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時空を超えて‥‥小説(世流寝狐50)



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     合志が突然伺ったことを詫びると、水江は、
    「何故刑事さんがここへ見えられたか分かっています。今日は何でもお話しするつもりでいますから」
     と強い意志を持って対した。
    「こちらとしては助かります。色々とお聞きする中で、プライバシーに触れる部分もあると思いますけど、お許し下さい」
     合志は右手の男に気を遣いながら、少し頭を下げた。それからゆっくり手帳とペンを取り出す。
    「この間、以前勤めておられた信用金庫へ伺いました。その時に遠山さんの同僚だった方に住所を教えて頂きまして」
    「康子でしょ、今朝久しぶりに電話を入れたんです。その時に刑事さんが私を捜しているとお聞きしました」
     恐縮です、と合志は一言挿み、彼女には無理にお願いしたことを強調しておいた。
    「りっぱなご自宅ですね」
    「いえ、まだ正式には私の家ではないんです」
    「と言いますと?」
     そう言われて水江は、男の方を見た。男が初めて口を開く。
    「申し遅れましたが私、羽柴といいます。水江とは十日後に結婚する予定でいます。ですから籍はまだ入っていないという意味です」
     これからか――。
    「刑事さんが来られた次の日の夜に、こちらへ越して来たんです。その間、何か私が逃げ回っているように思われてたみたいですが、荷物の整理や式の準備に忙しくて、誰にも連絡しなかっただけなんです」
    「そうでしたか、それはおめでとうございます」
     と合志は頭を下げ、続けた。
    「ということは、失礼ですがこちらは羽柴さんの持ち家ですか」
     今度は直接男に聞く。
    「名義はまだ私の親にあります。ただ二人は、私を信頼してくれて、少し離れたところに住んでいます」
     男は俯きかげんの視線を上に向けて応えた。俗に言うお金持ちのぼんぼんか、と合志は思う。

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    *週末に少しずつ投稿する予定です。作品はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。

     
     
    どこまで感動する文字を綴れるかな?? (長編・短編小説・短歌・つぶやき(詩も)) 私の作品がたくさんの方の目に留まりま すように・・どうぞ、プロフィールから