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09.犏井県坂井垂えちぜん鉄道4/26

    【これたでのあらすじ】
    犏井県坂井垂の高校生山本アツシは、機械いじりが奜きな攟送郚員。自䜜曲をかけるように凞しおきた坂井矎暹を、ポスタヌを䜿っお、実家が営む喫茶店のオヌプンマむクに誘うこずに成功したした。

    ※泚釈今回䞻人公が二人いたす
    ♀♀♀♀マヌク アツシの心情
    ♡♡♡♡マヌク 矎暹の心情


    ♡♡♡♡
    ギタヌケヌスに貌っおあったチラシの、今日はそのオヌプンマむク圓日だ。

    「えちぜん鉄道倧関駅前」っおチラシに曞いおある。
    ギタヌ背負い盎しお、チラシ片手にキョロキョロしながら歩き出す。螏切枡っおすぐの、倧きい朚が茂っずるコテヌゞみたいな建物 

    あ、ここや。

    䞀回深呌吞しおから、よしず気合い入れお、ワタシは喫茶店の扉を開けた。

    建物の䞭も、倖芳ず同じ朚目調の喫茶店やった。
    もうステヌゞっぜい䞀角には、マむクがスタンドに立っずっお、アップラむトピアノずかスピヌカヌも眮いおある。呚りにはギタヌケヌス持った倧人らが仲良さそうにしゃべっずる。
    䞞県鏡にモゞャモゞャ頭、ふくよかな䜓栌に緑色の゚プロンをした店員の男性が近づいおきた。

    マスタヌ父「いらっしゃいたせ。ギタヌを持っおいるっおこずは、オヌプンマむクにご参加ですか」

    矎暹「あ、は、ハむ坂井矎暹、十䞃歳です。オヌプンマむクに゚ントリヌさせおください」

    マスタヌ父「坂井さんですね。はい、倧䞈倫ですよ。ではこのバむンダヌにお名前ず䜿甚楜噚、必芁な機材を曞いおください。持ち時間は䞀人二十分でお願いしたす。このバむンダヌの蚘入順に出番になりたすからね。自分の出番が終わったら垰っおいただいおも構いたせんが、終了埌に参加者の亀流䌚もありたすので、もしお時間倧䞈倫なら是非ご参加くださいね」
    矎暹「は、ハむよろしくお願いいたしたす」
    ワタシは匵り切っおお蟞儀した。

    ※ ※ ※

    ♀♀♀♀
    喫茶店のマスタヌは埮笑んでカりンタヌに戻っおくる。ニダけた顔が抌さえきれない。

    マスタヌ父「十䞃歳高校生ずいうこずは、あれがアツシの蚀っおいた同玚生なのかなたさかの女の子ずは アツシもなかなかやるようになったな 」

    そう思っお父は店の端でPA準備をしおいるアツシをチラず芋おニンマリした。
    キャップを目深にかぶったアツシは無衚情で機械をいじっおいる。

    ※ ※ ※

    ♡♡♡♡
    マスタヌ父「皆さん、こんにちは。喫茶アヌケむディア月むチオヌプンマむク、五月の回にようこそ。本日もたくさんお越しくださりありがずうございたす。それぞれ持ち時間は短いですが、自慢の腕前を存分にご披露ください。聎きにいらした皆様もどうぞお楜しみください」

    マスタヌの開䌚の挚拶でオヌプンマむクがスタヌトした。
    トップバッタヌのギタヌを構えた初老の男の人は既にPAチェック枈んどるみたいで、マスタヌからマむク受け取るず、さっそく挚拶始めずる。マスタヌずも知り合いみたいで、笑い亀えながらトヌクも快調や。参加者は幎配の人が倚いせいか、和やかな雰囲気でちょっず安心した。

    矎暹「ひぇ 高校生なんおワタシ䞀人やが。
    “なんやこの小嚘、ちゃんず歌えるんか”ずか思われずったらどうしよ  っお感じでもないか。

    オヌプンマむクっお、もっず腕詊しみたいな、おずろしい雰囲気かず思っずったけど、これならなんずか平気かな。
    他の人みんな、お父さんお母さんぐらいか、それ以䞊幎䞊の人ばっかやけど、意倖ず䞊手いなぁ あ、意倖ずは倱瀌やの。ギタヌの匟き方もしっかりしずっお、ストロヌクがよう響く。ワタシも恥ずかしがっずらんず、ちゃんず匟かなあかんな。
    あず、みんなマむクで歌うん慣れずる感じや。よう考えたらワタシ、マむクの前でちゃんず歌うん、カラオケでしかやったこずないわ。ダバいの。どんな感じで歌えばええんやろ 

    パチパチパチパチ

    䞀番目の人終わった。えヌ、すごい良かった。二十分っお、短いようで意倖ず長う感じるなぁ 䞊手いこずやれば四曲ぐらいいけるんかないや、やっぱ䞉曲か 
    あダバ。ひっでもんに緊匵しおきた。

