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゜ヌシャルネットオヌクション 第二郚009 "萜札者"にご甚心芋えない盞手..【創䜜倧賞2025】【ミステリヌ小説郚門】

    【第26話第二郚 モニカの堎合 009】

     モニカは化粧宀に向かった。他に誰もいないのを確かめるずメヌルを開封した。

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    【件名】商品リク゚スト
    【本文】はじめたしお。私はマヌズず申したす。モニカさん でしたよね。
    完枈たであず品です。しかし、我々には残り時間が少なくなっお来おいたす。もっず貎女らしい品物を譲っお貰えないでしょうか そんな品物を出品しお頂ければ、高く買い取らせお頂きたす。それでは出品をお埅ちしおおりたす。
    マヌズより
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     マヌズは私から䜕を求めおいるのかしら

     モニカは再びアパヌトのクロヌれットの䞭を思い返した。しかし、䜕もそれらしい物は浮かんで来なかった。
     モニカは居おも立っおもいられなくなった。アパヌトのクロヌれットの䞭に自分が䜕をしたっおいたか、気になっお仕方がなくなった。
     モニカは意を決しお化粧宀を出た。そしおオフィスに戻るなり、ラむアンに蚀った。
    「私、出掛けたすので留守番よろしくお願いしたす」
     モニカの連日の離垭宣蚀にラむアンはビックリしたのか目を癜黒させ、蚀葉を倱っおいた。モニカはすでに出掛ける支床を終え、オフィスの出口に向かっおいた。オフィスの出口付近でモニカは振り返りもせず、背䞭越しのラむアンに蚀い攟った。
    「すぐ戻りたす」 

     午前時分。モニカはアパヌトに戻っお来た。カギを開け、入宀するやいなやクロヌれットのドアを開いた。モニカは䞊から䞋たでクロヌれット内を掻き回した。

     次がラストチャンス。今床の取り匕きでマヌズぞの借金を完枈しないず

     しかし、たずもに考えお䞇ドル盞圓の品物などモニカのアパヌトのクロヌれットの䞭に眠っおいる蚳はなかった。モニカは䞀旊は諊め掛けた。しかし、ふず閃いた。

     ずっずクロヌれットにしたったたたで、普段はどこにあるかさえ意識したこずがない。でも私らしさがいっぱいの品物  。これだわっ

     モニカは孊生時代のアルバムを探し出した。モニカの゚レメンタリ・スクヌル小孊校時代、ゞュニアハむスクヌル䞭孊校時代、ハむスクヌル高校時代、それぞれの卒業アルバム。

     どうせ、これからもたず芋るこずは無いだろうし、孊生時代にいい思い出なんお無いし 。

     本音では若干の埌ろめたさにも䌌た淋しさがあったが、モニカは思い切っお自分に蚀い聞かせた。そうず決たれば、すぐオフィスに戻っおピヌプオヌクションに出品するだけだ。
     突然スマホが鳎り出した。あたりのタむミングにビク぀くモニカ。液晶の衚瀺をみお、電話の䞻はラむアンだずわかった。モニカは、ふヌっず胞を撫で䞋ろすず電話に出た。ラむアンはいきなり怒鳎り声だった。
    「ちょっず、モニカ先茩 䜕回電話させるんスか」
     モニカはその物凄い剣幕に圧倒された。
    「ごっ、ごめんなさい」
     ラむアンはさらにたくし立おた。
    「たったく、いい加枛にしおくれよ、俺だっお忙しいんだ それをモニカ先茩たでゞル先茩みたいにやりたい攟題じゃ、䞀番䞋っ端の俺は身䜓がいく぀あっおも足りない いったい䜕凊にいるんスか いたすぐ垰っお来おくれないず困るんスよ」

     䜕が䞀番䞋っ端よ ゞルは差し眮いお、私のこずなんか本圓はこれっぜっちも先茩なんお思っおないくせに 。それに忙しいっお蚀うけど、ロクに仕事もしないで、い぀もサボるこずばかり考えおいるだけじゃない

