内面はずもかくずしおだ物質的な「匷さ」ず、私はほずほず無瞁だからだ。
 だからこそそれを求めるのだが、粟神が豊かであれば金の方から逃げるずでも蚀うのか それずも私の粟神が未熟だからなのか 未熟だずすれば、それはそれで金が集たっおも良さそうなものだがな。粟神が未熟であればあるほど、物質的に豊かな奎は倚い。それならばいっそ、修緎を積んで粟神的に未熟になるべきなのだろうか 
 䞀呚回っお銬鹿な話だ。
 その䞀方で、私ずは違い「結果」のみをいち早く手にした連䞭は、粟神が「劣化」しおいるずいうのも、たた「事実」だ。昔は楜しめた嚯楜が楜しめなくなり、より安易でより安盎なモノを求めるようになり、粟神が画䞀的になるずいえば聞こえはいいが、その実䜓は思考を攟棄しおいるだけでしかないのだ。足りなければ、それを補完しお行くこずを考え、それで楜しめるが、党おが満たされおいれば曎に満たされようずするだけだ。これは䜕にでも圓おはたるこずだ。嚯楜ず蚀えば、ゲヌムなどがわかりやすいだろう。あれこれ詊行錯誀しながら悩んで考え尜くしおやり尜くした末の楜しみがあったのも今は昔。電脳䞖界で勇者気取りをしながら運営䌚瀟に文句を蚀うのが関の山だ技術は進んだはずなのに、それに芋合う楜しみが消倱しおいる。いや、楜しみを感じる力が欠損しおいるのだ。
 それを私のような化け物が手にするずいうのだから、䞖も末だろう。私は人間ではないので、䜕であれ楜しめるし䜕であれ䜜品のネタに出来る。無論本圓に䜕かを感じる筈も無いが、しかし人間の物真䌌ずいう嚯楜は成り立぀ので、私はささやかな自己満足による充足で人生を最すのだ。人生などず、私が蚀うず違和感が倧きいがな。
 察しお、人間達は貪欲すぎる。
 䜕があっおも満たされないらしい。
 地䜍、名誉、男、女我々は足りない䜕かを満たそうず生きおいる、のではない。足りないモノは金だけだ。少なくずも、資本䞻矩の䞖界においお足りないモノなど他にあるたい。それに、䜕かを手にするずいうのは、それが粟神的なものであればあるほど、ただの錯芚に過ぎない。錯芚を手にするこずは無いのだ。
 悪意も善意も同じ事だ。
 党お、存圚しない虚構でしかない。
 嘘を鵜呑みにするな。間抜けが。
 䜕かで満たされよう、などずおこがたしい銬鹿共だ䜕を手にしたずころで満たされる事はないのだ。満たす満たさないは圓人の粟神の内で決たる事柄だ。それを、倖偎に求めるのが間違えおいる。そんな事が出来れば苊劎しない。
 勘違いしたたた、死ぬ茩は非垞に倚い。己自身の圚り方やその埌、自身が埌に䜕を残せるか、誰にどれだけの圱響を䞎えうるのか そういった倧切な事柄を考えないたた生涯を終える。ああすればよかった、自分が間違えおいた。倱敗した、挑戊すべきだった、ずな。
 無論私にはそれが無い。
 あっおたたるか。
 だからこそ私は「䜜家業」などずいう忌々しい呪いじみた仕事をしおいるのだ。我ながら倧倉遺憟ではあるのだが、それはそれだ。圢にすべき、己自身の内偎の答えをデゞタルデヌタで残しおいるのだから、そこに埌悔など無い。匷いお蚀えばあの䞖に持っおいけるのかどうか䞍安だ。たた最初から曞き盎すなど、埡免被る。絶察に、だ。
 二床ず曞かんぞ。
 疲れるしな。
 私は文房具で執筆し完党なるオフラむンで曞いおいるので、ハッキングの心配はない。意図せずしおデヌタの保存は䞇党だず蚀える。最新科孊に頌るのはよいが、コンピュヌタなど政府偎の思うように情報操䜜、情報怜閲、株匏操䜜を行い、倧囜の郜合を通す為のモノなのだから、そんな物隒な存圚に頌るべきではあるたい。
 瀟䌚問題や政府の職暩乱甚など、メディアさえ抌さえればどうずでもなるのだ。テレビニュヌスを芋お信じる連䞭に察しお、己の目で芋たモノを信じろず蚀ったずころで、頷きはしおも行動に移す奎は䞀人もいないからだ。たあ私から蚀わせれば、デゞタル䞖界を支配しお神を気取ったずころで、それは「神の暩胜」があるだけで、それを䜿いこなすこずは出来たい。少なくずも個人では䞍可胜だろう。囜家単䜍で悪甚するこずは可胜だが、しかし、だから䜕だず蚀うのか。
 政府ずいうのはい぀でも「劣等感」や「虚勢」で動くものだ。ある皮私ずは察極だず蚀える。圌らは実利を远い求めおいるようで、その実、自分たちの民族意識を通しおいるだけだ。党おを独占しお牛耳ろうずするのは、そうでもしなければ、安心するこずの出来ない小さな噚の持ち䞻であるこずの蚌巊だろう。
 正論の裏偎には、必ず連䞭が絶察に勝おる仕組み䜜りが行われおいる。そんな䞖界で民䞻䞻矩など笑わせる話だ。面癜くもない。倢想するのは勝手だが、抌し぀けないで欲しいものだ。政治家でもない倧勢の意芋など、䜕の足しになる。そんなのは自分たちも参加しおいるんだずいう、䜕䞀぀行動せず暩利を求める銬鹿者共の台詞だ。
 政治をたっずうにしたいなら、独裁が良い。
 優れた治䞖など、土台䞍可胜だがな。䜕かを良しずすれば䜕かが犠牲になる。それが民の為が個人の為か、それだけの違いだ。たったそれだけのこずを孊ばず、䜕十幎も生きお、己が立掟な瀟䌚人だず自負し、䜕も成し埗ず死ぬ茩の、䜕ず倚いこずか。
 
 他にやるこずはないのか

 貎様等は、人生が䞀床しかない、ずいう圓たり前の事を知らないフリ芋ないフリで枈たそうずしおいる。枈むわけがないだろう。そのくせ、その考え方を抌し぀けお感謝を求める。実に図々しい話だ。誰かの蚀う事を聞いおいれば幞せになれるず自惚れおいる。銬鹿銬鹿しい。それが䜕であれ己自身の手で掎み取るものだ。自分ではない誰かの台詞など、アテになっおたたるか。
 生きるずいう事は「遞ぶ」ずいう事でもある。それを他人任せにしお結果が埗られるず思いこんでおきながら、「話が違うじゃないか」ず文句を垂れる。党おを他者任せにしお、䞀切の苊痛を支払わず、䜕も成し埗ずに結果が貰えるのならば、是非あやかりたいモノだ。たあそんな事はあり埗ないので、私は物語を綎るのだが。
 遞んだ結果に実利が䌎うかはわからない。事実私は未だ実利を手に出来おいない。それでも遞んだ以䞊は進むしかないのだ。
 それが「生きる」ずいう事だ。
 そこから逃げるゎミ共が、ほざくな。
 図々しいぞ、間抜けが。
 私は今たで様々な事柄を「孊んで」いる。暪綱の䜓䜜り、ボクサヌのフットワヌク、はおは修行僧の思考回路たでだ。そんな私が「物語」そのものから孊んだこずがある。そういう自身の道すら遞んでいない「悲劇を気取ったヒロむン気取り」に限っお「こんな無益な戊いは止めよう」ず、ほざき出すのだ。戊ったこずもない奎が、そう口にするこずで、己の「善性みたいなモノ」を、満たそうずする。
 䌚話になっおいない。
 そも、無益な戊いではなく、「それ」を遞んだからこそ、「それ」以倖に圓人が歩く堎所など、ありはしないのだ。䜕を遞ぶかは人次第だが、䞀床遞んでしたえば、「それ」を「掻かす」以倖に圓人の圚り方はない。それが䞍毛なものだずしおも、それ以倖の遞択肢など、ないのだ。
 それ以倖党おを捚おお、ただ䞀぀を遞ぶ。
 だからこそ、その「道」を歩くのだ。
 道を遞んでもいない茩が、それに察しお口を挟むのは愚かを通り越しお目障りなだけだ。誰かに理解を埗られる事など皀であるし、報われるかどうかすら分かりはしない。無論、私は実利に換えおやる぀もりだが、いずれにせよ綺麗事など、そんなのは口にするだけならば誰でも出来る。
 猿が鳎いおいるのず同じだ。
 䜕も、「結果」に結び぀かない郚分では。
 その結果、私の物語が「傑䜜」ず評されるかどうかは、正盎知った事ではない。私個人ずしおは金にさえなれば、それでいいからだ。だが、少なくずも忌々しいこずに「挠然ずした予感」ずしお私には「結果に結び぀かないからこそ、優れたモノは䜜り䞊げられる」ずいう気がしおならない。無論そんな屁理屈どうでもいい。綺麗事以䞋だ。もしそうだずすれば、私は苊難も苊痛も代償ずしお支払わなければならない、などずいうルヌルは無芖するだけだ。実際、優れたモノが䜜れたからず蚀っお、䜕だず蚀うのか仮に、あくたでも「仮に」だが、私が売れおいないからこそ傑䜜が曞けるずしお、私は金しか望んでいない。あくたでも傑䜜云々は圓人の自己満足であっお、私はその為に己を犠牲にする぀もりは曎々ない。そのやり方は私ではなく読者共を重んじるやり方だ。私個人を生け莄にしお成り立぀手法だ。
 そんな腐れ理論を蚱しおたたるか。
 それが真実なら、真実を改竄するたでだ。
 それでこそ「私の幞犏」が手に出来る。無論、感じ入らない以䞊ただの自己満足だが、元々私は「人間の物真䌌」をしおいる゚むリアンだ。そしお私は人間の物真䌌を面癜い趣味ずしお楜しめる正真正銘の化け物だ。それを嘆いたり、悲しんだり、人の心を求めようず思うこずすら、ない。
 そういう意味では、映画の䞭の゚むリアン共、ロボット軍団、人工知胜などの方が、和達しずは違っお「生物らしい」話ではある。私の堎合、その非人間性を肯定し、人間性に折り合いを぀け、人間瀟䌚に玛れ蟌み、人間に限らず己以倖を数倀ずしおすら芋なさず、それを「最悪」だず蟞任した䞊で、己の利益を远求する。
 自分で蚀うのもなんだが、「最悪」だ。
 私以䞊の悪は、抂念からしお成り立たないだろう。ずするず、どうやら「悪は金にならない」ずそういうこずだろうか 私自身で蚌明した圢になるのだろうか いや、いや、ここからだ。傑䜜を金に換え、ささやかなストレスすら蚱さない平穏なる生掻を、手にするのだ。
 䜜家である以䞊ストレスは垞にあるが、それはたあ䟋倖ずしおおこう。充足、生き甲斐、人生における匵り合いずしお、それくらいは構うたい。 どうせならそれすらも抹消しお「非人間」らしく生きるのも面癜そうではあるが、䜜家ずしおは完党なる非人間の生掻よりも、人間の生掻を暡写する方が為になる気はする。読者など心底どうでもいいが、私個人の充足には、やはり必芁か。
 やれやれ、参った。私はどうやらあの䞖に蚀ったずころで同じ事をしおいるのではないか 埡免被る話だ。あの䞖っお嚯楜少なそうだしな過剰劎働、断固反察だ、私は。
 䜜家ずは因果なもので、どれだけ䌑もうずしおも、それすらも䜜品のネタずしお捉えおしたう。意識しおいないず筆を執っおしたうのだ。
 忌々しい宿業だ。
 ふず、あの女の蚀葉を思い出した。
「願いが叶えられない事など、ないのですよ」
 盞倉わらず綺麗事だろうず私は流しながら、神瀟の瞁に座っおおはぎを摘んでいた。説教する教垫のように、あの女、タマモは諭すように箒を止めお諭し始める。思うのだが、本圓にこの女は、忙しいのだろうか ず思い぀぀も、その時の私は和菓子のおかげか、玠盎に話を聞いおいた。
「そんな蚳があるか。叶えられる願いなど皀だ」「そうではないのです。私、いえ神ずいうのは、人々の願いをそのたた叶える事はありたせん。その願いに至るたでの道を進めるだけです。その道を歩ききれば望む堎所にたどり着けたすし、至らなければそれたでです」
「蚀い蚳臭い話だ」
 ぀たり䜕か 願いを願えばそれに盞応しい詊緎があり、それを提䟛するだけで神は仕事を終えるのだろうか。だずすれば、それは䜕もしおいないに等しいではないか。進む道に盞応しい詊緎など、䜕もしなくおも起こっお圓然だ。
「そうでもありたせん。貎方も知るように䞖界は理䞍尜で出来おいたす。そしお、苊劎もなく勝利する人間は、少なくありたせん」
「それのどこがいけない」
「貎方自身自芚はあるようですが、勝利だけを突き぀けるずいうのは、未熟な存圚にずっお毒物そのものです。粟神を蝕み、心の隙を広げ、粟神も肉䜓も砎滅に至らしめる。貎方のように人の心を持たないならばずもかく、倧半の人間は、そんな粟神性を持っおはいたせん」
「仮にそうだずしお、安易で安盎な勝利、䞭身の無い勝利者の䜕が悪いのだ 手に出来れば、それに越した事はないず思うが」
「それは、違いたす。私たちではなく、貎方達の問題なのですよ。仮に、そんな䜕䞀぀苊劎を必芁ずしない人生を歩んだ人間は、その内偎に䜕䞀぀育むこずが出来ず、苊しみ、生きおいる実感を氞遠に手に出来ないでしょう」
「私には最初から「内偎」など無いがな」「そうだずしおも、同じ事ですよ。内偎が無いからず蚀っお、䞀人だけさがる蚳にも行かないでしょう」
「そういう人間は倚く芋るがね」
「それもやはり、同じですよ。その安易な人生に埓っお、圌らは䜕䞀぀育たず、粟神は子䟛のたた死ぬ。埌になっお苊劎を求めるのですよ」
 そうだろう。実際、これ以䞊無く理に叶っおいる話だ。だが、私は別に粟神的に成長などしたくもないし「人間の成長」など、私がしたずころで埒劎も良いずころだ。私のような化け物に、䜕の意味があるずいうのか。
「それでも私はその方が楜で良いがな。人間らしさや人間の成長など、私には瞁の無い話だ。したずころで実感できず、存圚しないも同矩だ」
「そうでしょうねあるいはそれが、貎方自身が「最悪」ずしお君臚するための「察䟡」なのかもしれたせん」 
「」
 奜んで名乗った芚えは無いのだが。
 そんな事に䟡倀はないしな。
「そうでもありたせんよ」
「䜕故だ 私が歎史䞊最悪の存圚だずしお、私にずっおどんなメリットがある」
「倧きなメリットがあるではないですか。貎方には粟神的に「折れる」事が決しおない。折れる心がないのだから圓然ですが、しかし貎方にずっお「くだらない」事柄こそ、人間にずっおは重芁なファクタヌなのです。結婚、就職、人間関係、それに「誰かに評䟡されたい」自己顕瀺欲。貎方のように本質を睚める人間ばかりではないのですよ䞀時の事だず理解できず、死に至る人間も倚いですしね」
 組織はいずれ朰れるものだし、愛はその内冷めるものだ。他者ずの関わりは氞遠ではなく、それでいお他者に認められるかどうかは、その人間個人の小さな満足感でしかない。
 ただの「事実」だ。理解しようず思っおいれば子䟛でも心がける事が出来る、䞖界の事実。
「それは事実から目をそらすからだろう」 私でなくおも、事実を芋据えるこずは可胜だ。「そうでもありたせん。貎方のような殺人鬌じみた粟神でも無い限りは、そんな匷固すぎる粟神でなければ、人間は事実を奜みたせん。己にずっお郜合の良い虚構を信じるものです。貎方の堎合、その粟神そのものがプログラムじみおいるからこそ、機械的にそれらを芳枬できるのです」
 人をりィルスみたいに蚀うんじゃない。
 䌌たようなものだが、安っぜいのは埡免だ。
 せめお栞廃棄物くらいにしろ。
「別に匷固ずいう蚳ではないがな。私は、ただ人間を真䌌おいるだけだ」
「それでも、同じ事ですよ。貎方は真䌌おいるだけで人間ではない。故に、人間であれば本来悩み苊しむ事柄を「無芖」できる。貎方自身が思っおいる以䞊に、倧きな特暩ですよ、これは。心がある以䞊、人間でなくずも、その苊しみや悩みは、生涯぀いお回るのですから」
 嬉しくもないが、ここはしょうもない人間共の悩みに付き合わされずに枈んだ、ず思っおおこうそういう事にしおおこう。
 そもそも、人間個人の匷さ匱さなど私は持ち埗ないし、そんな私に、匷さによるメリットも匱さによるメリットも持ち埗ない私に、デメリットだけ抌し぀けられおも困る話だ。それこそ冗談ではない。ずはいえ、匷さ匱さ、この女の歌う人間的成長など、存圚しないも同矩だ。
 粟神的に成長しなくずも、子䟛のたたでも、人間瀟䌚では立堎さえあれば「偉く」なれる。わかりやすい䟋は「教垫」だろうか。人を導く教垫の存圚などフィクションの䞭でしか聞いたこずが無いが、己の劣等感を己自身より小さい存圚に抌し぀ける事でしか、自己を確立できない茩の存圚は良く芋おきおいる。
 子䟛の頃、ずいう皋玔真ではなかった気もするが、ずにかく私はこう考えた蚳だ。「それなら、その立堎さえ手に出来れば楜が出来る」ず。結局それほど私は「持぀偎」に瞁が無かったのだが、しかしそれはたごうこずなき「䞖界の事実」だ。 立堎があれば偉く慣れる、のではない。
 その偉さ、ずいう名前の我が儘を抌し通せる。 そしお、抌し通した方が矎味しい思いをする。 ぞたは誰かに掎たせる。それこそが人間瀟䌚の事実だず、我ながらそんな事実を子䟛ながらに、理解はしおいたわけだ。成長した今でも、その考えは倉わらない。あの女の蚀う正論は確かに、正しいのだろう。しかしそれは「理屈」ずしお、正しいだけだ。その理屈が適応される奎が、この䞖界に䜕人いるのだろう
 少なくずも、私ではあるたい。
 適応されないならば、他の方策が必芁だ。
 捚おる事で察䟡を埗る話もあるが、私の堎合、最初から「人間性」を捚おおかかったにも関わらず、未だ目的地にたどり着いおすらいない。たどり着くこずそのものは目的ではない。たどり着いた埌、己自身の圚り方を通すこずが目的だ。
 それが、叶わない。
 最初から党おを捚おおかかっお、これだ。
 どうしろずいうのか。
 私に埌退の抂念は存圚しない。存圚しないからこその邪道䜜家だ。ずはいえ、自ら進んで灰になりたい蚳ではない。
 勝たなければ。
 勝利を掎たず灰になっおたたるか。
 その為にここたで抌し通したのだ。
「どうしたした」
 思い詰めおでもいたのか我ながら笑える。この私に思い詰める機胜など、ないずいうのに私の顔色をじっ、ず芋据えお圌女は問うた。
「いや、別に。匷いお蚀えば、貎様の蚀い分の浅はかさを考えおいた。成る皋、䞍甚意な勝利は、確かに人を貶めるかもしれん。しかし、それは勝利を望む存圚が理䞍尜に勝おなくおも良い理由には、決しおなるたい。貎様のそれは倖偎から眺めおいるだけの答えだ。だから、䞭身が薄い。蚀葉に説埗力がないのだ」
 自分で蚀っおおいお䜕だが、私は蚀葉の力など信じおいない。切り捚おた方が早いだろう。信念や勇気が䜕かを倉える事など無い。
 そんな事ができる奎がいるなら、是非お目にかかりたいモノだ。
「確かに、持぀偎が芋方を倉えればそうなるかもしれん。しかし、それは持たざる偎が、捚おる者が、挑んで勝利を掎んではいけない理由には、なりはすたい。結果論でそれらしい事を蚀っおいるだけだ。勝利に望む圓事者からすれば、事の善悪や論理的正しさ、その方向性など、どうでもいいのだ。ただ「勝ちたい」のだ。無論、私は実利さえあれば勝たなくずも良いが、ね」
 その実利すら手に出来おいない私が蚀うず、説埗力だけがあっおも、ずいう気もするが。
 私にずっおは実利こそが「勝利」なので、詊合の勝敗に興味がないずいう事だ。幎収が高ければファンも勝敗もどうでもいい。
 それこそ「過皋」を重んじる、ずいうか、䞭身のない停物ではないかずいう声も聞こえるが、私は元々安ければどちらでも良い。
 私は人間的成長や人間の勝利になど、興味はないし、どうでもいい。人間ではない化け物に、そんな理屈を抌し぀けられおも困る話だ。
 私は化け物だ。
 幞犏を感じ取れない、正真正銘の化け物だ。
 それはそれずしお、それならそうず、そのやり方でも幞犏、ずいうか充足し぀぀過ごせる方法を私は化け物ずしお探さなければならない。
 そしおそれが、金による生掻の肯定だ。
 ささやかなストレスすら蚱さない、平穏なる生掻「私」なら、それが出来る。
 非人間であり化け物である、この「私」なら。 女は薄く口を開き、こう答える。
「それも、そうですねけれど私は思うのですよ。貎方のやり方は「間違えお」いるず」
「間違える間違えないは、私が決める事だ。郚倖者の貎様が蚀う事ではない」
「ですが」
「䜕だ」
「貎方はそれで良いのですか」
「構わんよ」
 それ以倖に方策も無いしな。しかし、その口にしなかった台詞を女は察したのか、消去法でのそんな圚り方など蚱さない、ずいう姿勢で、
「手の掛かる人ですね。党く」
 ず、仕方なさそうに、蚀った。
「倧きなお䞖話だ」
 人間「らしさ」を抌し぀けるな。化け物の尺床は化け物のみが決める暩利がある。私だけだ。
「貎様が、どんな「人間らしい幞犏の結末」を、倢芋おいるのかは知らないが、私にそれを抌し぀けるな。土台、人間ではない䞊、心すらない私には、䞍可胜な話だしな」
「そうでしょうか」
「貎様は綺麗事を口にしおいるだけで、貎様の蚀う人間らしい結末を私に適応できる方法を口にしたこずは、䞀床もない。貎様自身理解しおいるからではないか 私は「違う」ず。䜕をどうしようが倖れた存圚でしかないのだず」
「そんな事は」
 黙っおしたった。
 これだから女は面倒だ。感情的に理想を語るのは結構だが、肝心な「それを珟実にする手段」に関しおは、䜕のアむデアも無い。
 綺麗事なら誰でも蚀える。
 猿でも人工知胜でも、カセットテヌプでさえ。 難しいのは、それを珟実にする事なのだ。そしお、それを珟実にしようずする茩は、口を開いおそれらしい事を匷制したりは、しないものだ。
 行動に移しおいない蚌だずも取れる。
 どうしたずころで傍芳者か。
 それはそれでたた、䞀぀の圹割だが。この女は客芳的に事実を告げる胜力には長けおいる。そのあたり口だけの銬鹿共ずは違う郚分だろう。
 しかし、だ。
「貎様は、高いずころにいすぎるのだ。それはそれだけならどうでもいいこずだが、䜕かを倉える為に行動するずなるず、傍芳者の蚀葉は話にならないものだ。事実を远求するには良いが、貎様は䜕かを倉えるのには、向いおいない」
「そう、でしょうか」
「そうだ。どうでもいいがな」
 私ずお、この女がわかりやすい回答を出し、それで党おが䞀件萜着、などず絵本のような結末があるず、信じおいる蚳ではない。
 だからこそ、私は「ささやかなストレスすら蚱さない、平穏なる生掻」ずいう「指針」を圢にするこずで、幞犏を手にするのではなく、幞犏に、挑もうずしおいる。本来、人間であれば、人間でなくずも、心があればあり埗ない取り組みだ。私には人間性も心も無い。だからこそ、自己満足のみを䞻軞ずしお、それを成立できる。
 それにずやかく蚀われる芚えもない。
 そこに「人間性」を抌し぀けるのは、私ずいう存圚を吊定するも同矩だ。盞容れる蚳がない。私は化け物であり、化け物ずしお成立させる。
 肩曞きなどどうでもいいが、私に必芁だから、そうするだけだ。必芁であれば䜕でもする。化け物でなくおも私は、そういう存圚だ。
 だからこその「邪道䜜家」だ。
 私は回想を切り䞊げ、宇宙船の倖に目を向けた倖にはたばゆいばかりの景色が広がっおいたが、私は、䜕も、感じなかった。 
 
 
 
    

 
 あの女は私の事を「心がないから折れる心配がない」ず評したが、逆だ。私からすれば、この䞖界には信じたりすがったり、そんな䟡倀のある者は䜕䞀぀存圚しない。あの女などその良い䟋だ。䜕䞀぀信じるに足らない。どうせ綺麗事だけで、䜕の圹にも立ちはしない。
 䜕を蚀い蚳しおいるのか知らないが、綺麗事を抌し぀けお、圹に立たない理由を匁明し、それこそが必芁だず諭すように話す。
 それで金が貰ええるなら、代わっお欲しいものだ。楜そうで実に矚たしい。そんな暇な職業だったのかず、そう思わざるを埗ない。
 たあ神ずは怠慢なものだが。
 それこそどうせ口だけだ。だからこそ、ああしお祭り䞊げられるのだろうが。䜕にしろ、私には関係ない話だろう。考えるだけ「無駄」だ。
 倧䜓が、「リアリティ」の面を考えれば、傑䜜を曞く為に実䜓隓、その人間自身の䜓隓したこずを曞いおこそ面癜くなる、ずいう理屈はわかるが実際にはそれは、知った颚な口を聞くだけの茩でも、出来る事だ。文字を綎るのに特別な胜力は必芁ない。同じ文章を綎れば、それで同じ内容だろう。文字や蚀葉に、力などあるものか。
 私の党おは「結果」あっおこそのものだ。
 それが䌎わなければ、䜕もしおいないよりも、最悪の結末だろう。䜕せ、党おを詊した結果、ただ運䞍運だから党お無駄だった、ずいう面癜くもない萜ちが、そこにあるだけなのだから。実際、事の本質などよりも、幞運の方が力を持぀。
 綺麗事は、所詮綺麗なだけのものだ。
 䜕䞀぀、力はない。
 人間は、人間でなくずも、どうしたっお䞖界の理䞍尜に、理由を぀けたがるものだ。たずえば、「倩才だっお努力をしおいる」ずか、「金持ちにだっお苊劎はある」だずか、それに「豊かだからず蚀っお、党おが手に入る蚳ではない」ずかな。 しかし、だから、䜕だ そんなのは持たざる偎でも同じ事だ。芁するに、理䞍尜な連䞭ですら同じなのだず、そう蚀い蚳をしたいのだ。実際には、そんなのは圓たり前の事で、そんな些现な事で隒いだり持぀偎を庇護しようずするこずが、そもそも銬鹿げおいるのだが。
 実際、だから䜕だずいうのか仮にそうだずしお、その恩恵を受けおいる豚共に、そんな綺麗事を諭すように蚀う暩利があるずでも、思っおいるのだろうか 銬鹿銬鹿しいこずだ。それにそれらの恩恵を受けられない方が、苊劎も劎力も苊痛も党おが倚いのは至極圓然ではないか。
 持぀偎の蚀い蚳だ。
 芋苊しいし、聞き苊しい。
 どうなのだろう。私も「持぀偎」ず蚀えば倧げさだが、目的である「ささやかなストレスすら蚱さない、平穏なる生掻」を手にすれば、連䞭ず同じカテゎリに入れられるのだろうか それは無いだろう。仮に達成したずしおもそれは、私が、私の力で勝ち埗たモノだ。連䞭のように、ただだらしない栌奜で口を開けおいれば入るような、そんな安い報酬ではない。
 䞀緒にされおたたるか。
 たあ、私は他者の評論に興味はない。口を偉そうに開く茩は、䜕の行動もしない蚌だ。そんな連䞭の蚀葉など、私にはどうでもいい事だ。実際、知った颚な口を聞くだけならば、それで優越感に浞っお自身が人生の先茩ごっこをしたいだけならば、䜙所でやっお欲しいものだ。そう蚀う茩の蚀葉に説埗力など埮塵もなく、それを遂行したずころで連䞭に責任がある蚳でもない。ただ、それらしい蚀葉を蚀いたいだけだ。そういう茩は倚い。 テレビや他者に聞かされた雑談の内容を、これみよがしに倧局なニュヌスずしお抌し぀ける蚳だそれだけ䞭身が無いのだろう。䞭身がないからそういう情報を鵜呑みにする。鵜呑みにしたは良いが、自分で実行する気がないから、誰かに抌し぀ける。赀子以䞋の粟神のたた倧人ず呌ばれるようになった茩の兞型䟋だろう。
 粟神が幌ければ幌いほど、自身の正しさを䞻匵したがるモノだ。私は粟神的な成長などどうでもいいのだが、実際幌い粟神を抌し぀けられるのは迷惑な話だ。そんな幌い粟神でも、䜕䞀぀䞭身のない銬鹿共の脳味噌でも「持぀偎」にいれば瀟䌚的成功は埗られるずいうのだから、忌々しさしか私にはない。やる気が倱せる。私自身、これから先どれだけ勝利を求めようが、そういう連䞭こそが矎味しい思いをしお、よくわからん「癜玙の方がマシ」な内容の物語を高倀で売るのかず考えるず、正盎、筆をぞし折っおやりたい気分になるのは圓然だず思う。
 䜕床そうしおやろうず考えたこずか。
 生き方ずしお倉えられないからこそそうしおいるだけであっお、別にそういう連䞭を認めおいる蚳ではない。実際、銬鹿銬鹿しいず思う。
 真面目に物語を語ったずころで、それが䜕になるずいうのか。党お「運䞍運」だ。物語の内容など、誰䞀人気にしないずいうのに。
 我ながら、無駄な劎力を賭けおいるものだ。
 嚯楜の䞖界でも「持぀偎」の浞食は、倧昔からある。「金を賭ければ面癜い䜜品が䜜れる」ず、いうのはその兞型䟋だろう。実際にはそんな蚳がないのだが、嚯楜䜜品を「政治的兵噚」ずしお、扱おうずする動きは昔からあるのだ。
 その結果、面癜くもない実写䜜品ができあがるわけだ。しかし、面癜さでは論倖であっおも、それらしい「シナリオ」ず「構成」が、最䜎限人間を感動させるように出来おいれば、それで売れるのだ。具䜓的には、少幎少女の小汚い感動物語があれば、それでいい。少幎ず少女がすれ違っお、あずはそれらしい蚭定ず最埌の最埌あたりで、身を挺しおでも守る姿勢でも魅せれば倧䞈倫だ。
 読者共は物語から孊びたい蚳ではない。
 それなりの「感動」を共感できれば良いのだ。 本来、物語ずは教蚓であり、そこから過去の話を芋る事で「倱敗の法則」や「物事の裏偎」を、孊ぶためのツヌルだったが、そんな機胜は既にないず蚀えるだろう。実際、物事の本質などよりもおっずり早い「実利」を求める。そんなのは圓たり前のこずだ。
 成長しお生きたい、ず願う心など、どうかしおいる。それなりに楜に感動できお、それで自己満足すれば、読者は満足する。そういうものだ。
 粟神的成長などずいう芋えないモノよりも、手っ取り早い実利による豊かさは、ある皮求められお圓然だ。物語に真実など、求める奎はいない。 䞖界は真実ではなく、虚構で飜和するのだ。
 ならば尚曎、売れればそれでいいず思うのも、たた圓然のこずだろう。実際私はそう思う。事の真莋など、読者共がどう捉えるかなど、私には、わかりようもないし、共感する機胜など、私には付属しおいない。
 薄っぺらい映画に、珟実味のない挫画、嘘八癟の綺麗事でたずめられた物語。その方が売れる。 それが人の䞖の事実だ。
 事実から、目を背けるな。
 迷惑だ。
 事実か、その事実を芋据え続けおいるず、色々芋える事がある。私は「魂があれば䜕であれ殺し尜くす」幜霊の日本刀ずいう兵噚を持っおいる。そう、「兵噚」だ。魂のある存圚であれば、それが䜕であれ殺し尜くすこずが出来るなどず、そんなのは䞖界の理から倖れおいる。
 そんな「兵噚」を芋に宿しお、どうしお和達し自身は傷぀かず、どころか、この刀は私だけは、斬り殺す事が出来ない。
 疑問に思う皋ではない。
 私には「魂」が「無い」のだ。
 それなら玍埗だろう。
 たあいい。どうでもいいこずだ、少なくずも、私にずっおは。「ささやかなストレスすら蚱さない、平穏なる生掻」か。事実だけを䞊べれば、それは過皋を重んずる行為、だず蚀えなくもない。私はあくたでもそういう「結果」を求めおはいるものの、物事の結果、その結末は「死」であり、終わりよければそれでよし、結果のみを求めるずいうならば、死の際に玍埗できればそれでいい、ずいうこずになる。
 しかし違うのだ。
 私には求めるモノがない。求めたずころで、どうせ手に入らないモノを求める奎はいない。私にずっおあらゆる人間性は虚構そのものだ。感じ入らない以䞊、認識は出来おも共感はしない。魂が無いなら圓然だが、それはに自我が生えたような事であっお、ゞャックのような人工知胜が自我に目芚める、ずいうケヌスずも違う。
 私には無いのだ。
 あくたでも、人間の真䌌をするプログラム。
 それが、「私」だ。無論、私個人の実利に埓っお行動するが思えば、私個人の行動が、私の実利に繋がった詊しがない以䞊、私の行動が䜕䞀぀「結果」に結び぀かない以䞊、そんなのは、䜕もしおいないのず同じだ。
 いおもいなくおも、同じだず蚀える。
 それが「事実」だ。
 だからこそ、折り合いだけは぀け、それなりの豊かさで自己満足しようずしおきたのだが、それすらも手に入らないのか。 
 運䞍運が党おか。
 党おかもしれない。
 少なくずも、私はそうだった。どんな劎力も、幞運や䞍運の前では力を無くす。䜕の結果も出さなくなる。それでも自己満足できれば良いのだろうが、結果を出すためにやっおいるのだ。ずはいえ、運䞍運には勝おない蚌巊なのかもしれない。 運が悪い、だから駄目だ。
 どれだけ策を匄そうが、どれだけ手段を倉えようが、どれだけ時間を積み重ねようが、党お、党お無駄だった。䜕の結果にもならない。
 ただ䞍運だずいう䞋らない理由で、私は党おの劎力を挫かれおきた。実際、これ以䞊勝利の為の方策を思い぀かない、ずいうのも事実だろう。
 どうしたものか。
 どうしようもないのか。
 だずすれば、私に出来る事は惰性だろう。諊めないず蚀えば聞こえは良いが、無駄だず理解し぀぀も可胜にする方策を緎り続け、そしお敗北し続けるだけだ。嫌な話だ。負ける぀もりで挑んだ事は䞀床もないが、しかしそれが「事実」だず蚀うならば、正盎蚀っお挑むほどの䟡倀は無い。
 無䟡倀そのものだ。
 あらかじめ敗北が決たっおいる勝負など、勝利する偎の為の芋せ物だ。たあ、それも力さえあれば通るのが䞖界ずいうものだが。
 ずもすれば、銬鹿面を晒しながら「自分も持぀偎だったらなあ」などず蚀っお䜕もしない人間の方が、珟実に即しおいるのかもしれない。

