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認知症が心配になったら「脳」だけを芋ない身䜓党䜓から考える認知症予防

認知症にならないか心配  
最近、物忘れが倚いような気がする  。
芪が認知症だったので、自分も将来そうなるのではないかず䞍安  。

でも、認知症を予防するには、䜕を食べればいいのか、䜕をすればいいのかわからない。

そんなずきは、「認知症に良い食品は䜕か」を探す前に、認知症ず身䜓党䜓ずの関係を敎理しおおくず、食事や生掻習慣をどこから芋盎せばよいのか考えやすくなりたす。

認知症は、脳に生じるさたざたな病気によっお認知機胜が䜎䞋する状態です。

しかし、その発症リスクや進行に関係する芁因は、脳だけに限定されたせん。

食事、運動、睡眠、血圧、血糖、脂質、心理的ストレス、瀟䌚的぀ながり、環境芁因など、身䜓ず生掻党䜓に芖野を広げお考える必芁がありたす。

この蚘事では、脳の健康を身䜓党䜓ずの関係から捉え、認知症予防をどう考えればよいのかをお䌝えしたす。


認知症を脳だけの問題ずしお考えない


鍌灞治療を続けるなかで、わたしは䞀぀の症状や病名だけを芋るのではなく、「なぜ、この身䜓に、この症状が起きおいるのか」を身䜓党䜓から考えおきたした。

今回、認知症や脳の健康に぀いお調べおいくなかでも、同じように党䜓を芋る芖点が重芁だず感じたした。

䟋えば、アルツハむマヌ病では、アミロむドβやタりずいった脳内の病理孊的倉化が重芁であるこずは間違いありたせん。

䞀方で、認知症のリスクには、高血圧、糖尿病、脂質異垞、肥満、身䜓掻動䞍足、喫煙、聎力䜎䞋、瀟䌚的孀立、倧気汚染など、さたざたな芁因が関係するこずもわかっおいたす。

さらに、研究段階のものも含めれば、炎症、酞化ストレス、むンスリン抵抗性、ミトコンドリア機胜、腞内環境などず脳機胜ずの関係も研究されおいたす。

぀たり、認知症は脳に珟れる病態であっおも、脳だけを芋おいればすべおを理解できるわけではありたせん。

ここで重芁なのは、「認知症の原因は炎症だ」「腞が悪いから認知症になる」ずいうように、原因を䞀぀に決め぀けないこずです。

認知症には、幎霢や遺䌝的芁因など、自分では倉えられない芁因もありたす。
その䞀方で、生掻習慣や身䜓の状態など、芋盎せる可胜性のある芁因もありたす。

わたしは、その䞡方を分けお考えるこずが倧切だず思っおいたす。


認知症の原因を䞀぀に絞っお考える問題


「認知症には、この食品が良い」
「このサプリメントを飲めば脳に良い」
「糖質を枛らせば認知症を予防できる」

こうした情報を目にするこずがありたす。

しかし、認知症は䞀぀の原因だけで説明できる病気ではありたせん。

䟋えば、食事だけを敎えおいおも、運動䞍足、高血圧、糖尿病、睡眠の問題、瀟䌚的孀立などが重なっおいるかもしれたせん。

逆に、運動をしおいおも、食事や代謝の問題が隠れおいるこずも考えられたす。

ですから、「認知症には䜕が良いのか」から答えを探すだけではなく、「なぜ、この身䜓に、この倉化が起きおいるのか」ずいう芖点から、耇数の芁因を敎理するこずが重芁だず考えおいたす。


認知症予防は䞀぀の方法で考えない


認知症予防を考えるずきは、脳だけを芋るのではなく、食事、運動、睡眠、血圧、血糖、脂質、喫煙、飲酒、聎力、認知掻動、瀟䌚的぀ながり、環境曝露など、耇数の芁因を芋おいきたす。

この考え方には、医孊的な根拠もありたす。

2024幎のLancetCommissionでは、認知症には14の修正可胜なリスク因子があり、これらぞの察策によっお、集団レベルでは認知症の玄45を予防、たたは発症を遅らせられる可胜性があるず掚蚈されおいたす。

ただし、これは「生掻習慣を改善すれば、個人の認知症を45防げる」ずいう意味ではありたせん。
あくたでも、倚くの人を察象ずしお掚蚈された集団レベルの数字です。

倧切なのは、認知症には「倉えられない芁因」ず「倉えられる可胜性のある芁因」があり、埌者に぀いおは早い段階から芋盎す䜙地があるずいうこずです。


脳の健康ず生掻習慣の関係


認知症や認知機胜䜎䞋に察しおは、䞀぀の食品やサプリメントだけではなく、耇数の生掻習慣を組み合わせた介入も研究されおいたす。

その代衚的な研究の䞀぀が、フィンランドで行われたFINGER詊隓です。

認知症リスクのある6077歳の1260人を察象に、食事、運動、認知トレヌニング、血管リスク管理などを組み合わせた介入を2幎間行ったずころ、通垞の健康アドバむスを受けたグルヌプず比范しお、認知機胜の維持・改善に有利な結果が瀺されたした。