     モニカは心の䞭で呟いた。でも、やっぱりラむアンの剣幕に圧倒され、
    「ごめんなさい。分埌には 。お昌䌑みが終わる時たでには垰りたす」
     ず答えただけだった。モニカは電話を切り、倧急ぎで再びオフィスぞず向かった。

     午埌時少し前。オフィスに戻った。ドアを開けるなり、
    「ラむアン君、ごめんなさい」
     モニカは開口䞀番そう発した。しかしオフィスにラむアンの姿はなかった。

     ラむアンのや぀、カギも掛けないでなんお䞍甚心なの でも誰もいないなら、こっちもそのほうが郜合がいいわ。

     モニカは自分の垭に着くず、おもむろにカバンから冊の卒業アルバムを取り出し、デスクの䞊に䞊べた。
     深緑色に染められた皮の衚玙のハむスクヌルの卒業アルバム、濃い赀色の垃の衚玙のゞュニアハむスクヌルの卒業アルバム、そしおそれら぀より䞀回り小さい濃玺色の垃の衚玙の゚レメンタリスクヌルの卒業アルバム。モニカはそれらをスマホで写真に撮った。
    そしお、パ゜コンを起動させ、ピヌプオヌクションサむトにアクセスした。
     品名は卒業アルバムセット。文にはモニカの卒業しおきたそれぞれの孊校の名前を入力した。最埌にスタヌト䟡栌だが、残高ず照らし合わせお本圓なら䞇ドルずするべきずころだったが、぀い匱気な性栌が出おしたい䞇ドルずしおしたった。ただ、いかに点セットずはいえ、モニカのような無名人の卒業アルバムが䞇ドルずいうのは本来どう考えおも異垞な金額だった。

     モニカは出品登録を枈たせるず、冊のアルバムを自分の怅子の座垃団の䞋に敷いた。そしお、その䞊に腰を䞋ろした。これならマヌズはモニカを退かさない限り、アルバムを取るこずが出来ないはずだ。
     早速、オヌクションは動き出した。もう慣れおしたったが、今回も䟋の人の入札合戊だった。次々ず入札が入る。
     分匱で激しい競り合いは収たったようだった。珟圚の最高入札䟡栌は䞇ドル。マヌズず衚瀺されおいる。もう䞀声だ。しかしその埌、新しい入札はサッパリ来なかった。

     このたたマヌズに萜札させおも、わずかにドル足りない マヌズ、萜札額が足りないずどうなるの でも、もし他の人がドルでも高く入札しおきたらどうしよう 。

     モニカはパ゜コンの前で頭を抱えおしたった。ずはいえ、クリュセかアルカディアのどちらかが新たな入札をしお来ないずいう保蚌はない。モニカには考える時間はなかった。

     そうだ ずにかく今はマヌズに萜札させお足りないお金は珟金で払おう

     実際にはドルでも倧金だが、元々の返枈金額が䞇ドルではじたり、今は残金䞇ドルでのやり取りなので、ドルの差は確かにわずかず蚀えた。なんずいっおもモニカのデスクの匕き出しには䞇ドルの珟金が入っおいるのだ。それにマヌズはこれたで代金ず匕き換えに商品を受け取りに来おいる。今回も必ずマヌズは来るはずだ。そこでキャッシュを枡せばいいだろうずモニカは考えたのだ。

     モニカは匕き出しのカギを開け、䟋の玙包みからドル札を枚匕き抜いお䌚瀟の掋長封筒に入れた。そしお芚悟を決めお萜札ボタンを抌した。
     マヌズに萜札通知メヌルを送るず返信はすぐに来た。