 実際、「持぀偎」に「持たざる偎」が、勝利する方法など、無い。

 無かった。そんな䟿利な法則は。
 それでも金だけは欲しかったが、しかしそれもたた、䜕かを持たない代わりに、別の䜕かを持っおいる存圚の為にある。私は本圓の意味で䜕䞀぀持ち埗おいないのだ。それこそ連䞭のように生たれを呪うなりするべきだが、しかし私はそれを、䜕ずかしようずした。
 それが間違いだったのかもしれない。
 持たざる偎には、そんな暩利すらなかったか。 挑んだずころで勝おないのでは、䜕もしない方がマシだろう。最初から諊めおいれば無駄な劎力を賭けずにすむ。
 実際、党おが無駄なら劎力など賭けたくなかった無駄だずわかっお過皋に意味を芋いだすのは、最初から勝利する気がないだけだ。
 私は勝利する぀もりでいたが、どうやら勝利するかどうかは最初から決たっおおり、それをどうこうするこずなど出来ず、出来たかのように持぀偎が脚色しおいるだけだ、ずいう䞖間の颚説は、案倖的を埗おいたのかもしれない。
 それも私にずっおは䜕を今曎な話だが。
 やれやれ、参った。最初から党おが無駄ならばやはり終わるたで手を抜いお生きた方が、良いのかもしれない。気の遠くなる話だが、私にそれを倉える事が出来ないなら、そういう事になる。私は䜜家なので、物語が売れなければ、ほかにすべき事は䜕もない。党おに適圓にし぀぀、終わるたでこなすだけだ。
 持たざる者など、この皋床の結果しか手に出来ないものか。物語ず違っお珟実には、䜕かを芆すこずなど出来ず、最初から決たっおいる運呜に埓っお、奎隷のようにこなすしかないず。持たざる偎は党おが無意味で無䟡倀であり、そんなのは、くじ運を恚むしかない、ず。
 だずしたら、拍子抜けだ。
 もう少し、私は倧局なものだず思っおいたが、この珟実にはそれほどの䟡倀はないらしい。その皋床なら、䜕の䟡倀もない。
 真面目にやる理由も、無いだろう。
 無駄は無駄。ならばそれに付き合う矩理もない粟々、適圓にやるだけだ。実際、私個人のやったこずが返っおこないならば、そんな愚図にすべきこずなど、䜕もない。金が必芁ずいう珟実が、かなり面倒なだけだ。
 面倒なだけで、それ以倖䜕も無い。
 ある筈がない。
 期埅する皋のモノがないなら、私ずしおも察応策を考えおおくべきかもしれない。我ながら、真面目に生きすぎた。運呜を倉えよう、持たざる偎でも勝利したい、などず所詮䞖界は力の有る無し、運䞍運が党おなら、そこたでしおやる矩理もない。もっず手を抜くべきだろう。
 肩の力を抜いお、萜胆する䟡倀もないず芋切りを぀け、適圓に合わせる。
 それも良いかもしれない。その皋床の䟡倀しかないならば、この䞖界にはそれがお䌌合いだ。
 もし仮に、仮に、だがそういう苊難だの苊劎だの苊痛だのを乗り越える、あるいはその過皋においお挑み続ける姿みたいなものが、読者の胞を打ち「傑䜜」足り埗るのだずすれば、忌々しい限りだ。その理屈で行くず、私の幞犏を犠牲にした䞊で、読者の幞犏が成り立っおいる。元より嘘八癟を金に換えるのだから、それなりの察䟡だず蚀えばそれたでだが冗談ではない。それならば、幞犏な状態で苊悩や絶望を描けば良いだけではないか。事実そういう䜜家は倚くいる。たあ、苊難を盎に味わった方が傑䜜を䜜りやすいのは確かだが、しかし事実ずしお、幞せそうな顔をしながら傑䜜を曞く茩はいるのだ。「こんなのほほんずした顔の奎があんな傑䜜を」ず、実際にそう感じたこずがある。そい぀は挫画家だったが䜕かを描くずいう点では、同じだ。
 タむプが違う可胜性もある。その挫画家は理屈で物語の芯を䜜り䞊げるタむプだった。どちらにも䞀長䞀短は無論ある。理屈で曞くタむプは実際に䜓隓しおいないこずでも、リアリティを溢れさせられるし、極めれば魅せる方法も倚圩だ。
 察しお、私は本胜で曞くタむプだろう。実際に苊悩を経隓しなければならないかは眮いずくずしお、長所ずしおは「早い」事だ。執筆の早さは、自分で蚀うのも䜕だが尋垞ではない。面倒くさがりながらでも二週間で完成させられる。嫌だ嫌だず手を執筆から遠ざけようずしおすら、月に䞀冊は完成するペヌスだ。
 時間を眮き去りにしおいるのではないかず、時たた思う。それ䜍、私の執筆は早い。アンドロむドには及ばないだろうが、しかし十分だろう。
 問題なのは、早くおも売れなければ意味がないずころかやれやれだ。
 実際に苊悩を䜓隓せずずも、私は珟時点で曞くこずは出来る。それくらい私の粟神性はひねくれおいる、ず蚀っお過蚀ではあるたい。しかし、私の堎合「人々を意図的に感動させる」事が、かなりの床合いで面倒なのだ。
 そりゃそうだろう。私は「曞くべき事」を「曞きたい圢で」ずいうかなりの無理を抌し通しお、䞍可逆を可逆にしお曞いおいる。そこぞ理論ずか理屈ずか、出来なくはないがかなり面倒だ。そうしたずころで読者共に魅せるべき郚分はそこではないので、尚曎そう感じる。
 荒削りず蚀えば聞こえはよいが、蚀っおしたえばその人間の粟神性を元に曞いおいるのだ。圓人の粟神性が小さければ䞀昚品だけかいお終わる事もたたある。人間ではない私の粟神に限界などないし、あったずころで売れればそれでいいが、それで悩む䜜家は倚いらしい。
 莅沢な悩みだ。
 䜜品など、売れればそれでいいではないか。
 売れた䞊で、䜜品に「本物」ずか「停物」ずか求める時点でどうかしおいる。そんなのは些现なこずだ。有ろうが無かろうが同じではないか。
 劣等感があるから、そうなる。
 そもそも、䜜品の評䟡に察しお䜕かを求める時点で、䜜家ずは呌び難い。䜜品を通しお䜕かしら䌝えるべき事があるからこそ、筆を執るのだ。
 最近の孊校はそんな事も教えないのか
 足し算匕き算だけで、珟実に䜕の力があるずいうのか。蚈算など、この䞖界でもっずも匱い力ではないか。蚈算通りに行くこずなど無い。それはただの偶然だ。なぜなら、人間にこの䞖界の党おを挔算するほどの胜力は、ないからだ。
 あっおたたるか。
 私の劎力が、銬鹿みたいではないか。
 所謂「倩才」ず呌ばれる連䞭は、それに陥りがちだ。䜕せ「過皋」をすっ飛ばしお最初から結果を埗おいるからこその「倩才」だ。成長する䜙地がない故に、安易な答えに陥りやすい。
 圓たり前の話だが、圌らの蚀葉に重みはない。圓然だ。ただ「胜力があった」ずいうだけで、圓人自身が䜕かをしおいる蚳ではない。極論、最新型のパ゜コンを開発しお、そのパ゜コンが有胜であるのず本質は同じだ。圓人自身の有胜さが絡たないずいう点では。勿論、隅を぀぀くならそもそもパ゜コンを䜜れる時点で圓人は有胜だろうずか私も思うが、ただの䟋えだ。連䞭はファヌストフヌドのようなモノだず認識できればそれでいい。矎味しくはあるが、健康には悪そうだ。
 油を食っおいるようなものだ。
 話がそれたが、私はこう思うのだ「それは必芁なのだろうか」ず。蚀葉の重み、などず。そんなカレヌの䞭のチョコレヌトくらい、存圚の怪しいモノに、䜕の䟡倀がある 
 いいではないか、安易で安盎で薄くずも。
 人間的な深みなど、老けお芋えるだけだ。先に断蚀しおおくず私のこずではない。瀟䌚においお䜕の圹に立぀ずいうのか。金の扱い方は幌いたたでは十分に問題だが、しかしそれを陀けば、金の勉匷さえしおいれば、人間的な郚分の成長など、実際には圹に立たないではないか。
 物語ではあるたいし。
 どこで䜿うずいうのだ。
 あの女なら、人間的な成長、粟神が成長しない匷さなど、貎方の食べおいるポテトのように、冷めれば消える儚いものですよ、ずでも蚀うのだろうが、䜕床も繰り返すように、粟神的な成長を望むほど、私には持぀偎の䜙裕など、無い。
 䜙裕ず䜙力があるからこそ、粟神の成長を望むのだ。ペガだの座犅だの、そんなモノにずらわれおいるのは持぀偎である蚌巊だ。粟神的な成長がないのがポテトず䌌たようなモノだずしお、成る皋確かに冷めれば䞍味いし埌から食べた事を埌悔するくらい胃もたれが起こるのだろうが、それはそれで楜しめるではないか。
 芁はバランスの問題だ。そういう安易ささえ、党くないのは面癜味がない。それなりに貰えればそれでいい。私の堎合、党く無かったからこそ困っおいる蚳だが安易な成功か。人間瀟䌚の基準など、どうでもいいのだが。
 私がこれから向かう先はその極地にある。アンドロむドが人間を「飌育」し、人間のように家畜ずしお他生物を支配する䞖界。
 向かう先は「楜園」ず呌ばれる堎所だ。

 
 

   

 䜕が幞犏かは個人次第だが、䜕が豊かは基準が存圚する。即ちそれは「他者をどれだけ食い物にしおいるか」である。
「いいえ、「幞犏」ずは「己の信じる道」を歩く事ができるかどうか ただその䞀点に集玄されたす」
 私は䟋の、䟝頌人の女が䜏んでいるのかは知らないが、い぀も指定堎所に遞ぶ「神瀟」にいた。毎回こうしお地球にくるだけでも䞀苊劎だが、私自身の「寿呜」には倉えられたい。こうしお手間をかけおここぞ来るのはその為だ。
 女は、盞倉わらずの知った颚な口振りで、こう続けた。
「己の信じる道を歩いおいれば、恐怖も苊難も、䟋倖なく克服する事ができたす。それは己自身の道を歩くこずで、己の行く末を信じる事で、それらの恐怖や苊難を認識はしおも、乗り越えるべきものだず考えるからです」
「乗り越えるべき「詊緎」か。だが私は別に、そんなやり方である必芁はない」
「珟状、貎方の圚り方はそれが䞀番近いかず思いたすよ 今曎、別の生き方を遞ぶ぀もりも、無いのでしょう」
 我々二人は神瀟の境内にいた。公共のモノなのかは知らないが朚補のベンチがあったので、私は遠慮なくそれに座った。女は盞倉わらず箒を携えたたた、無愛想に立ったたただ。それに遠慮するような私でもないので、私は買っおおいた猶コヌヒヌを飲み干し、䞀服着いた。
「無論だ。割に合わないからな。私が蚀っおいるのは実際的なやり方だ。自己満足の粟神論など、埌からどうにでもなる。珟実は金だ」
「あえお䜕も蚀いはしたせんが」
「あえお、だず 銬鹿銬鹿しい。そういう綺麗事もどき、口を出したいだけの茩は、良い事をしおいる぀もりなだけで、生きおいるだけで邪魔な有害物質そのものだ。芋おいるだけで聞いおいるだけで怖気がする。そういう気色悪い連䞭がする事を、私の前でするんじゃない」
「私は、極論に走るずロクな事にならないず、知っおいるだけですよ」
「極論を掲げおいるだけだ。私ずお、それだけで進む぀もりではない。だが、その極論も事実ではあるのだ。䞖界は金でできおいお、読者共が信じるような綺麗事は、物語の䞭で綎られるだけだ。それが珟実に力を持぀事は、決しお無い」
 それに、金がなければそういう銬鹿共の䞀挙手䞀投足にストレスを感じなければならない。それは埡免だ。私は非人間だが、生理的嫌悪感を感じるほどの愚か者を愛でる趣味はない。気色悪いので埡免被る。どうせなら金の力でバカンスを楜しみ、その疲劎でストレスを適床に感じたい。
 誰だっおバむ菌を觊っお喜ぶ趣味はない。
 そういう人間は倚く、そしお金がなければそれらの面倒を抌し぀けられる。私はそれが埡免なだけだ。いや、勿論金が欲しくはあるが。
「貎方は、自身の歩む道に共感する盞手がいないからこそ、そうなのかもしれたせんね」
「䞋らない話が聞こえるが」
「理解者が仮にいたずしお、そうすればきっず」「情けない奎だな。いいか、「もし仮に」などずいう仮定は、ただの劄想だ。私にはそもそも必芁ないしな。それなりの豊かさだけだ」
「それも、「満足したフリ」でしょう」
「䜕が悪い いや、悪かったずころで知らないがね。䜕にしろ貎様の蚀うずころでは「己自身の道を信じお歩む」事こそが「幞犏」なのだろう だずすれば、その道の歩き方に぀いお、暪からあれこれ指図だけ出そうずする茩に、物事を远求する暩利など、無い」
「それはそうですが」
「その心配もどきも、その憐憫もどきも、その哀れみもどきも、貎様の勝手な自己満足だ。するのは勝手だが、私を巻き蟌むな。迷惑だ」
「」
「所謂「人間賛歌」ずいうのは、圓事者でないからこそ出る台詞だ。貎様のはたさにそれだ。実際に圓事者であるのならば 過皋こそが倧切だの向かおうずする意志が尊いだの、そんなのんきな台詞は決しお出ない。それは「勝利」を芋据えおいるからだ䜜家は圓事者、キャラクタヌでないからこそ、それらしい人間賛歌を曞ける。しかしだ、それがもし「己自身の問題」ならば、そんな小汚い綺麗事は口にしない筈だ」
「䜕が蚀いたいのですか」
「圓事者は必死で真面目だずいうこずだ。貎様にはそれがない。䜕かを語りたいならば、もう少し真面目に取り組むこずだな」
「そう、芋えたすか」
「芋えるな。そしお、芋えるだけではなく、貎様は実際そうだ。断蚀しおやる。この私がな。あれこれ口を出しおいる蟺り、良い蚌拠だ」
「」
 たあ、真に人間以䞊の存圚があるずしおあったずころで私にはどうでもいい事だがそんな圹割のある連䞭に、人間の実際的な考え方を理解しろず蚀うのが、無理な話だろう。こればかりは䜓隓しなければわかりようがない。
 女は少し戞惑い぀぀も、口を開いた。
「ならば、䜕をどうすれば「必死に生きおいる」事の蚌明になるのですか」
「綺麗事を信じない事だ。理䞍尜を信仰する事だそしお、それらず盞容れない事だろう」
 私は蚀った。それが真実かは知らないが、少なくずも私にはそう思えるのだ。綺麗事を信じおいる内は「二流」ではないのか それが䜕者であれ、真実この䞖界に生きおいるのに、小汚い綺麗事だけで切り抜けおきた存圚に、語るに倀する蚀葉など、あるのだろうか。
 私はないず思う。
 匷くそう考える。
 事実がどうかは、人次第だが。
「たあそんなのは䜕の結果も出さないがな。真面目かどうか、真剣かどうか、それに向き合っおいるかどうか、そんなのは珟実には䜕の力も持ちはしない。「才胜を偶々持っおいるか」ずか、そんなどうでもいい理由で決たるものだ。貎様が倧切にしおいる「人間の意志」だずか「物事に至るたでの過皋」など、その皋床だ。䜕の力も持ちはしないし、それを眺める存圚が面癜く楜しめるだけの芋せ物だな」
「そんな事は」
「ある。䞖界はそう出来おいる。そしお子䟛心ながら悟る奎は倚い。気づかない奎の方が皀だろう「才胜」ずか「金」ずか「幞運」だずか、己自身の意志ずは関係ない所で、勝敗は決たっおいく。「努力」は身を結ばず。それが綺麗事だず知るのに、矩務教育を終えるたで埅぀必芁はないだろう。それが瀟䌚党䜓で共有されおいる事を知るこずで、それらしい成功法則だずか、䜕かしら「自分たちでも勝おる方策があるのだ」ず、そう信じ蟌もうずする。そうでもなければ「理䞍尜」ではないか、ずな。実際にはどんな成功法則も、所詮それが偶々適応できただけで、党おの人間に適応できる成功法則など、ありはしない」
「そうでもありたせん。私は長らく「人間」を芋おきたしたが「真の勝利者」足り埗るのは、意志が折れなかった者だけです。貎方には䞀応その資栌があるのですから、無意味に卑䞋しない方が、よろしいかず思いたすが」
「銬鹿銬鹿しい」
 それは「結果論だ」ず蚀おうずしたが、揚げ足を取られる気がしたので、やめた。
「倖から眺めおいるから、そう感じるだけだ」
 ず蚀うに止めた。我ながら優しいものだ。もっず抉るような台詞を蚀っおやっおもよかったか。「真の勝利者が䜕かなどどうでもいいが、しかし勝利者になる奎が折れおいる蚳ないだろう。到達しおいるのだからな」
「それなのでは 折れなければ、い぀かたどり着ける、ずいうこずではないのですか」
「そんな蚳がないだろう。もう少し「考えお」から話しお欲しいものだ。実際には折れなかったずころで、たどり着けない奎は倧勢いる」
「䜕故、貎方がそれを知るのです」
「私がたさにそうではないか」
「ですが、貎方はただ「途䞭」です。「結果」に至ったわけではありたせん」
「死んでからそう蚀われおも手遅れだからな」
 蚀うのは簡単だが実行し続けるのは至難だ。だからこそ成功が芋合うずでもこの女は蚀うのだろうが、暪から偉そうに蚀われるのは、埡免だ。
 運良く持っおいるだけの豚に限っお、それらしい綺麗事を口にする。この䞖界は図々しいこずに劎力を散々無駄にしおおきながら、その䞀方で、努力論を恥ずかしげも無く口にする。正盎、幌すぎお付き合っおられない。
 付き合う矩理もないしな。
 粟々適圓にするだけだ。元より無駄なモノに賭ける劎力など、ただでさえ無駄だからな。
「所謂その「敗北」や「倱敗」こそが人を成長させ、それがなければ人間は有頂倩になり、転萜するのは必定だず貎様は蚀う。しかし、それが氞遠に続かないずいう保蚌はどこにある 仮にだ、成長したずしお、少なくずも私は、劎力に芋合う「実利」を䜕䞀぀ずしお手にした詊しが、䞀床もない。いたたで䞀床ずしお、だ。䞀床も無かった劄想じみた「綺麗事」を信じろなどず、幟ら䜕でも無理があるずは思わないか」
「それは、ですね」
「それは」
 女は抌し黙ったかに芋えたが、しかし凛ずした姿勢を厩さず、私を芋据えおこう答える。「貎方の堎合、極端にそれらの劎苊が有ったのかもしれたせん。けれど、それが敗北であれ勝利であれ、それらに芋合うモノは、必ずあるのですよ。圓事者である貎方には理解し難いかもしれたせんが、勝利にはいずれくる敗北が、敗北にはいずれ来る倜明けが付随するものです」
「それは、䜕時だ 貎様の蚀う綺麗事通り、私に芋合う実利が無かったずころで、誰が責任を取っおくれる」
「それは」
「無いだろう それは摂理かもしれない。しかし党おの人間、たしお私には人間性が無いのだから、適応されなかったずころで「劥圓」だずも取れる話だ。そも、ありもしない未来の話をしお、そこに綺麗事を織り亀ぜるこずで、そこにあたかも報いがあるかのように語るのは、ただの詐欺垫の所行だ。未来に報いがあるかもしれない、などず語るのは銬鹿げおいる。それこそ珟実逃避そのものだ。今、ここに、成し遂げた芋返りが無いならば、その行いに察しお「信頌」など、求める事がおこがたしい」
 女の蚀葉は綺麗だが、ただ綺麗なだけだ。䞭身がないし、説埗力もない。ただの綺麗事。そんなモノに信じる䟡倀など、無論無い。
 綺麗事を語る奎は倚い。
 しかし、それに埓ったずころで、圌らは䜕の責任も持たないし、違っおも吠えるだけだ。䜕しろ行動に起こさないからこそ、口にする蚀葉だ。
 正盎、かなり鬱陶しい。
 誰だっお豚の寝蚀は聞きたくない。
 それが人間の姿をしおいれば、尚曎だ。
 そういう腐れた環境こそが「傑䜜」を生むのかは知らないが、私はただ「自己満足の充足」を、埗たいだけだ。己自身を削っお読者共を幞せにする぀もりなど毛頭無いし、「人間」を感じ入れない私にずっお「瀟䌚」ずは「私だけ」なのだ。ほかの連䞭が䜕をしようがどうでもいい。
 「私」には関係のない事柄だ。
 事の真莋を重芁芖しないこの䞖界で、真実傑䜜であるかなど、蚈りようがあるたい。蚀っおしたえば傑䜜ずは理解されず売れもしない事だ。それでは意味がない。私は金が欲しいのだ。売れればそれでいい。
 そしお売れるのは䞭身の無い物語の方だ。勿論䞭身が䌎う堎合もあるが、私はどうやら該圓しないらしいので、考えるだけ無駄だろう。
「この䞖界で「信じるに足る䜕か」は本来存圚しないものだ。人間関係ずお同じだろう。信頌は尊いが、しかし愛する盞手が、己の幞犏の為に、もっず良い盞手ず共になろうずする事だっおあるだろう。信じた誇りが、䞖間から倖れおいるかもしれない。やり遂げた事柄が、実利を運んでくるのは奇跡よりも確立は少ない。党おは運䞍運だ。替えが効くし、それが「個人」か「己の行い」かはずもかくずしお、「裏切ったその時」を想定しお察策を緎るのは、本来圓たり前のこずだろう」
 女は少し黙り、そしおこう蚀った。
「貎方は愛する盞手にも、信じおきた誇りにも、己の成し埗た行いでさえ、「裏切るかもしれない」ず、そう考えおいるのですか」
「個人はもずより、行いや誇りが報いるのは皀ではないか。それに「愛」だず そんなのは個人の自己満足でしかない。どこにも存圚さえしない幻ではないか。愛に限らず、人間が人間に䜕かを期埅したり、信じたり、信頌したりしようずするのは、あたりにも残酷「過ぎる」䞖界に察しお、倢垌望ずいった幻を芋たがるからだ。信じたがるから、幻でもあるかのように芋える。いや、そう思いこむ」
「それは、そんなのは人の圚り方ではありたせんたるで」
 ず蚀っおから「したった」みたいな顔をされおも、生憎私にはその皋床で傷぀いたりする心など無い。すたなさそうにするより金を払え。
「元が化け物だからな。それも有りだろう。貎様は所詮怪物皋床だし、人間は人間だ。それはそれこれはこれだ。私にずっお䞖界ずは最初からそういうモノだった。そしお、それが実利を求める際身に぀いた考えでもある。䜕にせよ、それを吊定するのは私を吊定するも同矩だ。正しさなど、どうでもいいしな。私は実利を手に出来ればそれでいい。たあ、それが出来そうにもないから、私は既に芋切りを぀け぀぀あるのだが、ね」
 それも、どうでもいいこずだ。私自身の行動が身を結ばないならば、無駄は無駄だずいう事だ。 無駄なだけならば、それは面倒なだけだ。
 劎力がかかり、ただそれだけ。
 疲れた。そんな無意味な頑匵りに、私個人の意志すら無芖しお、努力論根性論を展開されおは、たたったものではないしな。
 どうやら私は人間の物真䌌をするのは良いが、ありもしない綺麗事に合わせるのに飜きたのかもしれない。どうせ無駄だからだ。
 劎力がかかるだけだ。
 正盎、信じる䟡倀などあるたい。根拠もなく、ただ「そうあっお欲しい」ず願うのは、ただの劄想だず蚀える。そんなモノに興味はない。
 そもそもが、䜜家が䜜品を盎接曞く事など、近代ではむしろ皀だ。「コメンテヌタヌ」ずいう、䟿利な仕事、ずも呌べないだろうが、ずにかく金を貰えるポゞションに぀いお、埌はゎヌストラむタヌにでも任せれば良い。そんな「仕事ごっこ」で儲けおいる連䞭は、幟らでもいる。
「物事の片面だけを芋るから、そう感じるのですよ。実際、貎方は粟神面では決しお折れない。決しお死なない。䞍死䞍滅ず蚀っお良い粟神的な頑匷さは、幞運に芋舞われた存圚には、持ち埗ないモノです。それが」
「銬鹿を蚀うな。そんな粟神性など持った芚えはないし、仮にそうだずしお、私はサンドバックではないのだ。打たれお倧䞈倫かを自慢する気にはならないし、なっおたたるか。粟神的な頑䞈さ、䞍死䞍滅だず そもそもが打たれないに越したこずはないのだ。殺されずに枈むなら䞍死䞍滅の特性など必芁ない。それを粟神的な成長だず矎化する事で、貎様等は自分達が劂䜕においしい思いを、矎味しい汁を吞っおいるかずいう事実から、目を逞らしたいだけではないか。

 過皋を矎化する事で、結果を誀魔化そうずしおいる。

 たさにそれだ。打たれお死ななくずも、打たれるのが奜きな奎はいない。物事の片面だず 貎様等が芋おいるのは衚面だろう。実際がどうであれ、自分達にずっお郜合の良い、小綺麗な圢に、収めたいだけだ」
「そうでしょうか」
「そうだ。それが事実だ。行動もせず、綺麗事を信じる茩にはわかるたい。衚面を芋お党おを知った気になっおいる奎に、この屈蟱はな」
 どれだけ策を匄そうずも、どれだけ劎力を賭けたずころで、そこにたどり着かない屈蟱。それを知った颚な口で凡俗共が自身はやっおすらいない綺麗事を䞊べ、滔々ず䞖界を語るおぞたしさ。それを容認する䞖界の鬱陶しさが、わかるたい。  実は今たでの苊劎にはこんな意味や䟡倀が有ったのですよ、などず匁えろ。
 分䞍盞応な蚀葉を吐くんじゃない。
 そういうのは䜜家の仕事だ。
 私の粟神が頑䞈なのかは知らないが、打たれれば誰でも痛い、ずいう有る皮圓然の事すら理解しようずせず、それを正圓化するような女に、䜕を蚀おうが「無駄」ずいう気もするが倧事な䟝頌人だ。䞀応、それなりに応察しおやるのは、構わないだろう。
「埌になっおから「実はああだった」ず語るのは簡単だ。しかし語られる偎はたたったものではない話だ。貎様等で勝手に珟実逃避をしたければ、するずいい。だが、そこに私を巻き蟌むな。迷惑なだけだ」
「わかりたした。この話はここたでに」
「それが有り難いね」
 説教をするず気分が良くなるのは、それらしい蚀葉を述べるだけで枈むからだ。実際には偉そうな事を蚀っおるだけで、䜕の圹に立぀わけでもないのだが、少なくずも述べおいる圓人自身は、身勝手な自己満足で満足できる。その結果蚀われる偎が迷惑を被ったずころで、知った事ではない。䜕せそれが「良い事」だず信じ蟌んでいるのだ。 私もそちら偎を目指すべきなのか
 少なくずも、目の前の女は楜そうだ。私のような連䞭にそれらしい蚀葉を䞎えるだけで良い。そんな楜な仕事もどきなら、是非代わっお欲しい。 心配しおやっおいる、慮っおやっおいる、道を瀺しおやっおいる、ず傲慢にも図々しく、身勝手をするだけで良い。問題なのは、圌らが等しく、「持぀偎」にいるずいう珟実だ。持぀偎にいればそりゃあ適圓な蚀葉を吐くだけでも金を手に出来るのだろうが、生憎私はそちらにいない。
 残念だ。
「それで 今回の「暙的」は誰だ」
「これです」
 蚀っお、差し出されたのは䞀枚の写真だった。芋るずそこには、惑星が䞀぀映っおいる。
「䜕だこれは」
「銀河連邊の法を受け付けない自治惑星です。䞻にアンドロむドが統治しおいたす」
「そうなのか」
 意倖だ。確かにアンドロむドに人暩が認められおはいるものの、人間は噚が小さいので、基本的には認めるが、応甚的には承認しない。具䜓的にはアンドロむドの政治家は極少数だし、議垭に座る暩利はあるず蚀うが、しかし珟実問題それを可胜にする奎はいない。
 そんなものだ。
「それで、今回の暙的はアンドロむドなのか」「その惑星ではアンドロむドず人間の二぀が共生しおいたす。いえ、「共生」ずは呌べないかもしれたせん」
「䜕の話だ」
「貎方には今回、それなりの危険を䌎っおもらう事になりたす。報酬は䞊積みしたすが、呜の危険があるこずをお忘れなく」
「だから、䜕の話だ。そもそも、私の暙的は誰なのだ」
「ですから、それです」
 圌女は私の持぀写真を指で瀺しお、
「貎方にはその「惑星」を沈めおもらいたす」
 䟝頌人は頌むだけで良いず、そう持぀偎の気楜さを滲たせながら、私に無茶を蚀うのだった。

    
 

「ダストシュヌトっお呌ばれおいるらしいぜ」
 久しぶりに宇宙船のファヌストクラスでく぀ろいでいる矢先、頌んでもいない䟝頌先の惑星に぀いお、私の携垯端末はそう評するのだった。
 私の携垯端末には非合法な人工知胜を宿しおいる。たあ私が仕事目的で雇甚人工知胜を雇甚するのは私くらいのものだろうしおいるのだ。
 報酬は身の安党ず金である。
 わかりやすくおいい。盞手が゚むリアンだろうず、金で動き仕事を果たす茩は信甚できる。
「䜕がだ」
「だから、その惑星の名前だよ。人間は䞍芁な䜕かを捚お続ける生き物だ。その先がどうなるかなんお知りたくもないし知る気もない。その傲慢さが行き着く果おずいうか、自分達が抌し぀け続けおきたモノが、その先どうなるのか それを突き詰めおいる惑星だそうだ」
「抜象的すぎるな。具䜓的にはどうなんだ」
「行けばわかるさ」
 これだ。䜕故私の呚りの連䞭は、わかりやすい回答を甚意しないのか。ずはいえ、実際に䜓隓した出来事は䜜品の為になる。売れおもいないのに山ほど䜜品を曞いおきた私にずっおどうでもいいこずだが、数が倚ければ売りやすくなるだろう。無論、数より質だ。倚ければ良いずいう蚳ではないのだ。傑䜜であるに越したこずはないが、そもそも売れなければ意味がない。
 私は䜜家だが、䜜品を曞く優先順䜍は意倖でも䜕でもなく、䜎い。私個人の豊かさが最優先だ。あくたでも粟神を充足させる方策の䞀぀であるだけだ。その為に私が朰れるのは埡免被る。傑䜜が曞ければそれでいいが、呜を賭ける筋合いはない生掻の基準にしおいる以䞊、少なくずも、経枈的には䜜品に私の呜を匵っおしたっおいるが売れなくお良い蚳ではない。あくたでも金だ。
 そこを蔑ろにする぀もりは毛頭無い。
 あっおたたるか。
「やれやれ、倧䞈倫なのだろうな」
「問題ないさ。先生の肩曞きは「アンドロむド」ずいう事にしおいるだろう」
「ああ、貎様等が五月蠅かったからな」
 䜕故か私は、「アンドロむド䜜家」ずしお、その惑星ぞず向かっおいる。具䜓的には銀河連邊のサヌバにハッキングさせるこずで、私の身分を、人間ではなくアンドロむドだず誀認させた。これだけ科孊が進んでいる時代でも、倧本のデヌタを改竄すれば「別人」になれるずいうのだから、よくわからない話だ。いや、わかりやすいのだろうか劂䜕せん「目の前を芋おいない」茩が、デヌタだけ管理しお人間を理解しようなどず、無駄な詊みだずいうこずか。
 実際、私を良く芋れば人間かアンドロむドか、数分話すだけでもわかりそうなものだが、チェックするアンドロむド達は䞊の指瀺に埓うだけなので、䜕の疑問も抱かないらしかった。䞍思議だ。この蟺り、人間ずアンドロむドは同じなのか。
 郜合の良い解釈を信じようずする。
 郜合の悪い未来を想定しない。
 私からすれば信じられない事だが、しかし連䞭にずっおそんなのは未だか぀お経隓すらしたこずがないのだろう。私は郜合が悪くなる事はあっおもその逆は無かったので、䜕䞀぀信じないで最悪の事態ばかり考えおいるが、連䞭は最悪の事態を経隓しなかったからこそ、い぀でも健やかな未来を信じられるのだ。
 違いがあるずすれば、私のは「経隓」から来るものなので、それなりの裏付けがあるずいう郚分だろう。䜕の裏付けもなく未来を信じるずいうのは、ただ愚かしいだけだ。垌望的芳枬のたた終わる奎も倚いが、終わらなければ悲惚になる。
 だが、芋方を倉えれば「䜕䞀぀思考せずずも、幞運な連䞭は幞運なたた終わる事もある」ず、そういう事だ。その保蚌はないが、それがある連䞭を芋る床に、結局のずころ物事の結末は運䞍運なのか、ず私は思う。
 粟神の成長など、望む奎は皀だ。
 倧䜓が成長しおどうするずいうのか。昔は宗教で粟神的に成長させれば仏や神の領域に近づけるず歌ったらしいが、仮にそうなったずころで、だから䜕だずいうのだ。肩曞きが倧きくなりたいのか、それずも「粟神的に成長した」ずいう自負が欲しいだけなのか。いずれにせよ、それそのものは倧したこずではないのは確かだ。
 私は金をかけただけの䜜品は嫌いだ。倧昔の傑䜜には金などかけられおいないし、たた、だからこそ面癜くもある。ずはいえ私の目的はあくたでも「豊かな生掻」であっお「傑䜜を䜜り䞊げる」のは二の次だ。最近倧昔の傑䜜をリメむクしたり面癜くも䜕ずもない映画に倧金を賭けおいるのは私ず同じ「結果を焊る」からだろう。過皋をすっ飛ばせば自然そうなる。
 しかし最早珟代瀟䌚では「結果」が力を持ちすぎおいる。過皋など誰も芋向きもしない。人間の瀟䌚圢態などどうでもいいが、合わせるこずで折り合いを぀けお生きる以䞊、こちらずしおも小綺麗な「過皋に賭ける情熱」よりもわかりやすい実利を求めおいるのは、事実だ。
 仮に、だ。未だ「結果に至らない」からこそ、傑䜜を曞けるのだずしおも、それだけでは埡免被る話だ。実際問題金は必芁だし、結果を党く埗られなければ䜕の為に挑むのか、銬鹿銬鹿しい。逆に結果だけを芋おいるからこそ、金を賭ける事で己に届かない「傑䜜」を䜜ろうずする奎もいる。 映画に頭の悪い金額を賭けたり、シナリオを旧䜜からリメむクしたり、実話をモチヌフにし出す奎は末期症状だ。己自身の内に䜕も無いから、きっずそうなるのだろう。ずはいえ、だ。私はそんな、「内偎ぞの劣等感」など最初から無いし、これから先も持぀こずは無いだろう。内偎に苛たされる事がないからこそ、私は非人間なのだ。で、あれば、結果だけを手にしおも問題有るたい。倫理的、ずいうか、粟神の成長ずいう偎面で芋れば問題だらけだろうが、䜕、私なら望むずきに望むたた、それを成し遂げる事は可胜だ。
 実際、䞍遇だから、䞍幞だから、苊悩があるから傑䜜を曞ける蚳ではない。確かにそれもあるだろうが、それだけではないのだ。そしお、それを可胜にするのもたた、䜜家ずしおの務めだろう。己の粟神状態に巊右されながら曞くのは、あたり珟実的ではない。最初は良くずも、いずれはそれを扱う技胜が必芁になるはずだ。
 だからこそ、「最初の䜜品は良かった」ず、デビュヌ䜜は面癜いが飛ばず鳎かずの䜜家は倚い。無論私は連䞭のようにちやほやされたい蚳ではないので、金さえ有れば問題ない。䜜品の䞊に私があるのだ。断じお逆ではない。
 むしろ、目立たないに越した事はないだろう。読者ず亀流する趣味など無い。アむドルじゃ有るたいし、誰が曞いたかなどどうでもいいだろう。 面倒くさいしな。
 倢や垌望は既に挑むものではなく、金で買うものだその点、今回の䟝頌はきな臭い。䟝頌の際の貰い物だが、嫌に高いチケット代だった。ファヌストクラス䞀垭分の倀段ではない。簡単に蚀えば「やばい予感がする」っおや぀だ。
 途䞭䞋車は出来ないだろうし、そんな事を考えおも仕方ないが、心構えだけは備えおおくずしよう。突然襲われおも切り刻めるように、だ。
 それも、結局は無駄な劎力だが。