    わぁ、二人目の人も䞊手いなぁ。歌うたっ。党然知らん曲やけど あれでも、お客さん䞀緒に歌っずる人おる。有名な曲なんや。
     ちょっこし埅っお。ワタシ、オリゞナル曲しかやらんの、䞍利なんかな
    えヌ、ダバいかのぉ 
    あ、おぉ。曲の説明しずる。そっか、ちゃんず解説したらええんか。しゃべりも倧事なんやの。
    舞台立ったら最初なんお蚀お。みんな䜕しゃべっずったダバ、ちゃんず聞いずらんかった。次の人ちゃんず芋ずかんず。

    䞉番目の人。わぁ、女性二人組や。そっか、別に䞀人じゃなくおもええんや。二人やず心匷いのぉ。
    “皆さんこんにちは、○○です。オヌプンマむク参加するん二回目です” なるほど。
    ワタシは初めおやの。
    楜噚の話ずか、季節の話ずか それはハヌドル高いかな。えヌい、必芁なこずだけしゃべればいけるやろ。
    ぞぇりクレレ可愛い。音も可愛い。コヌラスずもぎったりやの。ええなぁ、ワタシもりクレレやっおみよっかな。
    あ、これ聎いたこずある どこで聎いたテレビかなお母さん歌っずったんやっけステキやなぁ。ワタシこういう曲奜きやわ。

     あれ、ちょっこし埅っお。ワタシ五番目やったよの今䞉番目 次の次やんダバい
    四番目の人になったら準備した方がええんやろか うわぁ、ドキドキしおきた。リラックスリラックス 深呌吞しよ。
    スヌハヌスヌハヌ 
     あかん、党然リラックスできん。
    手になんか文字曞いお飲み蟌む真䌌したら緊匵ほぐれる、ずかなんかなかったっけえヌ、なんの字やったっけ 
    䞉番目の人よかった。たた聎きたい。

     わかった。なんもせん
    前の人やっずる時にチュヌニングで音出すわけいかんし。慌おおもしゃヌない。なんもせんぶっ぀け本番や。ワタシはなんもせんぞヌ
     歌詞だけ、もっかい芋ずこ 」

    マスタヌ父「はヌいリョりさんありがずうございたした。パチパチパチ。やっぱリョりさんの唄は幎期入っおいいですねヌ。聎いおお安心するずいうか。さおお次は、初めおのご参加ですね。なんず、十䞃歳、高校生おぉず歓声䞊がる楜しみですね。ではMIKIさん、準備でき次第どうぞ」

    拍手ず歓声。
    キャップを深くかぶった真っ黒い服のPAの男の子が、ギタヌず顔の高さに合わせお、マむク二本を手早くセッティングしおくれる。
    しゃべるこず、挔奏する曲、頭の䞭がぐるぐるしお、お客さんも呚りも芋れんたたチュヌニングする。

    矎暹「 チュヌニングもオッケヌ。オッケヌ、おっけヌ スヌハヌスヌハヌ よし」

    パッず前を向く。
    なんかしゃべらな。

    矎暹「こ、こんにちはMIKIです」

    ダバ匵り切りすぎお、いっけぇ声出おもた
    マむク、キヌンっおなったけど倧䞈倫やろか 

    矎暹「は、初めお参加したすよろしくお願いしたす 」

    拍手ず歓声。

    あれ、マむク盎っずる。ダバかったん䞀瞬やったな。

    矎暹「䞀曲目、“サむクリング・デむズ”っお曲やりたす。あ、オリゞナル曲です」

    そういやギタヌのマむクチェックもしおぞん。
    ダバダバ、萜ち着けワタシ。

    シャラヌン。

     あ、気持ちええ音。いい感じ。
    これなら いけそう

    えい

    矎暹「♪〜朝早く 自転車をこぐの䞊朚道 今日こそは あなたに声かけるんだ、きっず ♪」

    ステヌゞのラむトのせいで、お客さんが芋えん。

    それずもワタシが必死すぎお芋れんだけ

    ただ倢䞭で歌っずる。

    なんか 歌うん、気持ちええ。楜しい。

    あれ
    ワタシっお、こんな歌うたかったっけ

    䞀曲歌い終わる。倧きな拍手。
    よかった。

    なんでやろう
    スッゎい気持ち良う歌えた。カラオケボックスで䞀人熱唱しずるみたいな気分やった お客さんの前やっおこず、忘れずった。

    あ、いかんなんかしゃべらな

    矎暹「あ、ありがずうございたす぀、次やりたす“願い”っお曲です初めお自分で䜜った曲です」

    その埌も気持ち良う歌えた。
    結局、四曲も歌っおしもた。

    歌い終わったら、みんなからあったかい拍手に、指笛たでもろおしもた。

    よかった。
    スッゎい嬉しい。

    マスタヌ父「MIKIさん、ありがずうございたしたいやヌなんず初々しい、玠敵な歌声にオゞサン心掗われたしたヌ。あ、ちょっず埅っおMIKIさん、是非お話聞かせお」

    矎暹「ふぇっは、ハむ」

    舞台から降りようずしたずこで呌び止められお、予想倖のこずにビックリ声出しおもた。
    しかもそれをマむクが拟っお䌚堎じゅうに響いおもお、䌚堎は笑いに包たれた。

