
"非常食"わざわざ買わなくていいんだよ ―― いつものごはんが、そのまま備えになる
今週は、ずっと水の話をしてきたね。
「断水したら、家の中で何が止まる?」、「水って、どうためるのが正解?」―― 読んでくれた人、ありがとう。(水の話は、こっちにまとめてあるよ → 「水って、どうためるのが正解?」
で、今日からは、食べものの話。
でもその前に、ひとつだけ言わせて。
「防災の食べもの」って聞くと ―― 乾パンとか、5年保存の、ちょっとお高い非常食セット。そういうのを思い浮かべて、「うち、そんなの買うお金の余裕ないよ。。。」って、そっとページを閉じかけてない?
待って。大丈夫。
今日はね、"買わなくていい"話なんだ。むしろ ―― 「あなたの家、もうけっこう備えてるよ」って話。
「非常食」って、特別な物を買わなきゃ、と思ってない?
質問ね。
「防災の食べもの」って、わざわざ特別な物を買いそろえなきゃいけない ―― そう思ってない?
実はね、僕、白状すると。。。
防災の備蓄は「あとでやろう」って後回しにするクセに、アイスだけは、完璧に管理できてるんだ。
食べる。減る。買い足す。また食べる。だから、うちの冷凍庫、いつもアイスでパンパン。
。。。ねえ、これ、気づいた?
これ、まさにローリングストックなんだよ。
いつも食べてる物を、ちょっと多めに持っておいて、食べたら、減った分を買い足す。常に、ある状態を保つ。それがローリングストック。
つまり僕は、アイスでは、無意識に、完璧にやってたわけ(威張れることじゃないけど)。
そしてね ―― たぶん、あなたも、もう、やってるんだ。
「特別な物を買う」は、実はちょっともったいない
「非常食を、特別に買う」って考え方、実はちょっとズレてるんだ。
特別な保存食って ―― 高い。味も、好みじゃないことが多い。しかも、押し入れの奥にしまい込んで、"存在を忘れる"。で、何年か後に「あ、期限切れてた」って、捨てる。お金も、食べ物も、ムダ。おまけに、いざって時に「口に合わなくて、食べられない」なんてことも起きる。
でも、いつも食べてる物なら、どうだろう。
安い
好きな味
ふだんから食べるから、期限の管理も自然にできる
そして、いざという時、"いつもの味"が、ざわついた心を落ち着かせてくれる
だからね、防災の食べものは「特別に買い足す」んじゃなくて、「いつもの買い物を、ちょっとだけ多めに」。それだけ。ほぼ0円で、できるんだ。
ついでに、気がラクになる豆知識
備蓄に向いてる食べもの ―― 缶詰、レトルト、カップ麺、乾麺 ―― についてる"賞味期限"って、実は"おいしく食べられる期限"のことなんだ。
消費者庁も、はっきり言ってる。未開封で、ちゃんと保存してれば、賞味期限を過ぎても、すぐに食べられなくなるわけじゃない、って。
(※ただし、いくつか約束ね。開けたら別。色・におい・味に「あれ?」があったら、やめておく。それと、お弁当やお惣菜についてる"消費期限"はまったくの別物で、こっちは過ぎたら食べないのが安全。この2つだけ、区別しておこうね)
だから、賞味期限を少し過ぎたくらいで、慌てて全部捨てなくていい。期限に神経質にならなくて、大丈夫だよ。
気づいてほしいこと ―― あなたは、もう備えてる
ここまで読んで、ひとつ、気づいてほしいことがあるんだ。
「うちには、非常食なんて、何もない」―― そう思い込んでた人。
たぶんね、そんなこと、ないよ。
今、キッチンや、棚の中を、ちょっとだけ見てみて。
レトルトカレー、カップ麺、缶詰、パスタ、インスタントの味噌汁、お菓子、ふりかけ。。。
それ、ぜんぶ、立派な備えなんだ。
あなたは、自分で思ってるよりずっと、備えてる。 ゼロじゃない。もう、始まってるんだよ。
防災って、ゼロか100か、じゃないんだよね。今あるものを"見つけ直す"だけで、あなたはもう、ちゃんと立ち回れる側にいる。それだけで、じゅうぶん、すごいこと。
今日できる、0円の一歩
今日できることは、ひとつ。買い物じゃないよ。
キッチンや棚を開けて、「これ、3日間、食べつなげそうだな」って物を、目で数えてみて。
カップ麺が2つ、レトルトが3つ、缶詰がいくつか、パスタが半袋。。。
たぶん、「あれ、意外とあるじゃん」ってなる。それが、今日の発見。0円で手に入る、いちばん大きな安心だよ。
そして、もし1個だけ足すなら ―― 次の買い物のとき、いつも買うレトルトを"もう1個だけ"、多めにカゴに入れる。それだけで、あなたの備えは、今日よりちゃんと増えてる。
"続ける"のがいちばん難しい。でも、コツは"仕組み"
ローリングストックで、いちばん難しいのは、実は"続けること"なんだ。
でも、大丈夫。コツは、気合いじゃなくて"仕組み"にすること。
古いものを、前に。新しく買ったものを、後ろに。(スーパーの棚と同じ並べ方。これだけで、自然と古い順に減っていく)
減ったら、買い足す。("使った分を戻す"だけ。難しく考えない)
たまに、棚をのぞく。(月に1回でいい。「ゴミ出しの日」とか「給料日」とか、何かとセットにすると忘れない。忘れっぽい僕でも、これならできてる)
これなら、気合いも根性もいらない。仕組みが、勝手に続けてくれるからね。
(どこに置くか・どう並べるかを、もっとくわしく知りたい人は、この記事にぜんぶ書いたよ → 「防災、結局どれからやればいいの?」
次は「温める」話
食べものが、そろってきたね。
じゃあ次は ―― それを「温める」話。
お湯がひとつあるだけで、あったかい一杯が作れる。冷たい物ばかり食べてると、体も、心も、じわじわ沈んでくるからね。カセットコンロとお湯の力を、明日、書くね。
そしてこの先、水も食べものもそろってきたら ―― いざ断水した3日間、それを"どう回すか"。それは今週の終わりに、まとめてお渡しするつもり。でも、急がなくて大丈夫。今日はまず、棚をのぞくところから、ね。
今日も、ここまで読んでくれて、ありがとう。
「何もない」んじゃないんだ。「もう、ある」に、気づいてないだけ。
あなたの家の棚には、あなたと、あなたの大切な人を守るものが、もう、けっこう眠ってるよ。
だから、大丈夫。
また明日ね。
防災たろう