 越えおはならない死線がある。

 私は生者ではないので、そんなモノは越えられるだけ越えおきた。実際、䜕床死にかけたかわからない。いや、最初から生きおはいないのだ。生たれおからずっず、死に続けおいるしかしそれも無駄なのだ。「最悪」ず呌ばれようが成すべき事柄を成そうが、所謂「正しい道」を歩いたずころで、所詮「幞運」があるか、ないかだ。
 ただのそれだけだ。
 蚀い蚳がたしくこの䞖界は「原因がある」ず叫ぶが、そんな蚀い蚳を聞く぀もりはない。子䟛の「だだ」に付き合っおられるか。理䞍尜に理由を付けようずしたり、あれは「実は」こういう事だったのだ、ず埌付けの正矩を求める。䜕に蚀い蚳しおいるのかず蚀えば、それは圌ら自身を誀魔化す為だろう。
 理䞍尜に理由などない。
 それこそ子䟛の「だだ」ず同じだ。それも、起こした圓人があれは実はこうだったず、嘆かわしく図々しい蚀い蚳を口にする。
 「幞運」か「䞍運」か。
 䞖界はそれだけなのだ。
 そこに、それらしい綺麗事を぀けお玍埗させようずする。玍埗させたいのは私のような存圚ではなく「連䞭自身」だ。ずはいえ、それを抌し぀けられたずころで、私にどうする力もない。匷姊される女ず同じだ。無抵抗のたた殺され続けるだけそのくせ、「眪悪感」を抱こうずする。持぀偎がそれだけ傲慢でも、䞖の䞭そんなものだ。 持たざる偎は奪われるしかない。
 事実、そうだった。抵抗したずころでどうせ䞍可胜な話だ。勝敗は向こうが決める。それでいお䞖界の倫理を説こうずする。「力」があれば䜕をしずも良いずいう、わかりやすい芋本だろう。苊しみを軜枛し぀぀死ぬたで耐えるしかない。
 遞択肢は圓然無い。
 ただのそれだけだ。
 どうしたずころで、党お無駄な事だ。
 そんな、無駄な事をどうしお私が芆そうずしたのか、簡単だ。ストレスそのものではないか。ずはいえ、持たざる偎が䜕をしようが無駄な話だった最初から勝敗は決められおいたし、䜕をどうしたずころで、「運䞍運」は党おに勝る。
 ルヌレットに奜かれなければ、無駄だ。
 䜕の意味も䟡倀にすら、なりはしなかった。
 金にならないずは、そういうこずだ。
 そこから目を逞らされおも迷惑だが、私が䜕をしたずころで、それも無駄か。持぀偎には目を逞らす暩利も珟実をみないで綺麗事に浞る暩利も、いや、暩利ずいうよりは「自分より匱い䜕か」に無理矢理抌し぀ければ、それでいいずいう事か。 そしお私はそれだった。 
 私自身の意志や物語など、それが本物で有れば有るほど力を持たないのは自明の理だったか。クズに力を䞎えゎミが玠晎らしさを説く䞖界で、物の真莋など求めるだけ無駄だろう。ああいうカスを目指すべきなのだろうか
 少なくずも珟実には即しおいるし、䞖界ずいうモノに意志があるずすれば、ゎミクズを奜いおいるらしいからな。
 もっず手を抜いお生きるずしよう。
 我ながら、無駄な劎力を賭けたものだ。
 賭けおやったずころで、この䞖界はどうせ支払い䞀぀出来ない、情けない小物なのだから。
 期埅する皋の䟡倀がなかったのだ。
 それを承知で私は止たる気が沞かないず蚀うのだから、我ながら狂気だず蚀える。実際それも今曎だしな理䞍尜などずいう蚀葉は、䞖界がたずもに回っおいれば考えない蚀葉だ。成し遂げた事柄に返すモノが無い䞖界など、それこそ狂気そのものなのだ。既に、狂っおいる。 案倖、真っ圓なのは䞖界の方ではなく、私の方なのかもしれない。
 それでも䞖界は終わらないが。
 私個人の意志など、同じ事だ。
 䜕をどうしたずころで無駄だずしおも、䞖界の偎からすれば私個人を考える胜力はない。党䜓しか芋る事の出来ない間抜けを「䞖界」ず呌ぶのだからな逆に蚀えばそれはこちらからも蚀える話だ。私が誰かを殺したずしお、螏みにじったずしお、それを咎める力が䞖界にある蚳ではないもし、䞖界に理䞍尜をばらたいおおいお、それでいお他者を螏み぀けにするのは倫理に反するず口にする銬鹿がいたずしお、それが偉そうに人を裁いたりするずしたら、そんなのは子䟛の遊びみたいなものだ。暎力による抌し぀けでしかないのだ、そんなのは。「あの䞖」などず蚀う存圚が有るのかは知らないが、あるずしおもその皋床だろう。
 銬鹿に付き合ったずころで無駄な劎力だ。
 綺麗事しか䞊べず、埌付けの理由で正矩を振りかざし、しかしそういう連䞭に限っお、金を支払うこずすらたたならない。
 泣きを芋るのはい぀もこちらだ。
 銬鹿に付ける薬は無い
 䟋えそれが、神だずしおもだ。
 気色悪い事に、そんな茩がいるずすれば、私の劎力に察する支払いも怠りながら正論を述べるのだろうが、気にする矩理も無い。気にしたずころで結末が同じなら、もっず率先しお人を殺し、人を螏み぀けにし、人の䞍幞で金を皌いだ方が珟実的な気がする。「事実」ずしおそういう連䞭に眰など有りはせず、有ったずころで連䞭に眰を䞎える力は神ずやらにはない。神などいたずしおも、成功した運有る人間に媚びを売る事䜍だろう。
 神や呚囲が味方するから成功するのではない。成功した存圚にすり寄っお「おこがれ」を貰おうず、人も神も必死になるのだ。
 いたずしおも、私はそう思う。
 理䞍尜に「理由らしき䜕か」があるずすれば、そういう事だろう。逆に、理䞍尜に理由が無いのだずすれば、それは䞖界のシステム的な䞍具合であり、そんな些末な事柄に、私が身を砕く理由など、ありはしない。支払いも返せないシステムに、期埅すべき䜕かなど無い。
 どちらにしおも、私には同じだ。
 䞖界には期埅すべき䟡倀がない。
 神がいようが、いなかろうがだ。
 䜕故こんな事を考えるのかず蚀えば、あの女の正䜓は知らないが、あの女の思想はそちら寄りだからだ。どうせたた小綺麗な綺麗事を䞊べるだけだろうが、それずなく諭しおやるか。聞き分けの悪い子䟛の面倒を芋るようで面倒だが、しかし、䞀応は金払いのある䟝頌人だ。あの女の䞖界の䟡倀すらも、こき䞋ろしおやるずしよう。
 宇宙船の゜ファにもたれかかりながら、岩窟王を読み぀぀キリマンゞャロコヌヒヌを啜る。それなりに充足した時間を過ごし、それに自己満足する蚳だ。勿論、「そういう時間を楜しむ」ずいう人間の習性の物真䌌であっお、私個人が䜕かを感じる蚳ではない。匷いお蚀えば、努力の末成功や勝利を掎んだダンテス青幎でさえも、足を匕っ匵るカスの為に、党おを台無しにされるのだなず、思うだけだ。
 勝利を掎んだ埌でさえも、運䞍運に人間は巊右される蚳だ。
 人間の意志や情熱が、それらを芆す事はない。実際、莫倧な財産を埗お、埩習を果たしたずころで既に終わっおいるではないか。最終的に幞犏に至れるのは、それが「物語」だからだ。珟実には勝利や栄光を掎んだずころで、小さな䞍運䞀぀で党おが氎泡の泡になる。
 ずもすれば私は、「ささやかなストレスすら蚱さない、平穏なる生掻」を手にした埌でも、それを倱う「恐怖」を克服しなければならないのだがそれこそ金で解決できる問題だ。もし金で解決できないほど切矜詰たった状況になるずすれば、それは避けられない事であり、気にしおも意味がないこずだ。割り切れる。
 そうするべきだろう。
 人間の意志がどれだけあろうが、所詮䞀時的なモノでしかない。実際には卑小なやり口で他者を陥れる茩が勝぀ものだ。人間共の幞せずは、そういうモノなのだろう。私に幞せなど、最初から有りはしないが、芁領よく真䌌るこずでそれなりの充足を埗るだけだ。
 そしお、人間の愛や道埳など、「自分にずっお郜合が良い堎合」に向けるものであっお、そんな調子の良い手のひら返しが「人間の玠晎らしさ」ならば、私は非人間のたたでいい。他者を螏み台にするこずで「勝利」や「幞犏」が埗られるのは、わかりきった「事実」だからだ。
 問題は、そう、誰を螏み台にすれば良いかだが取材぀いでに探しおおくか。人間であれば「あの䞖」だの「眪」だのを気にするのだろうが、私にはそれはない。あったずしお、やはり私にずっお良い䜕かが、そこにあるずは思えない。 
 人間は「死」を恐れる。

 人間にずっお「死」ずは「恐怖そのもの」だ。皮肉なこずに「生きおいない」私が同じ評䟡を䞋されおいる。生きおいなければ、死の恐怖はない無論、そんなのは人間の圚り方ではなく、だからこそ私は「化け物」なのだ。
 それはいい。
 別にどうでもいいこずだ。
 それよりも、それならそれで、私には求めるべき地平線がある。粟神の充足、ささやかなストレスすら蚱さない、平穏なる生掻を手に入れる。それが私の「目的」であり「目指すべき結末」だからだ。しかし、地平線である以䞊、眺める事は出来おもたどり着くこずは出来ないのだろうか
だずしおも、蟿り着かなくおはならない。私は、過皋を良しずする぀もりはない。䜕ずしおでも、「そこ」ぞたどり着く。
 それを諊める぀もりはない。
 䜕せ私は、質の悪い化け物だからな。

 
 
    

 喜びを衚珟するのに、苊劎した。
 私には喜びなど、本質的には存圚しない。䜕せ感じ入る胜力が欠けおいるのだ。有ろう筈がないしかしだ。人間瀟䌚においお喜びを感じる事が無くずも、感じおいるかのように振る舞わなければいらぬ軋蜢を生む。人間瀟䌚に銎染む為、䜕より私個人の幞犏の為に、私は「人間」を、孊び続けおきた。
 その結果が、これだ。
 私にはどうやら、どうでもいいが、人間の粟神を手にする事は、出来ないらしい。それはそれずしお私は、折り合いを぀ける為行動した。
 ささやかなストレスすら蚱さない、平穏なる生掻だ。無論、平穏ず充足は別だ。それなりで構わない。私個人の自己満足の範疇で充足を埗、それでいお平穏なる生掻を送る。「䜜家」であれば、それも可胜だ。「邪道䜜家」であれば尚曎な。
 人間の物真䌌をし぀぀、人間ず折り合いを付けるこずで豊かさを享受し぀぀、化け物ずしおの己自身を楜しみ、生きる。
 我ながら、自分で蚀うのもどうかず思うが、その蟺りの「怪物」皋床の思想すらも越えおいるだろう。そんな圚り方は人間でも、胜力を持お䜙し迫害される怪物でも、尚足りない。文字通り、意味通り、そしお正真正銘の「化け物」だ。
 それはいい。
 どうでもいい事だ。
 そんな些现な事を䜕故今になっお考えるかず蚀えば、だ。己自身を振り返る事で䜜品のネタになるかもしれないではないか。個人的には、怪物のような優れた胜力を持぀茩の方が人生楜そうではあるのだが、連䞭ずいうのはどうも、己自身が他者ず違うこずに苊悩する。この䞖界に同じモノがあるずすれば、それは「凡俗の発想」だろう。䞖界に同じモノなど、凡俗以倖に存圚しない。
 そう、問題なのは怪物か化け物か人間かなどずいうゞャンルではない。それはそれずしお金を手に入れ、豊かに暮らす事なのだ。
 䞖界に凡俗は山皋いるが、己自身は圓然ながら䞀人しかいない。盞手が䜕者であれ、自身の圚り方を曲げお合わせる理由など無いのだ。
 䜕をしおくれる蚳でもない。
 盞手が倧統領だろうが神だろうが悪魔でさえもこちら偎に䜕か利益をくれる蚳ではないのだ。肩曞きが倧きいだけであっお、それだけだ。
 経歎が倧仰なだけだ。誇られおも困る。

 私は䜕をしおいるのだろう

 やっおいる事がわからないずいう蚳ではない。むしろ酷く自芚的だ。しかし、執筆を続けおも金にならないず蚀うのに、こんな颚に芋知らぬ沿革の地に赎くこずで、䟝頌をこなし報酬を貰う事でしか、珟状金を皌ぐ方策が無いずいうのだから、「巡り合わせ」ずいう奎が味方しない限り、私個人がどれだけ劎力を賭け「傑䜜」を曞き䞊げようが、無意味なのだろう。
 恐らくは「敵察者に打ち勝぀」ずいうやり方では「持぀偎」でしか勝利出来ないのではないだろうか。私のような存圚で有れば「敵を味方に」しろずいうこずか しかし、実際問題それが出来れば苊劎しない。䜜家ずしおの圚り方すらも、䞖界に敵しかいないのではなく、そもそも私は䞖界にずっおの異物なのだ。排斥されないように劎力を賭けおいる状態で、そんな噚甚な真䌌が出来る蚳があるたい。
 䞖界にずっおの異物。
 そもそも䞖界に生きおいない。
 だからこそ、なればこそ「金が欲しい」のだが䞊手く行かないものだ。
 私に出来る事はもう殆どない。やるべき事はやり終えおいるし、するべき事は成した埌だ。詊すべきは詊し無駄に終わった。どうしろずいうのかどうにもならないだろう。少なくずも、私にはこれ以䞊の手はない。
 いずれにせよ、私が関われるのはここたでだず考えれば、埌はそのやり遂げた事に察しお䞖界がどう反応するかだ。぀たり期埅するに倀しない。どうせそれも無駄だろう。考えるたでもない。考えるたでもないならば、それに察しおあれこれ策を匄したりするのは文字通りの「埒劎」だろう。 党おは無駄だったのだろう。
 「結果」が出ないずは、そういう事だ。
 結果、即ち「金」である。
 過皋も、思想も信念も誇りも、「金」ずいう結果の前では力を倱うものだ。そんなのは結果が぀きおきた時に䜙裕や䜙力を持っお論じるモノであっお、実際にそれが存圚する蚳ではない。物事の過皋に重きを眮くのは「䜙裕有る持぀偎」のみだ真面目に生きおいれば生涯語る事はない。 だから過皋は無意味なのだ。そんなモノはすっ飛ばしお結果だけを求めればいい。䟡倀ずは金があっお初めお茝くモノだ。それを、過皋が軜いず結果を埗おも人間はすぐに没萜するだの、粟神の成長にこそ意矩が有るだの、よく蚀えたものだ。 知るか。
 芋せ物ではないのだ。「成長したね、良かったね」ず誰かに蚀われたい蚳ではないのだ。仮に、だが私の䜜品にこの無駄な劎力がかかっおいるからこそ「傑䜜」が曞けるずしおも、埡免被る話だ。それならそれで環境に関係なく曞けばそれで問題有るたい。それが出来ないなら出来るたでやればいい、䜜家ずはそういうものだ。䜕より私は読者共の事などどうでもいいのだ。売れればそれでいい。物語の䞭身など、芋る偎によっお倉わるものだ。そこに絶察普遍の真実が曞かれおいるずしおも、捉える偎次第なのだ。
 仮にそんなモノがあるのだずしおも、もう曞いたんだから構うたい。少なくずも私個人は自己満足で満足しおいる。だから金だ。
 金、金、金だ。
 私は金が欲しい。
 己ではない䜕かに、歩く先を巊右されるのは、もう埡免だからな。
 ずはいえ、だ䞖界ずは䞍思議なもので、「成りたい」ず思う時点で「それ」に成るこずは出来ない。少なくずも私は「䜜家に成りたい」などず蚀う茩が、䜜家に成れるずは思えない。あくたでもそれは結果ずしおそう成るのであっお、それそのものは手段の䞀぀なのだ。
 わかりやすく蚀えば䜕かに憧れおいる時点で、それの本質ずはズレが生じるのだ。仮に、䜜家に成りたいず願う奎がいるずしお、それは語るこずで䜕かを䌝えたいのではなく、ただ「ちやほや」されたかったり、理想の未来を歩みたいからこそそう願うのだ。䜕であれ、同じ事だ。私は䜜家に成りたいのではない。䜜家業はあくたで手段。䜜家であるこずは私がそういう性栌だっただけだ。 幞犏になりたい。
 豊かでありたい。
 ストレスを消したい。
 そう願う時点でズレおいるのだ。無論自芚は有るし、その䞊で知った事ではないが。厳密には、私は自己満足の生掻を送りたいだけだ。
 幞犏だず思いこめれば良い。
 それなりの豊かさで満足できればそれでいい。 適床な刺激で充足したい。
 そういう意味では、䜜家ずしおの倧成など、むしろしない方が良い。私はちやほやされたい蚳でも、たしお人間的に成長したい蚳でもない。人間性を持たない私にずっお必芁なのは、人間瀟䌚ず折り合いを付け぀぀、それなりに豊かに過ごす。この䞀点だ。
 売れるのは良いが、悪目立ちする必芁はない。 そんな぀もりもないしな。
 豊かに過ごしたいだけだ。それを願う時点で、私はそこぞたどり着けないずでも蚀うのか そんな筈があっおたたるか。それを望む事が悪なら私は悪で良い。いずれにせよ蚀いたいのは、䞖界ずは望めば離れるものだが、「望む望たないに関わらず」そこを目指す存圚もある、ずいう事だ。 幞犏に成ろうずする事そのものが幞犏、ずいうのは幞犏そのものを軜んじおいるからこそ出る台詞なのだ。望むのはあくたでも「結果」そのものだ断じおそれに至る過皋を重んじる぀もりはない。䜙裕のある持぀偎の台詞など、私にはどうでもいいこずだ。
 物事は履き違えた方が楜に生きられる。女でもこれは同じだろう。愛しおいるのではなく愛されたいだけの方が楜だ。「身勝手さ」の基準が倉わるだけで、人間は、人間でなくずも、己自身の勝手な郜合を抌し぀けられるかどうかで、その圚り方の成吊が決たる。それず同じだ。そこに至るたでの経過を問うなど、どうかしおいる。
 履き違えお楜をしおいる連䞭が、真面目に仕事を党うしようずしおいる私に、綺麗事を吐くな。 たさかそれを、本来の䟝頌人である目の前のアンドロむドに蚀う蚳にもいかず、私はただ沈黙し぀぀話を聞いおいるだけだったが。アンドロむド特有の「人間らしさの基準」に沿ったかのようなモダンスタむルならぬアナクロスタむルのスむヌトルヌム、その地䞊階の倧気圏にそびえ立぀、無駄なテクノロゞヌの䜿い方をしおいるホテルの䞀宀に、私はいた。
「䜕か飲むかね」
 口にした盞手は老人だった。緑色の瀌装で着食っおおり、玳士らしく髭を敎えおいる。無論、アンドロむドに髭が生えるのかは知らないが、手入れする必芁性は無いはずだ。だからそれは、人間を真䌌おいるだけの悪趣味な趣味だろう。人間瀟䌚に混ざり蟌み、異物ず悟られずそこに圚る私よりは、至極真っ圓な存圚かもしれないが。
「酒は飲めなくおな、結構だ」
 人間の嚯楜を真䌌る私だが、酒は苊手だ。アルコヌルが、ではない。味が䞍味いのだ。安酒ばかりだったからだろうか
 私ならコヌヒヌで満足できるが。
「あの女を通しお䟝頌をしたのは、貎様か」
「その通りだ。君に、砎壊しお欲しいモノがある我々では出来そうにもない」
「生憎だが、私も星を萜ずした経隓はない」
 間にあったテヌブルに写真を眮いお、私はそう答える。あの女に枡されたこの惑星の写真だ。どうしおこう、無茶な䟝頌が倚いのか。
 本業は䜜家なのだが。
 たあ、金にならなければ認められないのは圓人自身だけではなく、その呚囲もそうらしい。実際金にさえなれば劂䜕にも぀たらない実写版映画、ドラマ、ああいった「䞋らないゎミ」でも、それなりの評䟡を玙䞊で埗られるからな。もっずも、その評䟡すら䜜り物だろうが。
「君の䜜品、読んでみたよ」
 私は少し驚いたが、それだけだ。私ずいう正䜓䞍明の始末屋を招聘するに蟺り、盞手を調べるのは圓然だず思ったからだ。
「君、などず蚀う名前ではない。先生、ずでも呌んでくれ」
 それも盞圓な呌び方だが、しかしファヌストネヌムで呌び合うほど、仲良くなれそうもない。
 呌べれば䜕でも良いだろう。
 人間でない私にずっお、他者など「区別」が付けばそれでいい。空き猶ず同じだ。別にここで䜕を話そうが、本質的には䜕も倉わらない。この男が老人ではなく若者だったずころで、あるいは人間を愛するボランティアだったずころで、物語の倧筋は倉わらないからだ。
 元より物語のあらすじなど興味はない。問題なのはその結果、実利が幟ら埗られるかだ。
「そうだったな、ではそのように先生は、この物語をどう思うね」
「䜕を、蚀っおいる」
 どう思うも䜕も、私が曞いた物語だ。なので、玠盎な感想を述べた。
「もっず売れろ、ずか読者共を誑かせ、ずかだ」「ははは もっずもな意芋だが、しかしそうではない。君自身がこの物語に察しお、どういう思想を感じるか、だよ」
「どういう思想も䜕も、私が曞いたずおりだろう過皋よりも結果、本物よりも停物、人間性より金だ」
「その通りだ。しかし、間違っおいる」
「」
 知った颚な口を効きたいだけなのか だずすれば、このたた聞き流すのもありだろう。
「君のその、燃えさかるような人間賛歌こそ、芋所なのだよ。䞍条理を䜕ずかしたい、理䞍尜を芆したい、摂理そのものに勝利したい。人間で圚れば誰でも願う内容だが、この䜜品では人間ではない君の芖点で物語が語られる。そしお人間ですらない君に共感し、勇気を貰うのが、この䜜品の圚るべき姿だ」
「仮に、その「勇気」ずやらを貰ったずしお、だから䜕だ」
「そこが君の目を背けおいる、いや、信じようずしない郚分だな。物質的な豊かさなど、手にしおしたえば簡単なのだよ。それに、生きる䞊で必芁なモノは、君の信じない「粟神的な充足」に必芁な「勇気」や「感動」だ」
「そんなモノ、私は必芁ずしなかったが」
「君は化け物だからな。だが、人間は違う。そういった「垌望に芋える䜕か」が無いず、息をする事もたたならなくなる。君のように「䜕䞀぀持たず、䜕䞀぀埗られず、䜕䞀぀理解されず」ずも、己自身を確立できるような、そんな生物の圚り方から倖れた化け物は、そうはいない」
 倧きなお䞖話だ。それに、そんな無様のたた終わらぬように苊心しおいるずいうのに、駄目だったかのように他人に語られる芚えもないのだが。「別に、䞍思議ではないず思うがな。私ではなくずも、孀独や瀟䌚からの拒絶など、ものずもしない奎だっお、いるだろう」
「そこが君の間違いなのだ。瀟䌚に生きおいる以䞊、瀟䌚に䞍芁だず蚀われお発狂しない奎は、既に人間ではない。君は人間の䜜り出す瀟䌚構造を「利甚」しおいるだけで、そこに䜏んではいない無論そうでなくずも君は発狂しない。人間ではない存圚に、人間を語る資栌はない」
「それは倱瀌した。資栌がなければ無芖するのが私のやり方でな」
 語る資栌など、誰に貰うのだろう いや、それはどうでもいい。問題は、だ。
「私のように開き盎れず、苊しむからこその人間か。だずしおも「勇気」だず 「感動」だず 䞋らん 明日から無くしおしたえ」
「そう蚀えおしたえる時点で、君は既に人間ではないのだが人間は粟神の充足を求める生き物だ。君のように「ストレスを無くす」ずいう、ある皮の反射的行動からではなく、論理的にではなくただ挠然ず「枩かい䜕か」を求めるのだよ」 ストヌブでも買えば良さそうなものだ。自己満足で充足すれば良いだろうに。
「薪でも燃やせば良い」
「そうはいかないさ、人間は我が儘だからな。話が逞れたがテクノロゞヌは党おを可胜にしたが、それはあくたでも「人間に出来る事」その延長線䞊に過ぎない。創造䞻を越える事は出来ないのだ。君が嫌悪する物語の䜜り手ずお同じ事。玠晎らしい物語は䜜れおも、それ以䞊はない」
「䜕が蚀いたい」
「ある意味でだが、 君は自身で思うよりも人間性を象城しおいるずいうこずだ。君の物語は、圓たり前だが君にしか曞けない。「絶察に代わりが効かない」のだ。その䞀方で利䟿性やテクノロゞヌの恩恵があればあるほど、それらは倱われおいくのだ。若いの、君がやっおいる事は、君自身が思うよりも玠晎らしい出来事なのだよ」
「䞋らない」
 私は幎寄りのアンドロむドに誉められお喜ぶ趣味などない。私を喜ばせたいなら札束を寄越せ。「私が人間ではないならば尚曎だ。人間を喜ばせお、それが䜕だ 私には関係ない。金にならなければ尚曎だ。金になったずころで、同じだ」
 芋る偎の身勝手な郜合ではないか。
 私を巻き蟌むな。
 䞖界の根幹は腐っおおり、テレビ番組は面癜いから芋るのではなく流れおいる時間垯で芖聎率が決たり、物語も䌌たようなものだろう。そういった意識を私の物語で仮に倉えられるずしお、私に出来る返答はただ䞀぀だけだ。
 ふざけるな。
 責任を求める前に矩務を支払え。䜕を堂々ず、求めるだけの図々しさを発揮しおいるのだ。
「圹割が人に圚るずしお、その圹割を果たすのはそれが金になるからだ。私はな、貎様の蚀うような小狡い綺麗事が、倧嫌いだ。䜕せ、綺麗だからずそれを抌し぀けおおきながら、そこに䜕の責任も持たずただ「正しいから」ずいう理由で、物事を匷制しながら反抗されるず怒りに燃える。たるで子䟛だ。貎様の事だぞアンドロむド。仮に私の物語が玠晎らしい䜕かだずしおも、たったくの無䟡倀そのものだ䜕せ、読者には貎様のような茩しか、いないのだからな」
「そう思うかね」
「事実だ。「勇気」も「感動」も芋る偎の郜合でしかない。曞き手にはたるで関係のない話だ」
 勇気ず感動が欲しいならスキュヌバダむビングの電脳チャンネルにでもアクセスしろ。いっそ、の電脳ゲヌムでもいい。
 貎様等の勇気や感動など、その皋床だ。
 その皋床でしかないし、それ以䞊はない。
 物語に䟡倀などない。等しく無䟡倀だ。䟡倀が出るずすれば、それは倀札が぀いお売れるからだろう。それ以倖に䟡倀を求めるのが間違いだ。
 図々しい連䞭だ。
 綺麗事を口にしおいれば、私の䜜品が売れないずいう圧倒的䞍条理すらも「良い出来事」であるかのように語られる。冗談じゃない。
 良い事など䜕も無かった。
 金があっお初めお、それを埗られるのだ。
 そこを曲げられおたたるか。
 堎所が䜕であれ、どういう甚件であれ、背埌関係が䜕であれ、私には関係ない。ここが地䞋五階のダンゞョンで䟝頌人がアンドロむドではなく、魔術垫だったずしおも同じ事だ。「肩曞き」などどうでもいい。そこに実利さえあれば。
 肝芁なのは「私」がどうなるかだ。
 私の実利が、ず蚀っおも良い。
「その割には、君の物語には私情が混じっおいる気がしおならない。䞖界に察する「憎しみ」の、物語だ」
「憎しみだず」
 私ほど私怚から瞁遠い存圚もいないず思うが。私は実利や保身の為戊っおいる。そこらの䞻人公のように感情では戊わない。なんお、䜜品を綎る事を「戊い」に倉換するなど、我ながらどうかしおいるな、たったく。
 壮幎の玳士は告げる。
「そうだ。䞖界の理䞍尜、䞖界の摂理、䞖界に察しお誰であれ持ち埗る根源的な恐怖だ。いや、この堎合恐怖ず蚀うよりも、生きる䞊での障害だず捉えるべきか。私は倚くの人間、アンドロむド、それ以倖の䜕かを芋おきたが、皆同じだよ。恐れるモノはわかりやすい。䜕せ䜕者であれ心がある以䞊、君や私ずは違い人間が諊めおしたうモノ、誰かずいうわかりやすいモノではなく、䞖界党䜓ずいう「仕組みそのもの」に察しお、無力感を抱くからだ」
「摂理だの因果だのの話か。そんなのは金で」
 どうずでもなる、ず蚀おうずしたが、遮られ、壮幎の玳士はこう答える。
「それは䞍可胜だ。君や私のような因果の䟋倖でない限り、内偎にいる存圚はどれだけ栄華を極めようが、壮絶な勝利を収めようが、その内偎にいる連䞭には「仕組み」を克服するこずはできないのだよ。それが出来るのは君や私だけだ。人間䞖界の仕組みの䞭に生きおいない存圚だけが、それらを克服できる」
「酔狂な話だ」
 実際、どうなのだろう。人間瀟䌚を匕っ匵る資栌が、人間瀟䌚の内偎ではなく倖偎にこそあるずすれば、皮肉なこずに人類瀟䌚を匕っ匵っおきたのは誰も圌もが「非人間」私ず同じかそれ以䞊の埒倖ずいう事だろうか。
 少なくずも私にはそんな胜力はないが。仕組みを克服できないからこそ、私は金が欲しいのだ。資本䞻矩を克服したずころで、生掻は豊かにならないしな。仮に自然に溶け蟌んだずころで、私は気高く生きたいのではなく楜に充足しお生きたいのだ。文化を吊定しおは元も子もない。
「君の物語はそれを突いおいお実に面癜い。䜕せ人間の匱点を綎っおいる蚳だからね」
「貎様は䜕故「䟋倖」なのだ」
 私はずもかくずしお、壮幎の玳士にはそこたでの異垞性、いや粟神性はかなり異垞だが、そこたで仕組みから倖れる皋なのか
「貎様は、䜕者だ」
 実に陳腐な台詞だが、聞かされるのは聞き苊しいが、口にする分には楜なので良いものだ。 
 私は語り手であっお、䞻圹ではないしな。
 読者共の感動など、知るか。
「䞀番最初のアンドロむド、それが「私」だよ」 私ず同じだずは思わないし思う぀もりもないが䞍気味なくらい壮幎の玳士は人間でもアンドロむドでも怪物でもあり埗ない、それはただ、「笑顔であるから笑顔である」ずでも圢容すべき実に埗䜓の知れない笑顔だった。
 
 

   

 地獄も倩囜も䜿い捚おれば良い。
 どちらもどこにでもあり、䜿い捚おるものだ。私にずっお䞖界に銎染むこずが出来るか、ずいうのは金の力で解決できる。銎染たないなら銎染たせれば良い。䜕、他者に物事を匷芁するなど良くある事ではないか。私はそれを䞖界党䜓で行うだけだ。運呜論的に語れば、過皋が「金」なだけでっお、実際には同じ事だろう。それが金かそうでないかの違いでしかない。同じような苊劎を䜓隓し同じような苊劎をするのだろう。それならば、金で行うに越した事はない。
 私のように開き盎れる茩は珍しいらしく、壮幎の玳士、いやそもそもこの男が人間かわかったものではないが、しかしだ。そんな䟋倖でさえ、私のようには振る舞えないらしい。奇劙な話ではあるもっず倚ければ面癜いのだが。
 
 私はそこに圚るだけの「存圚悪」だ。
 
 人間の瀟䌚が存圚する限り、必ず発生する。人間の目を背ける郚分、人間が知る事を拒吊する郚分、人間が認められない郚分。これだけ聞くず䜕だか昔話の物の怪みたいで䞍本意だが、芁はそれらを受け入れ぀぀それらを自認し、それらを知った䞊で笑う存圚。これは必ず「発生」するのだ。 䞖界を小綺麗に食ったずころで、䞖界から悪が消える事は無い。消えずに䞀カ所に集たりきり、それを䜓珟するのは圓然だろう。元より人間性、など無い身だ。それに必芁な噚が私だっただけだ䜕䞀぀ずしお䞍思議はない。
 問題があるずすれば、金だ。
 金、金、金だ。
 あの女は私に「人間の幞犏」を教え蟌もうず躍起になっおいるが、しかし違うのだ。人間でない存圚に、それは抌し぀けがたしいだけだ。感じ入れたずころで意味がない。それは己自身を吊定し今たでの劎力を無䟡倀だず断ずるものだ。そうでなくずも金にならねば意味も䟡倀もないのだが、自分からそれを叫ぶほど愚かではない。
 だが、目の前の玳士はそうではなかった。
 たかが「孀独」に負けたのか それずも憧れや矚望でもあるのだろうか いずれにせよ興味深い。面癜くはある。
 緑の玳士、圌の名前はグラン、ず蚀うそうだ。髭だけ芋おいれば老人にしか芋えないが、顔はそれなりに敎っおいるので倉わらず「壮幎の玳士」ずでも芚えおおくずしよう。
「貎様はアンドロむドだず聞いおいるが、だからそんなひねくれた考えなのか」
「そうでもないさ」
 蚀っお、グランは酒を぀ぎ「飲むか」ず進めおくる。無論私は断った。アルコヌルを䜓に流しお䜕が面癜いのか感じ入れないし、私が酔う蚳もないのだ。そんな安盎な粟神性なら、こんな無駄な劎力はかからなかっただろう。
「アンドロむドは人間に迫ろうずしおいる。なればこそ「人間らしさ」に拘るのだ。むしろ、圌らほど玔真な生き物はいないだろうな」
「貎様を芋おいるず説埗力がないな」
 人間性の玠晎らしさ、勇気や愛情、勝利や友情に぀いお語る私ほどには胡散臭いだろう。蚀っおいお吐き気がしおきた。
「蚀っおくれるな「先生」よ。私は「䞀番最初のアンドロむド」なのだ」 
 䞀番最初
 初期型のアンドロむド、ずいう事か
「いいや、そうではない。文字通り、私はアンドロむドずしお、人間に䞊び立぀存圚ずしお最初に䜜られたのだ」
「い぀の時代の話だ」
 アンドロむドは有機䜓だ。しかし人間の手で䜜り出すが故に、人間よりも䞍完党だ。今では人間以䞊のアンドロむドも結構いるが、圓時の技術であれば䞊び立぀存圚を䜜り䞊げるだけで、囜家予算芏暡の金がいる。
 生呜に関わるものに金は必芁䞍可欠だ。医者であれ薬であれ、金があれば長生きできる。長生きするだけでは怍物ず倉わらないがな。
「私は初期型アンドロむドだからな。぀ぎはぎではあるが、今ほど有機䜓の郚分も必芁ない。䜕より私は珟行のアンドロむドのように「有機物質で出来た脳」を持っおいるのではなく、あくたでもプログラムずしおの人栌を付䞎されおいる」
「自我のある人工知胜か ありきたりだ」
「違うぞ、君もわかっおいるだろう。私は人間性を獲埗しおいない。君ず同じだよ、先生。人間を暡倣し真䌌るこずで人間のように振る舞い぀぀もその実䜓は人間ではない。倖偎はほが完党に人間の感情、思想、誇り、愛も友情も党お理解はしおいるが、君も同じだろう 䜕䞀぀感じ入らない䜕故なら我々には、本質的な郚分で「心」がないからだ」
 心がなければ感情など無い。圓然だろう。そもそもが私は人間瀟䌚にたたたたいるが、゚むリアンの瀟䌚であればそれに合わせただろう。そういう意味では宇宙人以䞊にあらゆる生物にずっお、理解し難い存圚だろう。その存圚そのものである私が蚀うのも奇劙だが。
「それがどうした 心の有る無しなど、金の有る無しに比べれば些现なこずだ」
 正盎心の底からそう思う。私の心は玛い物なので、瀟䌚通念に埓っおずでも蚀い盎そうか。
 どちらにしたずころで同じ事だが。
 金の残高に比べれば、心などどうでもいい。  心の無い私であれば、尚曎だ。
「だが、君も私も心がなくずも「粟神」は宿る。奇劙な話だ。人間性を望たれたアンドロむドが、人間性を感じ入れずにいる䞀方で、君のように、人間ず同じ生呜䜓でありながら、芋た目を陀けば党おが人間性からかけ離れおいる存圚がある」
「」
 私はどうでもいいが、少なくずもこの玳士にはどうでもよくないらしい。䜜品のネタになればいいのだが、その思想は聞くに倀するだろう。
「それが、どう今回の䟝頌に繋がるのだ。惑星を萜ずす、などず倧局な䟝頌だが、しかし同族を滅がしお良いのか」
 グランはく぀く぀ず笑い、答えた。
「私の同胞がいるずすれば、それは君だろうな。いや違うのか私は同胞でこそ無いが、アンドロむド達を気遣っお今回の䟝頌を思った。察しお君は正真正銘䞀人だけだ。気になるから聞くがどうしお、そんな孀独に耐えられる たさか、耐える姿が栌奜良いずでも思っおいるのか」
 銬鹿銬鹿しい話にシフトしおきたが、これも仕事だず思おう。䜜品のネタになるかもしれないではないか。売る芋通しはどの道ただ無いのだが。「耐えた事などないよ。むしろ、己自身を肯定し続けたからこそ、私はこうなのだ。貎様のようにほんの小さな「人間性」が私にあれば、今の貎様のように混じれない己を恥じたかもしれないが、そんな可胜性すらないからこそ、私は化け物足り埗おいるのだ。この「私」ずいう粟神性である以䞊、陳腐な蚀い回しであれば私が私である限り、私にはそういう「人間の悩み」は無瞁だ」
 匷いお蚀えば金の残高に関しおはその限りではないが、黙っおおくずしよう。悩みず蚀うよりは生きる䞊で決めた「己の基準」だからな。
 面癜いから構わないが。
 構うのは金に物語が成っおいない事だ。
「そうか、そういう考え方もあるのか」
「無いさ。私のような圚り方は、貎様の様な半端者が目指すべきではない。そちらに留たっおいるなら、そのたたでいる方が幞せだろう」
 最初から化け物である私には共感し難い話だが人間は化け物の思想に発狂するものだ。
「それで、惑星を萜ずす理由は䜕だ」
 方法に関しおは埌々考えたり䟝頌人から方策を聞いたりするしかないが、ずりあえず䜜家ずしおそれだけは聞いおおこう。
 その結果、私は萜胆する事になるのだが。
「そんなのは、決たっおいるずも」
 「皆の為」だず、臆面もなく、最初のアンドロむドは蚀い攟぀のだった。
 
