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ファトラゞヌ篇【䜜り方解説シュルレアリスム玹介】

    死んだ鮭が
    星のめぐりを
    眠でずらえたずき
    角笛の音が
    雷の心臓を
    酢に぀けお食べた

    高橋康也 線『遊びの癟科党曞① 蚀語遊戯』日本ブリタニカ、1979幎、p.158
    画像
    高橋康也 線『遊びの癟科党曞① 蚀語遊戯』日本ブリタニカ、1979幎
    所蔵・撮圱初代王倩君


    #ファトラゞヌ
    #綺想詩
    #無心所著歌
    #綺想歌


    #初代王倩君の䌁画





    はじめに

    fatrasieファトラゞヌずは

    fatrasieファトラゞヌずは、13䞖玀のフランスで流行したナンセンス詩です。冒頭に挙げた〈死んだ鮭が 〉の詩がそうですが、これが日本で唯䞀翻蚳されおいるファトラゞヌです。

    ファトラゞヌは13䞖玀以降に䞀床忘れられたのですが、20䞖玀にシュルレアリスト達によっお発掘・評䟡され、シュルレアリスムの創始者・ブルトンは「最も矎しいもの」ず評したそうです。

    埓来はファトラゞヌは「でたらめ詩」や「がらくた詩」ず蚳されおいたのですが、〈死んだ鮭が 〉の詩の魅力・魅惑性を最倧限に肯定できるように、「綺想詩」ず僕が勝手に蚳したした。たた、子䟛向けにもでき、その堎合は「ずっおも䞍思議な詩」ず蚳したす。そしお、意味がよく分からなくお䞍思議で可笑しい詩・奇劙な発想の詩を「ファトラゞヌ綺想詩」ずしたす。

    ※日本でファトラゞヌに盞圓するものに「無心所著歌むしんしょぢゃくか」ずいう和歌があり、『䞇葉集』の第16巻に茉っおいるそうです。これはナンセンス・ギャグの色合いが匷いですが、矎的な綺想を目指す詩歌には「綺想歌」ずいう名称を付けたした。

    しかし、珟圚、ファトラゞヌは日本語での本・䜜品が無いどころか、ネットで怜玢しおもろ●く●に出おこないので、僕が䜜るこずにしたした。その最初の詊䜜がこちらです――

    この蚘事には15篇の創䜜ファトラゞヌを茉せたしたが、最終的には䞀冊の本ずしお完成させたす。そしお、出版するこずができたら、日本初のファトラゞヌ本になりたす。


    “笑芞の詩” ずしおのファトラゞヌ

    しかし、それ以䞊に、僕はファトラゞヌを “笑芞の詩” ずしお確立したいず思っおいたす。考えおみたら、笑いの䞖界に「詩」ずいうゞャンルは無いです少なくずも、笑いを目的・目暙にしお远求したものは。僕は『笑芞』なる「笑いの文孊」を創りたいず思っおいるのですが、その䞭の䞀぀の小分類ゞャンルずしお「詩圢匏」も欲しいです。そうしお、「笑いの文孊」ずいうゞ●ャ●ン●ル●もそうですが、その䞭の「詩圢匏」ずいうゞ●ャ●ン●ル●も創りたいです。

    ※『笑芞』なるものが䜕を目指すのかや、他の文孊ゞャンル詩や小説や随筆゚ッセむやノンフィクションや童話等ずの違いに぀いおは、次の蚘事に曞いおありたす。ファトラゞヌは “笑芞の詩” なので、その目的・目暙をどうか理解しお頂きたく思いたす――


    たた、僕はシュルレアリスム文孊から決定的な圱響を受けおいるのですが、20䞖玀にシュルレアリスト達が発掘したファトラゞヌを、僕が21䞖玀の日本で埩掻・再興させたいず思いたす。


    投皿募集したが  

    そうしお、僕以倖の制䜜者を募るべく、自分の䌁画「#初代王倩君の䌁画」で投皿を募集したした。それが次の蚘事です――

    冒頭にも挙げたものですが、募集タグは以䞋のものです――

    #ファトラゞヌ
    #無心所著歌
    #綺想歌
    #初代王倩君の䌁画

    今幎2025幎の10月8日に募集開始投皿したのですが、ほが投皿は来ず、10月17日にようやく䞀䜜 来たした。jg1bqz@シニガミレコヌズさんの次の䜜品です――

    jg1bqz@シニガミレコヌズさんがファトラゞヌに興味を持っお挑戊しお頂いたのは意倖でしたが、初の投皿を戎きたした

    ※ AI を䜿甚した䜜品で、そのファトラゞヌを音楜化したり分析したりしおいたす。「ファトラゞヌ賞」は芋送らせお頂いたのですが、その理由はコメント欄に曞いおいたす。しかし、決しお悪い䜜品ではありたせんので、ぜひ ご芧ください。

    しかし、その埌、1ヶ月以䞊も投皿が無く、ファトラゞヌは僕ず jg1bqz@シニガミレコヌズさんの倉態の集いのみで、幻に消えるのだろうず思っおいたした  。


    くいたろう さんの投皿以降の爆発

    そしお、11月21日に、急に こんな投皿が来たした――

    くいたろう さんの「ファトラゞヌに悩む日々」。なんだっお ファトラゞヌに悩んでいた   読んでみるず、僕の募集蚘事を読んでファトラゞヌを曞こうず思っおいたそうです   しかし、「1ヶ月経っおも党然曞けない。」   ファトラゞヌに぀いお調べたり詊䜜したり自己批評したりず、藻も掻がいお いらっしゃったそうです。しかし、完党には分からなかったようで、「この蚘事を投皿すれば、初代王倩君さんがきっずコメントでアドバむスをくれるだろうず期埅しお」、ずうずう投皿されたようです。

    そしお、くいたろう さんの この蚘事を読んだ人達が「面癜そう」「楜しそう」「やっおみたい」ず蚀っおファトラゞヌに挑戊し、それを読んだ人が挑戊し、さらにそれを読んだ人が挑戊し  ず、延々に拡がり続けたした。以䞋に、くいたろう さんの圓蚘事 以降に寄せられた投皿蚘事をすべお茉せたす――



    倧量に来たした
    63䜜
    たさか こんなに来るずは  
    くいたろう さん効果が凄いです
    くいたろう さん、ありがずうございたす💗



    僕ず jg1bqz@シニガミレコヌズさんだけでは党く広たらなかったのに、くいたろう さんの投皿以降、note でファトラゞヌが少し流行ったようです。それにしおも、あんな倉なものを䜜りたい人が こんなに倚くいるこずが驚きです。

    元々その玠質・気質があっお最初から䞊手にファトラゞヌを䜜れる人や䞊達の早い人も倚くいたすが、䜜るのに苊戊したり迷走したり、ファトラゞヌの理解に困っおいる人もいたした。ファトラゞヌ自䜓の情報が極めお少ないこずや、僕の䜜䟋数や玹介が至らなかったこずもあるので、この蚘事では、ファトラゞヌの解説ず僕の新䜜ず䜜り方を茉せたす。そしお、これからファトラゞヌを䜜っおいく際の参考にしお頂けたらず思いたす。

    なお、先述の通り、ファトラゞヌはシュルレアリスト達が発掘・評䟡したものであり、日本語文献が極めお限られおいるため、本蚘事では「ファトラゞヌ ≒ シュルレアリスム詩」ずしお進めおいきたす。そしお、シュルレアリスム文孊の玹介が䞻メむンになりたす。


    詩人・小笠原鳥類さんによる ご玹介


    くいたろう さんの投皿以降、note でファトラゞヌが広たり、それらは詩人の小笠原鳥類さんにも お読み頂けたした。そしお、なんず、僕の募集蚘事を小笠原鳥類さんに ご玹介しお頂きたした

    僕は最初のファトラゞヌ蚘事で、「日本でファトラゞヌに぀いお曞いおある本は、高橋康也先生の『遊びの癟科党曞① 蚀語遊戯』〔前掲〕がほが唯䞀です。」ず曞いたのですが、これは正しくありたせんでした。

    小笠原さんによるず、アンドレ・ブルトンポヌル・゚リュアヌル線『シュルレアリスム簡玄蟞兞』江原順 蚳、珟代思朮瀟、初版1971幎6月、第二版第䞀刷1976幎4月、第二版第二刷1990幎6月25日の 11 ペヌゞにファトラゞヌが茉っおいるそうです。そしお、圓曞を確認したずころ、実際に茉っおいたした。小笠原さん、教えお頂き ありがずうございたした。たた、䞀蚘事の制䜜ずいうお手間を煩わせおしたい、申し蚳ありたせんでした。

    そしお、小笠原さんずコメント欄でやり取りする内に、この『シュルレアリスム簡玄蟞兞』を読み盎そうず思い、そうしたした。極めおシュルレアリスム的な本であり、ファトラゞヌ䜜りの参考になるはずなので、以䞋で、簡単にこの本の玹介をしたいず思いたす。


    『シュルレアリスム簡玄蟞兞』

    基本情報

    アンドレ・ブルトンずポヌル・゚リュアヌルによる共線『シュルレアリスム簡玄蟞兞』江原順 蚳、珟代思朮瀟、初版1971幎6月、第二版第䞀刷1976幎4月、第二版第二刷1990幎6月25日は、1938幎に、パリでの《シュルレアリスム囜際展》のカタログずしお出版されたものです。同曞 p.127

    å…š149ペヌゞで、pp.330 の30ペヌゞほどが文字䞻䜓の蟞兞的な章です。pp.31116 が絵画や写真やオブゞェ等の矎術線で、pp.117120 が「補遺」ずしお再び文章による蟞兞になりたす。pp.121149 が蚳者による「はしがき」や「シュルレアリスム幎衚」で、この本は閉じられたす。

    今回 特に読んだのが pp.330 の文字䞻䜓の蟞兞的な章だったのですが、そこには、のアルファベット順で各語のシュルレアリスム流の定矩や䜿甚䟋が茉っおいたす。それらは31名のシュルレアリスム・メンバヌのものだけでなく、ランボヌやボヌドレヌルやノノァヌリスずいった詩人や、フロむトやヘヌゲルや゚ンゲルスずいった孊者や、レヌニンやトロツキヌずいった政治家や、『臚枈録』の犅の蚀葉たでもが匕甚されおいたす。


    簡単な曞評

    シュルレアリスムの文章ずいうのは基本的に長文でた●ど●ろ●こ●し●くお錯綜しおいお矛盟しおいお謎めいおいるのですが、この蟞兞的な章の30ペヌゞほどを読むのに、䞞䞀日は掛かりたした。これは僕の堎合ですが、それくらい䞀文䞀文が濃くお重い文章です。しかし、それもそのはずで、圌等の運動を囜倖や新しい䞖代ぞ広めるための展芧䌚のカタログです。気合いを入れに入れおいたでしょう。そうしお、極䞊の奇文達が連なっおいたす。たかだか30ペヌゞ読むのに䞞䞀日 掛かる本も そうそう無いですが、濃密で真性のシュルレアリスムの䞖界が拡がっおいたす。

    ※䞊蚘の通り、かなり読み難い本です。勇気ず暇のある人以倖にはオススメしたせん。


    文章玹介

    ここから、圓曞の䞭で比范的 読みやすく、短く、ファトラゞヌ䜜りの参考になりそうな “綺想文” をいく぀か玹介したす。先述の通り、「ファトラゞヌ ≒ シュルレアリスム詩」なので、ぜひシュルレアリスム文孊を味わっおくだださい。そしお、その独特の感觊・語感を掎み、取り蟌んでください。

    それでは、アルファベットのから茉せおいきたす――

    AZUR 蒌空―― 「髪をふりみだした女がきみを远いかけおきおも気にかけるなそれは蒌空なのだきみが蒌空を恐れる理由はなにもない」A.B.

    p.4「A.B.」はアンドレ・ブルトンのこず

    BILLE 小球――「生垣のうしろにいる嚘の嘲笑のようにうろんな小球が指のあいだにじっずしおいた」H.B.

    p.5「H.B.」はハンス・ベルメヌルのこず

    CADAVRE 屍䜓――「屍䜓がガラスのなかの小石のように手をたたく」B.P.

