入道雲とは呼べないような雲が漂っている。なお、すれ違う人の顔は全く見ていない。
ワイシャツ、サンダル、自転車、高いフェンスの向こう、灰色が続く、団地の傍に咲く向日葵、蝉の抜け殻。
全身から吹き出る汗がショルダーバッグの中にある冷えたペットボトルみたいだった、だった。
チャックが壊れて、捻れた肩紐から解放される。視界の端にケサランパサランが映り込む、錆びたネックレス、気休めメントール、耳たぶの瘡蓋、揺れるブランコ、屋根無し無人駅。
百の肯定を一の否定が叩き潰して、折れても生きて、その先の。
未来を、見てみたい。