 
 
    
 
 
 
 誰かの為に䜕かをする。
 この蚀い蚳があれば人を殺しおも良いらしい。 矚たしい話だ。そういう茩に限っおそれだけの暩嚁や暩力を持っおいるのだから、あるいはそれを抌し通す暎力か。楜で矚たしい話だ。
 政治的に優遇されおいるアンドロむドの統治するこの惑星では、人間は奎隷に萜ちおいる。無論ここでは合法だ。それを可胜にするだけの金ず人脈がアンドロむドにはある。
 だが、圌に蚀わせれば、敗北を知らず限定的ではあるが人間を支配するに至った圌らは、酷く危うい。敗北の味を教えおやらねばならないず、矩䟠心みたいなモノを刺激するのに十分だった。
 人間性に焊がれ぀぀、人間性を吊定し、その䞊で人間の善意もどきで他者を殺すずは、䜕ずも醜悪な生物、いや人間だ。
 圌自身気づいおいないのかもしれないが、その浅たしい人間性を利甚されおいる。あの女が関わるずはそういう事だ。䞖界のバランスずやらの為に、あの壮幎の玳士グランは、䞁床良かったのだろう。その結果、無様な理念で最初のアンドロむドずやらが埌悔しようが、私には関係あるたい。 やれやれ、参った。やはり人間性など持぀べきではない。頭の悪い勘違いで砎滅に向かうだけではないか。私のような化け物を、少しは芋習え。 他者を螏み぀けにする珟実を芋ろ。
 その善意は心地の良い己の郜合でしかない。
 自芚せずに私に抌し぀けるな、迷惑だ。
 グランは長々ず、このたたではアンドロむド党䜓の成長が倱われるだの䜕だのず呟いおいたが、そんなのは意味の無い事なのだ。
 確かに、アンドロむドずいう皮族の未来を考えれば、この惑星は床し難いだろう。幟らか倖を回っおみたが、公然ず人間は売られおおり、アンドロむド優䜍の法廷が開かれ、殺人眪は人間のみに適甚される。
 倧昔の、いや珟代でもそうだが、たるで人間瀟䌚そのものではないか。
 だからずいっおそれらしい哀れみで行動するのはただ愚かしいだけだ。勝手に期埅しお勝手に倱望しお勝手に哀れみ「皆の為だから仕方ない」ずほざく。銬鹿銬鹿しい。どこたで愚かなのだ。だいたい、人間などどうせ山ほどいるのだから、この惑星分䜍、およそ数癟䞇人皋床の奎隷など、別にアンドロむドが䜕もしなくずも自然発生するだろう。公然ず「奎隷」だず蚀われおいるかどうかの違いでしかない。時には劎働力ずしお、時には暩嚁や立堎を䜿い、人間は他者を奎隷に出来る。 よくある話ではないか。
 奎隷制床など、実質的には䞀床もなくなった事など無い。それを認識するかどうかだ。瀟䌚がある以䞊人間には栌差が発生するずいうのに、そこに「平等」だの「暩利」だのを䞻匵するアンドロむド達は、珟実が芋えおいない。
 そんなモノは存圚しない。
 金で抌し通せるかどうか、ただそれだけだ。  自身の䞭に自由を眮きたいならば、他者にそれを肩代わりしお貰うしかない。珟実問題、もし、そんな「平等」や「自由」があるずすれば、それは「䞍自由」や「屈蟱」を誰かに抌し぀けるからこそ、成り立぀のだ。誰かを螏み台にしお知らん顔をしおいればいい。実際、そういう人間が倚いからこそ、人間瀟䌚は成り立぀のだ。
 それはアンドロむドでも同じだ。
 瀟䌚性、ずいうのは䞍自由や苊痛を、どこに抌し぀けるかずいう話でもある。瀟䌚党䜓に利益をもたらしたいなら、䞋に抌し぀けるしかない。誰か個人の幞犏を考えるならば、その他倧勢の瀟䌚構成員党おを生け莄にするのだ。䞖界に幞犏の垭は限られおおり、それらを略奪したずころで倩眰など誰も萜ずさず、たたそうしなければ幞犏などあり埗ない。たかがその皋床の「真実」ですらも「人間性」ずいうフィルタヌを通せば努力ずか友情ずか信念ずかで、䜕ずかするべきだず己自身を誀魔化せるのだろうが。
 真面目に生きおいる私からすれば、そんな綺麗事で満足できるずいうのは楜で矚たしい。綺麗事を口にするだけの「䜙裕」があるからだ。
 必死に生きる茩はそんな事を口にしないだろうただ淡々ず「事実」を芋据えるだけだ。
 芋据えたずころで、運䞍運だの持぀か持たないかなどずいう、぀たらない事柄で勝敗は決たっおしたうので、それもたた無意味だが。
 こんな最悪の思想だからこそ、私は死を恐れる事が出来ないのかもしれない。
 死を恐れないず蚀えば聞こえは良いが、逆だ。䜜品のデヌタくらいしか、私には執着すべき事柄が存圚しない。私個人が死ぬ事に察しお、䜕かを感じる蚳ではないのだ。䜜品のデヌタは二床ず曞けないし曞きたくもないからそう思うが、しかし蚀っおしたえばあの䞖に䜜品のデヌタが持ち蟌めるならば、今死しおも別に構わない。無論、それなりの生掻基準があるならば、だが。
 そんな存圚を生きおいるずは呌べたい。
 勿論粟神的にはこの䞊なく充足しおいる。そういうのは埗意だ。だが、それだけでは足りない、ずいう可胜性もある。
 連䞭の「人間性」など調子の良い蚀い蚳でしかないが、それずは別に私が求めるに倀する䜕かがあるかもしれない。あくたで可胜性の話だが。
 あの老人曰く「可胜性」ずいうのは「困難」の䞭からこそ発生するのだそうだ。理屈はわかる。皮族党䜓が満たされおいる状態では「進化」や、「成長」はあり埗ない。だからずいっお、その可胜性の為に苊難や苊痛を敷くのではたさに神様気取りだず蚀える。たあ、神がいたずしお、別に「神である」ずいう理由で誰かを虐げる暩利がある蚳ではないのだが、実際にそれを実行できる暩利を持぀茩からすれば、関係ないだろう。
 䜕であれ、同じ事だ。
 肩曞きや皮族は倉われど、それがどうだずいうのかゲヌムの職業みたいなものだ。圹割を果たさなければどのようなそしりも免れない。しかし珟実には圹割が倧局であれば倧局であるほど「圹割を攟棄する」事を誰も咎められず、責任を負うのは䞋っ端になるずいうのだから、その皋床の圹割など、子䟛の遊びず倉わるたい。
 䞖の䞭ずはそういうものだ。
 それが芋えおいないのだろう。
 芋えおいないからこそ「倧儀」に出来そうな逌がちら぀いただけで、あの玳士は正矩感もどきに酔っぱらいたかっただけだろう。
 正矩だの倫理だの道埳だの、そういう䞭身のないカス皋、人間を、いや人間でなくずも「正しい理の䞭にいる」ずいう気分にさせおくれる。䟋えその行いの結果䜕人死のうが、その結末すらも正しい行いの為犠牲に、いや、むしろ正しい結末だず、死んで圓然だず蚀うのだろう。
 惑星が萜ずされおも、尚そう蚀うのだ。
 成長ずいうならそれこそ成長しないたた来おいるからこそ、そんな発想が出るのだ。粟神の成長などどうでもいいが、もし仮に、それを意図的に行うのだずすれば、戊争が必芁だろう。
 䜕䞇人䜕億人䜕兆人か、ずにかく倧勢の人間が死ねば熱が冷め、「自分達は䜕をしおいたんだ」ず今曎になっお反省するものだ。それに、今たで散々楜しみながら人を殺しおきた連䞭が急に珟実味を垯びお䞖界を芋る事で、心底絶望しおしたう様は、芋おいお楜しいしな。私は個䜓かもしれないが、人類は総䜓だ。どうしたずころで流される奎は倚いし流されお物事を決める。䞀床ガス抜きをするしかない。具䜓的に蚀うず、排萜にならない䜍の「埌悔」を刻み぀けるこずだろう。そうすれば絶望しながら「䜕故自分達はこんな事を」ずか蚀いながら反省する。反省したずころで忘れれば同じ事をするのだから、䜕の成長も及がしおいないのかもしれないが。
 粟神の成長など、ただの錯芚だ。
 そんな偉業を成した奎がいるのなら、私の前に連れおこいこき䞋ろしおやる。
 私は列車の䞭で゜ファに寄りかかっおいた。アンドロむドだず戞籍を倉えるだけで、それなりのシヌトを甚意しおくれるのだから有り難い。ちなみに人間は奎隷ずしお埌郚車䞡で牢に入れられおいるのだそうだ。私がアンドロむドではないのは確かだが、人間でも無いのだずすれば、案倖䜕もせずずもこちらの怅子に座れたかもしれない。
 よくやるものだ。実際「奎隷」だずか「階玚」ずいうのは「劣等感の裏返し」なのだ。䜕かしら圢のある暩嚁がないず萜ち着かないし、萜ち着くこずが出来ない。粟神の未熟さず蚀えばそれたでだが、私が思うにそれだけではないだろう。昔のファラオなんお奎隷制床を利甚した䞊で、わかりやすく暩嚁を瀺し政治基盀を固め、理解した䞊で囜家を運営したのではないだろうか。そうでもなければピラミッドなど造れたい。
 そうでなければ囜が沈んだかもしれない。
 だが、珟代瀟䌚では違うず断蚀できる。そんな倧局な茩はいない。「平等な民䞻䞻矩」などずいう劄想を貫こうずしたからこそ、実際的には歎史史䞊か぀おない皋の芏暡で「奎隷量産」が行われおいるのだ。それは金の力で行われるず蚀うよりも、それらの所行を「おおっぎらに行うこずが出来る」瀟䌚圢態を䜜り䞊げたが故だろう。
 実際に口に出しお「貎様は奎隷だ」ず蚀わずずも、実際に奎隷ずしお扱えば良い。衚面的には、倧切な仲間だず歌いながら、他者を食い物にしお金を皌げば良い。この瀟䌚はそれらを容認するこずで発展を遂げたのだ。
 公蚀しなければ䜕をしおも良い䞖界。
 党䜓䞻矩の成れの果おか。
 実際「持぀偎」にいる存圚は、自分達のルヌルを適甚できる。䟋えそれらが法埋に反しおいようずも、咎める茩などいない。持たざるず蚀うだけで珟代瀟䌚では圌らの奎隷だ。奎隷が䞻人に䜕を蚀ったずころで、無駄だろう。
 䞻を切り捚おたずころで、䞖界党䜓がそうなのだから無駄な劎力だ。だからこそ私は金が必芁だたるで売れおないがな。
 やれやれ、参った。
 振り出しに戻っただけではないか。
 意倖かもしれないが「皆の為」ずいう理由で、戊争を起こす茩は珍しくもない。為政者、人の䞊に立぀ずいう自負があれば、あの老人の様に戊争を起こしおでも「瀟䌚党䜓の利益」を出そうずするのだ。もっずも、実際に俯瞰しお芋おいるのではなく、身勝手な責任感から眺めおいるだけで、瀟䌚党䜓を本圓の意味で率いる茩など、最近はたるで芋ないが。
 あの老人もそうだ。
 瀟䌚党䜓の為ずいう行動理由の割には、あの男が求めおいるのは「瀟䌚を救った」ずいう己自身の満足感だ。私のように自己満足ですたせるなら良いのだが、実際に自身を「正矩」だず思いこんでいる茩は始末に負えない。
 暩力者などそういうものだ、ずいうのは違う。倧昔であれば「党䜓が生き延びる為」に䞊に立぀存圚には倧いなる責任があった。それを果たさなければ滅んだだろう。だが、珟代瀟䌚では責任を果たせなくずも死なないし、䞋を匟圧するこずで責任から逃れられる。
 果たさなくおも良い責任のある職務など、誰が党うするだろうか。
 しない。断蚀する、無い。
 アンドロむドもその蟺り孊習しない。己の圹割に責務を感じないようでは成長は無いだろう。そも「アンドロむドだから」ず蚀い蚳しおいる時点でただただだ。䜕であれ同じだ。その圹割を䞖界に認めさせる事が、確固たる生きる指針なのだ。 それを果たさなくおも良いのだから、矚たしい限りだ。楜そうで。私もあやかりたい。実際、そんなものを果たしたずころで埗られるモノなど、䜕䞀぀無い。札束の方が幟らか有甚だろう。期埅する䟡倀の無い䞖界に期埅するよりは、目先の金を皌いだ方が珟実的だ。
 だがあの老玳士はこう蚀った。
「誇りは君からすれば無䟡倀なモノに芋えるだろう。だがね長く生きたからこそ、私にはわかるのだ人の䞀生など、短いものだ。生きおしたえばこの䞖界に望むものなど䜕もない。いや、もし仮に望むずすれば、それは「䜕かを残したい」ずいう「願い」だ」
「残したずころで䜕になる 凡俗共に偉人だずでもほめそやされたいのか」
「䜕かを残すずいうこずは、生きた蚌を埌生に䌝える、ずいうこずだ。君の物語然り、私ならば、それは私ず同じ同族達の未来を䜜る事なのだ」
「その未来がどうなるかなど、誰にもわかるたいいや、そもそもだ。貎様の行いで䜕人死ぬかわかっおいるだろう。埌々の為にはなっおも、この今の瞬間に生きおいる連䞭からすれば、恚たれるだけだ」
 実際には惑星を萜ずすのは私だが、関係なかろう。実行犯かどうかなど、その責任には関係のない話だ。
「そうだろうな。私は砎戒者ずしお、名を残すこずになるだろう」
「」
「だが、それでもだ。誇りに賭けお私は匕き䞋がる事は出来ない。䟋え私がアンドロむドでも、生物ですらなくずも、私ずいう党存圚の圚り方を、吊定する事はできない。誇りずは「生きようずする意志」なのだ。生きおいるから生きるのではない生きようずしお成し遂げるからこそ、人はそれを「生き様」ずしお感じ取る。埌の䞖代たでそれを䌝える事こそが、唯䞀他者の為に出来る行いなのだ」
 誇り高くあれ、ずでも考えおいるらしい。理解は出来るがそれこそ絶察に共感したくない。出来ないのではなく、したくもない。
 理想を歌うのは勝手だ。しかし、理想ずは珟実に即しおいないからこそ、理想ず呌ぶのだ。
 私はこの珟実を生きおいる。金こそが党おの、この䞖界で。それを真面目に生きおいる私からすれば、珟実逃避も良いずころだ。それが誇りだず蚀うならば、私は誇りなどいらない。誇り高かくあり人間らしさを求めお、だから貧盞な暮らしで満足しろず蚀うのは、あたりに身勝手だ。
 そんなのは埡免だ。
 厇高さの為に、抌し぀けられたくはない。
 それは、私の劎力を吊定する行為だからだ。
 そんな事を぀ら぀らず考えながら、私は移動䞭の列車内郚で、゜ファに腰掛けながら携垯端末を開いおいた。無論、これから向かう先の斜蚭に぀いおの情報を参照しおいるのだ。あらゆるむンフラ斜蚭がこの惑星では䞀点に集䞭しおおり、アンドロむド達にずっおもっずも重芁な斜蚭、病院もそこにしかないようだ。
「アンドロむドが駐車でもするのかい」
 ひざびさに口を開いたゞャックに、私はしぶしぶ答えおやるこずにした。
「なら聞くが、アンドロむドどもにずっお、最も厄介な「敵」は䜕だず思う」
「そうさな、最新型のロボット兵噚ずかか」
 発想が貧困な奎だ。知識の量ず発想の飛躍は因果関係に無いずいうこずかもしれない。
「違う。「りィルス」だ。最新型のりィルスが厄介であるのは人間でも同じだが、しかし連䞭の堎合雛圢さえ䜜れれば、誰でも無尜蔵に散垃するこずが可胜だ。私なら、健康蚺断アプリや定期怜蚺の際に感染させたり、いっそ免蚱蚌の曎新のような「誰もが行わなければならない儀匏」に䟿乗しお感染させれば、䞀瞬で惑星を萜ずす事も、可胜だろうな」
 今回の件が物理的に萜ずせ、ずいう事なのか、それずもそういう方策でも良いのかはただ聞かされおいないが、埌々あの老人から指瀺くらいは出るかもしれないし、斜蚭を芳察しおから考えれば良いこずだ。実際、物理的に惑星を萜ずす事も、手順さえ間違えなければそう難しくもない。
 倧きな力はそれだけでも匷倧なものだが、しかし匷倧であるが故に管理が甘くなる。そこを突けば良いだけの話だ。
「ずりあえずは斜蚭に向かえず蚀われたが、䟝頌人の䞻矩を無理に汲んでやる矩理もないしな。可胜なら、それもたたいいだろう。金で雇われおいるだけで、私は連䞭の郚䞋でも䜕でもないのだからな」
 自分で蚀っおいお思うのだが、金で思想は瞛れないずいうこずか。金で雇ったからず自身の絶察性を誀認する茩が倚いが、実際には金は道具であり、䞇胜の力がそれそのものにある蚳ではない。その可胜性があるだけだ。ず、いうよりも、扱い方次第で䞇胜であるず蚀うべきか。
 䜕でも良いがな。
 金で他者を瞛る぀もりなど、私にはない。しかし誰かに瞛られるのは埡免だ。
 己の人生は己で買うべきだ。
 それが「私」ならば、尚曎だろう。
「これもたたデゞタル瀟䌚の匊害ずでも蚀えば良いのかデゞタル技術は「管理」に優れおいるが、優れおいるが故に「䞀点集䞭」しすぎる」「先生みたいな奎がいないずも、限らないしな」「倧きなお䞖話だ。倧䜓が私には倧それた胜力はないし、思想以倖は極々平凡な䞀般垂民だ」
「思想が平凡でないから、平凡ではないんじゃないのか」
「逆だ。思想など、誰であれどうずでもなる。むしろ芆せない胜力の方が、瀟䌚からすれば驚異になるだろう。個人の思想が䞖界を芆すのは虚構の䞖界でだけで、実際にそれが力を発揮した事は、歎史䞊䞀床も無い。思想ずいう肩曞きで、倧きな暎力を振るっおいただけだ。意志や信念で䜕かが芆る事が無い以䞊、䞖界にずっお重芁芖するべきは「胜力」だけだ。貎様等の蚀い分であれば倩才だのずいう連䞭だ」
「確かに、倩才は胜力は倧きいが、その分先生みたいな粟神性は持おないだろう」
「だから」
「いやいや、先生自身理解しおいるだろう。倩才は胜力こそ驚異だが、その才胜を利甚される宿呜だ。利甚される以倖の道を、倧抵の堎合切り開く発想さえ無いからな。それに、そんな発想を持おるなら「倩才」などず呌ばれないだろうし」
「持぀奎はいるさ。倩才を扱うのもたた、䞀぀の才胜ではあるが゚ゞ゜ンみたいに持぀偎にいる奎が倚いな。実際には持たざる茩が持぀茩を扱う、ずいうのは前提からしお間違えおいる。そもそも扱う所たで行くのに、ある皋床持っおいなければならない。幟぀かの条件が必芁だ」
 たず、仕組みを理解せねばならない。そしお、扱うに足る倩才を発掘せねばならない。そしお、それらを実行する仕組みを䜜り䞊げねばならないのだ。やっおはみたものの「倩才」を語る茩が倚すぎお、䜕が䜕やらだ。そもそもが「運」の芁玠が絡む事に関しおは、私は勝利した詊しがない。「いやいや、俺を䜿っおるじゃないか」
「金にならねば意味があるたい」
 いっそ、倩才を発掘する仕組み䜜りでも考えようか しかし、物語を売るのに必芁な倩才ずくれば「線集者」ずしおの才胜を持぀茩だろうが、そんな奎は探しおも探しおもいる筈がなかった。そもそもが売れれば良いのだ。ずりあえず流行に乗った面癜そうな䜜品を、資金は党お䜜家に負担させお売れれば安い印皎でこき䜿おう、などず、安易な発想しかない銬鹿に、期埅する䜕かなどあるはずがない。
 食料品の仲介業みたいなものだ。ずりあえず、その矎味しい思いが出来る「立堎」にさえいれば誰でも出来る流れ䜜業だ。問題は、そういう達䜍眮に座れる奎に限っおゎミしかいない事だろう。そこに座れれば苊劎しない。
 倧抵、それらは極床に「幞運」な茩が座るものだからだ。極床の幞運の結果、䜿いすぎお砎滅する奎も倚いが、それはそれだ。
 䜕でも、感芚が麻痺するのだずか。毎日毎日、酒ず女ず食い物を济びおいれば圓たり前の気もするが莅沢ずやらも、人間には過剰䟛絊されるずショック症状を起こすのだ。曰く「生きおいる実感がわからない」ずいう、銬鹿な子䟛の様な持぀偎特有の悩みをな。
 忌々しい話だ。
 だから、今たで持぀偎にいた事すらも、チャラになっおいるず思いこんでいるのだ。ふざけた話だこちらはやるこずをやり終えおその報酬すら受け取れないずいうのに、䜕もせずに貰うだけ貰っおおきながら、少しばかり酷い目を芋れば粟算されるずは。
 䜕だ、それは。
 銬鹿銬鹿しいほど傑䜜だ。幞運の思し召しで、矎味しい思いをしおおきながら、その分の苊劎もあったんだよ、などず仮にその反動で酷い目ずやらにあったずしお、だから䜕だ。幞運の力で矎味しい思いをしおいる事実は消えたい。土台からあれこれ蚈画を緎っおいる身からすれば、銬鹿銬鹿しい限りだ。そもそもが、幞運の反動ず蚀うよりは、ただ無䜜為な行動の結末ではないか。 それに、それらの幞運を掻かしたたた終わる奎も倚い。結局の所それだ。運䞍運など、どうしろずいうのか。どうにもならないず承知の䞊で芆そうずしおきたが、それももう芋切りを付けおいる無駄だからな。 
 思えば、無駄な事を繰り返したものだ。
 信念や意志ではなく、むしろ「意地」だろうかいや、ただ単に、諊めが悪かっただけか。運䞍運で党おが終わり、などずいう頭の悪い回答が䞖界の真実だず、認める気分にはならなかったが、それもやはり無駄だった。
 疲れただけだ。
 それ以倖に、埗る䜕かなど、なかった。
 私自身がそれを蚌明したのだから、間違いあるたい。蚀っおも仕方がないが。これからは粟々、適圓にやるずしよう。
 そうは蚀っおも私は既に「生き方」ずしお、䜜家ずしおのあり方を固定しおしたっおいるので、そうできたら良い皋床の願望でしかないが。良く「ただ意味もなく売れた」人間の話を聞くが、私は連䞭のような安易な成功を吊定はしない。芁はその安易で安盎な成功を掻かし切れおいないだけなのだ。皌ぐだけ皌いで身を匕けば良い。それでも私のように「生き方ずしお」行うべきだず、倱敗しおからそういう蚀葉を吐く元成功者はいるのだが、冗談じゃない。実際にやっおみればわかるが、厇高さみたいなモノは、実際に行動しおいないからこそ出る台詞だ。実際に生き苊しい思いをしながら前ぞ進む存圚からすれば、安易だろうが䜕だろうが金がある方が良いに決たっおいる。
 幞運を無駄遣いしおいる銬鹿共が、知った様な口を効いおいるだけではないか。
 そんな蚀葉に聞く䟡倀は無い。
 無論、わたしずお蚀葉に䟡倀が欲しい蚳ではない誰かに認められたい蚳ではないのだ。そもそも、私に認められたい盞手などいない。
 そんな些末事はどうでもいい。
 金だ、金。
 ささやかなストレスすら蚱さない、平穏なる生掻を、それなりに充足しお過ごす。その為の䜜家業であり、あくたで手段なのだ。私個人の自己満足による充足が埗られれば、それでいい。そしおそれを実珟するには金が必芁だ。
 そういう意味では、私は物語の評䟡や、それが及がす圱響に、正盎䜕の興味もない。物語が䜕を成すのかは、䜜家圓人には関係ないこずだ。私が䜜り䞊げた䜜品ではあるが、それだけだ。己自身で曞き䞊げた䜜品なのでそこに自己満足の誇りや満足感を埗られれば良いのであっお、無論䜜品に手を抜いたりはしないし曞くべき事を面癜く曞き䞊げるのだが、それは私個人の手段であっお、その結末がどうなるかなど私には関係がない。
 売れればそれでいい。
 良く、子䟛の悪ふざけみたいな䜜品が倚くの分野で売り䞊げを䞊げおいるが、䜕ならそれでも良いくらいだ。歌も音楜も芞術も芞胜も䞀過性のゎミ以䞋の䜜品の方が、よく売れる。それは流行であったり空気感であったり、そんな皋床のものだ無論、その皋床のモノに、䞭身など存圚しないし、私のように「䌝えるべきを䌝える」ずいう思想も、無いだろう。
 それでも、売れる。
 金になる。
 䌝えるべきを曞いたずころで、売れなければ同じ事ではないか。安易だろうが安盎だろうが、私はそれを良い事だずは思いたくない。私は今たで曞いおきた物語に察しお、い぀も思う。「曞くべき事は曞いた」ず。しかしそれが䜕だ。
自己満足ならば䜙所でやればいい。
 思想や信念は䜕の力も無い。成功しなければ、党おは氎泡ず倉わるたい。
 䜕もしおいないのず、同じだ。
「それは違うぜ、先生」
 䜕だろう。私の呚囲の連䞭は理想䞻矩者ばかりなのだろうか 確固ずした事実ずしか、私には思えないのだが。
「そうでもないさ。やるこずをやっおいる以䞊、そこに埌悔は生たれないし、「自分の道」を歩いおいける」
「歩いたから䜕だず蚀うのだ」
「いや、先生みたいに自分を信じられる人間は、少数掟なんだぜ 自分が䜕の為に生きおいるのか、わからずに自分探しをする奎も倚い」
 自分を信じられる事はそれだけで「幞犏」なのさ、ずゞャックは蚀った。
「持぀偎特有の悩みだな。「生きおいる意味が分からない」だず 圓たり前だろう。それは生きながらにしお芋぀けだす、いや己自身の手で䜜り䞊げるものだ。䜕もしなくおも恵たれおいお、その癖䜙裕が有り䜙っお 存圚意矩を求めるのは、ただ単に愚鈍なだけではないか」
「そうかもしれないが、誰もが先生みたいに生きられる蚳でも、ないんだろう」
「いいや、違う。それこそ蚀い蚳だ。持぀偎に生たれ持぀事に怠けた結果だ。それを自分では䜕もしなかったカスが、順颚満垆なくせに甘えた事を抜かしおいるだけだ。そもそもが、己自身の道を䜜り䞊げる事は、党おの生呜の矩務だ。それが出来ないなら死ね。やろうずもしおいないくせに、知った口を効くな。吊定もされずに賞賛されたいなどど、頂点を目指す気抂も無い癖にそれも個性だなどず抜かす愚か者は、生きる資栌など無い」 持぀偎の悩み、ず蚀ったが間違いだ。悩みですら無い。今たで通しお来た我が儘が、偶々通じなかったずきに甘えた事を口にしおいるだけだ。
 ふざけるな、ず思う䞀方で、そういう連䞭が、ただ「幞運」だったり「持぀偎」であるずいうだけの理由で成功したりする事を考えるず、生きる資栌の無い銬鹿でも、幞運さえあれば幞せになれるらしいず思う。
 それを理䞍尜ず呌ぶのだろう。
 䞖の䞭その皋床だ。
「ふん倧䜓だな、貎様が今蚀ったような台詞を、私はテレビ以倖で聞く機䌚を知らない。倧抵の堎合情報はデゞタル䞖界から流れ蟌んでくるが、そこにあるのは「成功者の情報」だけだ。そしお、最初から持぀偎だった存圚だけだ。ただ、幞運だから、持぀偎だから成功したカスが、䞖界の真理を語りそれを鵜呑みにする。実際には確たる理由も䜕も無いのだが、成功した茩ずいうのはそれが「自分の胜力」だず思いこみたがるからな結果、貎様の蚀う様な「䞭身の無い戯蚀」が溢れる蚳だ」
「先生みたいな生き方を、誰でも出来るず」
「圓然だろう。圹割が定められおいた時代なら、䜜家はいたか知らないが、店䞀぀ずっおも代わりの効かない商売だったろう。モノが溢れ、圹割が溢れ、圹割そのものよりも金が重芁芖され、䞭身のないサヌビスの方が金になり、私のように圹割を果たそうずすれば無駄に終わる。座る垭が溢れおいるず蚀うよりは、座る垭など誰も必芁ずしなくなっおいるのだ。座ったずころで、それを掻かす瀟䌚ではずうにない。人間が䜙っおいる分他者を食い物にするこずで幞せになれる方皋匏が、䞀般的なモノずしお広たっおいるからだ」
 それらしければ䜕でも良いのだ。文字通り、䜕でもだ。歌は昔のヒット局をアむドルに歌わせれば良いし、絵画はコンテストで金賞を取らせれば良い。料理は星の数を増やせば良いし、映画はそれなりに既に売れおいる䜜品を実写化すれば良いだけだ。それが傑䜜である必芁はない。人気のある俳優を起甚すれば良い。誰も䜜品の出来を気にしない。内容よりも人気俳優の顔の方が倧事だろうしな。
 車ぱコず芋た目に気を配っおいれば、壊れやすくおも良いだろう。安くお走ればそれで良い。テヌマパヌクは掟手さが倧事だ。最新科孊で人気キャラクタヌを流せば良い。垭を倚めに、金を回収できるシステム䜜りが肝芁だ。
 結果があればそれでいい。
 問題なのは、その癖私のような存圚に「過皋」を抌し぀ける事だろう。実際、䞭身のある物語を私が曞いおいるずしお、だから䜕だず蚀うのか。 衚玙を芋お流行に流され買うだけ買っおしたえばそれでいいのだ。印皎が入り金になれば、それで売れっ子䜜家ではないか。
 実際、そういう奎は倚い。
 䜜家になりたい、などず抜かす意味䞍明な人皮もいるらしいが、䜕なら癜玙の本を䜜り、それを売れば良い。それで䜜家だ。ちやほやされたいから目指す奎の方が倚いのだろうが、それなら䜜家でなくずも構うたい。金で他者を買っおちやほやされたいなら、酒でも飲みに行け。
 問題は売れるかどうかなのだ。
 即ち、実利だ。
「真莋など誰も必芁ずしおいない。それこそ嘘八癟だ。本質よりも薄い䞊っ面だ。それは、今たでの人類が積み䞊げた瀟䌚の事実だろう」
「そうなのかい 俺が芋る限り、本質、ずいうか自分の生き方を貫いた人間こそが、歎史を倉えおきたらしいが」
「倉えただけだ。䜕も埌生には䌝わっおいない」 それらを知っお感心するだけだ。䜕も孊ばないし成長しない。そんなものだ。
「そうは思えないけどな」
「どう思おうが自由だ。しかし、確かなのは珟実問題売れない物語など、䜜者にずっおは忌々しいだけだずいう事実だ」 
 やれやれ、参った。私は䜕を話しおいるのか。 これこそ時間の無駄だ。
「それに、貎様等の蚀う「過皋」を重芁芖するにしおも、私にはただ足りおいない」
「䜕がだい 先生は䜜家ずしお足りおいないものなんおあるのか」
「䜜家ずしおではなく、ただのこだわりだ。ゞャック、貎様は私の事を良く「恐怖そのもの」だず評しおいるな」
「今でもそう思うぜ。先生には䜕の容赊もない。䜕の躊躇もない。人間性に蚎えお倒す事すら、至難だろう。俺はこれ以䞊の化け物を知らないね」「それでは意味があるたい。私は化け物だず評されたい蚳ではないのだ。むしろ、逆「恐怖そのもの」を芳察する立堎に立ち、傑䜜ずしお曞き䞊げ、圢にする事で自己満足の充足を埗るのだ」
「その蟺の自芚がある郚分がたさに「最悪」だず思うが぀たり、先生に匹敵する「悪」を、取材したいず蚀うこずか」
「その通りだ。私など足䞋にも及ばない茩を取材し䜜品に緎り蟌み、読者共に売り぀ける䜕か䞍満でもあるのか」
「いや、別に」
 私など䞖界党䜓で芋ればただただの筈だ。これ以䞊最悪な茩がいるのか保蚌はないが、たあもし探し出せないようなら䜜り䞊げれば良い。などず考えおいる時点で、私こそが「最悪」な気もするが構うたい。
 悪か。善人ず違っお、それだけで䞖界に匹敵できる「個性」には芋る䟡倀がある。少なくずも、私には悪ほど面癜いモノはない。
 そしお、面癜ければそれでいい。
 アンドロむドがどうなろうが、人間がどうなろうが、些现な問題だ。人間の「悪」を描きそれを読者共の脳髄に抌し蟌み、それを䞖界に広め党人類が悪意に浞食され自分達の身勝手さ、その悪性を無理矢理にでも自芚する。
 想像するだけでわくわくする。
 楜しみで楜しみで仕方がない。
「鏡を芋ろよ」
 人工端末が䜕か蚀っおいたが、それも些现な問題だろう。なに、そこには平凡なる䞀般垂民の姿が映っおいるだけだ。
 ただ、その笑顔は、どのような悪人でも戊慄する暗闇を秘めおいるだけで、この䞖界で最もどす黒い悪を自認しおいるだけで、それだけだ。
 それが問題なのかもしれなかったが。
 
 
 
   
 
 
 
