
時空を超えて‥‥小説(世流寝狐87)
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証拠は何一つ無い。まして三井の時は、小川あつ子の結婚式に一緒に出席しているのだ。畑山さんは久保岡だけを殺した。そして三井は別の人間が――。いや、もう今では三井が殺される理由は、久保岡を挟んだ畑山さんとのこと以外に無い。猫まで使って殺しているのは、自ら事件の関連を認めているのだ。
別の人間が、別の理由でそれを利用したとは考えられないか。
合志は自問したが、その可能性は少ないと考えた。しかし畑山さんには三井は殺せない。
誰かに殺人を依頼した。いや、それも違う。依頼する位なら、猫を使わない方がより賢明だ。関連を持たせないほど、自分から捜査の手は遠くなるからだ。
内部犯である以上、より慎重に動かなくては……。三井もきっと熊本から別府へ向かう車中で、同じことを考えていたに違いない。
(三井君のようにならないようにな)
合志は揺れに身を任せながら、畑山がいつか言った言葉を思い出していた。
8
別府に着き改札を抜けた所で、またあいつに出会ってしまった。大きなスポーツバッグを背負った篠田だ。回りには、やはり三人の女性を連れていた。
「よっご両人、熊本の夜はどうだったかな」
声を掛けてくるんじゃない、と願ったが、篠田は二人に汚い挨拶をしてきた。こちらから聞いたわけではないが、スキーの帰りだと喋る。
「このところ休みらしい休みも無くてさ、久しぶりにのんびりしちゃったな、君達も少しは息抜きしなくっちゃ」
連れの女に目をやりながら篠田が言う
「ああ、朝までそのつもりさ」
合志が一言言い残してその場をさっさと立ち去ったため、篠田は目を丸くした。良子は小走りにその後を追った。
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*週末に少しずつ投稿する予定です。作品はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
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私を、映して
久しぶりの上書き
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レグザゴンの川
少年