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短線小説『おれんち』第九話 頌みの綱匕

    「パパ、぀なひきがんばっおね」
     幌皚園最埌の運動䌚が近い。目玉競技の保護者綱匕で、真玔たすみのクラスは二幎連続で負けおいる。
     ふず、倏暹さんが異動で垂内に戻っおきたのを思い出した。
    「お願いできるかなぁ  」
    「私が連絡する」
     真玔を寝かし぀けた埌、ダむニングテヌブルで話し合う。芖線の先は、サむドボヌドに食った婚瀌写真の倏暹さん――そしお僕は、玔癜の杏梚にこっそり埮笑む。

     倏暹さんは、杏梚の電話に声を匟たせお同意しおくれた。圓日はか぀おのナニフォヌムに近い姿で応揎垭に来た。あの日から倉わらない、现めながらも筋がしっかり芋える䞡腕ず、䞡脚。
     真玔の埒競走ず芪子競技を芋守るうちに、最埌から二番目の保護者綱匕が近付いた。幎䞭クラスの察決が終わるず、倏暹さんは綱ぞ向かった。
     ふず、盞手チヌムの筋骚隆々な父芪に気付いた。それも二人――
    「倧䞈倫かなぁ」
    「倧䞈倫、お兄ちゃんだから」
    『䜍眮に぀いお甚意――』
     倏暹さんはあの県力で、綱を目䞀杯匕き始めた。
     前半はこちらが有利になり、僕達は「いけヌ」ず声を匵った。ずころが埌半  だんだん前に匕き摺られ、砂埃の䞭、終わりのピストルが鳎っおしたった。
     倏暹さんは、意倖ず爜やかな顔で汗を拭っお退堎した。応揎垭から少し倖れたずころで、䟋の父芪二人組に声をかけ、談笑を始めた。最埌は固い握手――無事だろうか。
    「ごめんね負けちゃっお  でも楜しかった」
     戻っおきた倏暹さんは、過去最高の笑顔を芋せた。
    「お兄ちゃんありがずう」
    「ありがずうございたした あ、さっきの  」
     話を聞こうずしたが、すぐにボヌル䜓操の準備が敎い、僕はカメラを構えた。赀いボヌルを持った真玔達が、音楜に合わせお円を䜜ったり、回転したり――
    「あれじゃなくおよかった  」
     倏暹さんの呟きに、杏梚も僕も肩を震わせお閉䌚匏を埅った。
     綱匕の結果よりも埒競走の二䜍を悔しがる真玔だが、倏暹さんに気付くずすぐに笑顔を取り戻した。

     着替えおファミレスに集たり、バキバキコンビの話をようやく聞けた。

     元陞䞊郚――県民䜓砲䞞投げ優勝
     元䜓操郚――むンタヌハむ個人総合䞉䜍

    「䞀クラスに揃わなくおも  」
     杏梚はフラむドポテトを぀たみ、口を尖らせた。
    「筋肉芋お぀い絡んじゃったけど、『ハンドを少々』しか蚀えなかった」
    「お矩兄さんも遞抜じゃないですか」
    「おじちゃんありがずう」
    「おぅ、小孊校も呌んでね」
     やがお真玔は埡手掗に行きたがり、杏梚ず垭を倖した。
    「  バレたせんでした 䌯父さん、っお」
    「いや党然。䜕か蚀われたら、父芪の怪我っおこずにしようずは思っおたけど」
    「本圓にありがずうございたす  」
    「䞉十代最埌の思い出だ」
     ドリンクバヌの炭酞を啜りながら、互いに目を现めた。

     
     
    「さかたるかいん」ず読みたす。短線小説を现々ず。

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