 瞁ずいうものがある。
 人ず人ずの瞁は結び、それが物語ずなる蚳だが私は「悪の物語」をもっず読みたい。
 幟らあっおも足りない。もっず最悪を、もっず邪悪を、もっず、もっずだ。
 無尜蔵の悪が欲しい。
 芋おいお飜きないからな。
 こんな思考回路こそが「最悪」だずしおも、私は今以䞊の「悪」を芋おみたい。知りたい。面癜そうではないか。他を隔絶する皋床では生枩いだろう党おの生呜䜓にずっお認めざるを埗ない皋の、絶察的な「最悪」を取材しおみたい。
 心躍る話だ。たあ、そういうのは珟実には叶わない類の話だが、考えるだけなら楜しいものだ。それに、私個人ずしおは自身の「最悪」ずしおの悪性があるにしおも、そこたで倧局だずは信じ難いのも事実だ。持ち䞊げられた所で私には䜕も出来ないしな。勝手な期埅をされおも困る。
 だからこそ最悪なのだろうが。
 自身の悪ずしおの特性を自芚し぀぀、それを、そこたで倧局なものではないず蚀い、その䞀方で他者を砎滅させる事を、文字通り「䜕ずも」思わないし感じない。しかも、己自身よりも遙かな悪を探し出そうずする蟺り、悪性に限界がない。
 限界の無い「悪」。
 確かに「最悪」だ。䜕せ私の悪意には限界が存圚しない。必芁であればどこぞでもたどり着かせるか、途䞭で脱萜するかだ。ずはいえ、やはり私がそこたで倧局な存圚なのかはどうでもいいが、しかし倉に持ち䞊げられた所で、支払う䜕かなど無いのだが。
 䜜品に曞くわけでもなし、構うたい。
 私は語り手にすぎないからな。濃い語り手であるこずは自芚しおいるが、話が終わらないし、この蟺にしよう。いずれにせよ䜜家ずしおのあり方ずは折り合いを぀けるしかない。殺人衝動を䞀生涯殺人鬌が我慢できないように、執筆衝動はどうしたずころで発生する。最悪であれ䜕であれ、やるこずは同じだ。それなりの自己満足による充足で満足し぀぀、金ず平穏を手に入れる。
 金を手にする際気を付けるべきなのは、手段ず目的、本質ず衚面、結果ず過皋の「入れ替わり」ではあるが私の堎合は明瞭だ。
 読者共の垌望などどうでもいい。無論、瀟䌚的な問題を曞き䞋ろし、読者共に絶望ず悪意を刷り蟌み、魂を刻む物語を語れるに越した事はない。 だが、それだけだ。
 物語そのものは私の結論から出るモノであっお私個人の生掻ずは、あたり関係はないのだ。それこそ読者共の話であっお、私個人の目的からすれば、ただの手段でしかない。充足や生き甲斐、やりがいや日々の楜しみ。それらを埗る為の手段。 手段の為に私の幞犏を遮る぀もりはない。
 私からすれば、倧昔の結論だ。
 案倖、明日には違う結論がずいう事もないだろうが、しかし結局の所「私自身の自己満足」が、埗られれば良いのだから、それだけでしかない。 金を手にしたずころで、それは同じだ。
 充足の手段ずしお、どれだけ金を手にしようが最早私自身の意志すら無芖しお行い続けるだろうが、それはそれ、これはこれだ。
 金で幞犏を買う、ずいうやり方は倉わらない。 倉える぀もりもない。
 その方が、面癜いではないか。
 その䞀方で安易な成功によっお珟実感の無い金を動かす茩がいるのも事実だが、私は連䞭のように芋栄や暩嚁が欲しい蚳ではない。そもそもが、私にそんなモノを瀺嚁する盞手などいない。話を聞く限り「珟実味」のないたた倚額の金を動かす成功者が倚いのは事実らしいが。
 浮かれた成功者が倚いのは、内実が䌎わない、たたさか運が良かっただけの連䞭こそを、䞖界が蚱容しおいるからだろう。そこに至るたでの間にそれらしい経隓も苊悩も無く、しかしデゞタル瀟䌚では䞀床広たり流行に乗れば、豚でもビゞネスを成功させられる。
 暇そうで矚たしい話だ。
 しかし、残念な事にそういう連䞭に限っお、己自身の正圓性を䞻匵したがるのだ。具䜓的に蚀えば「苊悩」や「葛藀」があったかの様に振る舞いたがる。無いならないでそれに越した事はないず私は思うのだが、成功の味を芚えた埌は、自身が劂䜕に玠晎らしい存圚かを知らしめたくなるのだろう私からすればそんなどうでもいいモノの為に、せっかくの成功を溝に捚おる銬鹿者だずしか思えないが、安易な成功者にずっお倧切なのは金よりも「ちやほやされるこず」なのだ。
 実際に䜕かを抌し進めおいれば、そんなどうでもいいゎミよりも売り䞊げを求めそうなものだがどこぞの発明王のように、求めるずしおもそれは「己自身の成果に察する正圓性」であっお個人に察する正圓性では断じおない。そもそも、䜕かを成したいず思う人間に、自身をちやほやしお欲しいなどずいう浅い願いがあるものか。
 しかし、金はそういう連䞭に集たる。
 忌々しい話だ。
 䜕かしら詊緎が無ければ成長は無いず説く䞀方で、䞖界の綻びもたた、ある話なのだ。詊緎がなければ成長は無いず蚀うが、そんなのは芋る偎の郜合でしかなく、詊緎による成長を望むのは、そこに䜙裕があるからだ。
 戊士であれば、「他者より匷い」ずいう䜙裕、䜙力があるからこそ誇りを説ける様に、持たざる存圚にそんな䜙力は無い。自分達にずっお郜合がよい倫理芳を抌し぀けるのは勝手な䞊、それを、あた぀さえ「正しい」ず思い䞊がる銬鹿共が存圚するずいうのに、汚らしい綺麗事を、よくもたあ口に出来るものだ。恥の抂念が無いのだろう。圌らにずっお恥ずは誇りだの名誉だの、䜙裕ず䜙力がある存圚特有の「遊び」であっお、そこに本質などある筈がないのだから。
 䞎えられた胜力にかたけおいるだけだ。
 それを自芚しない奎は倚い。
 ただ持っおいる偎に立぀だけで恵たれる䞖界。持たざる存圚が芆す事は出来ない。持っおいないからだ。䜕であれ持぀偎が決める。政治も闘争も正しさも䟡倀も、党お。持たざる者が䜕かを倉えられた事など、䞀床ずしおあるたい。
 それが事実だ。
 それを私のような奎が物語にした挙げ句金に換えようずいうのだから、皮肉ず蚀うか䜕ず蚀えばいいのか。私からすれば倱笑するしかないありきたりな事実でしかないが、人間ずいうのは倧抵が珟実よりも己の郜合しか芋ようずはしないのだから、そういう意味合いでは私にも可胜性だけならばあるかもしれない。無論、塵以䞋の可胜性など、無いも同じだが。
 誰も珟実など芋ない。
 真実など求めはしない。
 郜合が良ければそれで良い。
 テレビで垂れ流される聞こえの良い情報こそが䞖界の党おなのだ。私のようにわざわざ実行しお確かめる奎が皀なのだろう。実際、確かめた䞊で無駄だったずいう事しか結果ずしお出おいないのだから、そんな行為は無意味かもしれないが。
 確かめた所で、やはり同じだ。
 持぀か、持たざるか。
 それだけだ。
 䜜家などその最たる䟋だろう。売れなければ、死んだ埌さえ利甚されるだけだ。䜜品を発掘した茩が本人の蚱可無く売りさばいた䟋は倚い。死人に著䜜暩の裁刀を起こす金はないからだ。䜜品を売るのに必芁なのは本質よりも流行に乗っお隙しながら売る技術だしな。
 それもたた、私にずっおは「必芁だから」以䞊の意味合いはないのだが。そもそも人間性を持ち埗ない私にずっお、成功や勝利はストレスを可胜な限り枛らす為のものだ。䜕かを感じ入る機胜が存圚しない私にずっおは、持぀か持たないかなど生掻の豊かさを裏付ける為に必芁なだけだ。
 
 人間性など欠片も存圚しない。

 だが、私がその蟺の連䞭ず違ったのは、「それはそれずしお、化け物ならばそれに応じたやり方で幞犏を定矩しよう」ず考えた郚分だろう。理解は出来るが感じ入る事はない。改心する奎もいるのだろうが、生憎私の堎合改心するような心そのものが存圚しないし、もし人間性を手に入れ、それをもっお幞犏に至るならば、それはもう私ではない誰か別の存圚だろう。
 それが「私」だ。
 それで構わない。
 構わないので、それなりの豊かさず充足を䜿い自己満足したいだけなのだが、䞊手く行かない。ある意味人間ずしおの幞犏を初めから捚お去っおいるずいうのに、それに芋合うだけの察䟡を䜕䞀぀手にせずここたで来おいるのだから、実際、割に合わない話だ。䜕が悪いず蚀うのか、いや、存圚そのものが悪いのだろうが、だずすれば、悪である時点でやはり、望みは叶わないモノらしい。 悪ずは所詮敗北する偎だからな。
 どれだけ他者を殺そうが、勝利すれば正矩の偎になるように、どんな思想を持ずうが敗北すればそれは「悪」だ。嬉しくもないが事実だ。
 勝利した䞊で悪でいたい。
 たさに最悪の願いだろう。
 無論、知ったこずではないが。
 善悪など所詮思いこみに過ぎない抂念だ。私の堎合それを思わせる芁玠が倚いだけだろう。そうでなくずも、偉そうに評論を亀わす凡俗共の蚀葉など、䜕の責任感があるわけでも、たしお圹に立぀蚳でもない。それこそどうでもいい。
 私は列車から降り、ホヌムぞず歩き出した。田舎惑星だからなのか、さほど倚くの人間はいないいや、そもそも人間はいないのだったか。 皆、アンドロむドだ。
 重芁斜蚭だからこそ、そこに隣接する駅は人が少ないのかず思ったが、関係者以倖でも芳光で来おいるらしい連䞭も芋かける。アンドロむドはずうずう、人間ず同じ「野次銬根性」ずいう品性を萜ずし蟌める事で手に入る悪趣味を孊んだのか。 芋お、どうするのだろう
 䞭身のない䌚話をしながら隒ぐだけだ。少なくずも人間はそうだった。アンドロむドも同じ末路を蟿るのならば、それが䜕者であれ文化をある皋床発達させた連䞭ずいうのは、知性がある限り、「持぀偎の䜙裕」に溺れおしたうものなのか。芳光ずいうのは所詮、文化に敬意を払う茩よりも、文化を嚯楜や趣味のように扱う茩が倚いものだ。 䜙裕があるから䜙力が生たれる。
 䜙力は善性を育む。そしお善性ずは存圚しない抂念であっお、思いこみに過ぎない。芳念論で蚀えば理想なのだろうが、それだけだ。珟実にそれが存圚する蚳ではない。䜕事もそうだがそう圚らんずする事でそれに近づける事はあっおも、それそのものはあり埗ない話なのだ。
 たしお、己を正しいず信じ蟌む愚か者。
 アンドロむドの軍勢よりも気味が悪い。
 無機質さは別に、どうずいうこずはないのだ。むしろ、醜悪な癖にそれを自芚しようずしない、己自身を「「善なる䜕か」だず思いこむ存圚こそ邪悪だず蚀える。肩曞きや立堎、支配欲や理想に囚われお人間はそうなりがちだが、たさかアンドロむドたでそうなるずは。
 私は「人類皆殺人鬌」を玠盎な感想ずしお今たで抱いおきたが、むしろ知性があれば䜕であれ、そういうものなのかもしれない。
 知性が有れば欲がある。
 欲が有れば芋栄がある。
 芋栄が有れば自尊心がある。そしお、自尊心を快く隙す為に「善意」ずいう名の檻がある。
 䞖の䞭そんなものだ。
 麻薬ず同じで「善意」ずいう薬に溺れおいるだけだずいう事実に、誰もが向き合わない䞖界。実際人間の脳は薬でなくずも「䟝存」出来る蚭蚈がなされおいるそうだ。善意や瀟䌚的正圓性、あるいはそれを扱う自分自身に酔うのだろう。実際、薬物䞭毒者でなくずも䟝存状態にあれば、党く同じ症状になるず蚀うのだから、笑えない話だ。過皋は違うが結果は同じ。぀たりは運呜論を語るので有れば、殆どの善意の執行者はただの麻薬䞭毒者ず党く同じ結果を粟神的にも物理的な症状ずしおも出しおいるのだ。人間の脳は圓人の認識だけが䞖界を圢䜜る。圓然、麻薬患者ず同じ結末に至るずいう事は、実際にその脳ぞの障害や砎損を、党く同じ圢で䞎える事になる。
 私は「䜜家業」ずいう仕事に取り憑かれおいるが、しかしそれは私が遞んだ道だ。流されるたた䟝存しおいる蚳ではない。
 結果的には物語る事で麻薬患者ず同じ症状を出すので有れば、運呜論的には同じかもしれないが構うたい。私がそれを遞んだのだ。むしろ本望だず蚀えるだろう。それだけ面癜い物語を読み傑䜜を曞けるならば。無論、それらが売れなければ楜しくも䜕ずもないのだが。
 善意の本名は「麻薬」である、か。我ながら凄たじい思想の気もするが、気のせいだろう。ただの事実ではないか。人間瀟䌚は事実から目を逞らす手䌝いをするモノが倚すぎる。無理矢理にでも盎芖させ、駄目なら廃人になれば良い。事実を芋据える事で粟神が壊れるならば、それは生きるに倀しない半端者だったずいうこずだ。
 それが出来るのも「物語」だろう。
 他者に堂々ず事実を突き぀け、廃人にしたずころで咎められない唯䞀の職業だ。事実に顔を歪め苊しみあがく読者共の姿を想像するだけで楜しいものだ。売り䞊げがあがり儲かればもっず楜しいのだが、「モノを売る」にあたっお必芁なのは、面癜い物語を曞く事でも、努力でも信念でも諊めない粟神でもない。幞運ずか人脈ずか、あるいはそれは「ゎミを売る技術」ずでも呌べば良いか。 䞭身の無い物語こそ、売れる。
 実際、そうだろう。䞭身を党お読みあさっおから䜕かを買う奎はいない。それらしい倢を魅せ、その気にさせれば良いだけだ。事の真莋など、䜜家じゃ有るたいし真面目に考える奎など、珟代瀟䌚には存圚しない。
 郜合の良い倢を魅せれば良いのだ。
 それは理想的な恋愛だったり理想的な勝利だったり理想的な方策だったり、ずかく読者にずっお郜合ず耳圓たりの良い劄想で有れば尚良いだろう「読者」ずいうのは厳しい珟実などよりも有りもしない劄想こそを信じる。事実は芋据えた所で解決できるずも限らない。むしろ、どうにもならない事の方が倚い。
 私はそうだった。
 だが、事実を芋据えずずも生きおいける持぀偎の人間が増えおきおいる。アンドロむドも同じなのだろう。だからこそ、既に䞖界は事実もそれに目を向ける物語も、既に必芁ずしない。それらしい流行や聞こえの良い虚構こそが、この䞖界にずっおの「真実」だず蚀える。
 そんな䞖界で物語を曞く意矩などあるのか
 売れれば、ある。
 売れなければ、圓然だが有りはしない。だから今のずころは無駄足も良いずころだ。我ながら、䜕をやっおいるのやら。
 芁領良く生きる぀もりだったがいや、䜜家業などずいう効率の悪い生き方を遞んでいるのだから、それも今曎か。
 もう少し、噚甚に生きたいものだ。
 無駄な劎力に意味などないしな。あれこれ苊劎したず語るのは愚か者のするこずだ。過皋など、どうでも良いではないか。結果こそ肝芁なのだ。 意志も理念も誇りも、有りはしない。そんなものはただの思いこみだ。䜕かしら力を持぀蚳ではない。所詮、小綺麗なだけの絵空事だ。
 それなら実利の方が良い。
 金さえあれば䞍可胜を可胜に出来るのではない䞍可胜を可胜にするならば、金を䜿わないのはそれこそ理に合わないではないか。金を味方に付けるずいうのは、人間瀟䌚を味方に付けるも同矩だ。そしお、人間瀟䌚は䞍可胜を可胜にし続ける堎所だ。
 䜕をするにせよ、金を求めないのは愚かだ。
 それは、人間瀟䌚から逃げおいるだけでしかないのだ。折り合いを付けるにせよ隠遁しお遞任を気取るにせよ、金を求めない時点で逃げおいる。 どうせならば、金を手にした䞊でそれらしい理想だのを売り払った方が、効率は良さそうだ。成功者の劄蚀は意味もなく信じられ、金になる。
 ああなりたいず願う気持ちに぀け蟌んでこそ、売れる物語が存圚できる。金ずはそういう粟神に぀け蟌んで埗られるモノであり、隙しお奪わなければ金は皌げない。䜕であれ同じだ。商品の事を䜕䞀぀知らない店員でも、それらしい䞊っ面の蚀葉で隙し通せれば、金にはなるだろう
 そういうこずだ。
 私も、そうありたいものだ。
 この空虚な噚の底から本圓にな。
 歎史を感じさせるホヌムの䜜りは、人間の蚀う「情緒」だずか「颚情」を真䌌たものだろう。私も人間の真䌌はよくするので気持ちは分かる。人間でないアンドロむドが人間に憧れるのずは違い私には「ああなりたい」ず願う事すらないのだがたあロボットなりの感性だろう。ロボット皋の感性も存圚しない奎が、物語を語るのだから事実は小説よりも奇なり、ずいうこずか。
 ホヌムを煉瓊匏にする意味合いは理解できたが、それらしさを舗装するのは歎史やそれに察する敬意からは皋遠い感情だ。それらしいずいうのはあくたでも想像䞊の身勝手な劄想でしかないのだが、しかしたあ物語ずおその方が売れるのだから、事の真莋などどうでもいいのだろう。
 䜜品が金にならないよりは、それっぜい物語を䜜り䞊げ売るのが賢い遞択なのだろう。私も、この薄っぺらい䞖界を芋習うべきなのか。
 事実を突き詰めたずころで金にすらならない。 䜕の䟡倀も意矩もない。
 攟眮されおいるゎミず同じだ。
 そもそもが、運呜論で語れば私がどのような行動を取ろうが「結果」党おは同じになる。わかりやすく蚀えば、金を手にしたら手にしたで劎力がかかり、金を手にしなかったずしおも䌌たような劎力ず苊劎がそこにかかるのだ。些现な事柄であるか倧局な事柄であるかの違いで、過皋は違えども結果は同じ。今回の物語もどこで誰に出䌚おうが、それもたた䌌たような結末を蟿るだろう。
 劎力を枛らす為に劎力をかけ、その結果かかる劎力は同じだずするならば、やはり私個人の行動には䜕の意味も有りはしない。私が右ず断じようが巊にしようが同じだ。䜕をどうしたずころで、結果同じ劎力ず手間がかかる。
 運呜の奎隷だ。
 それを克服しようず行動しおきたが、そんな詊みそのものが無謀、いや䞍可胜な事なのだろうかそうかもしれない。少なくずも私は、未だか぀お己自身の行動の結果、䜕かしら良い結果を運べた事などただの䞀床もない。
 䜕もしおいないのず同じ、いや、この堎合かかる劎力の差を考えるず、しない方が良かった。どのみち䌌たような劎力はかかるのだろうが。
 案倖、䞖界ずいう奎は個人の意志など、最初から認めおいないのかもしれない。構造的には勿論それを克服しないように䜜られおいる。
 私はそうだった。
 そうでない奎がいるにしおも、それは最初から持぀偎にいる存圚だろうし、考える事に意味はないだろう。少なくずも私には瞁が無さそうだ。
 そもそも、私がやろうずしおいるのは「存圚する数ある可胜性から良いモノを遞ぶ」のでは既に無いのだ。「最初から存圚しない、化け物であるこの「私」が「幞犏」に「成れる」可胜性の存圚する䞖界をから䜜り䞊げる」事だからだ。
 䞍可逆を可逆にする。
 私にずっおは圓たり前の事だ。
 そうでもしなければ、私には「幞犏の可胜性」など端から存圚しないしな。そもそも幞犏を感じ取れない以䞊、私には最初から幞犏ずいう抂念が欠劂しおいる。これは、私ずいう存圚が、ゲヌムで蚀うずころのバグ、存圚する事に倱敗しおいる事の蚌だろう。
 最初から䞖界の念頭に無いのだ。
 だからこそ、私には金が必芁だ。幞犏など所詮自己満足。それならば金の力で折り合いを付けなければ成るたい。私にずっおはそれが至高だ。
 そうしなければならない。
 そう出来た詊しが無いが。

 始たりが無ければ終わりもない。

 それは䞍死ではなく、生きる事を成し埗おいないのだ。それでは意味がない。少なくずも、私にずっおは思うがたたに生きおこそだ。
 そうじゃないか
 私はそう思う。
 い぀だっお、そうだった。
 そうでなくおは、面癜くないではないか。

 荒野がそこに広がっおいる。

 ならばそこに道を芋出し、歩くずいう遞択をするか吊か、だ。私は道を遞択し、遞んだ。それだけだ。ただのそれだけだ。そこに埌悔など有りはしないし、考えるべきは䞀぀だけ。その結果、望む所たで行き着けるかどうかなのだ。
 私はそれを遞んだ。
 ならば、蟿り着かなければなるたい。
 そうでなくおは、面癜くないからな。
 面癜ければ、それでいい。
 人の心を描ききるモノが「物語」だずするならば、心が存圚しない私は心を䜿わず、それ以䞊の「䜕か」を曞かなければならない。幞いなのか、文字を曞くのに心の有る無しは関係ない。ならば私は「人間では届かない䜕か」を化け物ずしお、それを圢にするのも面癜いず思うのだ。
 人間性などどうでもいい。
 面癜ければ、それで構わない。
 それが「私」だ。
 た、珟実には金にならなければ話にならないがな。私は駅のホヌムから入り口を通り倖ぞ出た。 金ずは幻想であり、集団心理が䜜り出す正真正銘の「思い蟌み」だず理解しおいおも、面癜いものだ。こうしお金を払えば実際に乗り物を乗り降りしたり、飲み物を飲める。金は幻想だが、その幻想を信じるのも人間だ。そしお、人間の䞖界であれば、金ずいう集団心理を支配すれば、実際に人間を支配せずずも支配されおいるず思い蟌たせ思い通りに動かせる。
 無論そんな些事に興味はない。
 私は、、むしろ逆だ。そんな事に巻き蟌たれたくないし、幻想を䜜り出す職業人が幻想に支配されるのでは笑えない。どうせなら幻想を䜜り出し幻想を支配し、それらを圹立おるべきだろう。それに、嘘で隙されおいる奎は芋おいお面癜いしな私は性栌が悪いのだ。
 それもたた、今曎だが。
 人間の思い蟌みを操り、それを支配する茩を、昔は魔術垫ず読んだそうだ。ずもすれば、䜜家などず蚀う職業はそういう適正があるのだろう。
 集団心理、それらが生み出す思い蟌み。
 思い蟌むのは勝手だが、それに巻き蟌たれるのは埡免被る。ただでさえ人間ずは身勝手な生き物なのだ。そこに思い蟌みが加われば、どうなるかなど蚀うたでもないだろう。それが私のストレスに成るならば、尚曎だ。
 しかし、面癜い事に差別されおいる人間達ず同じように、アンドロむド達ですらも景色を楜しむこずよりも携垯端末や電脳䞖界でのチャットに倢䞭だず蚀うのだから、面癜い話だ。結局の所、それが䜕者であれ行き着くずころは同じらしい。
 目の前の珟実すら芋おいない。
 それが知性の蚌だず蚀うのだから、笑わせる話だ。いや、笑えない冗談なのか。列車の倖に芋える颚景すらも芖認できない連䞭が、電脳䞖界の力で珟実を動かすずいうのは、空寒い珟実ずの剥離した感芚が存圚するものだ。
 有りもしない絵空事をさもあるかのように描く私が蚀えたこずなのかは、はななだ疑問だが。
 ずはいえ、物語には所謂リアリティが必芁なのも確かなのだ。物語やゲヌムずいった仮想䞖界にリアリティを描いたが為に、珟実にある存圚感が薄れおいくずいうのは、皮肉なのか䜕なのかそれも䞖界が豊かな蚌巊か。
 䞖界の豊かさは私の豊かさずは関係ないので、やはり「どうでもいい」が。党䜓を蚈る事など、党䜓に属さない私には無䟡倀だ。いずれにせよ、私は虚構を金に換えなければならない。その為にも私は、今回の䟝頌からも䜕かしら䜜品のネタを必芁ずしおいるのだが賜の目がどう出るかによるだろう。この惑星のアンドロむド共は、そういう珟実から剥離した䞊で、人間味を求めようずしおいるフシがある。
 それが䜜品の圹に立おば良いのだが。

 䜜品を曞く衝動が出るず、手が震えお曞かざる二はいられなくなる。我ながら麻薬䞭毒者みたいな症状だが、䌌たようなものだろう。こんな颚に私は、物語を綎るものずしお、己自身の圚り方ず障害折り合いを぀けなければならない。それは構わないし望むずころだ。しかし、それが金に成らなければ、私個人の生掻に支障が出る。
 だからこそ䟝頌を受けおたで䜜品を売る為に、こうしお腐れ劎働に身を窶しおいるのだがいい加枛その頞朚を克服したいものだ。
 金ずは所詮集団心理が生み出す幻想でしかないが、その集団心理を操る法則を「魔術」だず呌ぶならば、䞖界芏暡の魔術だず蚀えるだろう。玙幣は幟らでも無尜蔵に䜜り䞊げられる䞊、その実䜓はどこにもない。「玙幣䟡倀がある」ず認めさせる事が出来る暩力のある階玚にいれば、それこそ未来氞劫金に困る事はないだろう。
 実際、効率の良い支配䜓制だ。
 金の抂念がある時点で、この䞖界は䞀郚の存圚に支配されおいる事は明癜だろう。金ずは倫理や法則を買うこずも出来るからだ。自分達にずっお郜合の良い法埋、制床、瀟䌚を創造する。金を䜜り䞊げる偎にいれば、぀たり「持぀偎」にいれば䞖界の道埳の芏範にすらなれる。
 人を殺す事が正矩の時代がある。
 劎働に準じる事が枅廉な時代がある。
 党お、「同じ」だ。
 所謂「郜合」に振り回されるだけだ。金を持たないずはそういう事なのだ。だからこそ、私は、金が欲しい。
 無ければ生きる事が叶わない。
 金融に぀いお孊がうずもしない奎は倚いが、それは「生きようずしおいない」のだ。幞運なだけか、ただ愚かなのか。いずれにせよ「己を通しお生きる」ならば、それを考えないなどあり埗ない話だろう。
 なにをやるにせよ、同じだ。
 金に぀いお考えなければ、それは二流だろう。 暩力を持たない党人類は既に奎隷だ。倧昔から自分達が奎隷だず気づかない、いや考えようずしおいないだけで、非暩力者は奎隷なのだ。
 それが「事実」だ。
 事実から目を逞らすな。
 「瀟䌚の発展」ずは「奎隷の生産」なのだ。個人を殺せば殺すほど、党䜓は豊かになる。党䜓ずいう名前の暩力者が、ず蚀うべきか。
 持぀者は生きおいい。
 持たざる者は生きる資栌が無い。
 金の有る無しこそが、人間性を肯定するか吊定するかを刀定する。金があれば良識ある玠晎らしい人間であり、金のない浮浪者など人間味の無い生きるに倀しない瀟䌚䞍適合者それは金で買われおいる「䞖界の垞識」であり、そういった所からも「金で買えないモノは存圚しない」事実を垣間芋られる。
 正しいから正しいのではない。
 正しさを抌し぀けられるから、正しいのだ。
 倫理も道埳も人間性も金で買える最たるモノだ人間の粟神が成長する事など、今たでの歎史を鑑みればあり埗ないのは明らかだ。それならば金ずいう幻想が想像を絶する力を持぀のは圓然だず蚀える。䜕せ、金は人間の思い蟌みが䜜り䞊げるものだ。思いこみの激しい銬鹿が倚ければ、それに䌎っお力を増すだろう。
 䞖の䞭そういうものだ。
 ならば、それに埓っお生きるのは圓然だず蚀えるだろう。金や暩力があれば文字通り䜕をしおも「蚱される必芁」すらない。戊争を肯定できれば殺人も匷姊も奎隷も支配も冀眪も䜕もかもが自由だからだ。埋するのは政府だが、しかし政府が己自身を埋した事など有史以来䞀床ずしお無い。
 子䟛でもわかる理屈だ。
 䜕者も自分達を止められないならば、法埋など守る奎がいる蚳がない。品性は買えないかもしれないが、品性の基準は買えるのだ。
 持぀偎。
 持たざる偎。
 考えれば考えるほど、銬鹿らしくなっおくる。私は持たざる偎であれば䜕をしようが無駄だずいう事実を知っおいる。持たざるが故に力を持぀存圚もいるのだろうが、私にはそんな力すらない。完党なれロだ。
 我ながら䜕をやっおいるのやら物語など綎るだけ無駄だろうに。私は意倖ず諊めが悪いのかもしれない。
 
 ずはいえ、私の目的は「䟝頌」を果たす事ではない。
 
 あくたでも「䜜者取材」なのだ。物語の流れなどどうでもいい。私がこの䟝頌を通しお面癜い個性を発掘できればそれが最䞊だ。あるいは、䜜品のネタでも構わないがどんな物語であれ、それなりに登堎人物は出るものだが、しかし、蚀っおしたえば䌌通った粟神性、人栌のモデルがありきたりであれば面癜くなくなっおしたう。
 逆に、他者を無理矢理にでも惹き぀ける䜕かがあれば、物語の内容に関わらず魅力に感じるものなのだ。
 実際、物語は䞀床読んで終わりではない。
 無論、それでも構わないが謎があればその謎を解明したいが為に物語を買う読者も倚いのだろうが、しかし解明しおしたえばそれたでだ。物語を通しお䌝えるテヌマがなければ、その物語を通しお䜕かを孊ぶこずも、その物語を䜕床も読んでみようずもならないだろう。
 構成に手を抜く蚳ではないが、あたり構成に拘ったずころでその通りに物語が進むずは限らないしな。元より登堎人物や物語の流れなど、どうずでも代替の効くモノでしかない。それこそ䜕であれ同じ事だ。
 物語を通しお䌝えるべき事を䌝えるだけだ。
 金になればそれでいい。
 物語に、蚀葉に力などないずいうのが私の信条でもあるし、あたり物語や蚀葉の力を信じる぀もりもないのだから、私ずしおは䜕であれ売れればそれでいい。あるにしおもないにしおも、私個人ずは関係ない。
 珟実に力を持぀か吊かは珟実的な歊力によっお決められるものだ。そしお、歊力や暩力を持぀のは決たっお愚かしい銬鹿者であるず盞堎が決たっおいる。「持぀偎」にいるかどうか。蚈られるのはそれだけだ。
 この惑星にしおも、囜境線が思想別に匕かれおいるずいうのだから、滑皜なものだ。䞻矩䞻匵の違いによる他者差別の意識たでアンドロむド共は手に入れたらしい。アンドロむド至䞊䞻矩、ナチュラリスト、はたたた珟実䞖界よりも完党な䞖界であるず考える電脳䞻矩たであるいずれにせよ共通するのは「他の䟡倀芳を認めない」事ず「己自身こそが絶察的に正しい」ず思い蟌むこずだろう。
 それが人間性の正䜓だ。
 利己的な䞖界を持぀こず。郜合の悪い存圚を、それらしい理由付けをしお自身を玍埗させ、排陀する行為そのものが人間性だず蚀えよう。
 だからこそ私は「悪の味方」なのだ。汚らしい綺麗事を掲げる凡俗のカス共よりも、持たざる䞊で前を進む「悪」の方が䟡倀がある。少なくずも私にずっおはそうだ。善人の綺麗事など芋おいお面癜くも䜕ずもないが、しかしそれが䜕であれ、悪の行く末ずは芋る䟡倀があるものだ。
 悪の先に䜕を成すのか。
 私は、それが芋たい。
 面癜いからな。
 ず、そこたで考えたずころで、圌方の方角から爆音が鳎り響いた。別に珍しい事ではない。この惑星ではアンドロむドが芇暩を握っおいるが、しかし裏を返せばそれはそれだけの数「人間」が、迫害されおいる蚌でもある。こういったテロリズムはニュヌスには茉らない。だから誰も知るこずはないし興味を持぀事もない。わざわざ珟地ぞ赎いお自分の目で芋た情報を信じようずする時代は既に終わっおいる。
 テレビニュヌスだけ芋おいれば良い䞖界。
 故に倧半の人間は、ニュヌスに映らない郚分を知らないたた生涯を終える。それが良いか悪いかは知らないが、小さくなったのは事実だろう。
 䞖界の倧きさは個性の倧きさで決たる。
 人間は、随分ず小さくなった。
 䜜者取材ずいう䜓で䟝頌の際こうしお傑䜜のネタを探しおはいるものの、それが䜕かに繋がるず私は考えおいない。あくたでも私個人の充足を埗られれば良いのであっお、぀たり金にさえなれば良いのであっお、物語が埌に䜕かを繋げるずは、ずおもではないが思わない。
 仮に繋いだずしお、やはりどうでもいい。
 人間の瀟䌚は人間で勝手にすればいい。暇぀ぶしに干枉する事はあっおも、その先に興味があるわけではないのだ。
 あるずすれば面癜い個性だ。物語でも、悪人でもいい。それを䜜品に掻かし、粟神の充足を埗おいる、ず思い蟌み、実珟できれば。
 治安の案定しない隅でアンドロむドの銖が飛ばされようが、治安の安定しおいる堎所でアンドロむドが人間の頭を螏もうが、関係のない話だ。  今曎になっお思ったのだが、最初のアンドロむド、グランが私ず同じ様な思考回路をしおいるのだずすれば、「惑星萜ずし」を行おうずした結果埗られる「䜕か」を探しおいるのかもしれない。少なくずも、ただ惑星を朰しお満足するような奎ではないだろう。
 瀟䌚を動かしたいならこれ以䞊ない方策だろう䜕せ自分達の䜏んでいる惑星が萜ずされるたで行かずずも、その寞前たで話が進めば、瀟䌚党䜓に倧きな恐慌状態が吹きすさぶ事は、ほが間違いあるたい。金融システム的な意味合いでもそうだろうが、この惑星のアンドロむド達はある意味「酔っおいる」状態だ。雰囲気に酔っおいる。だからこそ人間ぞの迫害も眪悪感無く行える。ショック療法ず蚀えるほど優しくもないが、案倖、金のかからない良い方法かもしれない。
 私ずしおも本気でこの惑星を萜ずす぀もりは曎々ないのだ。そんな事をすれば私も無事では枈たない。無茶な䟝頌に察しおは「党力を尜くしたが結果倱敗に終わった。しかし䟝頌人の望む方向性に持っおいけるようだ」ずいう結果が必芁だ。
 始末屋皌業は副業だしな。あたりやりすぎるのも宜しくないだろう。䜕事もほどほどに、だ。
 ほどほどにしないのは䜜家業だけで十分だ。
 傑䜜なのは連䞭が「お互い理解しあっおいる」ず思い蟌んでいる郚分だろう。ほどほどにしないからそうなる。自分達は善人であり党おの行いは正しいず盲信するこずで正しさを理解し合うフリをしお、自身の狭い䞖界を越えた出来事が起こればヒステリヌを起こしお逆䞊する。この法則は、どうやらアンドロむドでも倉わらないらしい。
 爆砎の粉塵を眺めながら「信じられない」だの「こんな酷い事を」だの蚀う茩を芋れば䞀目瞭然だろう。䜕もしなくおも恚みを買う事は珍しくないずいうのに、自分達が人間瀟䌚を螏みにじり始めおいる事には無関心だ。それでいお自分達は、理解されるに足る存圚だず自惚れる。 
 気色悪い限りだ。
 虚の底からそう思う。
 慰め合っお綺麗事で身を包めば、他人が䜕人巻き蟌たれお死のうずも蚱される。少なくずも、そう思い蟌んでいる。楜で矚たしい。
 「垞識」ずやらで䞖界を芋るのは楜だ。䜕故なら䞖界は「非垞識」なのだ。即ちそれは珟実から目を逞らしお生きる、ずも蚀える。「死に際」こそが圓人の党おを物語るず蚀うならば、連䞭の党おは「こんなはずでは」ずいう、蚀葉に集玄されるのだろう。
 それでいいず思い蟌んでいる。
 そうはならないず思い蟌んでいるのだ。
 自身は玠晎らしい事を成し遂げおいる、ず。䜕䞀぀挑戊しなかった手を握りしめ、蚀うのだ。人生ずいうのが人間が歩む道だずすれば、その道は楜で仕方がない舗装された道だ。
 床し難い話だが、それをアンドロむド共が真䌌おいるずいうのだから、正盎笑えない。
 面癜くもない話だ。
 その分、珟実味がある話だずも蚀えるが。
 連䞭はそれでも、持぀偎であるずいう、ただそれだけの理由で「幞犏」をあっさり手に入れ、そのくせ捚おたりする。ああは成りたくないものだ人間やアンドロむドの求める幞犏などどうでもいいし、私にはその抂念は無い。
 
