
ニヤリ。
↑の続きです。
23時。
布団の中、目を瞑り、両手を天井に突き出し右手を捻る。
「ブォーン」
「……」
「やっぱりバイク乗ろ。」
――
夜中のバイクはやっぱり気持ちいい。ほどほどの交通量、人通り。原付と言えど、フルカスタム。それなりなマフラー音。
人々が振り返るほどではないけど、結構な存在感。
前に暴走族から逃げた時からスピードにも慣れてきた。さすがおれ。
1時間くらい走って、自宅に戻る。
フクからの着信。
「何やってる?」
「夜中に何言ってんの?」
そんな言葉さえも聞いていない。
「今カワムラとコンビニにいて、原付買ったんだろ?見せにこいよ。」
「やだ。寝る。」
「本当にお前は。良いから、待ってるよ。」
今の会話の意味あるのかと、渋々Nチビに跨がる。
――
「うるさい原付だな。」
笑いながら近寄り、缶コーヒーをくれる。フクとカワムラ。ブラック派なのに、青い缶。
「ありがと。」
「何回も電話したけど。出るの遅えよ。」
カンタの肩を軽く叩きながら、そのまま手を乗せる。
肩をずらし手を外すカンタ。
「ちょっとね。」
「何だよそれ。」
「あ、今から走りに行かない?」
自転車置き場にある、2台のスクーターを指差しながらカワムラ。
3人でバイク。
想像しただけで顔がほころぶ。1人でもあんなに楽しいのに、
友達と…。
――他の奴ならタバコじゃ済まねえ――
思い出す、ほころぶ顔がひきつる。
「行かない。」
「何だよ、ノリ悪いな。」
「ごめん、明日早いから。あ、良い場所おしえるわ。」
「そうか、んじゃ2人で走ってくるわ。またな。」
と、カンタのいつものスポットを伝え、また自宅へ。
――
1時間後。
フクから着信。
「おいカンタ!暴走族に絡まれてカツアゲされたぞ!2万取られた‼︎」
ニヤリ。