    p.6「B.P.」はバンゞャマン・ペレのこず

    CANARD 家鎚――「ベルモットの唇をも぀疑惑の家鎚」ロヌトレアモン

    p.6

    ÉCREVISSE ざりがに――「化粧したざりがにが蟛うじおちがった二重の接吻を照明する」『劙なる屍䜓』

    p.10『劙なる屍䜓』ずはシュルレアリスト達が開発したゲヌムのこず。「甘矎な死䜓」ずも。

    FLEUVE 河――「河が䞀個の卵のようにころげ萜ちがくらは鳥ずなる」P.E.

    p.12「P.E.」はポヌル・゚リュアヌルのこず

    LIT 寝台―― 「シヌツのあいだに虹をかくす寝台の仕床を」P.P. 

    p.16「P.P.」ずはパブロ・ピカ゜のこず

    NOMBRIL 臍――「臍ノンブリルたたは茝く圱ロンブル・ブリむナ 臍同士はそういっおいるは䌊達者たちの䜏たう掞窟のネクタむのうえに生える臍どもがネクタむから脱するず臍どもは空気のなかを小車のように転がっおいきそこに容易に癒着しない傷痕をのこす」H.A.

    p.18「H.A.」はハンス・アルプのこず

    ORCHIDÉE 蘭〔ギリシャ語 Orkidion小睟䞞が語源〕―― 「女の脚が瞮められ膝が乳房の高さにおりたたたれるず蘭ずなる」A.B.P.E.

    p.19

    PAPILLON 蝶――「哲孊的な蝶がばら色の星のうえに憩うそしおそれは地獄ぞの窓を぀くる」A.B.「メヌトルのながさの蝶たちが鏡のように割れる」T.T.

    p.20「T.T.」はトリスタン・ツァラのこず

    POULPE 蛞――「絹の芖線をも぀蛞」ロヌトレアモン

    p.22

    SAVON 石鹌――「぀ぎに股関節炎なのに早く぀っ走っお自転車乗りをずっ぀かたえる石鹌がやっおくる」B.P.

    p.25

    SOURIRE 埮笑――「その埮笑火は黒い霜ず癜い錆の圢で山の斜面に降るだろう」M.E.

    p.26「M.E.」はマックス・゚ルンストのこず

    TABLE 机――「机は蝶ずなっお飛去った」P.E.「机はその秘密をゆだねた倜の机月の机」E.M.

    p.27「E.M.」は E.L.T. メッセンスのこず


    これらがシュルレアリスム文孊のすべおでは党然ありたせんが、こういったものがシュルレアリスムの味●です。そしお、“綺想コンチェット” です。䞀床この味を知ったら普通の文孊は読めなくなっおしたうほど、魅力的な文章です。

    それぞれの特城ずしおは、「䞍可思議」ずなるでしょうか。しかし、これはシュルレアリスムの創始者アンドレ・ブルトンの蚀葉です。圌は『シュルレアリスム宣蚀・溶ける魚』巖谷國士 蚳、岩波曞店、1992幎䞭の「シュルレアリスム宣蚀」で「䞍可思議」英語では wonderワンダヌを讃矎しおいたしたが、これらの文章の䞭では通垞・日垞・珟実で起こり埗るこずなど䞀切 含たれおいたせん。䞍思議で奇劙なお●か●し●い●䞖界です。

    笑い・ギャグは「おかしいこず」を目指す・远求するのですが、『笑芞』なる「笑いの文孊」ずシュルレアリスム文孊ずは、この「䞍思議さ」「奇劙さ」「綺想」ずいう点で通じおきたす。たた、シュルレアリスム文孊には、匕甚の通り、矎しいむマヌゞュや矎的綺想も倚いのですが、『笑芞』なる「笑いの文孊」はそれも肯定・尊重したす。

    特に笑い・ギャグ的なもので個人的に奜きなものでは、「BILLE 小球」「CADAVRE 屍䜓」「CANARD 家鎚」「ÉCREVISSE ざりがに」「POULPE 蛞」「SAVON 石鹌」あたりでしょうか。もちろん どれも良いのですが、皆さんが気に入ったものがあったら、コメント欄で教えおください。

    ※ファトラゞヌは「詩圢匏」であり、䞊の匕甚は ほずんどが「散文」なのですが、笑いの文孊における「詩圢匏」ず「散文」の違いは埌述したす。

    ※僕が䜜品綺想やファトラゞヌを䜜る際には、シュルレアリスム文孊を前提ずし぀぀アレンゞもしおいるのですが、これも埌述したす。


    読曞案内

    こういった文章が気に入った方はぜひシュルレアリスム文孊を読んで頂きたいです。しかし、その䜜品や研究曞や入門曞は無数にあり、どれを遞んだらいいか分からない かもしれたせん。そのため、ここでは䞀䜜だけご玹介したす。先にも挙げたしたが、アンドレ・ブルトンの『シュルレアリスム宣蚀・溶ける魚』巖谷國士 蚳、岩波曞店、1992幎です――

    詳しくは ここでは曞けたせんが、20䞖玀最倧の芞術運動・シュルレアリスムを開始した曞物です。その理論線が「シュルレアリスム宣蚀」玄80ペヌゞで、実䜜が「溶ける魚」玄110ペヌゞです。

    僕はこの本から決定的な圱響を受け、『笑芞』なる「笑いの文孊」の “新玄聖曞” ずさえしおいたす。 “旧玄聖曞” はルむス・キャロルの『䞍思議の囜のアリス』。

    しかし、䟋によっお、読みやすくはないので1924幎 圓時の瀟䌚・文化・芞術事情によるこずもあり、物奜きな方は ご芧ください。


    “21侖简 日本のシュルレアリスト”


    しかし、圓曞を買わずずも、良質なシュルレアリスム文孊を読むこずができたす。それも、この note 内で  その方をご玹介したす。怎葉さんです――

    怎葉さんは基本的には毎日1ペヌゞほどの自動筆蚘オヌトマティスム䜜品を投皿されおいたすが、その質は凄いです量もですが。読んでいお䜕床もブルトンの文章を想起しおしたいたす。シュルレアリスム文孊そのものです。十分に20䞖玀のシュルレアリスト達に匹敵するほどの䜜品を曞かれおいたす。『溶ける魚』のような䜜品には二床ず出䌚えないだろうず思っおいたのですが、怎葉さんが曞いおくださっおいたす。真性のシュルレアリスム文孊が読みたい方は、ぜひ怎葉さんの蚘事をお読みください

    ちなみに、怎葉さんはファトラゞヌも曞いおくださっおいたす――

    䜕床も曞いた通り、ファトラゞヌ ≒ シュルレアリスム詩なので、普段シュルレアリスムの手法自動筆蚘オヌトマティスムで曞いおいる怎葉さんが出来ないはずはありたせん。堂々のシュルレアリスム詩です   ファトラゞヌを曞きたい人は ぜひ参考にしおください

    

    なんず、怎葉さんは、来幎2026幎の1月15日に、ご自身の note 蚘事をたずめた ZINE『脳掗浄』を出版されるそうです

    楜しみです      どんな出来になるか、ほが note で発衚された通りのものだそうですが、それなら間違いなく名䜜です。そしお、“奇曞” ずなるこずでしょう。皆さん、ぜひ買っお読みたしょう僕は冊買いたす。

    同じ時代に同じ囜でしかも note 内で真性のシュルレアリスムに出䌚えるずは、感動です。僕もそうですが、皆さんも この幞運に感謝したしょう


    名䜜のご玹介


    ここたでの䜜品玹介の流れで、ファトラゞヌを䜜る際の参考になる名䜜を いく぀か ご玹介したす。それらは、しかし、僕の方からはファトラゞヌずはしたせん決しお悪い意味ではなく。が、それらの語感・行間・雰囲気・䞖界芳等を䜓感しお頂けたらず思いたす。先茩方、無断での匕甚を倱瀌いたしたす。


    1・SATOCOTO-Očić さん◇ ダダの森の詩歌垖 ◇ 雚氏に

    たずは、“ダダ” の先茩・SATOCOTO-Očić さんの「◇ ダダの森の詩歌垖 ◇ 雚氏に」です。

    文量は1ペヌゞほどですが写真が1枚぀き、各行の進行のお●か●し●さ●   よくぞ ここたでぞ●ん●お●こ●な進め方をされたした   倧倉なナンセンスで、凡人が泣いお矚む思考の捻ねじれです。非垞に独特な蚀語䞖界をお持ちのようで、唯䞀無二の才胜です。

    ちなみに、倧䜓はこのようなこずを ご本人にお䌝えしたずころ、独特の喜びのお蚀葉を戎けたした。SATOCOTO-Očić さん、ありがずうございたす💗


    2・SATOCOTO-Očić さん◇ ダダの森の詩歌垖 ◇ 䞃十䞃番目の私の死

    再び SATOCOTO-Očić さんの䜜品で、「◇ ダダの森の詩歌垖 ◇ 䞃十䞃番目の私の死」です。

    こちらは2ペヌゞ写真が1枚ですが、行数ずしおは15行です。先の䜜品はナンセンス色が匷いですが、こちらはシリアスです。しかし、その奇劙な思考回路はそのたたに、悲痛で意味深長な䜜品です。

    ナンセンスたたシュルレアリスティックなフレヌズもあるのですが、特に矎的な綺想を曞きたい人は ぜひ読んでみおください   倧いに参考になるはずです。


    3・うちゅ。さん【詩】 HEAVEN

    詩や絵を描かれおいる真性のアヌティスト・うちゅ。さんの「【詩】 HEAVEN」です。

    この䜜品に぀いおは、僕が䜕か曞いお汚しおしたっおは悪いので、曞きけたせん。1ペヌゞほどの詩なので写真が1枚ず、ぜひ読んでみおください。そしお、批評の蚀語を求めおみおください。


    4・miz さん自動筆蚘_1

    miz さんの超名䜜「自動筆蚘_1」です。この䜜品にもブルトンやツァラを感じたす。そしお、シュルレアリスティックなフレヌズで埋め尜くされおいたす。本屋を䞀軒 探しおも芋぀からないようなフレヌズがご●ろ●ご●ろ●しおいたす。この䜜品も20䞖玀のシュルレアリスト達に匹敵したす。こんなものを曞けるなんお、miz さん、玠敵です💗 

    ファトラゞヌを曞きたい人は必読です

    ちなみに、この䜜品䞭のいく぀かのフレヌズを、僕が勝手に第1回「䞀番 面癜い䞀行詩」賞に遞ばせお頂きたした。その䌁画は以䞋です――

    この䌁画は「䞀行詩」ですが、ファトラゞヌを䜜る緎習にもなるので、ぜひ挑戊しおみおください


    5・ナブリ【嬲界構文䜓】さん──この構文は、noterの山本蛇内さんが䌁画された『パプリカ博士遞手暩』ぞの参加構文ずしお生成されたものです。

    奇䜜・怪䜜がお奜みの方には、toyof   いえ、ナブリ【嬲界構文䜓】さんの䜜品をお勧めしたす

    タむトルにあるように、圓䜜は noter の山本蛇内さんの䌁画「#noteでパプリカ博士遞手暩」に参加したものです。

    文䜓は物凄く匷烈で、シュルレアリスムに勝るずも劣らない長文・過剰修食の乱舞です   ナブリ【嬲界構文䜓】さんの文章は AI による生成なのですが、AI での滅茶苊茶な蚀葉の組み合わせは人間離れしおいたす。人が人力で これくらいの文章を䜜ろうずしたら盞圓な劎力が芁りたすが、楜々䜜れるのは矚たしい限りです。その蚀語的肉䜓の逞しさには惚れ惚れしおしたいたす💗

    ちなみに、僕も山本蛇内さんからお誘いしお頂いお「#noteでパプリカ博士遞手暩」の䜜品を曞いたのですが、ナブリ【嬲界構文䜓】さんの圓䜜には負けたず思いたす。

    ずにもかくにも、奇䜜・怪䜜が読みたい方はぜひ ご芧ください

    ※その山本蛇内さんもファトラゞヌを曞いおくださっおいたす――

    「#noteでパプリカ博士遞手暩」の粟神マむンドのたたに曞いおくださいたした

    倚くの人が指摘しおいたすが、「#noteでパプリカ博士遞手暩」ずファトラゞヌは近しいものです。倧きな違いず蚀えば、「散文」か「詩圢匏」か、くらいのものです。ファトラゞヌの緎習のためにも、山本蛇内さんの「#noteでパプリカ博士遞手暩」に参加しおみおは いかがでしょうか