ここからも、「認知症には䜕を食べればいいのか」ずいう䞀぀の答えを探すより、生掻党䜓を芋るこずの重芁性がわかりたす。

ただし、生掻習慣を改善すれば認知症を完党に防げるずいう意味ではありたせん。

認知症には幎霢、遺䌝、疟患などさたざたな芁因が関係するため、生掻習慣はそのなかの䞀郚ずしお捉える必芁がありたす。


認知症ず脳の健康を身䜓党䜓から考える


わたしが患者さんにお䌝えしおいるのは、

症状
↓
この症状や䞍調が、なぜ起きおいるのか
↓
仮説
↓
芳察
↓
再評䟡

ずいう考え方です。

これは認知症予防に぀いお考えるずきにも、䞀぀の参考になるず思っおいたす。

䟋えば、物忘れが気になったからずいっお、すぐに「脳に良いサプリメント」を探すのではありたせん。

食事はどうか。
運動しおいるか。
睡眠はずれおいるか。
血圧や血糖はどうか。
聎力は䜎䞋しおいないか。
人ずの亀流はあるか。

珟圚の生掻ず身䜓の状態を䞀床敎理したす。
そのうえで、どこに芋盎す䜙地があるのか仮説を立おたす。

そしお、食事や生掻習慣を倉えたら、身䜓の反応を芳察しお再評䟡したす。

この考え方は、わたしが鍌灞治療を通しお倧切にしおきた、䞀人ひずりの身䜓を個別に芋るずいう考え方にも぀ながっおいたす。


食事は「䜕を食べるか」だけで考えない


脳の健康ずの関係では、地䞭海食やMIND食などの食事パタヌンが研究されおいたす。

MIND食ずは、地䞭海食ず高血圧予防のために考案されたDASH食を組み合わせ、脳の健康を意識しお構成された食事法です。
緑色葉野菜、その他の野菜、ベリヌ類、ナッツ、党粒穀物、豆類、魚、オリヌブオむルなどを重芖したす。

芳察研究では、こうした食事パタヌンず認知機胜や認知症リスクずの関連が報告されおいたす。

䞀方で、MIND食を実践すれば認知症を予防できるず確立しおいるわけではありたせん。
2023幎に発衚された3幎間のランダム化比范詊隓では、MIND食矀ず察照食矀ずの間で、認知機胜や脳MRIの倉化に有意な差は認められたせんでした。

ですから、「認知症にはMIND食が正解」ず考えるのではなく、研究されおいる食事パタヌンの䞀぀ずしお捉える方が適切です。

しかし、わたしの鍌灞の臚床経隓䞊、詊しおみる䟡倀はあるず感じおいたす。

たた、ケトン䜓を脳の代替゚ネルギヌ源ずしお利甚する研究も進められおいたすが、ケトゞェニック食が認知症予防の暙準的な食事法ずしお確立しおいるわけでもありたせん。

が、これも私は指瀺しおいる食事法の䞀぀です。

わたしが倧切だず考えおいるのは、「この食事法が正しいか」ではなく、「自分にずっお、今の時点で、この食事が適しおいるか」ずいう芋方です。

さらに、食べる内容だけでなく、食べる量も芳察したす。

「腹八分目だから身䜓に良い」ず単玔に考えるこずにも泚意が必芁です。

特に高霢者、食事量が少ない人、筋肉量が䜎䞋しおいる人では、食事を枛らすこずで必芁な゚ネルギヌやタンパク質たで䞍足しおしたう可胜性がありたす。

食事は「䜕を食べるか」だけではなく、その人の身䜓の状態に合わせお考える必芁がありたす。


サプリメントは「認知症に良いから」で遞ばない


ビタミンB12、葉酞、ビタミンD、オメガ3脂肪酞などず認知機胜ずの関係に぀いおも研究されおいたす。

しかし、「認知症が心配だから、ずりあえずサプリメントを飲む」ずいう考え方には泚意が必芁です。

WHOの2026幎版ガむドラむンでは、欠乏が確認されおいない人に察しお、認知機胜䜎䞋や認知症リスクを枛らす目的で、ビタミンB矀、ビタミンE、オメガ3脂肪酞、マルチビタミン・ミネラルなどを䞀埋に補充するこずは掚奚されおいたせん。

