Course1 秋刀魚の梅肉はさみ焼き
第二皿 平良
1. 食堂の調理場で、ミッション・インポッシブル
平良が秋刀魚(さんま)をまな板に置く。
日奈子が少し身を乗り出した。
「お魚をさばくんですね。」
「うん。でもその前に。」
平良は笑った。
「子どもの友達が幼稚園受験をしたときの話なんだけどね。面接で先生が聞いたんだ。」
『○○ちゃん、一番好きな本は何ですか?』
「その子、少しも迷わず答えた。」
『トムクルーズの冒険!』
教室が一瞬静まり返った。
日奈子は吹き出した。
「トム・ソーヤですね?」
平良は肩をすくめる。
「結果は?」
少しだけ間を置いて微笑んだ。
「……無事合格。」
日奈子は胸をなで下ろした。
「Mission Impossibleにならなくて良かったですね。」
「今回は無事コンプリートだ。」
二人は顔を見合わせて笑った。
平良は静かに頷き、包丁を手に取った。
2. 秋刀魚と紫蘇梅のくるくる焼き
🍳 材料(2人分)
* 秋刀魚:2尾
* 紫蘇:8枚
* 梅肉:適量
🍴 作り方
① 秋刀魚をさばく
「さんまをさんまい。」と、子どもが笑ってくれるかな……と少し照れながら、秋刀魚を三枚におろす。
② 水気を拭いて紫蘇を重ねる
身を流水で洗い、キッチンペーパーでお風呂上がりの子どもを拭くようにやさしく水気を取る。身を上にして紫蘇を敷く。
③ 梅肉をのせる
紫蘇の上へ梅肉を線を引くようにのせる。(入れ過ぎると後で大惨事。)
④ くるくると巻く
妻が出かける前の忙しい朝、コテで髪を巻くように、尾から隙間なく巻く。
⑤ 固定して塩を振る
竹串で固定する(指先には十分注意)。娘が言い寄ってきた男の子を振るように、軽く塩を振る。
⑥ じっくり焼く
弱火〜中火でじっくり焼く。(フライパンの場合は蓋をする。)
💡 ワンポイント
* チーズを挟めば洋風アレンジにも。
* 骨は揚げ焼きにすると香ばしいおつまみになります。
* 面倒なら魚屋さんで「三枚おろしにしてください」と頼めばOK!
3. 日奈子の食レポ
「梅の香りが最初に来ますね。」
一口かじると、秋刀魚の脂を紫蘇が爽やかに包み込み、最後に梅の酸味が全体を引き締める。
「焼き魚なのに重くない。」
平良は笑った。
「だから秋刀魚と梅は相性がいいんだ。」
「お酒のおつまみにも、ご飯のおかずにもぴったりですね。それに、骨を気にしなくていいから、子どもでも安心してたくさん食べられそうです。」
4. 日奈子のペアリング
🍶 おすすめの一杯:純米酒(冷酒)
秋刀魚の脂を梅の酸味が整え、それを純米酒の米の旨味がやさしく受け止めてくれます。
🍵 ノンアルコールなら
* 冷たいほうじ茶
* 緑茶
食後まで口の中をすっきりさせてくれます。
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