    ちなみに、僕の参加䜜は以䞋です――



    6・わたりあめ さん【綺想詩】刹那のファトラゞヌ

    先に、ここでの玹介は「ファトラゞヌではないもの」ずしたのですが、わたりあめ さんの「【綺想詩】刹那のファトラゞヌ」は、ファトラゞヌです。そしお、名䜜です   わたりあめ さんは6䜜目にしお早くも名䜜を生み出したした

    元詩〈死んだ鮭が 〉の玠材モティヌフを借りながら、立掟な綺想䞖界を展開されおいたす。わたりあめ さんの䜜品は矎的な色合いが匷いのですが、矎ずナンセンスが高次元で・シュルレアリスティックに融合しおいたす。そしお、“芞術” の領域に䞀歩 螏み蟌たれたした。タむトルずサムネむル画像本で蚀う衚玙も矎しいです。

    これからファトラゞヌを䜜りたい方は、ぜひご芧ください





    そうしお、長くなりたしたが、以䞋に、僕の新䜜ファトラゞヌを篇 茉せたす。その埌に、再びシュルレアリスム文孊・芞術の玹介をしお、それから、僕がしおいるファトラゞヌの䜜り方を茉せたす。たた、最埌に、笑いの文孊における「詩圢匏」ず「散文」の違いに぀いおも曞きたす。

    なお、䜜品番号に぀いおは、最初のファトラゞヌ蚘事15篇から通算しお数えるため、「・」から開始したす。それでは、ファトラゞヌの新䜜を篇、どうぞ――







     綺想詩 篇



    ・


    結跏趺坐をするノァむオリンの
    鬱屈ずした乳房の埮笑みは蜟音を立おお
    二埋背反の産卵銃で
    月を刺身にしお
    ダヌクマタヌず焌きず●う●も●ろ●こ●し●のように仲の良い液状化ペンギン達は
    月を殎った極圩色の花しかない無のフヌガによっお
    新しい母音を増やし続けおいる

     


    ・


    茜さすグンゞャラゎンディ語を話す
    誀爆䞻矩のぬ●か●挬けや
    理由の無い惑星や
    慇懃にお●し●っ●こ●をするプリン達の涅槃ハむヒヌル――或いは、涅槃バニヌガヌル――は
    血の滎るサファむアや
    涙で出来た地雷を
    酩酊したむ音䟿の鰐達に売り぀ける

     


    ・


    「熊は䜕曜日ですか」
    ずいう未確認飛行ブむペンの正しい問いに察しお
    殎られるず睡るこずで噂の半魚人は
    「䞉぀線みの魚粉フヌリガンや13次元のヘヌれルナッツや埋儀な正方圢のう●ん●こ●はアッタッカ・ベむビヌ達の戯咲歌でしかない」
    ず答えた



    ・


    疟走しお倱螪した質玠な始祖鳥のチョリ゜ヌずチェヌン゜ヌず
    ふしだらな斑の真鱈の曌陀矅ず
    ティラノ暎君の・ティラミスずミス・ティラミスず
    擊れたタレスず廃れたレタスず
    サバサバの鯖を捌く砂挠を裁く貘ず
    階の碁䌚で五戒ず五悔を回 誀解したゎカむず
    衒孊的ペダンチックな北京ダックの厳栌な《幻芚 四重奏曲》を揉むモノリス



    ・


    葬匏のように矎しい
    手淫を

     


    ・


    ん
    ゆ
    そ
    た
    も
    ぬ
    ぜ



    ・


    或るダダの慇懃なダダの
    䜕も意味しない頭痛薬アンチピリンず共に
    超星・ベガをす●る●ひよこ達は
    最もい●や●ら●し●く●葬された助詞動物達の倧腞の倪陜フレア――或いは、倪陜の倧腞フレア――を論砎し
    玠知らぬ脳をしお
    䌝魚氎答なザヌりミガメも●ど●き●のスヌプや
    〈げゑがょぬそちべゅゐ〉ずいう名の「をびぇもぐぁゑっぺるょんゔぉ」や
    黒魔術的な黒魔術垫の圢而䞊的な “圢而䞊的綺想メタフィゞカル・コンシヌト” を
    泡立おる








    いかがでしたか、僕のファトラゞヌは これらは かなり僕の文䜓・䜓質・趣味・嗜奜や型スタむルによっおおり、すべお ではありたせんが、倧䜓はこういったものが “笑芞の詩” ずしおのファトラゞヌです。そしお、こういったようなものを曞いお頂けたら、“ファトラゞヌ賞” を授䞎いたしたす。

    以䞋に、シュルレアリスム文孊・芞術の玹介ず僕の䜜り方を茉せたす。

    ※完成版では倧䜓100篇を予定・目暙にしおいるので、あず7080篇ほど䜜ろうず思いたす。





    【ファトラゞヌの䜜り方】


    自動蚘述オヌトマティスム


    シュルレアリスム文孊の倚くは「自動蚘述自動筆蚘オヌトマティスム」ずいう方法で曞かれおおり、シュルレアリスムの基本的・絶察的なものです。ファトラゞヌを䜜られた方の䞭にも自動蚘述オヌトマティスムを知っおいたり実践されたり人もいたした。僕はあたり行なっおいないのですが、そういった事情のため、「自動蚘述オヌトマティスム」に぀いお簡単に曞きたす。


    「自動蚘述オヌトマティスム」の定矩

    たずは絶察的な定矩を挙げたす。シュルレアリスムの創始者アンドレ・ブルトン『シュルレアリスム宣蚀・溶ける魚』䞭の「シュルレアリスム宣蚀」巖谷國士 蚳、岩波曞店、1992幎、p.46からです。しかし、これだけを読んでもあたり分からないず思うので、埌でかなり倧雑把にたずめたす。次の匕甚は眺めるだけでいいです――

     シュルレアリスム。男性名詞。心の玔粋な自動珟象オヌトマテむスムであり、それにもずづいお口述、蚘述、その他あらゆる方法を甚い぀぀、思考の実際䞊の働きを衚珟しようずくわだおる。理性によっお行䜿されるどんな統制もなく、矎孊䞊ないし道埳䞊のどんな気づかいからもはなれた思考の曞きずり。

    これだけを読んでも よく分からないず思いたすがブルトンらしい文章です、䞀぀だけ泚目するずしたら、結語の「思考の曞きずり」でしょうか。

    理解の補助のため、シュルレアリスム研究の第䞀人者・巖谷國士 先生の『シュルレアリスムずは䜕か』䞭の「シュルレアリスムずは䜕か」筑摩曞房、2002幎、p.35から匕甚したす――

    「゚クリチュヌル・オヌトマティック」すなわち「自動蚘述」ずいうのは、 芁するに、曞く内容をあらかじめ䜕も甚意しないでおいお、かなりのスピヌドでどんどん物を曞いおゆく実隓のこずです。 あらかじめ曞く内容を甚意しおいないずいうこずず、ただ筆のすべるにたかせお速く曞いおゆくずいうこずが重芁です。

    流石の巖谷國士 先生で、非垞に簡朔にたずめおくださっおいたす。そしお、無瀌にも僕がこれをさらに平たく蚀っおみるず、次のようになりたす――

    䜕も考えないで ずにかく ひたすら速く曞く

    愚かなほど簡単にたずめおしたいたしたが、最初の理解ずしおは これくらいでいいです。


    自動蚘述オヌトマティスムによっお生たれた文章

    そしお、この自動蚘述オヌトマティスムによっお曞かれた䜜品の䞀぀が、アンドレ・ブルトンの「溶ける魚」前掲です。以䞋に、圓曞から4぀ほど その綺想文を匕甚したす――

     公園はその時刻、魔法の泉の䞊にブロンドの䞡手をひろげおいた。意味のない城がひず぀、地衚をうろ぀いおいた。神のそば近く、その城のノヌトは、圱法垫ず矜毛ずアむリスをえがくデッサンのずころでひらかれおいた。

    p.87

    圌女にむかっお、「この遮光ガラスになった僕の手を、䞡手で぀かんでごらん、ほら、日食だろ」ずいったずき、圌女はにっこり笑い、血の珊瑚さんごの枝をずっおくるために海にもぐる。

    p.92

    鳥たちは色圩を倱っおから圢を倱う。

    p.99

    私はきみのために消えたのではない。私はただ、きみに䌌た䜕かをはなれお沖あいにいるだけであり、そこでは、〈断腞〉ずいう名の鳥が叫び声をあげるず、昌の星たちを折れた鍔぀ばずする氷の柄頭぀かがしらがもちあがっおくる。

    p.156

    こういったものがシュルレアリスム文孊です。


    たた、ブルトン以倖のもので、圌が「シュルレアリスム宣蚀」䞭でシュルレアリスムの代衚䟋ずしお挙げおいる文章を2぀匕甚したす――

    「生長ぞの傟向がみずからの有機䜓の同化する分子の量ず぀りあわない成人女性における乳房の発育停止の法則のように矎しい。」ロヌトレアモン

    p.69

    「燃えさかる森のなかで、
        ラむオンたちは涌しげだった。」ロゞェ・ノィトラック

    p.70

    これらの矎文・名文・奇文に぀いおは埌で取り䞊げたすが、他にも読んでみたいずいう方がいたしたら、以䞋から どうぞ――


    

    先述の通り、note でも自動蚘述自動筆蚘オヌトマティスムで曞いおいる人はいお、先にも挙げたしたが、怎葉さんず miz さんの䜜品は20䞖玀のシュルレアリスト達に匹敵さえしたす。皆さん、ぜひ ご芧ください――


    たた、先にも玹介した わたりあめ さんも凄い䜜品を曞かれたした。玠晎らしく自己・粟神ず蚀葉を解攟しおいらっしゃいたす。ぜひ ご芧ください


    萜語家・立川談志 垫匠の “むリュヌゞョン”

    これらのシュルレアリスムオヌトマティスムを特に笑い・ギャグず関連させるために、萜語家・立川談志 垫匠が唱えた “むリュヌゞョン” ずいうものに觊れたす。

    談志垫匠が “むリュヌゞョン” なるものを唱え始めたのは、圌が50代埌半の頃です。幎代ずしおは1990幎代からです。談志垫匠はそれを「萜語の本質」ずしお掲げたした。

    ずころで、シュルレアリスムオヌトマティスムはただの文孊・芞術運動ではなく、政治的な革呜運動ずしお開始されたした。そこでは、「人間・粟神の党的解攟」が目指されたした。萜語ずいうのは江戞ずいう狭く限られた地域・䞖界で興ったものですが、その人口癟䞇郜垂の䞭では様々に鬱憀うっぷんやストレスが溜たり、抑圧が起きたす。そしお、その解攟ずしお萜語があった、ずいうのが談志垫匠の萜語 “むリュヌゞョン” 論です。そうしお、シュルレアリスムず萜語ずは、「人間・粟神の党的解攟」ずいう点で通底したす。萜語や立川流の蚀説に「シュルレアリスム」ずいう語は䞀切 出おきたせんが。

    その談志垫匠が、眠れない時に行なっおいた ずいう遊びを玹介したす。以䞋に、その文章を挙げたす――

    アラブ、出刃包䞁でばがうちょう、䞋手投げ、味の玠、囜䌚、内倖タむムス、ホヌムラン、火の甚心、タヌザン   

    立川談志『談志が遺した萜語論』、2014幎、p.87

    このような「 “関係無い” 蚀葉を぀なげおいく遊び」p.86です。それぞれに関連の無い・デタラメな単語の矅列です。しかし、「こういう、ナンダカワケガワカラナむものがくるずころに笑いがある。」p.87

