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貝殻とラヴ・レターを流す

    彩生透

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    常温で保存されると、この時期は大変まずい。
    手作りのドレッシングを当日中に使い切ったはいいものの、
    「夕飯要らないなら、最初から言ってよ」
    と彼女はやけになって2人分の食事をとる。
    気持ちは粉末、味覚の違い、冷凍しておきたい関係。
    ところが、午後9時を回った頃に彼が(サプライズのつもりで)プレゼントを持って登場、
    「あれぇ。全部、食べちゃったの?」
    間の抜けた声が聞こえてきた。
    「やれやれ」は上段、ドアポケットのケチャップ。「もう遅い」は下段、野菜室のレタスより。
    《冷蔵庫の中身から何を込めて》


    フォーカス・ルーズ・ルーム、水彩ミラージュ、ファジーな赤、扇風機の風が強すぎてくしゃみ、寝、ティアードの雷鳴、汗をかくと目がぴりり、オーデパルファムは空っぽ、紫陽花が枯れて向日葵が咲く、「別れには慣れたくなかった」、凛と、また今年も浴衣を眺める、金魚、君んち行きの特急券を携えて、宵、商店街のシャッターを辿り、三角四角、どこぞの工事現場にテレポート、地下路地で乾杯
    《Full Of Loveってんね!》


    有りっ丈の星屑を塗したサマードレスを身に纏う。一歩進む度に、腰を掛ける毎に、ほわっと煌めきを振り撒いて妖精の様だった。
    《たとえ刺繍がほつれても》


    ゲームでは捕まえられる蝉、現実ではこちらに飛んでくると思わず逃げてしまう。
    そんな僕が自由帳に絵を描くと、友達3人が面白がり、それぞれ『承』『転』『結』を作った。
    宿題を済ませて、また休み時間の物語を始めよう、ページが尽きるまで。
    《余白とお話》


    あなたが何者でもあなたを愛しています。これはあなたにとって無価値でしょうか。
    一方的な愛がいつしか欲を張る前に。
    《行き止まりプール》


    リアルを晒さなくちゃ見られない投稿とか、見えなくなったマークを恐れる「けれど」元より内側は不可視だし、あの子のハートは「殆ど」自分以外の誰某で、知らなくても良い、知らない方が良かった
    《こいうらない》


    もし楽をしているような人がいたとしたら
    ちょっぴり足してみる想像
    そう演じるのが上手いの「だろう」
    たったそれだけで変わる早々
    《創》


    パーティの終わりと名残り
    フォークは溶けたショートケーキに
    無いやる気を絞って歯磨き
    《安売りの夢を買った》

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    瞼を閉じただけ、古時計の秒針音、トーンを上げていく窓ガラスとカーテンの影が重なり、人工的なさざなみに寝返りを打って続く日、私が願う事。
    「おやすみなしのおはよう」を拾ってくれる?
    《睡眠漂流》



     
     
     
    「アヤキ/トオル」です。 フィクションをあなたに届ける ただの音楽好き(投稿は少しずつ)! はじめまして__いつもありがとう。 観る:聴く:読む:紡ぐ、もっと noteで多種多様な感性に触れたい。 無色透明の僕から極彩色へ 毎回姿を変えるかも知れません。

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