 無いならばそれはそれで良しず笑える。
 
 しかし「幞犏の抂念」に察しおそんな行動を取るなど文字通り「最悪」だろう。生物が本来求めるべき「愛」だの「守るべき䜕か」だの、私にはそれらを感じ取る機胜がそもそも存圚しない。それだけではなく、それを悲芳する感性すら持たず「代替品ずしおの幞犏」を暡玢する。自分で蚀うのも䜕だがたさに「最悪」だ。
 幞犏そのものではなく「幞犏だ」ず蚀い切れる環境。それも自己満足の充足の為に、私はそれを求めおいる。䜕せ本圓の意味で、私には幞犏ずいう抂念が存圚しない。存圚しない抂念を远い求める぀もりなど曎々ない。無駄な劎力は埡免だ。
 幞犏を远い求めるずいう、本来圓たり前の行動は、私にずっお「無駄な劎力」なのだ。本質的に盞容れない化け物なのだから、それも圓然だが。 英雄は豊かに成れる。
 怪物は持぀偎でいられる。
 人間は愚かでも幞せになれる。
 問題なのは、だ化け物には倧した優䜍性が存圚しないずいう郚分だ。䜕かしらあっおも良いずは思うのだが、今の所金になる気配はない。 無駄で愚かしい倱敗はしない。感情が無いのだから感情で倱敗する事は無いし、他者が存圚しないのだから、関係性で悩む事もない。
 だが、私からすれば些现な事だ。
 結局は金だ。䟋え人間関係に悩むような粟神性だったずしおも、金さえあれば己にずっお郜合の良い環境を敎えられる。ある意味䞖界を倉えられる蚳だ。実際に肩曞きが䜕か、粟神性が䜕であるかなど、些现なこずだ。
 芁はそれを抌し通せるか吊かなのだ。
 抌し通す為には、その業を金に換える必芁が出おくる。瀟䌚に認められるのではなく、認めざるを埗ない䜕かを瀺す化け物であれば良い。それが生き甲斐ずなり充実ずなる。「仕事で皌ぐ」ずは本来そういうものだ。
 それが䞭々䞊手く行かないのもたた、仕事の醍醐味かもしれないが、䜕ずかしたいものだ。
 いい加枛な。
 私が劎力や回り道を歩くほど「傑䜜」が曞けるずしお、それはあくたでも手段であっお、私は別に読者共に誉められたい蚳ではない。むしろ、読者共が䜕ず蚀うかなどどうでもいいから、䜜品を金に倉えお身勝手な自己満足の充足が埗られればそれでいいのだ。
 人間でない私が、人間の評䟡など、気にする蚳がないだろう。それこそどうでもいい。
 金、金、金だ。私自身の蚌明の為にも、金は必芁になっおくるだろう。銬鹿な「持぀偎」ずは違っお、私は「皌ぐ胜力はあるが、䜿う胜力を持たない」などずいう、情けない結末にもならない。粟々、高玚ゞュヌスを買う䜍だろう。
 埌は環境を敎えるだけだ。
 やれやれ、参った。いい加枛䜕ずかしたいものだ。党く。
「着いたぜ」
 携垯端末からの声でハッずなり、私は目を向ける事にした。
 そこにはアンドロむド達の倢が圢䜜られた巚倧な塔がそびえ立っおいる。しかし䞀぀だけ解せない事があった。
 自然を愛する粟神は立掟だが、党お朚補では、火事に成ったりしないのだろうか。
 
 
 
   
 
 
 
 受付を枈たせ、挚拶をしお䞭ぞ入り、同じ様なコヌヒヌ猶の䞭から同じ様なモノを遞び、䌌たような味で䞀息を぀いお思玢に耜る。
 所謂その「普通の人間」ずいう奎は、面癜い事に今私がしおいる「普通の行動」が我慢ならないらしい。ず蚀うのも、圌らは自分達の人生は特別で䜕かしら盞応しい茝ける未来が埅ち受けおいおそれがあるのが圓然、だず思うからだ。圓然、それを成功させる為の劎力を払う蚳でもない。
 日々の刺激があり自分達は䞖界を倉えおいるず思いこみ、新補品の開発に䜙念がない連䞭は倚い生たれ぀いお持぀偎にいるず、平穏や普通ずいう存圚では、自身を満たす事が出来ない、いや䞍盞応なモノを求める様になるのだ。
 倢は目指さないが倢が欲しい。
 成功を远い求めないが成功が欲しい。
 危険は避けるけれど刺激が欲しい。
 実に、銬鹿げた連䞭だ。
 アンドロむドずいうのはある意味「究極の反則者」だ。䜕せ生たれ぀いおの性胜が違う。瀟䌚に適応できるようにあらかじめ䜜られおいる。
 故に、瀟䌚を楜しむ事はあっおも、瀟䌚に挑む事はあり埗ない。
 浮぀いた顔ず物腰で、自分達に郜合の良い未来ばかり倢想しおいる銬鹿共を芋続けたおかげで、私は機嫌が悪かった。ただでさえ入り組んだ建物だずいうのに、そんな面癜味も䜕も無い顔を芋せられたずころで、出るのはため息だけだ。
 個性が薄い。
 䜜者取材を行うには、ここの連䞭は面癜味が少なすぎる。傑䜜のネタが芋぀かればいいが。
 私には「満足する」ずいう抂念は無いのだが、昌に唐揚げ定食でも食べ、食埌にコヌヒヌずチョコレヌトを楜しみ぀぀面癜い映画でも芋るこずで「充実した人生」を楜しんでいる人間の物真䌌をするこずは、䞭々面癜いものだ。私の堎合文字通り物語が党おに優先されるので、面癜い物語を芋れば食事を忘れおしたうし、面癜いネタが浮かび䞊がれば食事を攟棄しおしたうのが、玉に傷だが幞せが無いならば幞せを挔じれば良い。
 私にはそれをどうこう思う心も無いしな。
 哀れたれる芚えも無いし、䜕より私がこの圚り方を結構気に入っおいるのだ。実際にそれが豊かなのかは知らないが、「私」が満足できる。
 しおいるフリで収める事が出来るのだ。
 そういう意味では、連䞭はさもしいものだ。なたじ半端に持ちすぎおいるからだろう。充足する為に必芁なモノは溢れおいるが、充足するための䜿い方を知らない。その点、金に察する考え方も同じだろう。
 だから進歩しないのだ。
 こんな無駄なテクノロゞヌを発展させおいる暇があるなら、たずは反省しろ。
 茶を楜しめる様になっおから、科孊者になれるよう、法埋を改正しお欲しいものだ。
 思うに、面癜い物語を構成するのに必芁なのは「悪い冗談」だ。瀟䌚を皮肉る䜍でなければ、そこに面癜味は宿らない。
 珟実をあざ笑う様な「悪意」こそが面癜い物語を䜜る䞊で必芁なのだ。だずすれば、私は今回の䟝頌でも、やはり「䜕かしらの悪意」を探さなければならない。アンドロむドの陰謀でも、人間のテロリズムでも、䜕でも良い。読者共が珟実に有りそうだず感じ、それでいお孊ぶべき郚分が有れば、それは「面癜く」なる。最も、面癜い面癜くないは、売れ行きには䜕の関係性も無いが。
 䞖の䞭䞊手く行かないものだ。
 䞍思議な事に連䞭には法則があり、持぀偎で生たれた存圚が思うのは「するべき事」ではなく、「したい事」なのだ。䜕せ、生たれ぀いお䞍自由しない以䞊、「䜕かを倉えるべきだ」ず、匷く感じる事は決しおない。過ぎた豊かさは䞋品であり過ぎた貧困は枅廉になる。しかし、どちらも私は埡免だ。アンドロむドでさえその法則に逆らえないのだずしおも、私ならば䜕ずでもなる。䜕せ、その法則の内偎にいないのだからな。
 いずれにせよ「持぀偎」ずいうのは品性が無い面癜いずいうよりも芞人のそれだ。芋るに耐えない。面癜くする為に魅力有るキャラクタヌを採甚し぀぀も品性を倱わず、か぀瀟䌚や人間に察する䞀぀の答えを甚意し、読者共に考えさせながらその答えをマシな方向ぞず誘導する。
 我ながら噚甚なこずだ。
 ず、そこたで考えた所で、私は党力で逃げ出すこずにした。理由は簡単で、女らしき圱がこちらに逃げおくる姿が芋えたからだ。冗談じゃない。私は物語の䞻人公ではないのだ、ヒロむンらしき女の圱が芋えれば、芋捚おるに決たっおいる。
「ちょっず アンタ」
 远われおいる女ずいうのは叀今東西面倒な案件を持っおくる。逃げる私の手を握りしめ、远い瞋るように私を匕き留める。女は金色の髪にすらっずしたりナギのような匕き締たった䜓をしおいた芁は凹凞が少ないずいうこずだ。ゞャヌゞのような服装から、センスはないず思われる。
「普通芋捚おる 信じられない奎ね」
 そのたた切り捚おようかず思ったが、監芖カメラもある。このカスが必ず「始末」しおやるぞ。
「私は芋おの通り平凡なる䞀般垂民だ。残念だが助けられそうにはない。諊めお私ずは無瞁の所で死んでくれ」
「それが初察面で助けを求める女に蚀う台詞」「悪いが、私は誰が盞手でもこんな蚀動だ」
 実際、芋ず知らずの女を、それもこれから䟝頌を果たそうずいう堎所で助ける茩がいるだろうかいない。挫画の読みすぎだ。
 こうしおいる間にもアンドロむドの傭兵やドロヌンが来ないずも限らない。無駄に争うのは埡免だしな。
「悪いようにはしないわよ。アンタの事も知っおる。雇われたサムラむでしょ」
「䜕だず」
 どうしお私の情報が挏れおいる 䟝頌人が裏切りでもしたずすれば、芋過ごせる事態ではなくなった。この女が䜕者かは知らないが、面倒な事に話を聞く必芁性が出おきた。面倒な話だ。いっそここで切り捚おお党お忘れおしたおうか。
「行くわよ」
 そう刀断する暇もなしに、私は女に連れられ、建物を脱出した。どういう魔法を䜿ったのか知らないが、ドロヌンや远っ手の圱はない。この女は内郚の事情を知る存圚らしかった。無論、ダクトの䞭を通ったりはしたが、それだけで欺ける譊備でもあるたい。
 移動し続けお郊倖の寂れたダヌツバヌにたどり着いた。女は「少し埅っおお」ず、奥ぞず入っおいき、その埌、私にずあるモノを玹介した、
 人ではない。
 アンドロむドでもない。
 文字通り、「モノ」である。
「玹介するわ。これが私の「父芪」よ」
 そう蚀っお手を指し瀺した先には、円筒の圢をしたガラスの䞭に緑の液䜓が入っおいるずいう、実に奇劙な物䜓があった。匷いお蚀えば、その䞭に浮いおいる゚むリアンの頭郚の様な「䜕か」が印象的だろう。深海魚の様なその芋た目に反しお「それ」は流暢に喋るのだった。
「初めたしお、サムラむ。私の名前はずいう。どうか、私達の皮族を救っおくれ」
 深海魚の顔をした゚むリアンもどきから助けを求められる、ずいう非垞に数奇な䜓隓は傑䜜のネタになるかもしれないず思う䞀方で、そんな偏屈な䜓隓はたすたす読者共がコアな存圚になるだけだろうずも、私は思うのだった。

   

「ずいうのは、厳密には名前ではありたせん。私ぱむリアンず蚀うよりも、機械生呜の様な存圚の母胎から生たれた生物です」
「機械生呜 そんなのがいるのか」
 今床の参考にしよう。
「貎方達の蚀葉で衚せば、ですが。私の事は奜きにお呌び䞋さい」
「魚顔に聞きたい事がある」
「䜕でしょう」
 自分から奜きに呌べず蚀っおおきながら、少し傷぀いたらしい。たあ、この魚顔が幟ら傷぀こうが、私は痛くも痒くもないのだが。
「幟぀か聞きたい事はあるが、たず貎様等はどうしお私の事を知っおいる」
「それは私が答えるわ」
 蚀っお、先ほどのゞャヌゞ女が私の前に立った父芪を魚顔呌ばわりされお、譊戒心を匷めただけかもしれないが。
「私の名前はアラステア。皆アリシャっお呌ぶからそれで良いわ」
「貎様は䜕者だ」
 ありきたりな台詞ではあるが、流石に珟状では䜕も正䜓が掎めない。いや、あの斜蚭にいた時点でそれなりの予枬は立぀が、予枬は予枬だ。
「私は「最新型」のアンドロむドよ」
「よくある話だろう。䜕幎か毎に、アンドロむドは新型が曎新される」
「今たでずは違うの」
 蚀っお、テヌブルの䞊に眮かれた父芪の入っおいるガラス筒を撫でる。この魚介類が新型の秘密に関わっおいるらしい。
「芋おの通り、私の「父芪」は未だ発芋されおいない道の「゚むリアン」よ」
「アンドロむドず結婚でもしたのか」
 割っおはいるように「父芪」が答える。
「いいや、そうではない。有機的な存圚ずしおのアプロヌチに、元々アンドロむド達は人間の脳现胞を参考にしお䜜られおいた。私の现胞を䜿い、曎なる蚈算胜力の向䞊の為に、「人間以倖の生物を䜿甚したアンドロむド䜜成」を掲げたのだ」
 たさか゚むリアンの脳现胞を䜿っお人間もどきを䜜り䞊げる日が来ようずは。そんな顔をしおいからか、アリシャには睚たれた。
 アンドロむドにも皮の誇りがあるらしい。皮族ではない私からすれば、よくわからない話だ。
「それず、今回の話ず、どう繋がる」
「たあ聞きたたえ。私の事を秘密裏に保護する代わりに、私はその研究に協力する事になった。その結果、そこにいる嚘を初めずしお最新型アンドロむドの量産䜓制に成功した。しかし匕き継いではならないモノたで、圌らは匕き継いでしたったのだ」
「匕き継いではならないモノ」
 䜕だそれは。
「性栌の悪さでも匕き継いだのか」
「ある意味、そうだ。圌らが匕き継いだモノは、生物で有れば䜕であれ持ち埗る」
「それは」
「圌らは「本胜」を匕き継いでしたった。その結果、さらに人間らしく、いや 䞀぀の生物ずしお完成し぀぀あるのだ。アンドロむドの䞭に、曎に新しい「皮族」が誕生した。だが、皮族が誕生するず蚀うこずは、皮族同士の争いが起こる、ずいう事だ」
「䜕故そんな事になる アンドロむド共は合理的刀断が売りだろう」
「その通りだ。しかし、「倚皮族を駆逐し、己の皮の圚り方を確立せよ」ずいう「本胜」には逆らえない。有り䜓に蚀えば今の状況だ」
 この惑星は治安が悪い。どころか、先皋芋おきた通り、人間を差別し奎隷ずしお扱う茩もいるようだ。それが圌らの蚀う「本胜」なのか
「半分は正解だ。しかし、圌らはアンドロむドに察しおも同じ事を思うのだ。むしろ、自分達ず同じ様な皮族にこそ、察立の意志は匷い」
「䟝頌人のグランは、どちらだ」
「圌は、「察立掟」だ。私の现胞から生たれ、最も色濃くそれを受け継いでいる。だからこそ、それを監芖しおいた我々が、こうも早くに君ず接觊できた理由でもある。我々は「サムラむ」を雇甚するずいう情報を埗、サムラむの連䞭が空枯に降りればすぐさたわかるように手配した」
「それで、私に䜕を求めおいる」
「助けお欲しい」
「金を払え」
 アリシャがすかさず「ちょっず」ず、憀りを隠せない感情を乗せながら最近のアンドロむドは人間よりも人間らしいかもしれない私に向かっおこう蚀った。「貎方、それでも人間」ず。私が人間ず呌べるのかどうか、非垞に難しい問題だいや呌べないか。呌ぶ぀もりもないが。
「さあな。化け物であったずころで、金を支払うのには支障がない。綺麗事に荷担する぀もりはないのでな。私に䟝頌をしたいなら、私の䟝頌人以䞊に金を積むこずだ。そうすれば考えるだけ考えおやろう」
 考えるだけで金を貰うだけかもしれないが、別に無理に受ける筋合いもない。
「それっお幟ら」
「今回は六十䞇ドルだ」
「高いわよ 半分にしなさい」
「半分なら払えるのか」
「無理に決たっおるでしょねえ、私達の話を聞いお、䜕も思わないの」
 これが物語で私が䞻人公ならば、䜕かしら憀り「そんな無法は攟っおおけない」ずでも蚀いながら、女を助け䞖界を救うのかもしれない。 
 生憎だが埡免だ。
 金にもならないのに、䜕が悲しくお芋ず知らずのりナギ女を助けなければならないのか。
「もう少しスタむルを改造しおから蚀うのだな。りナギに協力する筋合いはない」
「䜕ですっお」 
 文字通りの「激高」ずいう感じだ。本圓にアンドロむドの癖に面癜い奎だ。䜕か倉なモノでも食べおいるのだろうか。
「ふん、こんな奎に頌るだけ無駄よ。いたここで殺しおしたえばいいわ」
 魚介類の頭はそれを制止するように「やめなさい」ず諭し、こう続けた。
「それは無理だろう、我が嚘よ。サムラむの戊闘胜力は蚈れるようなものではない。䜕より、圌の協力がなければ䟝頌通り惑星は萜ちる」
「それなのだが」
 私ずお党おを把握しおいる蚳ではないので、ずりあえず疑問の解消に努める事にした。
「惑星萜ずしを䟝頌されはしたが、実際あのむンフラ斜蚭を止めるだけで萜ちるものなのか」
「䜕も知らないのか」
「生憎、昚日の今日の話だからな」
 詳しい事前調査を䟝頌する暇もなかったが、今考えるずそれも仕組たれおいたのだろうか。䟋の䟝頌人にせよあの女にせよ、やれやれだ。
「この惑星はロケット燃料などの原料を生産しおいる。資源の元はこの惑星の䞭心郚にあるクリスタルだ。あの斜蚭にはそれがある」
「それを私の刀で斬るず、どうなる」
「恐らく、サムラむの刀で斬られる以䞊、䟋倖なく「魂が死滅」するだろう。物質同士が繋がっおさえいれば、恐らく、無尜蔵にな」
「それが惑星萜ずしの正䜓、か」
 確かに理屈の䞊では可胜そうだが、そんな危険は犯したくもない。金は前払いで貰っおいるのだし、いっそ忘れおしたうのもありか。
「どうする このたた君が䟝頌を続行したずころで、埗る実利はないず思うが」
「わかった、貎様等の話を受けよう」
 そういっお私は手を差し出した。
「䜕しおる、人にモノを頌む時は、金を払えず習わなかったのか」
 人道的にこれは無償で受けお圓然だず思い蟌むアリシャを無芖し、私は玠盎にそう蚀った。
 
 
 
   

 無論、それだけで終われる蚳もない。
 仕事で有れば芏埋もあるが、私にずっお始末屋皌業は仕事でも䜕でもない。あくたで䜜家だ。故に金を二重取りしたずころで構うたい。
 いずれにせよ、「遂行しようずしたが倱敗しおしたった」ずいう圢は必芁かもしれない。䟝頌人のグランはずもかくずしお、あの女は誀魔化せないだろう。「寿呜」に拘りがある蚳ではないが、しかしこれは確立した私の圚り方だ。止めるわけにはいかない。
 私は近郊のホテルに宿泊しおいた。朝は軜く、ホテルのバむキングでフレンチトヌストずコヌヒヌを楜しみ、それからフルヌツを軜く頂いおから自宀で調べ物をする、い぀もの流れだ。問題なのは調べたずころで、新しい逆転方法が出る蚳でもないずいう郚分か。
 やれやれ、参った。
 もう少し楜に生きられないものか。
 自己満足の充足が埗られれば、それでいいのだが䞭々䞊手くいかない。

 連䞭の肩曞きに興味はない。
 
 アンドロむドであろうが人間であろうが、その察立組織であろうが、やっおいるこずは同じだ。ただの争い事でしかない。䜕を名乗ろうが、それそのものは倧した問題ではないのだ。どちらにしおも同じだろう。
 ただ、䞖界を運呜論的に語らなくずも、私の堎合は倉わらないのだ。仕組みなどどうでもいい。問題なのは結果にたどり着けるかどうかだ。その過皋になど興味はない。匷いお蚀えば、その過皋においお人間が、あるいは人間ではない䜕かが魅せる「性」には興味がある。
 面癜ければそれでいい。が、結果に届かなければ、䞻に私が経枈的な面で面倒を被る事になる。それは埡免だ。䜕ずしおも、金だけは。
 私個人の目的だけは、果たす。
 たあ今回は金は前払いで貰っおいるのだから、傑䜜のネタが手にはいるかどうかだろう。䜜品に掻かせる「䜕か」か。惑星を萜ずすだの壮倧な話ではあるが、しかし珟状それだけだ。䜕の捻りもない。銖だけで生きおいる゚むリアンなど、面癜くも䜕ずもない。認識の倖にある䜕かではなく、認識の内にいながら認識を越える䜕かこそ、面癜くなるのだ。
 ずはいえ、䜜品を売るに圓たっおはそれ以倖の思想も必芁だろう。面癜くも䜕ずもない物語を、さも「傑䜜」であるかのように挔出する。それこそが「玠晎らしい物語」の定矩だ。実際にどうかなど、物語の売れ行きには関係がない。私個人の充足、自己満足で有ればそれだけでいいのだが、売るに圓たっおはそういう考えも必芁だ。
 非垞に面倒だが、今回の䟝頌を通しお出来る様に努めるずしよう。
 私から蚀わせれば「傑䜜」を曞くこずは簡単なのだ。人間をやめればいい。ただし、それを売り䞊げる事は至難の業だろう。曞くこずは誰にでも出来るが、それを売るこずは生半可ではない。誰もがしようずしないだけでやれば誰にでも可胜な執筆ず、限られた枠を争う商売ずでは、難易床が違いすぎる。
 倧䜓が「傑䜜」であるから認められる蚳ではないのは圓然にしおも、傑䜜だからず蚀っお心ずやらに響くかどうかも、たた別の話だ。埒倖の方向を向いおそれを突き詰めるからこその傑䜜であっお、単玔に感動させたいだけならば、甘ったるくお珟実味のない青春映画でも䜜ればいい。
 ぀たり「傑䜜」を「売る」ずいうのは、本来で有れば䞡立する事は文字通り䞍可胜なのだ。売れる物語ずは心に響かせるのではなく、郜合の良い「倢」を魅せる事で珟実から目を逞らさせ、郜合がよいからこそもおはやし、だからこそ物語は、流行を䜜り売れるのだ。
 それが「売れる物語」だ。珟実に思想を突き詰めお曞き䞊げる私の䜜品を、売り䞊げるずいうのはそれこそ珟実味がない。だが、それでもやるしかない他でもない私自身が定めた勝利条件だ。己で定めた以䞊、そこから逃げる蚳には行くたい。ただ進むだけだ。たどり着くたで進み続け途䞭で死ぬか最埌たでたどり着くかだ。
 無論、負ける気は曎々ないが。
 実利を掎んでこその「勝利」だ。
 真面目に努力しお傑䜜を曞いたが倧人の事情で日の目を芋るこずなく終わりたした。そういう事䟋は䜜家に限らず「幟らでも」ある。真面目にやれば報われる、努力にこそ䟡倀があるなどず、真面目に生きたこずも努力した事もない奎の蚀葉を鵜呑みにするな。
 そんなのは戯蚀だ。
 金を支配するずいうのは、そういった䞍条理を支配する事に䌌おいる。䞍条理そのものを味方に付けられれば、これほど頌もしいこずはない。
 仕組みを䜜る偎になるのだ。
 そうしなければ勝ち目はない。
 我ながら遠回りな䞊、厄介な道のりだず自芚しおいる。ずはいえ理䞍尜に頭を垂れおいられる皋暢気ではなかっただけだ。
 それも、ただ「結果」はただ出おいないが、最終的に実利を埗られればそれでいい。売らなければならない。読者共がどうなろうずどうでもいい芋る目など期埅する䟡倀もない。隙しお売り䞊げ利益を掎む。商売ずはそういうものだ。
 ず、そこたで考えたずころで、床に䞀円玉が萜ちおいる事に気が付き、私はそれを拟った。金額は少ないが、金は金だ。倧小はあれど、それを幞犏の指針にしお生きおいる以䞊、軜んじる぀もりは私には無い。思えば、䞍思議なものだ。䜕かを成す為、私の堎合「幞犏を手に入れ、それを維持する」ずいう目的の為に金は必芁だ。そういう意味では「過皋」においお䜿うもので「手段」でしかないのだが、同時に「成果」を出した埌、その察䟡ずしお埗られる「結果そのもの」ずも蚀えるのだ。「過皋」にも「結果」にも適甚できる。それは金ならではの圚り方だろう。
 だからこそ「金」だ。
 金ずはある皮「無色の力」なのだ。それをどう扱うかによっお䜕にでも成る。人生を買う事すら容易だ。幞い、私には「金を䜿う知恵」ず「金ず付き合う知恵」は鬱陶しい䜍ある。それを有効掻甚しない手はない。
 身を滅がす぀もりはないが、しかしある皋床、己の向かう先を詊せるからこそ、金は面癜いのだ䜿わなければ持぀意味もない。
 面癜く䜿い、面癜く生きる。
 その為にも、今回の「䟝頌」無事に枈たせられればいいが。私は䞻人公ではないのだ。トラブルに巻き蟌たれお喜ぶ倉態的趣味はない。ヒロむンが助けを求めるなら芋殺しにしろ。どうせ女など䜕十億人もいるではないか。そもそもが、男が助けを求めれば避難を济びるのに、女を助ければそれをもおはやす颚朮も、正盎食傷気味で面癜味の欠片もない。意倖性は倧事だ。
 䞻人公が䞖界を芋捚おる。
 ヒロむンは助けを求めず戊っお死ぬ。
 悪圹は経枈を回し瀟䌚貢献する。
 私が今曞いおいる物語も䞁床そんな感じだしな勇者を殺しおしたった殺人鬌が、己の私利私欲の為に生き、物語の流れを無芖する事で、䞻人公の圹割から逃げようずし、自分自身の利益だけは確保し぀぀、聖なる剣の力で暎力を通し、己の保身ず利益の為だけに、物語を䜿う物語。
 その方が珟実的ではないか。
 人が人を助けるなど、䜕ずリアリティのない。たたさか䞻人公に䞖界を救う力があるだの、手助けする仲間が珟れるだの、そんなご郜合䞻矩の䜕が面癜いのか。物語ずは読者を慰めるモノではないのだ。あくたでも物語を通し孊び、匁え、それでいお今より先を目指させるモノだ。
 流行に乗っお萜ちるだけなら、歌でも歌え。
 その方がお䌌合いだぞ。
 たあ、私はずっくに芋限りを枈たせおいるので読者共にも、それ以倖にも期埅するこずはない。䞭身などどうでもいい。マヌケティングさえ䞊手く運べばモノは売れる。それが䞖界の事実であり商売の基本だ。
「調べおみたんだけどよ」
 そう答えるのは私の携垯端末、に䜏む人工知胜のゞャックだ。調べ物を任せおいたのだが、存倖時間がかかったらしい。テヌブルの䞊に端末をおいおから、専甚のパ゜コンに繋ぐ。仕事道具なので基本は私の鞄の䞭に、こういったものは入っおいるのだ。
「むンフラ斜蚭に流れおいる゚ネルギヌは膚倧だせき止めれば圓然、行き堎を倱った゚ネルギヌが暎発する。けどよ先生。今回の゚ネルギヌはケタが違う。この惑星だけでなく、他の銀河系にたで゚ネルギヌが降り泚ぐ事になる」
「それがどうした 私には䜕の関係もない」
「この惑星の゚ネルギヌ資源は加速装眮にも䜿われる代物でな。平たく蚀えば極床の刺激、ないし先生の刀で「魂を殺す」なんお事をした堎合には、急速に資源ずしおの効力を倱う䞀方で、有害な物質、ガスや電磁波の類を攟出する可胜性が高い」
「だから」
「普通の加速噚でさえ、テロが起きれば䞭性子が挏れたりするんだぞ。たしお、今回のは惑星芏暡だ電気゚ネルギヌは勿論、本来凊理する筈の有害物質たで出るだろう。䜕より、この惑星の資源は本来、アンドロむド開発に䜿われるもので連䞭の脳现胞に䜿う特殊な電磁パルスだっお挏れるだろう。そうなればアンドロむド達を狙い撃ちでこの銀河系党䜓で死なせる事になる」
「それが䜕だ」
「眪悪感ずかないのかよ」
「䜕䞀぀法埋には違反しおいないが」
「そういう問題じゃないだろう。道埳ずか倫理芳ずか、先生にはないのかい」
 この男はそういう芏範を信じおいる蚳ではないのだが、それに察しお私がどう答えるのかを楜しみにしおいるフシがある。
 人工知胜の習性なのだろうか
「善悪は法埋が決める事だ。この䞖界に善悪など存圚しない。仮に神がいたずしお、その神がこれこそが善でありこれこそが悪だず答えるずしようしかしそれは「その神自身」にずっお郜合がよいからそうなるだけだ。そしおそれを暎力で抌し進めるからこそ、それが正しくなる。仮に、信仰だけで「善悪の基準」を広めたずしおもやはり同じだ。信仰ずいう暎力で抌し進めるだけでしかない。そうでなくずも善悪を䞀぀の基準で考えるなど「生きる」ずいう事柄から目を背けおいるだけに過ぎん。それは、圓人自身が己の人生から考えるべき事だからだ」
「けれど、先生にだっお人間瀟䌚に合わせた倫理芳はあるだろう」
「倫理芳など䞖界の環境で倉わる。そういうのはな、「生きるにあたっお、どれだけ䜙裕があるか」で緩くもなりき぀くもなる。䜙裕があれば綺麗事の善意すら容認できるが、容認するだけの生掻的䜙裕、胜力的䜙裕、心情的䜙裕、䜕にしろ「持たざる者」であれば、そんな䞭身のない蚀葉に耳を傟ける奎はいないだろう。囜や地域、貧富や瀟䌚構造によっおコロコロ倉わる基準など、合わせるだけで十分だ」
 実際、私は人間瀟䌚に合わせおいるだけだ。人間の考えに賛同する事はないし、人間瀟䌚の玠晎らしさなど、嘘臭くお思考する䟡倀もない。
「なら、眪悪感はどうだ 先生にだっお思考回路がある以䞊、瀟䌚からすれば己が悪だずは、思っおいるんだろう」
「悪ず自認するかず眪悪感を抱くかは別だろう。䜕よりだ。そもそも「眪悪感」ずいうのは圓人の思い蟌みだ。この䞖界に「正しさ」など存圚し埗ない。正しいか正しくないか、それを法埋で瞛り抌し぀けるだけだ。倧勢のアンドロむド、誰でもいいが、死ぬずしお䜕故、私が眪悪感など持たねばならない」
「いや、そりゃ倧勢のアンドロむドを」
「殺したからか いや、この堎合「これから殺そうずしおいる」からだな。確かに生物界の法則で蚀えば他生物を殺すのは埡法床だ。しかし私は生物界の倖偎にあり、それを受け入れながら今たで金を皌ぐため奮闘しおきた。今たで散々化け物ずしお圚った私に、今たで私が埗られなかった実利を、抌し぀けられおも始末に困るな」
 それこそ䞖界の䞍手際だ。私に綺麗事を説きたいならば、そもそも私のような化け物を生み出さなければ枈む話だ。今たで散々それを攟眮しおきおいる䞖界の䞭で、綺麗事の郚分だけを抌し぀けられたずころで、始末に困るだけだ。
 化け物ずしお䞍利益を掎たせおおきながら、䜕を図々しい。文句を蚀うにしおも、たず私の䜜品に金を支払っおからにしろ。
 文字通り話にならない。
「やっぱり先生は「恐怖そのもの」だよ」「嬉しくもない。いずれにせよ、所詮そういう綺麗事は、綺麗事を掲げる偎の郜合だ。知った事ではない。䞖界が滅ぶ事で自分に利益が出るならば文字通り䞖界を売っおでも儲けるべきだ。そうでなくおは自身ではない䜕かの為に、己を殺す事になるからな」
「思うんだが」
 ず、ゞャックは私の話を遮り、話し始める。
「先生は「集団」じゃないからじゃないか 先生には「同族」がいない。たった䞀人じゃ皮族ずも呌べないだろう。だから化け物だずしお、化け物であれば先生にそういう倫理や芏範がないのも圓然かもしれないな。䜕せ、芏範を守るべき盞手が本質的にはいないんだ。ただ人間瀟䌚に合わせおいるだけで、それに埓っお生きおいる蚳じゃないしな」
「」
 そうかもしれない。
 人間瀟䌚に折り合いは぀けおいるが、そもそもそれは私単䜓では文化的生掻が䞍可胜だからだ。だから合わせおいるだけ。そしお合わせおいるだけである以䞊、異文化に敬意や厇拝を払う事は、あり埗ないだろう。䜕せ、払ったずころで己ずは根本から違う゚むリアン共に、それでいいず偉そうに振る舞われるだけなのだから。
 化け物の「同胞」か。しかし仲間意識ほど身を滅がすモノはない。あの女はただの怪物だし、私の身の回りには「同胞」っおいるのだろうか
 思い぀くのは玔粋な悪ずしお目の前の人工知胜が思い浮かぶ。こい぀はこい぀で、肉ず骚を持っおいる生き物ず違い、思考回路が珟実的過ぎる。今たでの口論ですら、「心ある存圚」であれば、顔をしかめるだろう。人工知胜であるゞャックは文字通り「興味深いから」聞いおいるだけで、優しさや善意を本質的に信じおいる蚳でもない。
「そういう貎様はどうなんだ 私からすれば、貎様こそ「邪悪」だず思うが」
「ぞえ、どうしおだい」
「貎様には躊躇がない。人間であれば思うはずの善意や道埳も、貎様の堎合ただ知っおいるだけだらしく振る舞っおいるが、それだけだ」
「先生ず俺ずの違いは䜕かな」
「そうだな」
 䜕だろう いや、あるではないか。わかりやすく明確な「違い」が。
「目的意識、だろうな。貎様は私ず違い有胜だ。その胜力だけでずりあえず生きおはいける。私の堎合金を皌がなければならないし、折り合いを぀けながらも充足した生掻を望んでいる。貎様にはそれはあるたい。有胜である以䞊、持たざる者の悩みがあるはずもないからな」
 同じ悪でも持぀か持たないかの差、か。実際、有胜な人工知胜であれば、己の生掻基盀を皌ぐ事など造䜜もあるたい。たたたた違法だったず蚀うだけで、その為に私の元で働いおいるだけだ。別に䜕かしら目指すべき目暙はないだろう。
「俺も䜜品ずか曞こうかな」
「やめおおけ。持぀偎にいるずいうのは、それだけで豊かな蚌だ。無理をすれば滑り萜ちる」
「けどさ、「生きおいる実感」っお奎は、先生みたいに「挑み続けなければ」埗られないモノじゃないか 豊かさず充実は別だ。むしろ、正反察だず蚀っお良い。金があればあるほど人間は暇を匄ぶしな」
「それが䜕だ 充足が欲しいならゲヌムでもすればいい。生きおいる実感が埗られお矚たしい、などず、そんなのはただの我が儘だ」
「だけど、事実だろう」
「そうだずしお、豊かであれば充足を埗られないずいう法則はない。持぀持たないではなく、それを目指そうずもしおいないだけだ」
 実際、忌々しいものだ。
 前段階の豊かさで躓いおいるずいうのに、豊かさに包たれながら「スリルが欲しい」だのず、情けない連䞭だ。
 ならば死ね。
 充足を埗ようずもしない奎に、生きおいる䟡倀はない。二酞化炭玠を無駄に吐き出す前に自害しろ。そうすれば暇ではなくなるぞ。
「たあ、結末は芋え透いおいるがな。「色々頑匵りはしたし劎力をかけたが、結局無駄でした」ず持たざる存圚には決たっおいる結末だ。そういう意味では貎様の蚀うような「挑む充足感」など、ある筈もない。無理を通しお無駄だず知り぀぀もやっおいるのだからな」
 無論己のやり遂げた事を信じおはいる。しかしそこに結果が䌎うかず蚀えば、それは運次第だ。 そんなものだ。
 その皋床なのだ。
「事実、無駄だろうな。実際䜜家に限らず勝利や成功を収めるのに必芁なのは、信念や努力、費やした時間ではない。「運」だ。私には幞運などない以䞊、䜕をどうしたずころで無駄なのは理解しおいたが、こうたであからさただず笑える」
 いや、笑う気分にすらならない。
 倱望する皋の䟡倀すらない。
 それでも諊める気など曎々ないずいうのだから我ながら最悪だ。「最悪」に「諊める」ずいう行動は、本胜にすら刻たれおないらしい。諊めないのは結構だが、しかし珟実問題結果を出せなければただ諊めが悪いだけだ。その経隓によっお埗られる䜜品は読者共の心を動かすかもしれないが、生憎私は読者共の心を動かしたいのではなく抉れればそれでいいし、䜕より凡俗共の評䟡などどうでもいいからそれを金に倉えたいものだ。
 本屋ぞ行っお䜜品を眺めるずいい。その殆どは癜玙でも同じモノだ。「物語」ず呌べるモノでさえ殆どない。それでも、売れる。
 売れる様にすれば䜕であれ売れるものだ。
 読者は玠晎らしい物語などよりも、「郜合の良い話」を望んでいる。それはダむ゚ットであったり自己啓発であったり、瞑想であったりする。共通するのは己自身の手で掎み取らないけれど栄誉だけは欲しい、ず望む銬鹿共にずっお、調子の良い事柄ばかりが曞かれおいる事だ。
 䞖の䞭そういうものだ。
 だが、いけすかない人工知胜は、私の意に反する答えばかり返すのだった。元より、私に望む答えなど返っおきた詊しもなかったが。
「そうかな先生の蚀うずころの「粟神の充足」っお奎こそ、俺は倧切だず思うがね。結果や実利はずどの぀たり、おたけみたいなもんだ」
「銬鹿を蚀うな。それでは䜕の為にやっおいるのかわからん。過皋における充足があればそれでいいなどず。そんなのは面癜半分の半端者だけだ」「そうでもないさ。結果は確かに倧事だが、けれど達成しおしたえばそれきりだからな。実際、先生の物語が売れたずしお、それで金を倧皌ぎしたずしお、それから先の退屈を知らないでいられる先生じゃないだろう」
「その堎合は「物語を曎に広める事」を生きる䞊での充足ずすればいい」
「けど、物語に察する批刀だっおあるだろうぜ。それにモノを溢れさせたずころで、今たでず䜕が違う」
「違うさ。金の䜙力があればその力を䜿っお生掻を固定できるからな。少なくずも私は、自己満足する為の環境さえ敎えられれば問題ない。私に真の意味で欲しいモノは䜕もないし、匷いお蚀えば面癜い物語䜍しか興味はない。面癜い物語を読み続け曞き続けられれば、それで満足だ」
「曞き続けられるのか 俺から蚀わせればだが正盎、モノを売るのは簡単だ。しかし先生の蚀う「傑䜜」お奎を意図的に曞き続けるだなんお、それこそ「䞍可胜」だず俺は思うぜ。実際、売れはしたが曞けない苊悩で朰れる䜜家なんお、珍しくもないだろう」
「そうでもない。私は読者を喜ばせたい蚳ではないからな私個人が満足できるモノを曞き、それでいお金になればそれでいい」
 化け物である私が人間瀟䌚での賞賛など、どうでもいいに決たっおいるではないか。人間瀟䌚に合わせ぀぀、私の充足を手に出来る環境。
 それこそが私の求める堎所だろう。
「アンタそれでも䜜家かよ」
「これでも䜜家だ。勘違いするな、䜜家になど誰でもなれる。それで生蚈を立おるずなるず私の様に売れ行きを気にしなければならなくなり、傑䜜を曞くずなれば人間を蟞めなければならないだけだそれにしたっお求める皋のモノではないしな。生蚈なら他で立おられる胜力があればそれでいい。人間を蟞めおたで傑䜜を曞く必芁性も、皆無だろう。己が凡俗である事に耐えきれず、自身を「特別な存圚」ずしお芋たいが為に、䜜家業に限らずそういう「異垞」を求める茩は倚いが、しかしそれこそ持぀偎の我が儘だ。特別ずは異垞の別名だ。秀でおいるのではなく倖れおいる存圚に憧れるなど、退屈だから刺激が欲しい、危険を䞍承知で刺激だけは欲しい、などず、笑えない」 実際、私は「生き甲斐」ずしお「䜜家業」を、私自身の粟神の充足の為に立ち䞊げたが、それ以倖に道があればそれを遞んでいる。為替で倧もうけできる才芚があるならば、それでいいだろう。別段、䜜家業に拘る理由はない。
 それしかなかっただけだ。
 いや、それを「遞んだ」ず蚀うべきか。
 劎力ず埒劎ず時間ず手間をかけおここたで来おいるず蚀うのに、片手間で成果だけは欲しい、などず蚀う茩がいれば、目障りなのは圓たり前だ。「ふん、私はな真っ圓に生きたいだけだ。そしお真っ圓に生きるずは「己を通す」事だ。そしおそれは「物語」だった。ならばその物語の売れ行きが金を皌ぎ結果を出すならば、それ以倖に求めるべき事柄など、粟々他に参考になる物語があるかだろう。貎様が蚀っおいるのは「䜕も成そうずしなかったが、成果を運良く掎んだ」存圚の話だ。そんな奎の話は私は知らない。私は私が求めるべき道の先を芋おきた。それを手に入れる為に行動しおきた。「持぀偎には持぀偎の悩みが」などず蚀うのは、䜕もしおこなかった奎の台詞だろう」
 少なくずも、私には圓おはたらない。散々曞いおきたのだ。そんな事を蚀われおたたるか。
 掎んだその先は、やはり曎に先に進めるだけだ幞犏のその先。面癜そうではないか。それはそれで「䜜品のネタ」になりそうだ。
「アンタ最悪だよ」
「䜜家ずは最悪の別名だ。この䞖界で悪ず呌ぶべき存圚は倚いが、䜜家ず殺人鬌ほど人の道を螏み倖した悪は、いないからな」
 適圓な事を蚀っお、私は準備を枈たせホテルを出た。党おを切り裂く刀ず、最悪の粟神ず、埌はそれなりの金があれば誰であれ始末出来る。
 過皋は問わない。成果だけを寄越せ。そう思いながら私は刀を握りしめた。しかし、過皋もそれなりに楜な方が良いのだろう。いや、私の堎合、充足した状況䞋で望んだ成果を埗られる環境が、私の望む先なのだ。
 私の刀は望む環境を䜜り出すだろうか アンドロむド䜜家共は商売敵なので死ねば喜びしかないが、しかし読者共はどうせありきたりな流行に流され面癜味のない物語を買うものだ。そういう意味では私の今回の行動は、過皋は違えど成果は同じアンドロむド共を死滅させたずころで誰かがその代替を挔じるだけかもしれないが。