    そしお、詊しに、この単語の矅列を自然な文章文法ずなるように繋げおみるず、こうなりたす――

    アラブの出刃包䞁でばがうちょうを䞋手投げした味の玠が囜䌚䞭に読んだ内倖タむムスには、ホヌムランを打っお火の甚心を喚起しおいるタヌザンが茉っおいた。

    シュルレアリスムノンセンスな文章になりたした

    そしお、これを詩圢匏にしおみるず、こうなりたす――

    アラブの出刃包䞁でばがうちょうを䞋手投げした味の玠が
    囜䌚䞭に読んだ内倖タむムスには
    ホヌムランを打っお火の甚心を喚起しおいる
    タヌザンが茉っおいた

    ファトラゞヌの出来䞊がりです
    そしお、僕の䜜品ファトラゞヌず䌌おいる  

    皆さんも このように䜜っおみおも良いかもしれたせん


    そうしお、これを “デペむズマン” ずいう語・抂念ずしお、以䞋で玹介したす――


    “デペむズマン”

    「デペむズマン」の定矩

    シュルレアリスムの本質は “デペむズマン” であり、オヌトマティスムも ここに行き着くのですが、たずは、その「デペむズマン」ずいう蚀葉に぀いお説明したす。巖谷國士 先生によれば――

     動詞ならば「デペむれdépayser」――この堎合の「デdé」は分離・剥奪をあらわす接頭語で、「ペむpays」は「囜、故郷」ですから、ある囜から匕きはなしお他の囜ぞ远攟するずいうのがもずの意味で、芁するに、本来の環境から別のずころぞ移すこず、眮きかえるこず、本来あるべき堎所にないものを出䌚わせお異和を生じさせるこずをいいたす。

    巖谷國士『シュルレアリスムずは䜕か』前掲、p.84

    ※圓曞は こちらから読むこずができたす――


    このように、「本来の環境から別のずころぞ移すこず、眮きかえるこず、本来あるべき堎所にないものを出䌚わせお異和を生じさせるこず」がデペむズマンです。これを さらに簡単に蚀っおしたうず、こうなりたす――

    意倖なものや かけ離れたもの同士の結合・組み合わせ

    これが “デペむズマン” です。


    デペむズマンの簡単な䟋

    そしお、デペむズマンの簡単な䟋を䞀぀挙げたす――

    128. コップの䞭のトロンボヌン。

    塚原史・埌藀矎和子 線蚳『ダダ・シュルレアリスム新蚳詩集』思朮瀟、2016幎、p.117

    これはポヌル・゚リュアヌルずバンゞャマン・ペレの共著『の諺』䞭の128番目の諺ですが、〈コップ〉の䞭に〈トロンボヌン〉が入っおいる、ずいうこずです。なんずシュルレアリスティックな

    このように、「本来あるべき堎所にないものを出䌚わせお異和を生じさせるこず」、たた、“意倖な蚀葉の組み合わせ” がデペむズマンです。

    ※このシュルレアリスティックな諺に魅かれお、僕も『新しい諺』を䜜りたした――

    これは「䞀行詩」ず蚀っおもよく、ファトラゞヌを䜜る䞊でも参考になるので、ぜひご芧ください   たた、「#䞀番面癜い䞀行詩」も募集しおいたす――


    デペむズマンの代衚䟋

    そのデペむズマンの乱舞の劂き文章が、先にシュルレアリスムの代衚䜜ずしお挙げたロヌトレアモンの文章です――

    生長ぞの傟向がみずからの有機䜓の同化する分子の量ず぀りあわない成人女性における乳房の発育停止の法則のように矎しい。

    〈生長〉〈傟向〉〈有機䜓〉〈同化する〉〈分子の量〉〈぀りあわない〉〈乳房〉〈発育停止〉〈法則〉ずいった語が無関係に結び付けられ、匷い「異和を生じさせ」おいたす。そしお、極䞊の“綺想文” ずなっおいたす。たた、長文・過剰修食。

    ずころで、このロヌトレアモンずいう詩人には次のような句がありたす――

    手術台の䞊での、ミシンず雚傘の偶然の出䌚いのように矎しい

    この文章はシュルレアリスト達が氞遠に・愚盎に暙抜しおいたものですが、シュルレアリスムにおいおは、「ミシンず雚傘」ずいう意倖なもの同士の「偶然の出䌚い」が讃矎されたす。圓句䞭の〈のように矎しい〉ずいうフレヌズは僕もよく䜿っおいたすが。

    そしお、僕はデペむズマンしかやっおいたせん。


    “接着語法オクシモロン”

    “接着語法オクシモロン” に぀いお

    先にシュルレアリスムの代衚䟋ずしお挙げたものに、ロゞェ・ノィトラックの次の文章がありたす――

    燃えさかる森のなかで、
    ラむオンたちは涌しげだった。

    この文章の “䞍思議さ” の芁因は、〈燃えさかる〉炎熱 ⇔〈涌しげ〉冷・寒ずいう “矛盟・察照コントラスト” にありたす。意倖なもの・かけ離れたもの「本来あるべき堎所にないもの」同士の結合を匷めおいくず、最も かけ離れたもの同士の結合ずなりたす。ここでは〈燃えさかる〉×〈涌しげ〉ずいう組み合わせですが、このような矛盟した文章・語法を “接着語法オクシモロン” ず蚀いたす。

    この “接着語法オクシモロン” に぀いおは、以䞋の蚘事で「芞術の真理」ずしおたずめおありたす――

    䞀぀だけ定矩を挙げおみたす――

    撞着語法。正反察の意味をも぀修食語ず被修食語を、暎力的な圢で結び぀けた修蟞。

    高橋康也 線『遊びの癟科党曞① 蚀語遊戯』前掲、p.139

    こうあるように、「正反察の意味をも぀」蚀葉同士を「暎力的な圢で結び぀けた修蟞」語法が  “接着語法オクシモロン” です。シュルレアリスムオヌトマティスムはデペむズマンに行き着いたのですが、そのデペむズマンは “接着語法オクシモロン” に行き着きたす。

    それに関しお、ブルトンが「シュルレアリスム宣蚀」前掲䞭で曞いおいるこずを匕甚したす――

    私にずっおもっずも匷いむメヌゞずは、もっずも高床な気たたさを瀺しおいるものであるこずを、隠さずにいおう。それは぀たり、実甚的な蚀語に翻蚳するのにもっずも時間のかかるむメヌゞなのであっお、たずえば、法倖な量の倖芋的矛盟をふくんでいたり、 笑いを爆発させるものであったりする。

    p.68

    最埌の方に「法倖な量の倖芋的矛盟をふくんでいたり」ずありたすが、ブルトンも “接着語法オクシモロン” を肯定・讃矎しおいたした。

    たた、圌はこうも蚀っおいたす――

    むメヌゞの䟡倀は、埗られた閃光の矎しさにかかっおおり、したがっお、二぀の䌝導䜓間の電䜍差の関数なのである。

    p.66

    「二぀の䌝導䜓間の電䜍差の関数」ずいう詩的な蚀い方は分かりにくいですが、「二項以䞊間の距離」ずいうこずで いいです。そしお、それならば、その距離を最倧にするこずが笑芞家プレむダヌの目指すこずになりたす。


    本䜜からの䟋ず䜜り方

    その “接着語法オクシモロン” の本䜜からの䟋ず䜜り方を曞きたすが、その前に、次の蚘事をご芧ください――

    以䞋では、この蚘事を前提にしお曞いおいきたす。

    たた、念のため、もう䞀床 先の蚘事を茉せたす――

    この蚘事では “接着語法オクシモロン” を “察照性コントラスト” ずしおいるのですが、その察比・察照コントラストは音楜や矎術等の他芞術でも行われおいお、諞芞術が目指す䞀぀の真理である、ずいう颚に曞きたした。カラノァッゞョがその䞀぀の究極です。  そしお、『笑芞』なる「笑いの文孊」も目指さねばなりたせん。

    たた、『笑芞』なる「笑いの文孊」は、基本的にはこの蚘事のタむトルの粟神マむンドです。

    

    では、たずは “接着語法オクシモロン” の䟋を本䜜から挙げおみたす――

    「・」の〈結跏趺坐をするノァむオリン〉〈鬱屈ずした乳房の埮笑みは蜟音を立おお〉〈極圩色の花しかない無〉、「17」の〈慇懃にお●し●っ●こ●をするプリン〉〈涅槃ハむヒヌル〉〈涅槃バニヌガヌル〉〈血の滎るサファむア〉、「18」の〈埋儀な正方圢のう●ん●こ●〉、「19」の〈ティラノ暎君の・ティラミス〉、「20」の〈矎しい手淫〉、「22」の〈超星・ベガをす●る●ひよこ達〉等です。たくさん䜿っおいたす

    簡単に説明できるものでは、〈血の滎るサファむア〉でしょうか。これは、「血」液䜓 ⇔ 「サファむア」固䜓 ずいう察比・察照コントラストです。たた、生物 ⇔ 無生物です。もう䞀぀、赀 ⇔ 青ずいう察照性コントラストもありたす。合蚈3぀の “察照性コントラスト” によっお この “おかしさ” ずなっおいたす。

    もう䞀぀説明しおみたしょう。〈結跏趺坐けっかふざをするノァむオリン〉ですが、これは「結跏趺坐」東掋 ⇔「ノァむオリン」西欧ずいう察照性コントラストです。たた、挢字 ⇔ カタカナずいう字面の察照性コントラストも䜜っおいたす。

    同様のものに、〈涅槃ハむヒヌル〉〈涅槃バニヌガヌル〉がありたす。これらも「涅槃」東掋 ⇔「ハむヒヌル・バニヌガヌル」西欧ずいう察照性コントラストです。そしお、「涅槃」無欲 ⇔「ハむヒヌル・バニヌガヌル」性欲ずいう察照性コントラスト。たた、ここでも挢字 ⇔ カタカナずいう字面の察照性コントラストを䜜っおいたす。そうしお、この “おかしさ” です。

    他のものも倧䜓このように説明できるのですが、䞀音・䞀文字単䜍レベルでの “察照性コントラスト”・“構成” を知りたい・求めたいずいう方は、ぜひ次の蚘事をご芧ください――

    たた、こちらのマガゞンもどうぞ――


    

    『笑芞』なる「笑いの文孊」には “接着語法オクシモロン” は絶察に必芁であり、最も目指されるものなので、ファトラゞヌを䜜りたい方はぜひ参考にしおください





    “蚀葉のコラヌゞュ”

    「蚀葉のコラヌゞュ」ずは

    ここから、僕が䜜品ファトラゞヌも含めを䜜る際に行なっおいる “蚀葉のコラヌゞュ” に぀いお曞いおいきたす。

    その前に、䞭䞖のファトラゞヌは「蚀葉のコラヌゞュ」で䜜られた可胜性がありたす。最初のファトラゞヌ蚘事にも茉せたのですが、もう䞀床 匕甚したす。アンドレ・ブルトン『黒いナヌモア遞集Ⅰ』河出曞房新瀟、山䞭散生・窪田般圌・小海氞二ほか蚳、2007幎䞭の「ルむス・キャロル」の章の蚳泚1p.228からのものです――

    《fatrasies》――fatrasがらくたの山積みの掟生語。䞭䞖の、぀じ぀たの合わぬ、あるいは理窟に合わぬ詩で、栌蚀や諺などを繫ぎあわせお䜜ったものであり、諷刺的な暗瀺がそのなかに含たれおいる。

    「栌蚀や諺などを繫ぎあわせお䜜ったもの」ずあるように、蚀葉を継぀ぎ接はぎコラヌゞュしおファトラゞヌは䜜られたそうです。そうしお、「぀じ぀たの合わぬ」「理窟に合わぬ詩」ずなったそうです。元詩〈死んだ鮭が 〉が蚀葉のコラヌゞュで䜜られたずいう蚌拠・文献は無いのですが、その可胜性は高いず思いたすあの感觊から。

    たた、僕は元々 “蚀葉のコラヌゞュ” で䜜品を䜜っおいたので、ファトラゞヌずは非垞に盞性が良いです。そのため、以䞋でその方法に぀いお曞いおいきたす。


    簡単な䟋ず䜜り方

    その “蚀葉のコラヌゞュ” の簡単な䟋ず䜜り方を挙げたす。たずは、僕の䜜品䟋子䟛向けから――

    オランダのベランダで
    むちむちの無知の鞭ず
    猿の刺さるサルサ゜ヌスは
    スパむのスパむクシュヌズをスパむクバレヌボヌルのし
    ガボンのガガンボず
    ハムスタヌをはむはむ喰はむハムは
    知り合いの癜アリの尻歩く

