
ライム もしくは グリーン
創作大賞に向けて、普段はあまり書かない長文noteを書いてみた。
これは、そのあとがき。
文章に起こさなかったら忘れ去られるバイクと人生の分岐点を "捜索対象" にしてみた。その期間は 10年。
最初に書いたバージョンには、もっとたくさんのことが詰まっていた。離婚のこと、転職先への恨みつらみがつらつらと。
書けば書くほど文字数は増えたけれど、本質のラブいバイクは宇宙の彼方に飛んでいった。ただの「ブラック企業に転職乙。」みたいなnoteが作成された。
タイミーみたいに事前に職場体験ができていたら、間違いなく就職しなかった。思い出すだけで呼吸は浅くなり、眉間にシワが寄る⋯。
違う違う、そうじゃない〜♪
脳内で某名曲のイントロを響かせながら、セルフツッコミを入れる。私が書きたいのはブラック企業の告発じゃなくて、大好きなバイクの話なんだ。
削りに削って、ようやく本質だけが残ったのがあの文章。
✳️
就職も、結婚も、あの出会いがなかったら、全く違う人生を歩んでいたかもしれない。
なんとなく名前を知っていた会社に就職して10年以上勤めた。
彼とは気づけば10年以上付き合ったからなんとなく結婚した。
"なんとなく" 続いてきたふたつの10年を、バイクは軽々と変えていった。
山本文緒の小説にこんな問いがある。
あの時違う選択をしていたら、今頃どんな自分になっていただろう。
もし、ZX-6Rに出会わなかったら。
なんとなく選んだ会社でなんとなく出世して、なんとなく結婚生活は続いて、今頃小学生のお母さんになっていたかもしれない。
それはそれで悪くない人生だったかもしれない。
でもきっと、猫と一緒に暮らしながらnoteを書くこの夜はなかった。
どちらがよかったかなんて、わからない。
ただ、出会えてよかったと思っている。
バイクにも、その先につながったすべてのものにも。
いまは近くにいないけど、もし守護霊がいるなら6Rであってほしい。
こっちの人生を選んだ私をこれからも見守っててね。
ブルーもしくはブルー。
あ、違った。
君はライムもしくはグリーンだね。