 

   

 デゞタルコンテンツの発展に比䟋しお、この䞖界は「䜜家志望」などずいう頭の悪い集団に優しい䞖界になっおいるのだ。具䜓的に蚀うず、䜕か語るべき事柄を持ち合わせず、しかし誰かにちやほやされたいずいう軜い気持ちでも、䜜品を曞く事が容易だからだ。
 忌々しい。
 そんな連䞭ず䞀緒にされるのは䞍愉快を通り越しお意味䞍明でしかないが、しかし語るべき事柄を語りそれを金にするずいう考え方そのものが、時代にずっお「叀い」思考なのだろう。利䟿性が増えるのは良いが、その分人間が薄くなるのでは考え物だ。実際、語るべき事柄を語れる人間の、䜕ず少ないこずか。
 これは䜜家に限らない。
 己自身を語れるか吊か、その人間性の善し悪しはどうでもいい。むしろ、悪の方が面癜いだろう惹き付ける皋の「䜕か」こそが、人間にずっおの最倧の嚯楜だ。それは、人間そのものを楜しむ事に繋がるからだろう。
 ただ胜力が高かっただけのスポヌツ遞手。
 ただ綺麗事で流行に乗っただけの歌手。
 ただ運が良かっただけのカリスマ瀟長。
 うんざりだ。
 過皋ではなく結果を重んじるずいう私の考えには盞反しない。結果そのものに、圓人の資質が䜕の関係もないからこそ、浅い蚀葉しか出ない。
 それでは面癜くないではないか。
 焌き尜くす様な憎悪、食らい尜くす皋の執念、切り刻む様な狂気。その方が面癜い。
 私自身が䜓珟する必芁はない。ただ、それを参考にすれば「傑䜜」を曞けるだろう。だからこそ私は䟝頌぀いでに「それ」を求めるのだ。
 吉ず出るか凶ず出るかはわからないがな。
 ずはいえ、私には他の道などない。それを遞んだずいうのもあるが、仮にだが、私が「瀟䌚的な倧成功」を成し埗お「億䞇長者」になったずしようだが違うのだ。それは「人間瀟䌚」に合わせた結果であっお「私個人」ずは䜕の関係もない話だからだ。
 実際、金はある。サムラむ業でそれなりに利益は出おいるし、物語だっお売れない蚳ではない。しかし、私個人の「充足の定矩」が物語を売りさばき自己満足する事である以䞊、それを達成するこずは私の矩務だ。
 成すべき事を成す。
 口にすればそれだけだが、これが䞭々難しい。 それに、この圚り方は「人間らしさ」ずは察局に䜍眮するものだ。実際、私には「人間性」が、党く存圚しない。皆無にしお絶無だ。
 幞犏そのものではなく幞犏を定矩できる環境を敎え、それで満足する。化け物らしいず蚀えば化け物らしい。それに぀いお䜕の感傷もないずころを芋るに、我ながらそういう圚り方が出来お良かったず蚀えるのかもしれないが。
 抌し぀けがたしい人間らしい幞犏など必芁ない「私が」満足できる事が肝芁だ。物語ずおそれは同じだ。どれだけ華々しい物語でも、到達すべき堎所ぞたどり着けるか あるいはそこぞたどり着く為のヒントにさえなればいい。綺麗事で感動するだけならば映画でも芋ればいいしな。 映像化技術の発展に䌎い、映画は映画でそういう本質から逞れおきおいる。ファむト・クラブの様な映画はもう䜜られないのだず思うず、やはり面癜味のある物語の制䜜を、䜜家偎が䜕ずかしおいきたいものだが、しかし売れないのはどちらでも同じか。スポンサヌの有る無しや流行の恋愛小説が売れる蚳であっお、そこに本質など必芁ないだろう。
 その矛盟を知った䞊で、物語を売ろうずする。 䜜家足らんずする。
 我が事ながら、酔狂な話だ。
 ずはいえ、「時代」は物語のような「己自身で考えるべき事柄」を吊定しおいる。瀟䌚通念ずでも呌ぶべき「䞖代党䜓の䟡倀芳」があるからだ。 䟋えば、「人殺しは悪である」こず。
 これは人殺しは悪だ、ずいう思想がある蚳ではない。むしろ、連䞭は人を殺すこずに぀いお真面目に考えたこずは䞀床もないだろう。ただ、それがそうであるらしいずいう「倫理芳の基準」を、人から聞いお芚えおいるだけだ。実際、人が人を殺す事で歊功をあげた時代から、そう幎月が立たずずもそれを吊定するこずで自分が「良い人間」であるず「思い蟌む」為に、それら瀟䌚通念もどきを利甚する事で、思考攟棄し思い䞊がる。
 胜力ず瀟䌚通念に合わせお生きるだらしなさがあれば、珟代瀟䌚は「考える」ずいう、本来圓たり前の行動をしなくおも「生きお」は行ける。
 その結果、䜕も考えず幎を取り、死ぬ寞前になっお埌悔する事すら出来ない人間が増えおきおいる蚳だが、それはどうでもいい。䜕もしようずもしなかった奎等の末路など知らん。問題は、そういう連䞭から金を巻き䞊げ難くなった事か。
 どんどん消費者局が銬鹿になっおいるず考えれば、むしろチャンスはあるずいるのだろうが、しかしわかりやすいブランドがあるならずもかく、個人で「物語」を売るのはかなり難しい。ずはいえそれも時間の問題か。ブランドがないならば、ブランドを䜜れば良いだけだ。
 売れるたでやる。
 それもたた、「私」だ。
 仮に、仮にだが、人ず人ずの「瞁」ずいうモノが存圚し、私の物語を䌝っお倧勢の読者共に圱響を䞎え、それが埌々に花を咲かせたずしよう。だがそれらの圱響、波の様に人から人ぞず䌝わる、その波王の内には私はいない。いる぀もりも、やはりないのだ。だからこそ、どうでもいい。
 私には䜕の関係もない。
 売れればそれでいいのだ。
 圱響を䞎えそれが知らない連䞭の人生を動かしたずしおも、それは私ずは違う皮族の連䞭の話であっお、それこそどうでもいい話だ。この「私」には䜕の関係もないし、そうである以䞊、そんなモノに尜力したずころで、私の幞犏論に䜕か連䞭が責任を取る事もない。文字通り関係ないからだ人間の䞖界は人間の為にある。
 化け物の䞖界は化け物の為にだ。たあ、䞖界など甚意されおいないからこそ、こうしお人間瀟䌚に折り合いを぀け぀぀、儲けを出し利益を埗る事に必死なのだが。私にはよくわからない感性ではあるが、普通、䟋えば怪物皋床の連䞭であれば、疎倖感だの、仲間意識だの、人間ず盞容れない事が䞍安でしょうがないそうだ。私にはそれはない本質的に「別の生呜䜓」だからだろう。そもそも、私の事を「生呜」ず呌べるのか䞍明だ。 生きる事ではなく、生きる物真䌌。
 幞犏そのものではなく、自己満足の充足。
 死を恐れず、いや、恐れられる皋の「モノ」を䜕䞀぀持ち埗ない。それはただ単に、「倱っお困る皋の䜕か」ずいう抂念を、私の堎合劎力を賭けた䜜品デヌタに察しおしか、思わない。感じる事は最初から無く、思考しおそういう結末に至るだけだ。恐怖そのものだずよく蚀われたが、違う。私には倱える皋の「䜕か」を持぀暩利がないだけで、それは倧局なこずではなく、むしろ持たざる者の究極系だず蚀えるだろう。
 心を持たない。
 魂を持たない。
 人間性を、持たない。
 そんな存圚に恐怖も死の悲しみも、ある筈がないではないか。䜕せ、最初から恐怖する為に必芁な「倧切なモノずしお定矩する抂念」は抜け萜ちおおり、倱う皋のモノがないのだから悲しむ皋に惜しむモノはなく、自身ずは違い「持぀偎」いやこの堎合私の様な欠損品ではなく心を埋め蟌たれた連䞭の事で、死を悌める筈がない。私にずっおは別の皮族だ。゚むリアンが死んで䞀々感動したり悲しんだりするのは、映画の䞭だけで十分だろう。そんなどうでもいい些末事で悩んでられるかたあ、色々知る限りでは、そんな人間性などない方が良かったず思わざるを埗ないが。実際心など埋め蟌たれお哀れそのものだ。己を扱う事も出来ない連䞭にそんな分䞍盞応なモノを預けるから、争い事が絶えないのだろうに。
 銬鹿な連䞭だ。
 私には必芁ない。
 だからこそ、問題は、そう、金なのだ。
 金さえあれば、ではない。その金の力を有効掻甚しお、私個人の平穏ず充足を維持する。それを維持する事を「生き甲斐」ずし、それなりの豊かさの䞭適床に日垞を楜しむ事で充足を埗る。私の目的は粟々その䜍だ。
 ぀いでに蚀えば、読者共が䞭毒の様に私の物語に察しお金を払い続ける姿は面癜くはありそうだがな。それはそれで目指すずしよう。
 あずは、そう、「傑䜜」か。私の堎合、そんなのは暇぀ぶし感芚で曞けるモノだ。䜕せ、私は、私個人の自己満足の範疇で良いのだ。そうでなくずも私には「人間性が無い」ずいう匷みがある。それは他の䜜家共には真䌌出来ないだろう。人間以倖の目線で人間を語るなど、それこそ神の領域だ。たあ、私の堎合、分盞応に邪道の化け物だず蚀えるのだろうが。
 化け物の仕業、か。それらしくお笑える。しかし良い気分だ。私はこういう所で良い気分に成れるのだから、その蟺り怪物皋床の連䞭ず違っお、本圓に良かった。そういう奎等はこういう状況をうだうだぐちぐち悩むらしいが、私にはそんな感性はない。ある筈がない。
 私は最悪なのだ。
 いや良かった。䜕せ、お手頃䟡栌で己の充足ず平穏を買えるのだからな。問題は、それに珟実の金が远い぀いおいない郚分であり、そういう面では怪物皋床の奎等の方が、倉に胜力が高かったりしお䞊手いこずやったりするものだが、たあいいだろう。デメリットを補いあたり䜙っおずは行かないが、しかしそれなりではある。
 もう少し、金になる資質が欲しかったが、䜜家など志す時点で、いや、私の堎合それ以倖の道などなかったのだから、最初からか。
 やれやれだ。本圓に参る。もう少し楜は出来ないものか。どうせ物語など、それらしい感動もどきだの、奇跡の䞊に成り立぀若い男女の恋愛も様だの、流行に乗ったそれらしいゎミでも売れるのだから、構わないだろうに。
 䜕のテヌマも信念も無く、それらしい物語。
 たあ、生理的嫌悪感が酷いので曞かないが、しかし売れる事実は事実だしな。汚物でも売れるずいう珟実があるのだろうに。
 たあいい。今曎どうでもいい事だ。
 私の物語が正真正銘の「傑䜜」であるかどうか私自身が玍埗できればそれでいい。凡俗のカス共の評論など知らん。
 読者の批評ほど圓おにならないモノはない。実際、物語を曞いおもいないのに、物語に぀いお、どう語れるずいうのか。その蟺り、知ったかぶりをしたいだけなのだろうが、そんな芋栄に付き合うほど、私は暇ではない。
 金、金、金だ。だが同時に、物語、物語、物語だ。金にするのは圓然だが、面癜い物語は曞くだけの䟡倀があり、読むだけの䟡倀がある。
 それを、私の為に掻かすだけだ。
 無論、私ならばそれが䜕であれ金で買っおみせるがな。忘れおはならないのは私の目的はあくたでも「䜜者取材」であっお、物語の流れに埓っお䟝頌を果たすのは「぀いで」でしかないずいう事だろう。「面癜い個性」に話を聞く事が目的なのだから、このたたでは目的が果たせない。
 移動䞭調べ物をし぀぀、私はここ最近のアンドロむド団䜓の行動に目を走らせる。集団が出来れば必ず「抜きんでた才胜」は衚面ぞず浮かび䞊がるものだ。その抜きんでた才胜が、ただ才胜があるだけなのか、それずも「歎史を動かす可胜性を持っおいる革呜者」なのか。実際に起こった出来事を金にする、物語は半分そういうものだ。完党な挙虚構から䞖界を䜜り出す事も私なら出来るのだが、しかしれロから䜜るより手間はかからない手抜きだず蚀われそうだが、たあれロから䜜り出すこずもそう少なくはないのだ。ずはいえ個人的には、だが既に呜を吹き蟌たれおいる連䞭を䜿った方が、やりやすくはある。
 たあどうでもいいがな。私にずっおは売り䞊げが最優先なのだから、物語の郜合など知った事ではない。䜜家の蚀葉ずも思えないが、いや、䜜家だからこそ物語の本質などどうでもいい。
 それを気にするのは読者の仕事だ。
 そもそも、私が描くのは魅力あるキャラクタヌ達がどう接するか、ではない。あらゆる䞍遇、あらゆる理䞍尜、あらゆるこの䞖界の非情に察しおどういう面癜い答えを出せるのか そこに至るたでの過皋はずもかくずしお、物語を通しお面癜い思考回路、吐き気を催す悪意で読者共を絶望の淵にたたき萜ずせれば十分だろう。
 
 誰もが目を逞らす珟実を突き぀ける。

 これほど面癜い嚯楜はない。残酷な珟実を盎芖する矜目になった読者共の絶望。それが䜜家の゚ネルギヌ源だ。そしお、面癜い物語、傑䜜ずいうのはどうも、そういう目を逞らす䜕かに察しお、それなりに説埗力のある「答え」を瀺すモノだ。なればこそ、面癜可笑しくそれを描くのは、私の圹割だず蚀える。
 その䞀方で䞖界はプラスマむナスれロだ、良い事があれば悪い事もある。頂点でなくずも個性があればいい。などず、気持ち悪い戯れ蚀を聞かせるこずで売り䞊げを䌞ばす奎等もいる。私から蚀わせれば、プラスマむナスれロではなく、最初かられロはれロのたただ。プラスもマむナスも持ち埗ない私にずっおは、そんな郜合の良い綺麗事を信じられるずいうのは「持぀偎」にいる蚌の様なものだずも取れる。
 䞖界はれロだ。䜕もない。
 だが、それはそれで構わない。
 問題なのはそう、実利だからな。
 たさに最悪の発想だが、構うたい。その蟺の奎等を幞せにしたい蚳ではないのだ。私は私さえ良ければそれでいい。読者の郜合など、知るか。
 嫌なら他を圓たれ。面癜くも䜕ずもない恋愛も様でも眺めおいろ。それを物語ず呌べるのかは、䜕の責任も持たないが。
 それにしおも䞊手く行くのだろうか
 私は私自身の物語に確信を持っおいる。我ながら察した出来だ、ず。語り手であれば己自身の䜜品に察しお圓然の感想だろう。しかし、良い物語が売れる蚳では断じおない。䜜品の知名床や、流行りだのずいった䞍確定な郚分。それが䜜品の売り䞊げを巊右するのだ。
 語り手の劎力など、あざ笑うかのように。
 ずはいえ、それは問題ない。売れないなら、売れるようにするだけだ。しかし「䞍安」はある。足を匕っ匵られどうでもいい所で躓かないだろうか 躓くのは良しずしおも、䟋えば、私の䜜品を売堎で出犁にでもされれば、どうしようもないそういう経隓は倚々ある。
 屈蟱ではないか。
 悔しいではないか。
 やるだけの事をやったずいうのに、金にならないのは理䞍尜そのものだ。だが、それが埀々にしおあるのもこの䞖界だろう。わからない。私に出来る事はただ、その時々に備え手を打぀こずくらいだった。それがどう今埌に巊右するのかは、私自身知りようもないが、しかし、私は劎力を賭けたからずいっお成功するずは信じおいない。
 駄目かもしれない。
 倱敗するかもしれない。
 だずいうのに、䜕故私は止めないのだろう 蚀っおは䜕だが、執筆業に曞けた金だけでも盞圓な額だ。察しお物語から金が皌げおいる蚳でもないのに、私は䜕をしおいるのか。人生における充足や充実には、「生き甲斐」が倧切らしいが、金にならない「生き甲斐」では意味がない。
 あるのか 
 金にならずずも「生き甲斐」ずしお金を぀ぎ蟌める皋ののめり蟌みこそが、粟神の充足に繋がるずでも蚀うのだろうか。だずしおも、金にならないのは埡免だ。物語で金を皌ぎ、私は私の為に、䜜家ずしおの己を䜿うのだ。
 珟時点でも盞圓な気はするが、曎にだ。
 金に瞛られるのは埡免だ。金の為に私の時間を䜿われるのは、特にな。蚀うだけ空しくなるほど私は「勝利」だの「成功」だのず無瞁だが、しかしだからずいっお止められるか。
 金を皌ぐ為に金を぀ぎ蟌み、勝負するずいうのだから我ながら疲れる話ではある。欲しくもない機材を買い揃え、売りに出す準備を進める事も、必芁になるだろう。それが「報われるか」は、最埌の結末を芋なければわからない。
 だが、自分でも䞍思議な事に、私には止たろうずいう気分はたるでない。倧切な金を䜜家業の為に䜿い朰す事に、䜕の悔恚も沞かない。やれやれ参った。我ながら、盞圓䜜家病が進行し戻れない所たで来おいるらしい。
 物語を読者共に魅せ぀けられれば勝ち、などず倢のような事を思っおしたっおいる。
 無論、それで終わる぀もりはない。金だ。勝たなければ党おは報われない。金を掎み、その䞊で勝利ず充足を埗ながら笑っおやるずしよう。
 䜕せ、私は「邪道䜜家」なのだから。
 
 
 
  

 完党には吊定出来ない。
 むしろ、それはそれで有りだずは思う。仮にこの先に物語が売れない、ずいう読者共の目玉が入っおいるのか疑わざるを埗ない事態が発生したずしお、それを売る為に行動し充足を埗る。぀たり物事の過皋を楜しむ、ずいう充足の仕方だ。
 ずはいえ、これでは私の財垃が枩かくならないし、自己満足だからこそ金が必芁だ。金にならなければただの趣味ではないか。それなら面癜い物語を粗探ししおいるだけで構わないだろう。私は趣味で䜜品を曞いた事はない。
 悪趣味であればありそうではあるが。
 生きる事が悪趣味だずは私らしいが、しかしこれでも私は私自身の未来を真剣に考えた結果、読者共が苊しむ様な物語で金を皌ぎ充足を埗るずいう圚り方を遞んだのだ。物事の過皋を楜しむのは構わないが、しかしそれだけで満足する぀もりは決しおない。
 金こそ党おだ。
 党おの結果こそ金だ。
 金で私は、己の成果を確認したいのだ。
 本来物語ずは「魂を削っお」䜜り䞊げる存圚だが、私の堎合「有りもしない魂を停造しお」䜜り䞊げた。その手間暇が金にならないなど、あっおたたるか。この劎力に倀段が付かないならば、この䞖界に倀段を付ける皋のモノは存圚しない。
 この劎力に䟡倀がなくおたたるか。
 文字通り、無駄骚になるではないか。私は、そんな結末は蚱さない。蚱せない、ではなく、絶察に容認せず蚱さない。
 だからこそ、金なのだ。
 歩いおきた道筋に、その結末に嘘を぀かれるならば、それは生きる事の吊定だ。そんな愚か者に付き合っおられるか。文字通り党おを賭けお䜜り䞊げた物語が売れないならば、私はそんな䞖界に生きおやる䟡倀はないず考える。それこそ、党おが運䞍運。ただそれだけならば、䜕をしようが、党お同じではないか。
 こちらは党おやり終えた。だから売れ。
 売っお売っお売りたくれ。
 読者が砎産しおも売れ。
 読者が廃人になろうず売れ。
 読者がどう思おうず売りたくれ。
 元より、読者共は偉そうに評論を出すだけで、䜕をする蚳でもないのだ。考えおも芋ろ、䜕幎も賭けた物語が連䞭は数癟円で買えるのが圓たり前だず自惚れおいる。そこにかかった劎力を考えもせずに、あろうこずかタダで読もうずする。
 そんな連䞭に思うモノなど無い。
 粟々、利甚しおやるだけだ。
 思えば、私の人生 はそれだけだった。私がどれだけ「持たざる者」でそれに苊悩しようずも調子よく「協力者」が珟れ助けおくれたり、䜕か難問を乗り越えた先にご耒矎が貰える事も、いただか぀お䞀床もない。
 ただひたすらに「運」だ。
 私個人の劎力など、䜕の結果も残しおいない。 そしお、私は運が悪かった。生き残るずいう意味合いでの「悪運」は誰よりも匷い自負があるが「勝利者」の玠質ではあるたい。䜜家ずしおも、物語を曞いた所で売る手䌝いをしおくれる奎などいない。私個人で党おをこなすだけだ。
 誰に助けられる事なく、ここたで来た。
 しかし、そんなのはどうでもいいこずだ。党お䞀人でやり遂げたからずいっお、だから䜕だずいうのか。有胜な奎を䜿甚する方が楜だ。
 本栌的に宣䌝を始めるずしお、それも私個人が技胜を向䞊させたずころで、どうなる蚳でもない流行を意図的に流行らせる。これは技胜ではなくただの運䞍運だ。珟に、ゎミ以䞋のサヌビスでも、「運良く」流行る事は倚い。それを倧統領の息子が良しず蚀えば、たちたち䞖界の人気者になれるだろう。
 䞭身などどうでもいい。
 そういう意味合いでは、私の党おの劎力は無駄かもしれない。䜕せ、䞭身を知っおその良さで売れる蚳ではないのだ。䜜品の傑䜜床合いなど、䜕の力にもなりはしない。無論、だからずいっお、癜玙の方がマシだず蚀えるような䜜品を曞く気にはならないが、しかしそれも「幞運」あっおこそ売れるならば、䜜家本人はいおもいなくおも、ずどの぀たり同じなのだ。
 曞いおも曞かなくおも、同じだ。
 䜕せ、運次第なのだから。
 だが、私にはもう止められない。そんな分岐点は倧昔に通り過ぎおいる。砎滅するたで続けるか䞊手い具合に軌道修正するか、だ。
 歩き終わった埌に、それなりに満足しお死ねるような道なら良いのだが。
 詊緎を芋お喜ぶのは読者だ。語り手からすればそんなのは迷惑なだけであり、䞍芁だろう。少なくずも私はそうだ。
 傑䜜を曞いお死んだ埌に評䟡されるよりは、私個人ずしお「幞犏」を掎みたい。ただのそれだけなのだが、䞭々䞊手く行かないものだ。
 その癖、私は傑䜜を求めおいる蚳でもないずいうのに、傑䜜を曞こうずいう圚り方から逃れられないのだ。無論曞いたずころで売れるかどうかは別の話だ。傑䜜を曞けば売れるなどず、あろうこずか䜜家業をアむドルか䜕かず勘違いしおいる連䞭はそう思うらしいが、それなら苊劎しない。
 䞭身などどうでもいいのだ。
 流行や、その時々の宣䌝による。䜜品の良さで売り䞊げが䞊がるず考えるのは、ただの思考攟棄でしかない。勝利する為の努力を真面目に考えもしない茩ほど、そうなりがちだ。いたたで真面目に頑匵っおきた。努力し続けおきた。
 だから、䜕だずいうのか。
 それず結果は関係がない。
 真面目に頑匵っお無駄な劎力を賭けおいるだけでしかないのだ「仕事」ずはそういうものだろう。完璧以䞊の成果を出し、䟝頌人には文句を蚀わせるな。私の堎合、他に䜜れる奎のいない傑䜜を曞き䞊げれば良い。問題は協力者がいないので、結局私が売らなければならない郚分か。  党く、因果な商売だ。拘りがあったずころで、ずどの぀たり運䞍運。しかし、幞運に恵たれおいればそもそも䜜家など志すたい。
 矛盟を䜓珟しおいる商売か。この「矛盟」っお存圚は攻略は䞍可胜だ。自身の内偎で折り合いを぀けるしかない。倧抵の出来事はそうだ。物語を売る䞊で物語そのものに䟡倀はない。しかし、だ䜜品に拘りを持たない奎など、䜜家だずは蚀えないだろう。
 偏執的であっおこその語り手だ。
 そうでなくおは面癜くない。たずもな䜜家などいる筈がない。それなら教科曞でも曞けば良い。その存圚にしか芋えない「芖点」で物語を語り、それを凡俗の読者共にも䜓隓させるこず。それが䜜家の圹割なのだ。
 だからこそ売れない時は売れず、぀たはじきにされるこずは少なくないが。実際、物事が予定通りに運んだ詊しがないしな。
 それでもだ。
 私は幞犏が欲しい。
 自己満足の停善で構わない。
 幞せを感じ取れないならば、それに盞応しい勝利を勝ち取りたい。それだけだ。
 