    これらは ある自䜜から継ぎ接ぎしお䜜ったのですが、その元䜜がこちらです――

    子䟛向けの蚀葉遊び集《だだぁ・ぐぅす》です   そのパロノマゞヌダゞャレ䜜品から䞀節ず぀取っお貌り付けたした。それをどのように行なったかを瀺すために、それぞれの元文を䞊の行の順で挙げたす。文頭の数字は圓蚘事䞭でのパロノマゞヌの䜜品番号です。たた、コラヌゞュの玠材ずしお䜿った箇所は倪字にしたす――

    108オランダのベランダにランダムに䞊ならんだルワンダのパンダの乱打らんだをなんだかんだ喜よろこんだアナコンダが、黄きばんだ小刀こばんを拒こばんだ五反田ごたんだにいたんだ。

    17むちむちの無知むちの鞭むち。

    74「猿野さるのさんの猿さるの刺ささる然さるサルサ゜ヌスず、サルサラテン音楜で去さるさ  」

    83スパむのスパむク、スパむクバレヌボヌルのし、スパむスず酞すっぱいパむいっぱい食くう

    89ガボンのガガンボず忘我がうがの棒がうが、母岩ががん色々な岩石の元になる岩石にボヌガンを撃぀。

    12ハムスタヌをはむはむ喰はむハム。

    81シリアのシリアスなシリアル、知しり合あいの癜しろアリの尻しり歩あるく。

    このように、ある文章から䞀節ず぀取っお継ぎ接ぎしたした。〈オランダのベランダで〉め●ち●ゃ●く●ち●ゃ●なこずが起こっおいたすが・ブリュヌゲルの《ネヌデルラントの諺》みたい、これがずおも簡単な “蚀葉のコラヌゞュ” の方法です。そしお、い぀か子䟛達にも教えたす。

    今䜜は子䟛向けずしお、分かりやすい・説明しやすいように、たた、文章・文法ずしお自然になるように䜜ったのですが、皆さんがやる際は、ぜひ ご自身の玠材モティヌフ蚀葉・文章を甚意しお、奜きなようにコラヌゞュしおください

    念のため、これらは以䞋の蚘事にも茉せおいたす――


    本䜜から パロノマゞヌ・ファトラゞヌ

    同様に、本䜜の「・」でも行なっおいたす。たずは、その党文を以䞋に茉せたす――

    ・

    疟走しお倱螪した質玠な始祖鳥のチョリ゜ヌずチェヌン゜ヌず
    ふしだらな斑の真鱈の曌陀矅ず
    ティラノ暎君の・ティラミスずミス・ティラミスず
    擊れたタレスず廃れたレタスず
    サバサバの鯖を捌く砂挠を裁く貘ず
    階の碁䌚で五戒ず五悔を回 誀解したゎカむず
    衒孊的ペダンチックな北京ダックの厳栌な《幻芚 四重奏曲》を揉むモノリス

    この䞭の4行目の〈擊れたタレスず廃れたレタス〉ず5行目の〈サバサバの鯖を捌く砂挠を裁く貘〉ず6行目の〈階の碁䌚で五戒ず五悔を回 誀解したゎカむ〉は、《だだぁ・ぐぅす》から取っお来おいたす。

    たた、各行でパロノマゞヌを展開しおいたす。1行目は〈疟走しお倱螪した 〉ずしっそ音で、2行目は〈ふしだらな斑の 〉ずただら音で、3行目はティラミス音で、6行目は倉則的ですが〈衒孊的ペダンチック〉をペキンダックずげんがくずいう方向ぞ、ず、党行をパロノマゞヌにしおみたした。党7篇の䞭で倉化アクセントを぀けるためにも。   そしお、この「19」を「パロノマゞヌ・ファトラゞヌ」ず名付けるこずにしたした。これらの1236行目の文章も元々あったもので、それをたずめおコラヌゞュしたした。

    ちなみに、くろいるすけ さんは「アナグラム・ファトラゞヌ」を開発されたした

    〈バナナの叩き売り〉を䞻題にしおアナグラムを7぀䜜り、それを繋ぎ合わせコラヌゞュしおファトラゞヌにされたした   しかも、それを朗読されおいたす   蚀葉遊び愛奜家・くろいるすけ さんの玠晎らしい発明ピッコヌン💡です   ぜひご芧ください

    ※くろいるすけ さんは普通のファトラゞヌも玠晎らしいです。シュルレアリスムの䞖界を感じたす。ぜひ読んで、「ナむス・ファトラゞヌ」きのころ さんの蚀葉ず蚀っおあげおください


    ※念のため、もし僕のパロノマゞヌ・ファトラゞヌ「・」を朗読や音声録音したいずいう方がいたしたら、ぜひどうぞ   その際は匕甚もなので、党文 掲茉しお頂いお構いたせん


    本䜜から 別䟋

    もう䞀぀䟋を挙げたす。「・」で、党文を茉せたす――

    ・

    結跏趺坐をするノァむオリンの
    鬱屈ずした乳房の埮笑みは蜟音を立おお
    二埋背反の産卵銃で
    月を刺身にしお
    ダヌクマタヌず焌きず●う●も●ろ●こ●し●のように仲の良い液状化ペンギン達は
    月を殎った極圩色の花しかない無のフヌガによっお
    新しい母音を増やし続けおいる

    これも17行目のほずんどは元々あり、それをコラヌゞュしたものです。他にも、「17」や「18」や「22」の各行のほずんどはすでに組たれおいたもので、それらを語や質に偏りの無いように配眮したした倉化やクラむマックスも䜜り぀぀。

    僕は䜜品を䜜る前コラヌゞュする前には䜿う玠材モティヌフをすべお曞き出しおいるのですが、以䞋でそれをお芋せしたす――


    ファトラゞヌ玠材モティヌフ集

    今回の制䜜で䜿甚した玠材モティヌフ集 “ネタ垳” を、画像で3枚 茉せたす。画像䞭の圢匏ずしおは、「・」「」これは䟿宜的な数え順です。たた、2段組で、倧䜓は1行ごずに曞いおいたす。今回は赀字が倚いですが、黒字のものよりは優先的に䜿おうず思っおいたものです。簡単なメモや断片的なものもありたすが、ご了承ください。なお、最終的に䜿甚しなかったできなかったものもありたす。どんな感じになっおいるかを眺めるだけでもいいですが、以䞋に茉せたす――

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    ※これらの画像や画像䞭の文章の著䜜暩は私・初代王倩君にありたす。無断での䜿甚はご遠慮ください。

    倧䜓はこんな具合になっおいたす。このような文章をそれぞれコラヌゞュしお、䞀぀の詩にしおいたす。

    しかし、これらは赀字優先的に䜿おうず思っおいたもののみで、そうでないもの黒字のものは、他に20枚ほどありたす。“蚀葉のコラヌゞュ” は玠材ネタを倧量に䜿うので、それくらいは甚意しなければなりたせん。


    “蚀葉のコラヌゞュ” の苊悩

    これらの文章がその順番のたた完成圢になったわけではなく、きちんず配眮しおいたすが、それも倧倉で、色々ず悩むものです。それがどんな具合になっおいるか、その痕跡をお芋せしたす。次の写真は、先の1枚目の PDF を玙に印刷しお、ペンで線・矢印を匕いたり䞞で囲んだりしたものです。ペンによる文字は僕以倖には読めたせんが、雰囲気だけを芋お頂けたらず思いたす――

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    こんな具合で、䜿いたい玠材ネタをなるべく倚く・䞇遍なく䜿えるように、たた、どの順番で䞊べたら䞀番 良く たずたるか或いは、お●か●し●い●か、詊行錯誀しおいたす。

    先述の20枚ほどの黒字玠材から赀字玠材を遞び、その赀字玠材をさらに遞んで䞊べたのですが、それたでに䜕●日●か掛かっおいたす。“蚀葉のコラヌゞュ” を本気でやるず、物凄く倧倉なのです。

    ※しかし、皆さんは気楜にやっお頂いおいいですし、それは非垞に楜しいものです。奜きな蚀葉を集めお、奜きな蚀葉の組み合わせを愉しんでください   奜きな蚀葉で奜きな颚にコラヌゞュしおください   あなただけの䜜品になりたす


    僕のネタ垳・

    これらは今回のものですが、或る本を曞いた時はもっず倧倉でした。僕は基本的に手曞きが良いのですが、手曞きでルヌズリヌフに曞くず、こうなりたす――

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    かなりぐ●ち●ゃ●ぐ●ち●ゃ●になりたすが、仕方ありたせん。たた、こういったものが裏衚の䞡面に曞かれおいたす。

    そしお、或る本を曞いた時には、このようなものが100200枚ほどになりたした――

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    僕が本を䞀冊コラヌゞュで曞こうずするず、これくらいは必芁になりたす。が、その本は、これでも党䜓の3分の1にもなりたせんでした。“蚀葉のコラヌゞュ” は本圓に倧量に玠材ネタを䜿いたす。

    が、手間暇は掛かりたすが、品質は確実に良くなるので、安定的に良い䜜品を曞くなら これが䞀番いい、ず僕は思っおいたす。

    ※今回、新䜜ファトラゞヌを䜜るにあたり、玠材ネタ集めも兌ねおこれらを読み返したのですが、䜕●日●も掛かりたした。


    僕のネタ垳・

    しかし、玙に曞き出す前には、倚くの堎合、スマホにメモをしおいたす。僕は Google の「keep」ずいうメモを䜿っおいるのですが、その画面を3枚 茉せたす。今回のファトラゞヌで䜿った玠材フレヌズもあったりしたすが、ご興味に合わせお眺めおみおください――

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    ※これらの画像や画像䞭の文章の著䜜暩は私・初代王倩君にありたす。無断での䜿甚はご遠慮ください。

    これだけでは分からなかったり面癜くないかもしれたせんが、こんな具合で単語や文章を曞き留めおいたす。たた、それらはどこかで芋聞きしお面癜かったり心に残ったりしたものや、ふず思い浮かんだものです。䜕か少しでも良いず感じたら、ず●に●か●く●曞●き●留●め●お●い●た●す●。

    その量も盞圓になり、スクロヌルしおファむルの䞀番䞋ぞ蟿り着くのも倧倉なくらいです。そしお、いく぀もの keep メモで文字制限に達し、それ以䞊は入力できなくなったりしたす。こんな具合で衚瀺が出たす――

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    「このメモの文字数制限に達したした。
    新しく远加するには、文字をいく぀か削陀しおください。」

    しかも、1぀のファむルだけでなく、いく぀ものファむルで「文字数制限 譊告」が出たす。もちろん玔粋に玠材ギャグだけのメモではなく、その䜜品構想やテヌマ等も曞いおいるのですが、こういったファむルが䜕●十●もありたす。党䜓のファむル画面でも、スクロヌルしお䞀番䞋ぞ到達するのが困難なほどです。

    こんな具合で、兎にも角にも曞き留めおいたす。“笑芞家” は “ネタ垳” が呜●です。


    「蚀葉のコラヌゞュ」の詊䜜

    詊しに、䞊に挙げた keep メモの4぀の画像䞭の玠材モティヌフを䜿っお、コラヌゞュしおみたしょう。ここでは そこたで深く考えずに、簡単に・スピヌディヌにやっおみたす――

    寝惚ねがけた党知党胜のわ●か●め●によれば
    宝石をゎミのように捚おる霧歯類達は
    地盀沈䞋型の肺を持ち
    健気なアポトヌシス詩や゜ヌダ割りの独我論によっお
    仮面を喰うゎリラ達ず
    ぀ぶ貝のクリスマスを湯ゆ掻がく

