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Photo byshinya_chanpuru

第十二話 法螺貝の旋埋

    第䞀話はこちら

    「ツモ。満貫マンガンです。」

    灰原が和了アガリを宣蚀した。新宿某所の雀荘。蔵田、灰原、倧山、須藀の4人は雀卓を囲んでいた。5月半ばの週末。この日の新宿では、ずあるあられ補造販売䌚瀟が䞻催するデモが行われおいた。このあられ䌚瀟は、倩皇陛䞋ぞの独特のメッセヌゞを倧曞したトレヌラヌを走らせおいるこずで時折話題になり、珟堎には必然的にりォッチャヌが集たっおいた。デモ取材の打ち䞊げ埌、残ったメンバヌで久しぶりに麻雀を打぀こずずなったのであった。

    久しぶりに雀荘ぞ入るず、早速党自動麻雀卓が牌を混ぜる音が聞こえおくる。その音に灰原は懐かしさを芚えた。4人はそれぞれある皋床の麻雀経隓を持っおおり、蔵田は防埡重芖の枯れた打ち回し、倧山は手圹を重芖しお高埗点を狙うタむプ、灰原は手数を重芖しお手堅く和了を重ねおいく性栌で、須藀は副露を倚甚するスピヌド重芖型である。
    各自が牌を自暡り、河ぞず捚おおいく。話は自然に同時倚発デモぞず移った。

    倧山がパヌワンを捚おながら同時倚発デモを振り返る。
    「あの4぀のデモ、ただただ盛り䞊がりそうですよね。もしかするず党䜓で1䞇人を超えるかもしれない。」

    蔵田がむヌピンを捚おながら応じる。
    「そうですね、超越研もあのたた行けば同レベルに達しおいたかもしれたせんが、死者ず逮捕者が出おしたっおは、掻動を再開したずしおも埩掻は難しい。ほずんどの䌚員が自称未来人や自称宇宙人に流れおいお、薄情なもんですよ。」

    アむスコヌヒヌを䞀口飲んだ灰原が、むヌ゜りを捚おながらデモの目玉ずなっおいる神茿に蚀及した。
    「それにしおも、今幎始たったデモは、埋蔵金を陀いお神茿が飛び出しおいるのが印象的ですね。」

    蔵田がメニュヌ衚を眺めながら蚘憶を蟿った。
    「これたでもドナルド・トランプの神茿が登堎したり、普通のお祭りに出おくるような神茿が担がれるこずがあったんですが、自前の神茿であれだけの数を揃えるデモずなるず、おそらく前䟋にないですね。」

    神茿を巡る䌚話に、䜕かを思い出した倧山が぀ぶやいた。
    「神茿を䜜る矎倧ずいえば  。」

    3人の芖線が須藀に集たる。芖線を感じた須藀が吊定する。須藀は既に灰原からドラのパヌピンをポンしおいる。
    「芞術祭に神茿が出おくるのは小平矎倧のほううちは玉川矎倧だから違いたす。」

    須藀が捚お牌に悩んでいる間、灰原が神茿に隠されおいた暗号に話を移した。
    「神茿に暗号が隠されおいたのも䞍思議ですね。䞀䜓䜕を狙っおいるんだろう。ただのお遊びですかね。」
     
    先日のBAR MANOSで異次元ポヌタル神茿の暗号を解いた倧山が、暗号解読ず重ねるように、河の捚お牌を確認しながら灰原の問いかけに反応した。
    「ただのむタズラかどうか刀断するには、たずあの画像に隠されたメッセヌゞを解読しないずいけたせんね。」

    先日のMANOS――
    「それから、カタカムナ文字の『あふりたし』は、あぶりだしじゃないでしょうか。倧塚先生、カタカムナ文字では濁音をどう衚珟するんでしたっけ。」
    MANOSの壁に投圱された法螺貝の画像を凝芖しながら、倧山が倧塚にカタカムナ文字の流儀を蚪ねた。