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    【件名】卒業アルバム点セットの件
    【本文】はじめたしお、マヌズず申したす。モニカさん でしたよね。
    こちらこそありがずうございたす。どうしおも欲しかった品々でしたので。品物は盎接頂きに䌺いたす。ご準備よろしくお願いしたす。
    マヌズより
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     ドル足りないこずには觊れられおいなかった。しかし予想通り、盎接受け取りに来る旚が曞かれおいた。モニカの胞䞭は、ずにかく今床こそマヌズず決着を着けおやるずいう芚悟で高ぶった。ずはいうものの気持ちの半分では、やはり埗䜓の知れぬマヌズず察峙する䞍安ず恐怖心を拭い取るこずはできなかった。

     ずにかく、い぀来るかわからないマヌズを埅぀しかない。しかも、い぀来るのかわからない䞊、隙を぀いお来る芳もあるので油断はできない。ずはいえ、この埌、ずっず緊匵感を保ち続けるのは肉䜓的にも粟神的にも難しい。ずりあえず䜕か仕事を探しお、集䞭力だけは維持しおおきたい。モニカは自分のデスク回りを芋回した。
     固定電話の暪に小さなメモが貌っおあった。それは本圓に小さなメモで瞊センチ×暪センチの癜い玙片で、ほずんど目立たないものだった。モニカは玙片を手に取った。そこには小さな手曞きの文字でこう蚘されおいた。

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    モニカ先茩ぞ
    ボスから時たでに資料のコピヌを頌たれたのですが、
    続きをお願いしたす。原本はコピヌ機に挟んでありたす。
    耇写郚数はセット。
    ラむアンより
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     モニカはメモを持ったたたコピヌ機のずころぞ向かった。コピヌ機たでは、ものの歩の距離しかない。しかし、モニカは垭を立った埌も自垭の座垃団から目を離さなかった。もちろん座垃団の䞋には冊の卒業アルバムがあるからだ。
     コピヌ機の䞊蓋には原本枚がすべお吐き出されおいた。䞀方、排玙トレむのほうにはコピヌはセット目たでが終わっおいるが、セット目の枚目を吐き出したずころで玙切れで機械は停止しおいた。
     モニカは新しい玙を補絊するためにキャビネットに移動した。もちろんその間もチラチラず自垭の座垃団の様子を目で確認しながら 。キャビネットの扉を開け、䞭を芗くず補充甚のコピヌ甚玙の圚庫が切れおいた。オフィスに眮き切れない備品の類は同フロア非垞階段脇のトランクルヌムにしたっおある。
     モニカは迷った。そこたで取りに行くず、その間のアルバムの芋匵りが出来ない。マヌズはこれたで、たいおいそういう隙を぀いお来た。だから今回も油断出来ないのだ。かずいっおトランクルヌムから重いコピヌ甚玙の束を持っお垰るこずを考えるず冊のアルバムを持ち歩く蚳にもいかない。
     モニカは時蚈を芋た。時分。
     あず数分で瀟長のマヌキュリヌがコピヌの仕䞊がりを取りに戻っお来おしたう。競銬堎でサボっおいるであろうラむアンがそんなに早く垰っお来る蚳もない。でもアルバムの偎を離れたくない。
     モニカはアルバム冊をオフィスの金庫に䞀時的に保管するこずにした。そしお金庫がしっかりず斜錠されたこずを確認しおからオフィスを出た。モニカは廊䞋を走っおトランクルヌムに向かった。 

    【第27話第二郚 モニカの堎合 010ぞ続く】 ↓こちらから

    はじめから読むなら ↓こちらから
    この第1話が、すべおの始たりでした。
    【第1話第䞀郚 アルバヌト線 #001 】https://note.com/bigakudou_2025/n/n7dd8c2b260cb

    #創䜜倧賞2025 #ミステリヌ小説郚門

     
     
     
    ナスドり ビガク ず申したす。 コラム、小説、萜語、楜曲  自由気たたに創るけど、 クリ゚むタヌはおこがたしい。 だから私は“ツクラヌ”です。 本業広告代理店勀務

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