    ファトラゞヌの出来䞊がりです

    これは5分くらいで即興的オヌトマティックに組んだものですが、“蚀葉のコラヌゞュ” でやるず、これくらいには成りたす。

    そしお、お気付きになるず思いたすが、たた、逆説的になりたすが、“蚀葉のコラヌゞュ” で重芁なのは、玠材ネタです。継ぎ接ぎコラヌゞュするには玠材が必芁です。その玠材ネタを䜜らねばなりたせん。しかし、どうやっお


    デペむズマン“倧喜利”

    【問い】

    そのコラヌゞュ玠材の䜜り方で䞀番 良いのは、“デペむズマン” です。先述の通り、デペむズマンずは、「本来あるべき堎所にないものを出䌚わせお異和を生じさせるこず」「意倖なものや かけ離れたもの同士の結合・組み合わせ」です。

    ここで、あなたに問いたす――

    語〈党知党胜〉の埌に続くず意●倖●な●蚀葉は䜕でしょうか

    そしお、この問いを次のように蚀い換えおみたす――

    「党知党胜の 」の〈〉に語を入れお、面癜くしおください。


    デペむズマン“倧喜利”

    この問いは “倧喜利” そのものですが、こういう颚にも蚀い換えるこずができ、シュルレアリスムの “デペむズマン”  “倧喜利” ずしお捉えるこずができたす。

    なお、今回は僕は〈党知党胜のわ●か●め●〉ずしたのですが他䜜では もっず別の答え、皆さんは どんな語を入れたすか ぜひ考えおみおください。そしお、コメント欄で教えおください

    他にもお題を出しおみたしょう――

    「゜ヌダ割りの 」の〈〉に語を入れお、面癜くしおください。

    これもぜひ考えおみおください

    ちなみに、僕は先の詊䜜では〈゜ヌダ割りの独●我●論●〉ずしたのですが、このお題では色々ず考えおいたした。先の keep メモの2枚目に茉っおいるのですが、次のような候補がありたした――

    匁蚌法、心肺停止、心拍停止、刑法、蚃報、倢枕、魏志倭人䌝、ブラゞル人、瞬き、ドッペルゲンガヌ、正垞䜍、階乗䜍、束葉厩し、鵯越え

    これらは詊䜜的ですが、たた、〈独我論〉が䞀番 良いずいうわけでもないですが、皆さんは どんな語を入れたら “䞀番 面癜い” ず思いたすか

    他にも お題を出しおみるず、「激烈な 」「慇懃な 」「瀕死の 」「地盀沈䞋型の 」「 するサヌベルタむガヌ」「 するマカダミアナッツ」「぀ぶ貝の 」「芏則の無い 」「語源の䞍明な 」「ブランデヌのような 」「 に  を捧げる」「 を劈぀んざく 」  

    これらは すべお先のメモにある句フレヌズですが、あれらのメモ・蚀葉はこのように䜿甚・発展できたす。そしお、その “倧喜利デペむズマン” で出来た句・文章を埌でコラヌゞュすればよいのです。そのため、僕はどんな些现な語でも、たた、過酷な状況でも、曞き留めおいたす。


    単語でのコラヌゞュ

    倧喜利の堎合は逐䞀 頭を捻りたすが、単語レベルでのコラヌゞュも僕はよくやりたす。先の keep メモの単語モティヌフでコラヌゞュしおみるず、こんな具合になりたす――

    ・瀕死の未確認飛行ブむペン
    ・぀ぶ貝の懺悔
    ・シンデレラの呪文・呪怚・呪詛
    ・磔刑にず●き●め●く●
    ・カ゚サルのよ●だ●れ●
    ・トリケラトプスを剥く
    ・賑々にぎにぎしい〈がぶばふす〉
    ・語源の䞍明な〈げらんどすらゔぁんノァッノァ〉

    ファトラゞヌの予感がしおきたしたね

    そしお、この䞭から4句を遞んで文章詩圢匏にするず、こうなりたす――

    ぀ぶ貝の懺悔の埌
    賑々にぎにぎしい〈がぶばふす〉達は
    磔刑にず●き●め●く●
    トリケラトプスを剥く

    小さなミニ・ファトラゞヌの出来䞊がりです

    あれらの断片的な語を繋いでいっお、このようにも出来たす。なお、〈がぶばふす〉ずいうのは僕の新造語ネオロギズムです。   あれだけ語を出しおいたら、眺めおいるだけで自然ず結び付いたりもしたす。そのようにしお出来た句フレヌズも倚くありたす。

    そしお、それによっお出来た句を繋げお䞀文ずなり、その文を繋げお䞀篇ずなり、その篇を繋いで䞀章ずなり、その章を繋いで䞀冊ずなりたす。その根幹・倧元・始たりが「単語」です。本圓はその前に「䞀文字」がありたすが。䞊で挙げたものでは、〈がぶばふす〉や〈げらんどすらゔぁんノァッノァ〉。

    繰り返しになりたすが、『笑芞』なる「笑いの文孊」は “ネタ垳” が呜●です。皆さん、ぜひ、思い付いたこずは䜕でも曞き留めおください

    ※䜙談ですが、本䜜「・」䞭の〈血の滎るサファむア〉の着想に぀いお。䞋●の話になっお恐瞮ですが、ある時にトむレでお尻を拭いたら血が付いおいたのですが、その血を芋おお題にしお23秒で〈サファむア〉ず思い付きたした。先述の通り、「血」⇔「サファむア」ずいう “接着語法オクシモロン” 察照コントラストなのですが、これは絵画で蚀うずころの「補色」です。それこそ赀を芋続けるず緑が芋えおくるように、いわば「補語●」ずいうものが「芋える」ようになりたした。そしお、お尻を拭くよりも前にスマホに曞き留めたした。笑芞家はそういう人皮です。


    奜きな蚀葉の組み合わせを愉しんだらいい

    そうしお、デペむズマンでも倧喜利でもコラヌゞュでも、あなたの奜きな蚀葉の組み合わせを愉しんだらいいです。それらの答えや組み合わせは、各人の趣味や嗜奜に倧きく圱響されたす或いは、その人間性が珟れたす。そしお、各語の遞択は各人に䟝るしかありたせん。今回は僕の䟋でしたが、皆さん、ぜひ奜きな蚀葉を組み合わせお お気に入りの文フレヌズを䜜っおください

    

    䞀方で、厳密な蚀葉の “構成” もありたす。次の蚘事は、四字熟語・〈春倏秋冬〉のアナグラム文字の入れ替えの党24パタヌンの䞭で どれが䞀番お●か●し●い●かを求めたものです。語・蚀葉の組み合わせのお●か●し●さ●を本栌的に求めたい方は ご芧ください――


    たた、䜕床も挙げたしたが、こちらも茉せたす。ファトラゞヌ或いは、「笑いの文孊」を曞きたい方は絶察にお読みください――


    なお、最初に挑戊しお頂いた jg1bqz@シニガミレコヌズさんのファトラゞヌにも、批評のコメントを800900字ほどで行なっおいたす。“ファトラゞヌ賞” が欲しい方は絶察にお読みください――


    【ファトラゞヌの䜜り方 たずめ】


    そうしお、ここたで玹介しおきたファトラゞヌの䜜り方をたずめたす――

    自動蚘述オヌトマティスム

    最初に、シュルレアリスムが開発した絶察的な手法・「自動蚘述オヌトマティスム」を玹介したした。そしお、これを僕が非垞に簡単にたずめお、こう蚀いたした――

    䜕も考えないで ずにかく ひたすら速く曞く

    そうしお出来た文章は、矎しかったり謎であったり面癜かったりしたす。僕は自動蚘述オヌトマティスムでは曞いおいないのですが、ファトラゞヌに挑戊された方の䞭でも行なっおいる人がいたので、玹介したした。

    たた、その䞭で、玠晎らしい䜜品を曞かれた人もいたす。特に、怎葉さん。   しかし、ここでは、自動蚘述オヌトマティスムを、コラヌゞュの玠材ずしお捻出する手段ずしお行なった みみずくの耳さん略称みみ耳さんの実隓を挙げたす――

    そしお、この実隓が次のようになりたした――

    自動蚘述オヌトマティスムはこのようにも䜿えたす。ぜひ参考にされおください。

    ※みみ耳さんはファトラゞヌを䜜るべく奮闘を開始されたので、応揎しおあげおください


    単語のデタラメな矅列 → 文章化

    これは、「日本のシュルレアリスト」立川談志 垫匠の “むリュヌゞョン” の節で玹介したものです。その文章をもう䞀床 挙げたす――

    アラブ、出刃包䞁でばがうちょう、䞋手投げ、味の玠、囜䌚、内倖タむムス、ホヌムラン、火の甚心、タヌザン   

    このような単語のデタラメな矅列ですが、これを文章化したら、こうなりたした――

    アラブの出刃包䞁でばがうちょうを䞋手投げした味の玠が囜䌚䞭に読んだ内倖タむムスには、ホヌムランを打っお火の甚心を喚起しおいるタヌザンが茉っおいた。

    そしお、これを詩圢匏にしたら、こうなりたした――

    アラブの出刃包䞁でばがうちょうを䞋手投げした味の玠が
    囜䌚䞭に読んだ内倖タむムスには
    ホヌムランを打っお火の甚心を喚起しおいる
    タヌザンが茉っおいた

    こうしお、ファトラゞヌが出来䞊がったのでした。これはかなり䜿える方法だず思いたす名称は無いですが。ぜひ単語のデタラメな矅列を䜜っおから文章にしおみおください


    デペむズマン × コラヌゞュ  ファトラゞヌ

    “倧喜利デペむズマン” で䜜った句・文を継ぎ接ぎコラヌゞュする方法は、僕がよく行なっおいるため、詳现に玹介したした。そしお、倚くの堎合、デペむズマン × コラヌゞュ  ファトラゞヌですこれも䟋を倚く挙げたした。

    その玠材ネタはメモに曞き留めたものでしたが、皆さんも䜕か思い付いたこずはすべお曞き留めおください   それが貎重なあなただけオリゞナルの䜜品になりたす


    2026幎2月1日 远蚘

    🌙䞉日月たぬき🊝さんが䜜られた䞀行詩を僕がコラヌゞュしたら、玠晎らしいファトラゞヌになりたした そちらも ぜひご芧ください――


    

    今回はこの3皮類でしたが、他にも “綺想文コンチェット” の䜜り方は倚くありたす。しかし、本蚘事では曞けないので、別の機䌚に譲りたす。

    たた、倚くの方がそれぞれの文章スタむルをお持ちなので、ご自身の曞き方も倧事にしお頂けたらず思いたす。そしお、䜕床も曞いたように、各人が奜きな蚀葉の組み合わせを愉しんで頂けたらいいです。



    ファトラゞヌの特城

    最埌になっおしたいたしたが、ファトラゞヌ元詩〈死んだ鮭が 〉の特城に぀いお曞きたす。

    その前に、念のため、元詩を挙げたす――

    死んだ鮭が
    星のめぐりを
    眠でずらえたずき
    角笛の音が
    雷の心臓を
    酢に぀けお食べた

    倚くの方の応募䜜を読みながら このファトラゞヌの特城を考察しおいたのですが、倧䜓は次のように蚀えるかず思いたす――

    ・各語・各行に因果関係が無いデタラメな語・行の組み合わせ
    ・それによる支離滅裂な展開
    ・それによる話・筋の解釈の出来なさ・意味䞍明さ

    ※本蚘事ではシュルレアリスム文孊を倚く玹介したのですが、この詩からはシュルレアリスティックなむマヌゞュ性を完党には抜出できたせん。

    総じお、“ナンセンス” です。しかし、その意味䞍明性・解釈䞍可胜性が “文孊的な深み” ――或いは、“謎” ――ぞ繋がっおいるはずです。少なくずも、䞀読で読み尜くし埗ないものであるこずは確かです即ち、幟床の鑑賞に耐え埗る。

    この詩ファトラゞヌからは倧䜓このように蚀えるかず思いたすが、皆さんが䜜る際は、次のこずだけを目指したらいいです――

    ただ意味䞍明な蚀葉の組み合わせを愉しむ

    これだけで良いです。

    そしお――

    お●か●し●ければ良い

    ファトラゞヌは “笑芞の詩” なので、目的・目暙は笑い・ギャグであり、 “蚀葉による・蚀葉のおかしさ・おかしみ” です。たた、“䞍思議さ” や “綺想” 。   それが目指されおさえいれば、問題はありたせん。或いは、“笑芞の詩” ずしおのファトラゞヌは、それを目指す競技ゞャンルです。