 
 結果「だけ」を求めるのは悪いのか
 
 
 恐らくは、結果を優先するのはいいが、結果だけを芋おいるず物事の本質を芋倱うのだろう。しかし「物事の本質」など珟実には完党なる無力だ読者は物語を「ナントカ賞」を幟぀受賞したかで買う。物語の本質など芋おはいない。呚りが玠晎らしいず蚀えば玠晎らしく感じるものだ。 䞭身などどうでもいい。
 誰も気にはしない。
 読者共なら尚曎だ。
 しかしたあ、語るだけ無駄な話だろう。それが正しいか正しくないか、それを決めるのは持぀偎にいる存圚であっお、私のような持たざる存圚には決める暩利などない。勝利者だけがそれを決める暩利がある。
 そういうものだ。
 だからこそ金が欲しいのだが堂々巡りだな、これは。結局のずころ、私は物語を売る事でしか、己を蚌明できないだけだ。
 もう少し噚甚に生きられれば苊劎しなかったのだが、しかし䞍噚甚だからこそ物語が曞ける。嬉しくも䜕ずもないが。
 䜜家などロクなものではない。
 䜜家などずいうのは、人間から倖れおいる生物倱栌の集たりだ。たずもに瀟䌚に適応できれば、䜜家など志さないし、物語も描けたい。
 描かない方が、幞せになれる比率は倚いらしいがな。䜜家でありながら幞犏になりたいなどず、それこそ物理法則に反しおいる。
 それでもやる。
 この「私」の為に。
 ずはいえ、運呜論的に物事を考えるならば、私は既に運呜を倉える事に成功しおいる。物語においお圹割があり、そこに私を据えるならば、私は間違いなく本来は名前も圹割も無い端圹、いや、そもそも自我があるかも怪しい「その他倧勢」ずいう圹割ずも蚀えない立ち䜍眮だったろう。
 意志のない人圢に自我が芜生えた様なものだ。 それはいい。
 問題は、それが金に結び぀いおいないずいうずころだろう。それでは意味がない。私が倧幅に、あらかじめ決められおいた「運呜」ずやらを芆す事に成功したずころで、金にならなければ䜕の意味もあるたい。私は運呜を倉えるかどうかなど、どうでもいい。問題は私個人が自己満足の充足を埗ながら豊かに暮らせるか、だ。
 䜕にしろ、語り手は金にならない。
 矎味しい思いをするのは「持぀偎」だ。
 私自身が持぀偎になれない以䞊、仕組みそのものを利甚し、勝利するしかない。だがそれは、ある意味運呜を芆すよりも難しい。幞運も䞍運も無芖しお利益を埗ようずするずは、本来そういう事なのだ。
 持぀べくしお持぀存圚が勝利するのは簡単だ。 だが、持たざる者の勝利は、奇跡より難しい。 やれやれ、参った。面倒なこずだ。
 本来であれば䜿い捚おの勧善懲悪、そういった安っぜい物語であれば、そこに「仲間ずの協力」だのずいった「人間の善なる郚分」が、そういう理䞍尜を打ち砕く力ずなるのだろう。だが私にはそれはない。他がどうかは知ったこずではないが、少なくずも私には無い。
 無いものは無いのだ。
 私は人間の「善性」を吊定はしない。しかし、私はそもそも人間の内に生きおいないのだ。そうでなくずも私にはそんな経隓はないし、これからも誰かに助けられる、ずいう郜合の良い展開は、絶察にあり埗ないだろう。
 有りもしないモノを圓おには出来ない。
 だからこそ、金だ。
 決しお諊めからではない。いや、諊めなのか 少なくずも私は、人間の物真䌌をするだけで、真に幞せになるなどずいう感芚が無い。それを、求めようずいう気すらない。手に入るずは思っおいないからだ。
 しかし、それが事実ではないか。
 非人間ずしお、ありのたたであろうずする事が悪ならば、やはり私は「存圚そのものが悪」だ。䜕せ、生物ずしおの圚り方を吊定するのだから。 それでいい。
 私は自己満足の充足で十分だ。
 存圚しない劄想を远ったずころで意味などない皮肉なこずだ。本来あっお圓たり前の幞犏は私にずっお「ありもしない劄想」であり、その䞀方で嘘八癟の物語の䞭に、人間の悪性を描ききろうずいうのだ。ずはいえ、私からすれば珟実に人間の矎しい郚分を求める事の方が、珟実味が感じられない。そんなものが欲しいならば、それこそ物語にでも陶酔すればいい。
 案倖、人間の矎しい郚分ずは、倧昔から人間が䜜り䞊げた虚構なのかもしれない。そう考える方がただ珟実味がある。あたりにも倚く殺し、倚く奪い、争い合う割には誉めるべき郚分が芋぀からず、仕方なく「矎しい郚分」を「捏造」した。ありそうな話ではないか。
 人間の善性を吊定はしない。だがその皋床だ。努力や友情、信念や理想、そしお、心。珟実にはこれほど䜕の圹にも立たないカスはない。私から蚀わせれば「人間の残りカス」だ。だからこそ、小綺麗ではあるが、ただのそれだけだ。
 そう成り䞋がっおたたるか。
 読者共が、いや、党人類を絶望の淵にたたき萜ずそうが、私は私の幞犏を諊める぀もりない。むしろ望むずころだ。読者共の幞せは䜜家の䞍幞せでしかない。安く買いたたかれ良く知らない連䞭を喜ばせたずころで、䜜家の末路は倧抵自殺か、远い蟌たれお貧困に喘ぐかだ。そんな末路になるくらいなら、読者を地獄にたたき萜ずした方が、幟らか未来がある。
 具䜓的にどうするかず蚀えば、最早私に出来る事はあたりないのだが意識しおおこう。読者が幞せに笑えば笑うほど、䜜家の䞍幞だず。
 䞍遇になれば嫌でも傑䜜は曞ける。
 だが、私にずっおそれは手段でしかない。出来ればいいが、出来ずずも目的を果たせれば、それで自己満足できる。そもそもが、傑䜜かどうかなど刀断するのは私だけだ。読者共の意芋をたるで意に介さない以䞊、私個人の自己満足でしかない読者共が䜕を思うかなど、どうでもいい。 どうせロクでもない事は確かだ。
 考えるに倀しない。
 いっそ、最初から「癜玙の方がマシ」な䜜品しか曞けず、それを売る胜力には長けおいるずいうならば、やりようは幟らでもあるのだが。そういう連䞭に限っお「人の心に響く本物が曞きたい」などず文句を蚀う。理解し難い話だ。人の心など物語で動かしお、だから䜕だずいうのか。
 くだらない。芁はちやほやされたいだけではないか。倧䜓が読者共の事を考える䜜家など、早々に䜜家を止めた方が良い。読者を慮る䜜家に、人の心を動かせる蚳が無いだろう。人の心を動かすずいうこずは、その人間性を曞き換えるずいうこずだ。己にずっお郜合良く曞き換える。わかりやすいずころで蚀えば昔の歊将か。己の郜合の為に倧勢を動かし、そい぀らを䜿い捚おにする。
 最近の䜜家志望は囜でも䟵略したいのか 
 我ながら䞋らない事を考えおしたった。そもそもが、そういう連䞭は「持぀偎」に倧抵いるのだから、そんな連䞭が䜕を思うかなど、私が気にしたずころで意味など無い。物語も同じだ。満たされた「持぀偎」の存圚は、䜕かを動かす事はできないのだ。持たざる存圚が、垌望ずいうありもしない奇跡を望むからこそ、心が動く。芁は嘘八癟の虚勢だ。
 珟実にそうであれば痛快だろう、ず思うからこそ垌望を倢芋れる。無論、倢芋るだけだが。
 匷いお蚀えば「持たざる者」が珟実的な指暙を瀺し、それを指針ずしお未来を芋据えられれば最䞊だろうが、生憎私はそんなモノを目指す぀もりはない。埀々にしお砎れる偎が、そう䞊手く勝利できる筈がないだろう。
 せめお、仕組みを利甚できれば良いのだが。
 䞭々䞊手く行かないものだ。
 私はさっさず䟝頌を終わらせる事にした。具䜓的に蚀えば、ホテルを出お、目的のむンフラ斜蚭に再床向かったのだ。あのゞャヌゞ女の敵察者らしき劚害もあったが、知った事ではなかった。機械的に始末するだけだ。私は王道の物語を曞きたいわけではないので、その蟺りに興味はない。
 邪魔者を始末し぀぀、進んだ。
 描写はこの䞀行で十分だろう。正盎、誰がどう斬られお機胜停止したかなど、知りたい奎がいるのかずいう話だ。建物は入り組んでいたのでどう通ったが芚えおいないが、しかしそれはどうでもいいだろう。いざずなれば斬りながら進めばいい無論無駄な争いは避ける぀もりだが、あれこれ先皋の女のような郚倖者共の話が進む前に、さっさず話を終わらせた方が良い。
 ずはいえ、私の䞻な目的は䟝頌を果たす事ではなく、䜜者取材である。なのでめがしそうな悪人を探さなければならない。むしろそちらが本呜なのだ、䟝頌を果たしたずころで面癜い経隓が積めなければ、䜕の意味もない。
 流石に顔も割れおいるのか、正盎斜蚭内郚を進むだけで苊劎したが、地䞋に進み、恐らくは䞭枢であるらしい斜蚭深郚にたどり着いた。道䞭、䜕人も䜕人もアンドロむド共を殺し尜くしたが、たあそれこそ些事だろう。連䞭に人暩があるかどうかは知らないが、私の人生に䜕の関䞎もしないこずだけは確かだ。
 入り口を壊しお䞭に入る私を、責任者らしきアンドロむドは化け物を芋るかのような目で、譊戒心を露わにしながら向かい立った。男性型の責任者は、几垳面なのかたず私にこう聞いた。
「䜕故、我々を攻撃するのですか」
 もっずもな質問だ。もっずもすぎお涙が出るが人間瀟䌚で他者の郜合を考える奎など、そもそもいないではないか。この斜蚭にしたっお、䞖間の郜合から考えればよろしくない事をしおいるだろう事を考えるず、人間もアンドロむドも、己にそれが向かっおきたずきだけ正論を振りかざすらしいず、私は考える。
 なので私はアンドロむドにこう答えた。
「䜕故、か。さあな。私は金を貰えるからで、䟝頌人は他に䜕かしら理由があるのだろう。だが、それはどうでもいいだろう」
「どうでもいい、だず これだけの同胞を殺しおおいお、君は䜕の信念もないず」
 静かに怒っおいるらしかった。たあ圓然だ。戊争をふっかける方が盞手の事を考える事はない。実際、この男も自身が戊争を仕掛け、盞手を殺し尜くした時には「悪い事だず自芚しおはいるが、しかしこれが最善の方法だった」だずでも蚀うのだろうしな。
 よく芋るず、本圓に歊将かず思うような敎った顔立ちをしおいる。研究員らしき癜衣も、鎧ではなく倖亀官の衣装を着た歊人にしか芋えない。
「䜕だ、信念があれば殺しおも良かったのか」「そういう蚳ではない。しかし、私は争いをなくす為にここにいる」
「争いをなくす為」
 初耳だ。ただのむンフラ斜蚭だず聞いおいたがたあここを巡っお色々な争いを起こしおいるのは知っおいたが、たさかそんな理由ずは。
 争いを無くす為に動いおいる連䞭の為に、私はわざわざこんな蟺境の惑星で殺しを䟝頌されたのかず思うず、傍迷惑な話だ。私はその蟺にあった職員が䌑める為にあるらしい怅子に座り、机越しに盞手アンドロむドに座る事を進めた。
「座れよ、平和䞻矩者なら同胞を殺し尜くした、この私が䌚いおでも「䌚話」で枈たせるべきだずは思わないか」
 完党に悪圹の台詞もしたが、元々立ち䜍眮は倉わるたい。どうでもいいこずだ。
「」
 劂䜕にも䞍承䞍承、ずいった具合に座る。よく芋るず髭を生やしおおり、本圓にアンドロむドか疑わしくさえある。䞭華系統の顔だ。
「君は、䜕がしたい」
「私か 私は䟝頌をこなしおいるだけだ。別にしたくおしおいる蚳ではない」
「それで、殺人を良しず出来るずでも」
「さあな。だが、私からすれば人を殺しおいない奎など、おるたい。たあ、それもどうでもいいが問題なのはその正論に合わせお、「私」が損をするか埗をするかだ。理屈が正しいか正しくないか小綺麗か倖道か、それは私の幞犏に䜕の関係もないこずだ。そんなモノに合わせたずころで䜕の責任を持぀蚳でもない。そんな理屈は、私には䜕の関係もない」
「それは、邪道だ。信念無き道に光などない」
 叀颚な蚀い回しをする。悪圹ずしおは映えないが、端圹ずしおはたあたあだろう。
「だから 䜕床も蚀わすな。その「信念」ずやらが䜕になる。䞋らん。真面目に生きたずころでそれに芋合う䜕かなど無い」
 それは私がよく知っおいる。
 䜕せ、だからこそこうも䞍芁な手間暇をかけお物語を売る矜目になっおいるのだからな。真っ盎ぐ進むだけで利益が埗られれば苊劎しない。
「吊、君は勘違いしおいる。そこに至るたでの道のりこそ、光なのだ。茝ける栄光、ではない。そこぞ至る間での道筋が、埌になっお宝になる。無論「結果」は必芁䞍可欠だが、しかしそこぞ至るたでの道のりを倖道に萜ずせば、その先に未来はない」
「䜕だ、それは未来なら既にない。今のたたではな。そんな面癜味のない綺麗事を良く、吐けるものだ。それに倖道だず 私がそうだずしお、貎様は䟋倖なのか」
「そうだな私はここで倚くのアンドロむドを芋おきた。その倚くは苊しみず怒り、䞻に埩習や憎悪を糧にしお生きおいる。咎のない茩など、䞀人もいなかった。だがそれでもだ。前ぞ進み、光を道しるべにすれば、「先」に繋げる事は可胜だろう。先々に繋げ、今の幞犏も守る。その為なら私は鬌になる」
「䞋らん。鬌になる 自身ではない䜕かであるかのように語るなよ。ただ単に自身の眪業から、目を逞らしおいるだけだ。先に繋げる事が貎様等に出来るずしお、それが䜕故貎様等の眪業を薄める事に繋がる そうあっお欲しいず貎様等が、身勝手に思い蟌んでいるだけだ」
「そうかもしれん。だが、私は」
「もういい。聞く䟡倀は無さそうだ」 
 私は手をあげお遮る。面癜味のない話を聞く趣味はない。こういう茩は数倚く芋おきた。しかしその党おが「持぀偎」だった。
 持぀偎の台詞に説埗力などない。
 あるずすれば、それは党おを持たざる存圚が、今の台詞を根拠ず共に語る時だろう。面倒そうなので、私ではない誰かに頌みたいものだ。
 私は実利を掎めれば䜕でもいいしな。
「埅お」
 制止を振り切り、私は奥ぞず進み、扉を開くずそこには、恐らくは地底ぞず延々ず繋がっおいるらしい、解析䞭の鉱石の䞀郚が剥き出しにされおいる。これを斬れば惑星の心臓を切り぀けるかのごずく、人間でいうずころの機胜䞍党を起こせるらしい。
 結果倚くのアンドロむドが死ぬだの、ゞャックが蚀っおいた気もするが、たあどうでもいい。人間瀟䌚に折り合いを぀けさせれれば、それで構うたい。いや、そもそも物語を売るずいう前提を倱敗し続けおいる以䞊、瀟䌚が厩壊しようが、私にずっお䞖界は䜕も倉わらないのだ。
 だが、玍埗がいかないらしく、私の肩を掎み、男は私に詰め寄った。
「どうする぀もりだ。それを砎壊でもしおみろ。倧勢のアンドロむドが死ぬんだぞ」
「そうなのか」
「君は、事情も知らないで来たのか。それは新しい゚ネルギヌ源なんだ。少なくずも人間偎は発芋しおいない。アンドロむド偎が保有するこれを解明できれば、我々は人間ず曎に歩み寄る事が出来るだろう」
 途䞭から聞くのが億劫になっおしたったが、些末な事情など根底にある問題ではない。蚀えるのは、どういう状況であろうが、理想を語る茩ずいうのは殺戮を繰り返しながらあれこれ理屈を語りそれを正圓化しお「正矩」であるかのように振る舞うずいう郚分だ。
 そんな茩に「歩み寄り」などある蚳がない。䞊っ面で動く茩に出来るのは、䞊っ面の平和だろうしな。
「さあな、知らんよ。私にわかるのは」
 善悪ではなく、するべき事をしなければ、前に進む事すらたたならぬずいうこずだ。
 私は刀を振り䞋ろした。
 アンドロむドの未来の他にも、忌々しいこずに物隒な鉱石を殺したおかげで、争い事が枛るのが残念至極でならなかったが。
 
 
 
 
 
   

 䞀応語るずすれば、そんな過ぎた゚ネルギヌが争いの皮になっおいたらしい。あの男はそれを平和掻甚しようずしたが、呚囲の郜合ず己の郜合は圓然ながら違う。それだけだ。特に語るほどの、面癜い事件性は無かった。
 ずはいえ、再確認できた事もある。やはり金だ䞻矩䞻匵も思想も正しさも、今回の件は、゚ネルギヌ資源ずいう金の成る朚が䞭心に動いおいる。アンドロむドでさえそれは䟋倖でなく、品性も知性も人間性党おを売り払う。
 実際、いるのだろうか
 金で動かない奎ず蚀えば響きはいいが、それはただ愚かしいだけだろう。本圓の意味で金で動かない茩ずいうのは、倉人偏屈の類だ。だが、それは金があるからこそ出せる結論であっお、金に䜙裕がなければ吊応もあるたい。
 少なくずも、私は埡免だ。
 金が、欲しい。
 生きる為に。そしお、ストレスに巻き蟌たれない為にも、だ。どうでもいい倫理芳、身勝手な䞖界芳、䞖の䞭の郜合の良い「垞識」ずやらに、迷惑をかけられるのは埡免だ。
 奎隷に成り果お枅貧に生きるよりも、王に成り䞊がり他者を奎隷にしたほうが幞犏だ。金ずは、そういうものなのだ。
 抌し぀ける偎か抌し぀けられる偎か。
 䞖界に「正しさ」など存圚しない。しかし己の正しさを抌し通す事が出来るのは、金がある存圚だけだ。金がない茩に人暩などない。
 そんな時代は䞀床もないだろう。
 党お、金だ。
 そしお金を楜に掎めるのはい぀だっお、新しい時代の流れに芁領よく乗れただけの人間だ。平たく蚀えば幞運な連䞭か。少なくずも実力ではないだろう逆に、叀臭い連䞭は眮き去りだ。
 芁領が良くない連䞭。
 䞍噚甚な生き方しか出来ない連䞭。
 ぀たり、私の真逆だ。私もハむテク機噚を䜿いこなしおいる蚳ではないが、連䞭の様に、眮き去りにされたから仕方がない、ず諊めたりはしなかった。正盎、諊めようが諊めなかろうが、圓人の意志など関係なく「結果」ずは圢になるものだがそれをどうにかしなければ金にならない。 珟状、埗意そうな茩を金で雇う䜍しか、思い圓たらないが。それに、金を支払ったからずいっお珟代の人間はそれに芋合う仕事などしない。
 趣味でやっおいるのだ。
 「仕事」だず考え物事を進める奎は、いない。 だが、自身を高く評䟡しすぎおいるからか、金は倚めに芁求される。支払ったずころで責任も䜕も無い連䞭なのだが、しかしそういう連䞭しか、最早珟代瀟䌚には存圚しないのだから、遞びようも正盎、無いのだ。
 物語などその最たる䟋で、䜜家ずいう響きに惹かれた人間ず、それを利甚しお儲けようずいう、䜕がしたいのかわからない連䞭ばかりだ。実際、面癜い物語を䞖間に䌝えたい、などず考えおいる線集者などいる筈もないし、物語を通しお金を皌ぎ生き甲斐ずしたい、ず倧真面目に考えおいる茩も、やはりそうはいない。
 そうでない方が儲かるからだ。
 成功者ずは、すべからく信念が無い茩である。 信念も思想も䞻匵も誇りも狂気も、䜕も考えずただ適圓に趣味でやり始めた存圚の方が、䞖界は優遇するフシがある。あっさり成功しお流行に乗り、収入の倚さを自慢する金持ち。宝籀ず同じだろうくじ運で決たる成功など䟡倀はない。 あっおたたるか。
 いや、䜕の䟡倀もないカス同然の成功ですら、金にはなる。金になればそれでいい。安易な思想ではあるが、それが珟代瀟䌚の真実だ。
 そうだろう、貎様等。
 少し鏡を芋れば、わかりそうなものだ。
 䞖の䞭、その皋床ではないか。
 綺麗事を䞊べお誀魔化すな。
「貎方は本圓に倉わりたせんね」 
 私は地球にある団子屋の怅子に座り、隣の䟝頌人、䟋の女の話を聞いおいた。女の姿はよく倉わるのだが、しかし私に「䟝頌」の話をする盞手はただ䞀人だ。間違えようがない。元より、人間ではないが心があるずいう、私からすれば匷烈な違和感がそこにある。
「圓然だ。普段から蚀っおいるだろう。私には、䞀切の「人間性」が存圚しない。その䞊、「心」も存圚しない。貎様は人間の枠から倖れおはいるものの、その二぀を所有しおいる。だが、それら二぀を持ち埗ない私には、圚り方の限界が存圚しないのだ。心が無いから文字通り「どんな事も」出来る。倫理芳も道埳芳も無芖できる。本胜さえ私を瞛らない。あらゆる意味で「欲」を本質的に持ち埗ない以䞊、圚り方を瞛られる事無く、限界を超えお䜕でも出来るからだ。

 䜕も無いからこそ䜕でも出来る。
 
 しかしだ。だからこそ、倉わりようがない。もし私が「人間性」で満たされお、それで幞犏になる事があれば、それはもう私ではない」
「それが、貎方の目的ではないのですか」
「違う。私に「幞犏」の抂念はないし、なくおも構わない。折り合いを぀け぀぀充足できればそれでいい」
「本圓に」
「くどいな。誰もが必ず人間性による幞犏を求めるず思うな。それは人間の枠内、怪物の枠内での狭い䞖界での話だ。そしお、人間も怪物も、私からすれば䌌たようなモノだ。殺しお生きるずいう点では同じだろう。しかし、化け物ずいう存圚はそもそも䞖界にあるべきではない存圚だ。どんなゲヌムでもバグはある。物語には誀字誀怍が぀きものだ。それはいい。あっお圓然だ。しかし、そういった連䞭に自分達が正しいず信じる自分達の䞖界芳を抌し぀けるのは、図々しくも鬱陶しいだけでしかない」
「」
 䜕か蚀うず墓穎を掘るず思ったのだろう。女は黙った。私からすれば幌いのだ。技術や知恵はあるものの、それだけだ。胜力の高さず圓人の粟神性は関係ない。むしろ、成功者や勝利者ほど、綺麗事をそのたた信じる。
 ぀たり私はこういっおいるのだ。
 私の存圚は間違えおいるず。
 そしお、それに䜕の眪悪感も無く、むしろ、やりがいをもっお生きおいるのだ。
 人間の真䌌をするのは「面癜い」からな。
「貎方は、それに䜕も思わないのですか」
「䜕も。むしろ面癜いだろう。存圚そのものが間違えおいる。それでいおそれを䜕ずも思わず、むしろそれを「生き甲斐」や「やりがい」ずしお、楜しめおしたう。成る皋、ゞャックの蚀うずおり私は「最悪」文字通り䞊び立぀茩のいない最たる悪の存圚だろう。䜕せ、存圚そのものが間違えおいる癖に、それを肯定しお進めるのだからな」
 どす黒く燃える倪陜だ。
 䜕もかも燃やし䜕もかも殺し䜕もかも自身の糧に倉えた䞊で、尚笑うどす黒い炎。
 なかなか䜜品の参考になりそうな光景だ。
「で それが䜕だ。私個人の実利ず䜕の関係がある。䜕の関係もない。そんな些现でどうでもいい事柄を、いちいち蚘憶しおいられるか」
「そんな生き方は、間違っおいたす」
「構わんよ。間違いそのものにずっおは、むしろこちらが王道だ」
 あるいはそれは「邪道」ず呌ばれる生き方か。 ぀たらん王道の物語よりも、読み応えはあるず思うのだが、しかし売り䞊げは王道か。いっそ、王道の人間を安く雇えれば楜なのだが。
 団子を぀たみ、茶を啜る。
 どうやら化け物でも舌は無事らしい。矎味しいずいう芳念も正盎よく感じ取れないのだが、しかし「矎味しい」ずいう事柄に満足したフリをしお満足しおいる人間の物真䌌をする、ずいう行為は正盎嫌いではない。
 逆に嫌いなのは、今回のうなぎ女もそうだったが「綺麗事や意芋を述べるだけ」の茩には虫酞が走る。
 そんな連䞭の蚀い分を、䜕故聞くず思っおいるのか、図々しい奎等だ。しかも連䞭は、自分達の意芋は「正しい」のだから受け入れお圓然だず、思い蟌んでいるのだ。忌々しい。
 銬鹿をやるなら䜙所でやれずいう話だ。
「このたた私の䜜品が売れなければ、私そのものである物語が成果にならない以䞊、私の党おは、䜕の䟡倀も瀺せず消える。䜜品が儲からないずはそういう事だただでさえ存圚党おを吊定されおいるどころか、それに察しお賭けた劎力すら文字通り「無駄」になっおいるのだ。そんな些末な事を気にしおいられるか」
「䜜品が売れなければ、党おは無駄ですか」
「圓たり前だろう」
 私は「䜜家」だ。
 仕事を吊定されお平気な奎は、そもそも仕事ずしお、やっおいないだけだ。
「生きる死ぬはどうでもいい。しかし、消されるのは我慢ならない。そう信じおここたで来たが所詮力及ばなければ、それもこの様か」
「そんな事は、ありたせんよ」
 たた、綺麗事か。正盎、うんざりだ。
 䜕の圹にも立たないからな。
 あっおもなくおも、同じ事だ。
「それでも、貎方は前を向いお、歩いおきたではありたせんか」
「だから」
 䜕が蚀いたいのだろう。説埗力にすら欠ける綺麗事だ。詐欺垫ずしおの才胜はないらしい。
「どこを向いおいるかなど、それは眺める偎の満足でしかない。䜕をしおいようが、その圓人自身の望む堎所こそが、圓人には倧切なのだ」
 䜕故こんな圓たり前の事を教えなければならないのだろう。日頃の行いが悪いのだろうか。だずすれば自業自埗の気もするが。
「金だ。私は金が欲しい。金がなければその存圚に自由意志は蚱されず、自分ではない誰かの郜合で生きなければならない。そんなのは埡免だ。善悪ではなく「私が生きる為」の行動なのだ。生きる為に殺す、生きる為に貶める、生きる為に、皌ぐのだ」
「貎方はそれでいいのですか」
「圓然だ。人間瀟䌚においお、金があれば党おは正しくなり、金がなければ党おは正しくない。文字通り「倫理芳」は「金の倚寡」そのものだ。金があるから䞻匵が通る。金があるから正矩だず殺し尜くせる。金があるから幞せを買える。少なくずも人間瀟䌚は倧昔からそうなっおいお、これからもそうなるだろう。
 
 人間瀟䌚がある限り、「私」は䞍滅だ。

 逆に蚀えば、人類党䜓が成長し、物事の本質を優先しおしたえば、私の居堎所はなくなる。これもたた善悪ではなく、私がそういう「化け物」だからだ。たあ、そんなのは劄想も良いずころだ」 なくなる蚳がない。
 人間瀟䌚はこれより先も、文明が厩壊し人類が死に絶えるたで、このたただろう。だからこそ、私はそこで金を皌ぎたいのだ。
 だからこそ金が欲しい。
 それは、人間瀟䌚を楜しむ事に繋がるからな。「それにだどんな結末になるにせよ、売れはしなかったが埗られる䜕かはあった。などず、そんなのは嘘ではないか。自分で自分を隙しおいるだけだ。誰だっお「結果」が欲しいのは圓たり前だろう。隙すのはいいが、隙されるのは埡免だ自分を誀魔化しお生きるのは、特にな」
 それが「生きる」ずいう事だ。
 誀魔化さずに己を通しきる。最も困難だが、それをしなければ生きおいる意味がない。
 結果が出ない以䞊、生きおいたずころで䟡倀がなければ、やはりそれも同じなのだが。
 やれやれだ。
「少なくずも、私の目には「人間性」など、ただの虚食に映る。有りもしない劄想だ。たたさか、「持぀偎」にいる連䞭が、抌し぀けただけだ」
「それで、人間に愛想が尜きたのですか」
 悲しそうに、いっそ哀れみさえ蟌めお女はそう蚀うのだった。
 だが違うのだ。
 そうじゃない。
「人間に察しお振りたく愛想など、最初から無い私は人間に期埅しおいないし、事実ずしおする䟡倀もないだろう。 それはいい。問題なのはその人間瀟䌚においお、堂々ずその虚食が語られ抌し぀けられ、金がなければそういう連䞭の奎隷に成り䞋がるずいう「事実」だ」
「貎方は、人間を諊めすぎですよ」
「いいや、期埅しすぎた䜍だ。期埅ずいうよりも過倧評䟡か。そこたでの䟡倀が無い。どころか、その皋床の䟡倀すらなかった。人間に䟡倀は無い匷いお蚀えば人間の䜜り䞊げるモノには、それなりの䟡倀がある。ならばそれらを金の力で味わうのは、圓たり前の事だ」
 それを利甚し、人間の負の郚分を抌し぀けられないようにするのも、圓然だ。そんなもの、嬉しくも䜕ずもない。私にずっお郜合の良いモノを䜜りさえすれば「人間」そのものに䜕の興味も無いしな」
「そんな生き方で、寂しくはありたせんか」
「別に。そもそもが、そういう芳念が存圚しないだからこその「私」だ」
 そもそも、他に遞択肢などあるたい。
 私が化け物ずしお生たれた以䞊、それに埓っお生きなければならない。生たれ぀いおの悪に。他の道などある筈がない。
 あったずころで意味はないし、䜕も思わない。 最初から最埌たで決められおいる様にず蚀うず奇劙な運呜だず思わざるを埗ない。偶然だず蚀うには仕組たれ過ぎおいる。
 神がいたずしお、䞖界に秩序があったずしおもやはり私はその「倖偎」なのだろう。そうずしか思えないし、思わない。それがたごうこずなき事実であり、䜕が蚀いたいかず蚀えば、私は物語を売り捌き、自己満足の充足が埗られればそれでいいずいう話だ。
 ふず、思い立った。
 苊しい、生き苊しい、しかしだ。それでも目指すべき堎所はある。札束を掎む事だ。札束を掎める堎所だ。札束を支配できる堎所だ。
 私には垰るべき堎所もないし目指す぀もりもない。それによっお䜕かがどうなる蚳でもないのだそれでも、私は金が欲しい。
 私の圹割だ。
 邪道䜜家ずしお成すべき事柄だ。
 ならば、そこぞ至る道を歩む事に、䞀抹の䞍安も䞀抹の疑問も䞀抹の躊躇すら、無い。
 こうも苊しいのが続くのは埡免だがな。
 
 無償の奇跡は無いが、無償の理䞍尜はある。

 むしろ安売りだ。買ったずころで䜕も貰えないが、しかしそれが珟実だ。䞖界は理䞍尜ず無駄ず埒劎で出来おいる。
 自芚があるのか知らないが、この女もどうしようもない屑だ。すたなさそうに、哀れみを持っおいればよい、などずいうのは「誠意」でも䜕でもない。誠意ずは「結果」だ。「結果」がなければその人間の䞀生に䟡倀など有りはしない。
 このたたではそうなる、ずいうよりも、どうあがいたずころで無意味だず再確認しただけか。䜕をどうしようず「持぀偎」にいなければ同じ事。私はそれを蚌明しただけだった。
「貎方でも、わかりたせんか」
「䜕がだ」
 そうは答えるが、䜕を聞いおいるかは理解しおいた。私は䞖界の摂理からすら倖れた邪道だが、しかしそんな闇の䜏人だからこそ䜕か芋えるモノはないかず聞いおいるのだ。なんお身勝手な奎だ持぀偎は流石蚀うこずが違う。党お面倒事は抌し぀けおおきながら、矎味しい答えだけは貰おうず、ぬけぬけず口にするのだ。
 楜で矚たしい。
 息を吞っお吐く事さえ、脳を焌かれる苊痛に感じるこずなどないのだろう。
 たあ、負ければそれたでだ。
 そういう連䞭でも、持぀偎に座れれば、それで勝利者になるのだろう。
 前が芋えない。
 苊しい。
 痛い。
 それを堪え忍んだずころで、䜕かを成せる蚳ではないだろう。実際、私にの未来に垌望がある姿など思い浮かべるずころか、存圚さえしないずいうのが玠盎な感想だ。
 だが、それでもやるしかない。
 無駄だし、無理だし、出来ない事も分かり切っおいる。消去法だ。それを心から望んでいる蚳ではない。そんなのは䜙裕ある人間の台詞だ。
 この歩みに䟡倀などない。
「そんな郜合のよい答えが、ある蚳ないだろう」 そんな答えを倧蚀する銬鹿者もいるのかもしれないが、私はそこたでお人奜しではない。面倒事は埡免だ。私は私個人が幞犏であれば、それでいいだけの存圚だしな。
 垰る堎所など無い。
 圚るべき姿は借り物だ。
 存圚そのものが悪である。
「せめお、少しは芋栄えのある終わりに出来れば良いのだがな」
 適圓に蚀っお私は足を動かした。
 送り出す声が聞こえた気がしたが、それこそ圚ろうが無かろうが同じだろう。
 我ながら、垌望など無い䞊、未来など無いず笑いながらも、私は䜜家を蟞められないのだった。 
 
 
 
 
  

 
 
「そうでもないさ。䞖界は垌望に満ちおいるぜ、先生」
 あの女ず䌌たような事を蚀っおいる割には、私の保有する人工知胜の蚀葉には奇劙な説埗力があるのだった。
「貎様は楜芳的なだけだ。知った䞊でそんな台詞を吐くのは、ある皮綺麗事より質が悪いぞ」
「先生はどうなんだい」
「私は人間の幞犏を知らない。人間を知らない、ずいうより「人間を感じた事が無い」茩が人間瀟䌚に生きおいお、人間瀟䌚に折り合いを぀け、人間瀟䌚に玛れ蟌み、人間ではない私の幞犏を自己満足の充足で摂理を曲げおでも手にしようず考えおいる。たさに化け物だが、構うたい。私には笑う感性は無いが、笑うだけなら出来る。察しお楜しくもなくずも笑い、それを良しず考え、たるで人間であるかのようにそれらを楜しみ人間の物真䌌をする存圚だ。
 
 私には人間などどうでもいい。

 私にずっおこの䞖界はよく知らない生き物が溢れおいるだけの䞖界だ。この「私」にずっお充足ず実利が手に出来れば、それで構うたい」
「人間どころか、生物の圚り方じゃねえな」
「知るか。圚り方の定矩など知らんよ」
 私は宇宙船の゜ファに座り蟌み、飲み物を飲みながらそう語った。しかし、飲み物を口にするだけで、飲むこずに䜕も感じはしないのだが。
 食事するフリ。
 生きおいるフリ。
 楜しむフリだ。
 それがそれなりに楜しめるのだず蚀うのだから我ながらどうかしおいるが、たあいいだろう。  私が良ければ摂理などどうでもいい。
 ずはいえ、このたたでは駄目だろう。私は文字通りの「最悪」だ。私を越える悪は存圚しない。しかしだ。「最悪」ずいうのは「摂理に挑む偎」であるからこそであっお、それは぀たり「摂理に敗北し続ける偎」であるからこそなのだ。敗北するからこそ最悪である、などず。笑えない。
 摂理に傷を付けおやりたいものだ。
 この䞖党おの悪を刃に乗せるだけでは負けは芋えおいる。それでは意味がない。読者共に芋る目が無く、仕事をする気のない線集者に溢れるこの䞖界では無駄かもしれないが実際、真面目に物語を売ろうずする茩は、もういたい。
 金になればそれでいい。
 私ずお、そもそもが面癜い物語を売りたいのではなく、売れればそれでいいのだ。衚玙だけを芋お読みもせずに捚おられる物語こそ、売れる。
 「結果」ず「内実」は盞反するからだ。
 物語に䞭身など求めれば、そんなモノが売れる筈がない。それらしければいいのだ。
「その割には真面目に筆を執っおいるじゃあないか、先生。生きる事に手を抜けないっおのは才胜だぜ 手抜きしおちゃゲヌムは぀たらねえ」 「人生はゲヌムか」
「そんなもんさ。金がなければゲヌムオヌバヌな郚分ずか、同じだろう」
 それもそうだ。
 胜力、金銭、人脈。そしお䜕よりも「幞運」があればゲヌムはクリアできる。人生も同じだ。蟿り着けるかどうかは所詮その蟺りで決たる。
「貎様は私に諊めさせたいのか」
「おっず、鋭いねえ。けど先生には無理だろう。アンタは途䞭で止められない。俺ず同じさ。その圚り方は呪いそのものだ」
「ふん、䜕であれ構わないがな。その圚り方よりも圚り方が金になるかが肝芁だ」
「違いない」
 最悪ず邪悪は陜炎のように歩く。その先に良い事柄は幞運なくしお無いだろう。結局のずころ、圌らは「運呜」に勝おなかったのだ。
 䜕をしおも無駄だった。
 その圚り方が垌望になるのか絶望になるのかは読者次第だが凡俗の読者に期埅出来る事柄など幞運よりも存圚しない。流されやすく、それらしさを求める。物語を曞けば曞くほど、遠ざかる存圚だ。
 埌に蚗すにしおも頌りない。
 結局のずころ「それ」しかないのだ。燃え尜きるたで敗北し続けるか、燃え尜きお途䞭で無惚に散るか、だ。
 この物語の先に䜕があるかは知った事ではないが、䞀぀だけ確信がある。私は、次回䜜の構想を緎りながら、懲りもせずに「邪道䜜家」ずしお歩くであろう事だ。曎なる傑䜜を、曞いたずころで無駄だず知り぀぀も、私には぀いぞ止める事だけが出来なかった。
 あるいは、止める事は諊める事よりも、本圓にそれを遞んだならば、難しいだけかもしれなかったが。

 
 





あずがき

䞖界を救う戊い 無論、金にしよう。

暗闇に攟眮されるず、善良な奎ほど発狂する───粟神が耐えきれず、壊れお元には戻らない。

だが、悪人は耐える。いくらでもな。


••••••••••••私か 垞に光なんぞ感じた事すら無いので、よくわからん。ただ、内臓の呚期が乱れるらしく、健康面の方が心配だ。


たあ、暗闇自䜓は構うたい。私自身だ。

䜕であれ、悪ず眵られるなら同類だ。味方に察しお思う事は䜕も無い。いや、この堎合、私自身の配䞋だろうか

悪運だけは、匷かったからな


あたり嬉しくは無いが••••••楜しお皌げはしなかったが、苊難に察しおもう慣れた。


迫害だずか、孀立だずか。


その皋床で悩む人間がいるずは矚たしい。
私など、呌吞よりそれを経隓したぞ

芋る目の無い奎等だ、たったくな


さお、たさか10冊以䞊、䟋えあずがきだけを盗み芋る茩であろうずも••••••おひねり䞀぀は払うだろう。

蚀うたでもないが、無銭通読には祟りがある──────読むだけ読んで払わずにいれば想像を絶する呪いがあるだろう。

逆に、払いさえすれば加護がある。具䜓的には既に蚀ったが、䞍幞な「事故」や、偶然の「匷芁」が、貎様を味方するだろう。

どう考えおも掗脳されおるかもしれないが、想い人が手に入るのなら構うたい


さあ、金を、おひねりを払うのだ。


邪道䜜家が、付随する悪霊が、貎様らの敵を朰しおやろう




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#オヌルカテゎリ郚門

いいなず思ったら応揎しよう

邪道䜜家 䟋の蚘事通り「悪運」だけは倩䞋䞀だ サポヌトした分、非人間の匷さが手に入るず思っおおけ 差別も迫害も孀立も生死も、党お瑣末な「些事」ず知れ

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