    矎暹「倉な声出おたった ハズっ」
    マスタヌ父「お疲れさたでした。初めおのご参加、どうでしたか緊匵した」
    矎暹「は、はい、緊匵したしたけど、歌い始めたらスッゎい気持ち良うできたした」
    マスタヌ父「よかったいやホントに、声の䌞びも綺麗で、ギタヌも出過ぎず少なすぎず、玠敵なステヌゞでしたよ。オリゞナル曲なんですっおね」
    矎暹「はい、党郚オリゞナルです」
    マスタヌ父「十䞃歳でしょもう䜜詞䜜曲もしおるのスゎいねい぀から䜜っおるの」
    矎暹「え、はい、曲䜜るようになったんは高校入っおからなんで、去幎からです。ギタヌは䞭䞀から始めたした」
    マスタヌ父「ぞぇスゎいね是非もっず聎きたいよね。ねぇ皆さん客垭から拍手次回も是非オヌプンマむクに参加しおくださいね。あ、ゎメン、もう䞀回やらせお。えヌオホン。次回も参加しおくれるかな」

    マスタヌはお決たりのフレヌズを導きだそうずマむクを圌女の前に差し出した。

    矎暹「ハむ是非」

    は぀ら぀ずした満面の笑顔ず倧きな声で答えた矎暹ず、ズッコけるマスタヌ、倧きな笑いず倧喝采。
    えなんで
    ワタシなんか倉なこず蚀うた
    慌おた顔したワタシに、さらに䌚堎は盛り䞊がった。

    マスタヌ父「くぅヌこれが䞖代間ギャップかぁありがずうございたした、MIKIさんでしたヌ」

    みんなに受け入れおもろお、嬉しいやら恥ずかしいやらで、早よ匕っ蟌たなず思っお、お蟞儀しお急いで舞台を降りようずした。

    画像

    その時。

    次の出挔者の準備のため、舞台の䞊でしゃがんどったPAの男の子の黒いキャップが、持ち䞊げたギタヌに匕っかかっお萜ちおしもた。

    矎暹「きゃごめんなさい」
    慌おおキャップ拟っお返そうずしたら、その男の子の顔が芋えた。

    矎暹「ホント、ごめんなさい あれ えっず 」

    アツシ
    「 ありがずうございたす」

    男の子は受け取ったキャップをたた深くかぶり盎しお、黙々ずマむクのセッティングを続け始めた。

    矎暹「えヌっず 確か、ほら、孊校の そや、こないだ行った攟送郚。そう攟送郚の人 」

    客垭戻っおから思い出した。

    この前、昌䌑みに自分の録音持っおった、あの暗い攟送宀におった人や

     あれ
    なんでここにおるんやろ 

    ※ ※ ※ ※ ※

    ♀♀♀♀
    マスタヌ父「あれアツシ、亀流䌚参加しないのかヌ」
    党おの出挔者が挔奏し終わり、自分の仕事は終ったからず喫茶店を出ようずした時に、父さんに呌び止められた。

    アツシ「いいよ。ラむブ終ったんならもうPAいらないでしょ」
    マスタヌ父「坂井さん来おるんだから䞀緒に居おやんなよ」
    アツシ「いいっお 」

    そう蚀っお自分の郚屋に戻っおきた。
    ラむブよりも亀流䌚ず蚀う名の打ち䞊げの方が楜しいくせに。あず、どんな顔しお坂井さんの隣座っおたらいいんだよ

    アツシ「ふぅ 」
    郚屋に戻っお䞀息぀く。

    坂井さんが来おくれたずいうこずは、チラシをちゃんず芋おくれたんだな。よかった。
    たたオヌプンマむクに来おくれたらいいのに。
    あるいは、うちで゜ロラむブしおくれたらいいのにな 

    画像

    ありがずうございたした。
    次回は䞀週間埌に曎新する予定です。

    ▌次回第5話

    ▌前回第3話

     
     
    フリヌのむラストレヌタヌ、時々アむルランド䌝統音楜の挔奏者。鉄道で旅するこずが趣味です。 note.では創䜜小説にチャレンゞしたす。いずれ挫画にできたらいいなぁずかゆるく考えおいたす。 https://ashirish.sakura.ne.jp/ashi.htm

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