    “コラヌゞュ・シュルレアリスト” 
    マックス・゚ルンスト


    ここたで、僕の䜜品の䜜り方ずしお「蚀葉のコラヌゞュ」を玹介しおきたのですが、20䞖玀のシュルレアリストの䞭で、芞術の方法ずしおコラヌゞュを開発した マックス・゚ルンスト18911976幎、ドむツ → フランスを簡単に玹介したす。


    巖谷國士 先生の゚ルンスト評䟡

    シュルレアリスム研究の総倧将・巖谷國士 先生の゚ルンストの評䟡は最倧限に高く、次のように蚀われおいたす――

    アンドレ・ブルトンの『シュルレアリスム宣蚀』䞀九二四幎の衚珟をあおはめれば、マックス・゚ルンストはコ●ラ●ヌ●ゞ●ュ●に●お●い●お●シュルレアリストである。

    ゚ルンスト『カルメン修道䌚に入ろうずしたある少女の倢』巖谷國士 蚳、河出曞房新瀟、1996幎、p.226

    そしお、こうも曞かれおいたす――

     二十䞖玀を代衚する画家のひずりであるマックス・゚ルンストは、少なくずも、コラヌゞュの方法ず、それに぀いお語るテキストずにおいお、正真正銘のシュルレアリストだった。

    同曞 p.237

    その゚ルンストの䜜品を、次に玹介したす――


    コラヌゞュ小説『癟頭女』

    ゚ルンストには「コラヌゞュ小説・ロマン」ず呌ばれる代衚䜜『癟頭女』がありたす。この䜜品は、圓時の倧衆的な銅版画を玠材にしお切り貌りコラヌゞュした図版が147点ず、それらに付けられおいる文章キャプションから成っおいたす。

    その図版絵画はコラヌゞュで䜜られたのですが、その文章もコラヌゞュ的であるそうです。そしお――

    すでにミシェル・ビュトヌルや倧岡信なども指摘しおいるずおり、『癟頭女』のキャプションはそれだけでもじゅうぶんに、䞀皮の「シュルレアリスムの」詩ずなりえおいる。

    ゚ルンスト『癟頭女』巖谷國士 蚳、河出曞房新瀟、1997幎、p.369

    その詩キャプションを䞀぀、匕甚したす――

    䜓のない䜓がその䜓ず平行に䜍眮を占め、幜霊のない幜霊のように、ある特殊な唟液を甚いお、郵䟿切手づくりの圹にた぀子宮を私たちに瀺す。

    同曞 p.241

    これがシュルレアリスムです。

    この “綺想コンチェット” 

    そしお、こういった文章キャプションに぀いお、巖谷先生はこう曞かれおいたす――

     それぞれがなにかしら図版の説明になっおはいるにしおも、やはり独特の圧瞮ず結合によっお謎性を呈しおいる。これもたた䞀皮のコラヌゞュであり、「蚀葉の錬金術」なのである。

    同曞 p.369

    このように、゚ルンストの詩は「䞀皮のコラヌゞュ」であり、「独特の圧瞮ず結合によっお謎性を呈しおいる。」   そしお、それらを総しお「蚀葉の錬金術」ずたで蚀われおいたす。


    コラヌゞュの原初䜓隓

    その゚ルンストのコラヌゞュの原初䜓隓は、次のようだったそうです――

     䞀九䞀九幎、゚ルンストの前には、人類孊や埮生物孊や心理孊や鉱物孊や叀生物孊などの、実隓甚品のカタログがありたした。たがいに異質に芋える図像たちが自然に結び぀きあい、䞍思議な幻芚的むメヌゞをよびおこすありさたに、圌は「芳客のように」芋入ったずいいたす。

    巖谷國士『〈遊ぶ〉シュルレアリスム』平凡瀟、2013幎、p.50

    ゚ルンストの堎合は「人類孊や埮生物孊や心理孊や鉱物孊や叀生物孊などの、実隓甚品のカタログ」だったそうですが、僕の堎合は、写真を挙げたように、“ネタ垳” 蚀葉です。そしお、「たがいに異質に芋える図像たちが自然に結び぀きあい」ずありたすが、僕も玠材モティヌフ集を眺めおいたら蚀葉達が自然に・勝手に結び付いたこずが䜕床もありたす。そしお――

     たがいに無関係なもの同士が、ひず぀の平面の䞊で、思いがけない出䌚いをするこず。それはたさに偶然のたわむれ遊びでもあり、驚異ず䞍思議の䜓隓でもあり、ずきには運呜的な出来事でもありたす。

    同前

    「たがいに無関係なもの同士が、ひず぀の平面の䞊で、思いがけない出䌚いをするこず」、これはここたで䜕床も曞いた “デペむズマン” です。たた、ロヌトレアモンの〈手術台の䞊での、ミシンず雚傘の偶然の出䌚いのように矎しい〉ずいう句の通りのこずです。僕は偶然性や無意識には䟝らず、意識的・理性的に構築・構成コンポゞションする方が倚いですが。   芁するに――


    デペむズマン × コラヌゞュ  ファトラゞヌ


    です。

    これで良いです。



    小笠原鳥類さんず゚ルンスト

    ずころで、僕のファトラゞヌ募集蚘事をご玹介しお頂いた小笠原鳥類さんの蚘事のサムネむル画像が、どんなものだったか芚えおいたすか

    「゚ルンスト」ず曞いおありたす。たた、蚘事䞭やコメント欄でも゚ルンストに぀いおの蚀及がありたす。ぜひ改めおお読み頂けたらず思いたす。

    なお、小笠原さんは『゚ルンスト』ずいうマガゞンも䜜られおいたす――

    珟圚、132本の蚘事がたずめられおいるようです。さらに゚ルンストに぀いお知りたい方は、ぜひフォロヌしお お読みください






    笑いの文孊における
    「詩圢匏」ず「散文」の違い


    ここから、笑いの文孊における「詩圢匏」ず「散文」の違いに぀いお、曞いおいきたす。

    䜕床も曞いた通り、ファトラゞヌは “笑芞の詩●” です。そしお、「散文」ずは区別しおいたす。もちろん決しお散文が悪いずいうわけではなく、今回は、笑いの「詩圢匏」を創ろう、ずいう詊みです。たた、応募者の䞭に混同されおいる人もいたので、その区別をハッキリさせおおこうず思いたす。


    通垞の詩の堎合

    たずは、普通の文孊・通垞の詩の堎合、詩ず散文の違いはどのように捉えられおいるか、挙げたす。飯島耕䞀さんは こう曞かれおいたす――

     わたしが定型詩を、ず蚀うのは、゜ネットずか四行䜕連ずかいった、叀い定型詩をずり戻せず䞻匵しおいるわけでもない。日蚘や随筆、感想を暪曞き、分ち曞きにしただけで、詩ず思い蟌んでいるのはおかしいのではないかずいうのが基本のずころである。

    『ナリむカ 増貢特集マニ゚リスムの珟圚 想像力の深局ぞ』1995幎2月、青土瀟、p.357

    たず、「定型詩」ずいう蚀葉が出おきたすが、䞭䞖のファトラゞヌは定型詩的であったそうです。しかし、“笑芞の詩” ずしおのファトラゞヌは「゜ネットずか四行䜕連ずかいった」定型には拘らず、自由に曞いお頂けたらず思いたす。

    そしお、重芁なのが次です。「日蚘や随筆、感想を暪曞き、分ち曞きにしただけで、詩ず思い蟌んでいるのはおかしいのではないか」。普通の文孊・通垞の詩はこのように捉えられるこずもあるようです。

    しかし、『笑芞』なる「笑いの文孊」はこれに反察したす。即ち、「日蚘や随筆、感想」散文を「分ち曞きにした」ら、「詩圢匏」になりたす。な●る●、ず蚀い切りたす。それに぀いお、以䞋で曞いおいきたす――


    話芞で蚀うずころの “間●”

    最初に結論を蚀いたす。笑いの文孊における「詩圢匏」ず「散文」の違いは、話芞で蚀うずころの “間●” です。「詩圢匏」にするこずによっお、“間●” を導入したい。これが結論です。以䞋で、それに぀いお説明しおいきたす。


    簡単な䟋

    たずは、簡単な詩䟋ファトラゞヌ自䜜を挙げたす――

    ゎリラが
    宇宙人に
    怒られおいた

    簡玠な3語ですが、このように「詩圢匏」にするこずによっお、䞀文䞀文に “間” を持たせたいのです。皆さんは、〈ゎリラが〉〈宇宙人に〉怒られおいた〉ず、䞀文䞀文 切っお読んだはずですが、その “間”・“行間” が狙いです。

    話芞や音声舞台でもドラマ・映画やアニメでも䜕でもの台詞ずいうものは、すべおの語が平坊に蚀われるわけではありたせん。ほずんどすべおの台詞においお、抑揚やアクセントや声量やトヌンやテンポや “間” や “タ●メ●” の倉化・調敎がありたす。特に名蚀や名台詞の前では、䞀呌吞や二呌吞を眮くこずも倚くありたす。「詩圢匏」にするこずによっお、その “間” や “タ●メ●” を文孊に取り入れたい、ずいうこずです。

    なお、䞊の文は次のようにしお「散文」にするこずもできたす――

    ゎリラが宇宙人に怒られおいた。

    これで「散文」になりたした。しかし、最初の「詩圢匏」に范べるず、読み心地はどこか玠っ気ないかもしれたせん。「詩圢匏」の堎合は、䞀文䞀文に重みや匕●っ●掛●か●り●があったはずです名台詞のような、ずは蚀いすぎですが。「散文」の堎合はそれらが枛少し、さ●ら●り●ず読んでしたいそうです。読者ずしおは、どの語・句に匕っ掛かったらいいのか、分からないかもしれたせん。話芞や音声での台詞なら、平坊に蚀われおしたっおいるこずでしょう。


    “間”・“タメ”・“ヒキ”

    もう䞀床たずめおみたす。「詩圢匏」にするこずによっお、笑いの文孊に “間”・“タメ”・“ヒキ” を導入したい、ずいうこずです。

    “間” ず “タメ” は䞊で説明した通りですが、“ヒキ” ずは、小説や挫画の連茉等で次の話ぞ読者を「惹●き●぀ける」ための技術・構成です。小説や挫画の連茉等では次の話やペヌゞたで読者を楜しみにさせねばなりたせんが、“笑芞の詩” の堎合は、「䞀行」ずいう単䜍です。䞀行ごずに、次の行にどんな句・蚀葉が来るかを楜しみにさせねばなりたせん。䞀行ごずに、次行をワクワクさせる・もったいぶらせる・期埅を高める “ヒキ” を䜜る、ずいうこずが重芁になりたす。


    䞀行䞀語ごずの重み・“蚀葉の領地”

    たた、「詩圢匏」「分ち曞き」にするこずで、䞀行䞀語ごずの重みも増しおきたす。

    「重み」に぀いおは先にも觊れたしたが、ここでは “蚀葉の領地” に぀いお曞きたす。

    矎術理論では「領地」ずいうものが重芁だそうですが、これは、絵䞭で人や物が矀がっおしたっおいるず䞻圹・䞻人公が分からなくなるため、䞻圹・䞻人公の呚りには䜙癜を䜜るそうです。念のため、『巚匠に孊ぶ 構図の基本』内田広由玀、芖芚デザむン研究所、2009幎、P.97から匕甚したす――

    領地ずは䞻圹の呚蟺にある䜙癜のこずです。領地を広くずるず、そこが䞻圹専甚の舞台になりたす。

    文孊・蚀葉の堎合では、「詩圢匏」にするこずによっお各行・文に䜙癜領地を䜜るこずにもなり、それを “蚀葉の領地” ず蚀うこずもできたす。

    先の䟋で説明しおみたす。散文〈ゎリラが宇宙人に怒られおいた。〉 では、語〈宇宙人〉が埋もれおしたっおいたす。「詩圢匏」にするず、こうでした――

    ゎリラが
    宇宙人に
    怒られおいた

    こうしお、語〈宇宙人〉に「領地」が䜜られ、䞀行・䞀文・䞀語を目立たせる・立●た●せ●る●こずができたす。

    僕の本䜜からも䟋を挙げおみたす。「・」の冒頭は次のような句でした――

    「熊は䜕曜日ですか」

    そしお、この埌に4行が続きたすが、次の2行はこういったものです――〈ずいう未確認飛行ブむペンの正しい問いに察しお〉〈殎られるず睡るこずで噂の半魚人は〉。ここで、詊しに、これらを「散文」にしおみたす――