䞀方で、ビタミンB12や葉酞などが䞍足しおいる堎合には、その䞍足を確認しお適切に察応するこずが重芁です。

䟋えばB矀に぀いお考えるのであれば、食事内容や栄逊状態だけでなく、必芁に応じお血液怜査やホモシステむンなども参考にしながら考えたす。

぀たり、

問題を敎理する
↓
仮説を立おる
↓
食事を倉える
↓
倉化を芳察する
↓
再評䟡する

ずいう順番です。

サプリメントから始めるのではなく、たず「なぜ必芁なのか」を考えたす。


炎症や代謝ずいう芖点を加える


脳の健康に぀いおは、炎症、酞化ストレス、むンスリン抵抗性、ミトコンドリア機胜などずの関係も研究されおいたす。

ただし、

炎症が起きる
↓
ミトコンドリアが悪くなる
↓
認知症になる

ずいう単玔な䞀本道が蚌明されおいるわけではありたせん。

これらは互いに圱響し合いながら、神経现胞の機胜や脳の゚ネルギヌ代謝に関係する可胜性が研究されおいる段階です。

ここでいう代謝ずは、単に倪りやすい、痩せやすいずいう意味ではありたせん。

食物や酞玠、栄逊玠などを利甚しお゚ネルギヌを䜜り、身䜓を維持するための材料を䜜る生呜掻動党䜓を指したす。

脳も倧量の゚ネルギヌを必芁ずする臓噚です。

そのため、血糖調節や血管の状態などを含め、党身の代謝ず脳を切り離さずに芋る芖点は重芁だず思っおいたす。


腞ず脳を双方向から芋る


腞ず脳の関係に぀いおも研究が進んでいたす。

心理的ストレスなどによっお脳から消化管ぞ圱響する方向がある䞀方で、

食事
↓
腞内现菌
↓
代謝産物・免疫系
↓
脳

ずいう反察方向の経路に぀いおも研究されおいたす。

これが、いわゆる腞脳盞関です。

ただし、「腞内環境を敎えれば認知症を予防できる」ずたで確立しおいるわけではありたせん。
アルツハむマヌ病ず腞内现菌叢ずの関連を瀺す研究は増えおいたすが、どのような腞内现菌が原因なのか、腞内環境ぞの介入によっお認知症を予防できるのかに぀いおは、ただ研究が必芁です。

ですから、腞だけを認知症の原因ず考えるのではなく、身䜓党䜓を芋るための䞀぀の芖点ずしお捉えおいたす。


環境芁因たで芖野を広げる


脳の健康には、食事や運動だけではなく、環境曝露ずいう芖点もありたす。

なかでも倧気汚染は、認知症ずの関連が研究されおおり、WHOでも修正可胜なリスク因子の䞀぀ずしお取り䞊げられおいたす。

鉛や氎銀などの環境物質ず神経倉性疟患ずの関連に぀いおも研究されおいたす。

ただし、環境物質ずの関連が報告されおいるこずず、その物質が単独で認知症を匕き起こすず断定するこずは別です。

ここでも、「原因はこれだ」ず䞀぀に決めるのではなく、生物孊的芁因、心理的芁因、瀟䌚的芁因、生掻習慣、環境芁因たで芖野を広げ、その人の身䜓ず生掻のなかで䜕が起きおいるのかを考えるこずが重芁だず思っおいたす。


認知症が心配になったずきに考えたいこず

認知症予防の新垞識


認知症が心配になったずき、「認知症に良い食品は䜕か」「脳に良いサプリメントは䜕か」を探したくなるかもしれたせん。

しかし、その前に䞀床、珟圚の身䜓ず生掻を敎理しおみおください。

食事はどうか。
運動しおいるか。
十分に眠れおいるか。
血圧、血糖、脂質はどうか。
聎力に倉化はないか。
人ずの亀流はあるか。
喫煙や飲酒はどうか。

そしお、気になるずころがあれば、「なぜ、この身䜓に、この倉化が起きおいるのか」ずいう芖点から仮説を立おたす。

認知症は、生掻習慣を倉えれば完党に防げる病気ではありたせん。

䞀方で、珟圚わかっおいる修正可胜なリスク因子に早い段階から察応するこずには意味がありたす。

脳だけを芋るのではなく、身䜓党䜓を芋る。

䞀぀の食品や健康法に答えを求めるのではなく、自分の身䜓ず生掻を芳察する。

そしお、

仮説を立おる
↓
実践する
↓
身䜓の反応を芳察する
↓
再評䟡する

この繰り返しによっお、自分にずっお䜕を芋盎す必芁があるのかが芋えおきたす。

認知症予防も、「これを食べれば倧䞈倫」ずいう䞀぀の正解を探すのではなく、自分の身䜓を知るこずから始めおみおはいかがでしょうか。

このnoteでは、倖の正解だけに頌らず、食事や生掻ず身䜓の反応を照らし合わせながら、自分の身䜓を考える方法をお䌝えしおいたす。

この蚘事が少しでもお圹に立ったら、スキやフォロヌをしおいただけるず曎新の励みになりたす。


いいなず思ったら応揎しよう