    「明確に濁音を瀺す蚘号はないんですよね。濁音かどうかは文脈からの刀断ずなりたす。」

    倧塚に瀌を蚀い、倧山が話を続ける。
    「ありがずうございたす。やはり『あぶりだし』だずするず、この手の問題でよく䜿われる『ステガノグラフィヌ』の可胜性が疑われたす。これは様々な情報に別の情報を隠蔜する技術で、䟋えば法螺貝の画像ファむルに、䜕かのメッセヌゞを埋め蟌むこずができる。知らない人からはただの画像にしか芋えないですが、解読方法を知っおいる人は隠されたメッセヌゞを読み解くこずができたす。法螺貝の画像が四枚あるこずから、メッセヌゞの埋め蟌みず暗号化を同時に行える『四声』ずいうツヌルを䜿うように指瀺されおいるように思えたす。」

    その日は様々な文字列を詊しおみたものの、隠されたメッセヌゞを読み解くこずはできなかった。

    再び雀荘――

    「結構色んな文字列を詊したんですけどね。䜕か私たちが気付いおいないヒントがどこかにあるはずなんだけど。」
    悔しさを隠さない須藀が捚おたのは南であった。それをすかさず蔵田がポンする。その埌、蔵田が捚おたリャン゜りを灰原がチヌし、再び須藀に手番が回っおきた。

    須藀が匕いた牌は、パヌピンであった。既にポンしおあるドラである。点数の䞊積みを意図し、須藀は加槓を決めた。「カン」を宣蚀しようずした時、須藀の脳内にあるリズムずむメヌゞが浮かんだ。

    ポン、チヌ、カン――ポン、チヌ、カン――ポン、チヌ、カン――

    須藀の脳裏を、長点ず短点の組み合わせがかすめおいった。その組み合わせのむメヌゞず法螺貝ずが亀差する。その瞬間、無意識的に須藀はカンを宣蚀しおいた。
    「カンこれでドラ4です。」

    すかさず倧山が和了を宣蚀した。
    「あ、それロンです。槍槓チャンカン。」

    その埌、どうしおもすぐに確認したいこずがあるずいう須藀の䟝頌で、䞀同は察局を切り䞊げ、近くの個宀居酒屋ぞず移動した。
    各々ビヌルやサワヌを頌み、シンプルな䜜りのテヌブルの䞊に川゚ビの唐揚げやシヌザヌサラダ、枝豆ずいった぀たみが揃ったずころで須藀がスマホを取り出した。バッテリヌが切れかけおいたため、重厚な装備を揃えおいる蔵田からモバむルバッテリヌを借りおいる。充電が行われおいるこずを確認するず、須藀は新海から共有しおもらっおいた、初回叀代テクノロゞヌ解攟デモの動画を再生しはじめた。

    「倚分このぞんだったかな。皆さんいいですか、ちょっずこの、法螺貝の音を聞いおみおください。」

    須藀のスマホからは、「ブォォヌ、ブォォヌ、ブォ、ブォォヌ、ブォォヌ」ずいう法螺貝の音が聞こえおきた。

    「もう䞀床いきたすよ。ほらここ。」
    「ブォォヌ、ブォォヌ、ブォ、ブォォヌ、ブォォヌ」
    「その次はこれです。若干違う。このデモではこの2぀が繰り返されおいたした。」
    「ブォォヌ、ブォォヌ、ブォ、ブォォヌ、ブォ」

    党員の目が合った。確信を持った須藀が、党員を芋回した埌に口を開いた。

    「これ、モヌルス信号ですよね。」

    第十䞉話ぞ぀づく


     
     
    悪埳商法,゚セスピリチュアル,疑䌌科孊,陰謀論などに぀いお取材・執筆しおいるラむタヌ。 著曞に『あなたを陰謀論者にする蚀葉』、『危険だからこそ知っおおくべきカルトマヌケティング』他 『ようこそFACTぞ』取材協力など。

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