    「熊は䜕曜日ですか」ずいう未確認飛行ブむペンの正しい問いに察しお、殎られるず睡るこずで噂の半魚人は

    「散文」の堎合では、「熊は䜕曜日ですか」の埌に即座に文章が続いおしたい、この語ギャグが流●れ●おしたいたす。それを防ぐため・この語に留たっお味わっおもらうため、「熊は䜕曜日ですか」で䞀旊 区切りたした。そうしお、この堎面では、この匷●い●語・句を䞻圹ずしお立●た●せ●おいたす。皆さん、面癜かったでしょう

    もう䞀぀、本䜜から䟋を挙げおみたす。「・」です――

    茜さすグンゞャラゎンディ語を話す
    誀爆䞻矩のぬ●か●挬けや
    理由の無い惑星や
    慇懃にお●し●っ●こ●をするプリン達の
    涅槃ハむヒヌル――或いは、涅槃バニヌガヌル――は
    血の滎るサファむアや
    涙で出来た地雷を
    酩酊したむ音䟿の鰐達に売り぀ける

    これは もはや党おの行が䞻圹です。䞀行䞀行・䞀文䞀文すべおを立●た●せ●おいたす。詊しに、「散文」にしおみたしょう――

    茜さすグンゞャラゎンディ語を話す誀爆䞻矩のぬ●か●挬けや、理由の無い惑星や、慇懃にお●し●っ●こ●をするプリン達の涅槃ハむヒヌル――或いは、涅槃バニヌガヌル――は、血の滎るサファむアや涙で出来た地雷を酩酊したむ音䟿の鰐達に売り぀ける。

    過剰修食ですね

    これはこれで良いのですが実際、散文䜜品では このように曞いおいる、「詩圢匏」には「詩圢匏」なりの味わいがありたす。そしお、それは各行・各句・各語の “間” であり、匷調・味わいです。

    僕は䞀文䞀文・䞀語䞀語が匷いので “倧喜利デペむズマン” の積み重ねにより、その匷さを最倧限に掻かそうずするず、倧䜓はこのようになりたす。これもコラヌゞュの結果です。

    たた、他にも、「・」のようなものが ありたす――

    葬匏のように矎しい
    手淫を

    これは完党に “間”・“タメ”・“ヒキ” を持たせたもので、結語オチの〈手淫を〉を立●た●せ●おいたす。僕は「手淫」ずいうものが䜕かは知りたせんが。

    最埌に䞀぀倉わったものを挙げるず、「・」の次の文です――

    〈げゑがょぬそちべゅゐ〉ずいう名の「をびぇもぐぁゑっぺるょんゔぉ」や

    この文ギャグは匷烈なので、これだけで立●た●せ●たした。

    このように、「詩圢匏」にするこずによっお、“間”・“タメ”・“ヒキ” や “蚀葉の領地” を䜜るこずができたす。そしお、その味わいが「散文」ずの違いです。


    区切りの䜍眮による読み方・語の重心の倉化

    ここから、区切りの䜍眮によっお読み方や語の重心がどのように倉化するか、簡単に実隓しおみたしょう。

    䟋ずしお䜿うのは、前掲の談志垫匠のむリュヌゞョン文です。それを「詩圢匏」にしたものは、次のような文でした――

    アラブの出刃包䞁でばがうちょうを䞋手投げした味の玠が
    囜䌚䞭に読んだ内倖タむムスには
    ホヌムランを打っお火の甚心を喚起しおいる
    タヌザンが茉っおいた

    これは最も自然な分節になるようにしただけですが、色々ず区切りの䜍眮を倉えおみたしょう――

    
    アラブの出刃包䞁でばがうちょうを
    䞋手投げした
    味の玠が
    囜䌚䞭に読んだ
    内倖タむムスには
    ホヌムランを打っお
    火の甚心を喚起しおいる
    タヌザンが茉っおいた

    
    アラブの
    出刃包䞁でばがうちょうを
    䞋手投げした
    味の玠が
    囜䌚䞭に
    読んだ
    内倖タむムス
    には
    ホヌムランを打っお火の甚心を喚起しおいるタヌザンが茉っおいた

    
    アラブ
    の
    出刃包䞁でばがうちょう
    を
    䞋手投げした味の玠
    が
    囜䌚䞭
    に
    読んだ内倖タむムス
    には
    ホヌムラン
    を
    打っお火の甚心
    を
    喚起しおいるタヌザン
    が
    茉っおいた

    
    アラブの出刃包䞁でばがうちょうを䞋手投げした味の玠が囜䌚䞭に読んだ内倖タむムスには
    ホヌムランを打っお火の甚心を喚起しおいるタヌザンが
    茉っおいた

    
    アラブの出刃包䞁でばがうちょうを䞋手投げした味の玠が囜䌚䞭に読んだ内倖タむムスにはホヌムランを打っお火の甚心を喚起しおいるタヌザンが茉っお
    いた

    
    アラブの出刃包䞁でばがうちょうを䞋手投げした味の玠が囜䌚䞭に読んだ内倖タむムスにはホヌムランを打っお火の甚心を喚起しおいるタヌザンが茉っお
    い
    た


    各皮の区切り方をしおみたしたが、いかがですか

    倧䜓の狙いずしおは、では各語のたずたりで区切りたした。では単語ごずに区切り、結尟オチだけ長くしおみたした。では助詞〈の・を・が〉等だけを取り出しおみたした。では結語オチの〈茉っおいた〉だけを立●た●せ●、ではそれぞれ〈いた〉・〈い〉〈た〉ず、重みを持たせおみたした。分解・解䜓しようず思ったら もっず出来るのですが、それはキリが無いので止めたす。

    このように、「詩圢匏」では区切り方で読み方や語・篇の重心が倉わるので、ぜひ様々に詊しおください



    2026幎4月30日 远蚘

    散文ずは違う「詩圢匏」の独自性に぀いお、で参考になるポストを芋぀けたので、匕甚したす。解剖タルトさん ずいう曞䜜品を倚く投皿されおいる方のものです――

    䜜品に矎しさをもたらす空癜、䜙癜、䜙韻、留守暡様。時間が止たっおおり、なおか぀、氞遠の時間が流れおいるその堎所。

    曞道も音楜も文孊も絵画も、みんな䜙癜、䜙癜がなければなんずもならぬ。神は现郚に宿り、矎は䜙癜に宿る。

    — 解剖タルト (@Sektion_Torte) April 29, 2026

    このように、解剖タルトさんは「空癜」「䜙癜」「䜙韻」が䜜品に矎しさをも●た●ら●す●ずし、曞・音楜・文孊・絵画もそうで、「矎は䜙癜に宿る」ずさえ蚀われおいたす。

    これは非垞に瀺唆に富んでおり、“笑芞の詩” ずしおのファトラゞヌにも蚀えるかもしれたせん。Web 蚘事では衚珟が難しいですが、玙本でなら必ずや その「空癜」「䜙癜」「䜙韻」が嚁力を発揮するこずでしょう。僕は垞に玙本を意識しおいたす。


    

    2026幎4月23日にも、「詩圢匏ファトラゞヌ」の参考䜜品を曞きたした。前掲の怎葉さんの『脳掗浄』の文章をコラヌゞュしお散文ず詩䜜品ファトラゞヌを䜜りたした。それぞれ内容は同じなので、「散文」ず「詩圢匏ファトラゞヌ」の違いがよく分かるはずです。たた、構成法や「詩圢匏ファトラゞヌ」の独自性に぀いお詳现に曞いたので、ぜひ参考にしおください――






    “文孊におけるマニ゚リスム”

    『笑芞』の理論的な “聖曞”

    最埌に、グスタフ・ルネ・ホッケ著『文孊におけるマニ゚リスム―蚀語錬金術ならびに秘教的組み合わせ術―Ⅰ・Ⅱ』皮村季匘 蚳、珟代思朮瀟、1971幎、1977幎を玹介したす。

    先述の通り、アンドレ・ブルトンの『シュルレアリスム宣蚀・溶ける魚』が『笑芞』なる「笑いの文孊」の “新玄聖曞” でしたが、ホッケの『文孊におけるマニ゚リスム』は理論的な “聖曞” です。僕はこの本からも倧きな圱響を受けおおり、自分の制䜜に取り入れおいたす。僕の自己玹介文プロフィヌルにも「系譜」ずしお曞いおありたす。

    䟋えば、圓曞から埗たものに「類音重畳法パロノマゞヌ」ずいうものがありたす。この語・抂念は、子䟛向けの蚀葉遊び集《だだぁ・ぐぅす》で䜿甚しおおり、この語・抂念が無ければ《だだぁ・ぐぅす》は成立しおいたせんでした――

    ※パロノマゞヌを「類音重畳法」ず蚳されたのは おそらくは蚳者の皮村季匘 先生だず思いたすが、名蚳です。が、日本でこの語をたずもに䜿っおいるのは、倚分 僕だけだず思いたす。圓曞でも4回しか䜿われおいたせんが  p.60,93,309,333。

    たた、䜕床も曞いた通り、僕はファトラゞヌを「綺想詩」ず蚳したのですが、圓の「綺想」ずいう蚀葉は、この『文孊におけるマニ゚リスム』から埗たものです。

    そういった事情のため、最埌に、簡単にこの本を玹介したす。


    G・R・ホッケ著『文孊におけるマニ゚リスム』

    グスタフ・ルネ・ホッケ著『文孊におけるマニ゚リスム―蚀語錬金術ならびに秘教的組み合わせ術―Ⅰ・Ⅱ』皮村季匘 蚳、珟代思朮瀟、1971幎、1977幎は党2巻で、第Ⅰ巻が350ペヌゞ、第Ⅱ巻が282ペヌゞずいう倧著です。

    画像
    僕の『文孊におけるマニ゚リスム』。
    右が第Ⅰ巻、巊が第Ⅱ巻。


    簡単すぎる曞評

    かなりの倧著であるため ここでは曞きれないので、非垞に簡単にたずめおみたす。たた、本蚘事はファトラゞヌに぀いおなので、ファトラゞヌ䜜りに掻きるように たずめおみたす。

    特に第Ⅰ巻に぀いおですが、その350ペヌゞを費やしお「綺想コンチェット」を讃矎しおいるだけです。それだけの本です。

    「綺想䞻矩・綺想綺想䜓」ずいう語を第Ⅱ巻の玢匕で探しおみるず、第Ⅰ巻には次のペヌゞに茉っおいるそうです――

    8,68,122,127,133,147,152,198,200,205,218,220,224,242,245,262,268,274~277,289,292,296~310,312,316~318,320,322~323,327,336~339,342,344,348~349

    この通り、䞀冊を通じお氞遠に「綺想コンチェット」ずいう蚀葉が䜿われおいたす。氞遠に「綺想コンチェット」を讃矎しおいるだけです。


    「綺想コンチェット」ずは

    では、その「綺想コンチェット」ずは どんなものか 

    圓曞は䞻に1617䞖玀のむタリア・スペむン・むギリスのマニ゚リスト達の玹介なのですが、むギリスではシェむクスピアが代衚ずされおいたす。むタリアではゞャンバッティスタ・マリノ、スペむンではルむス・デ・ゎンゎラ。   もちろん、20䞖玀のシュルレアリスト達も倚く取り䞊げられおいたす。

    その䞀䟋を挙げおみたす。ゞャンバッティスタ・マリノの「マリノ颚の極臎」第Ⅰ巻、p.236ずしお、次の句が玹介されおいたす――

    兜から倏が泡立぀

    僕はこの句は物凄いず思うのですが、今回は曞けたせん。 “圢而䞊的綺想メタフィゞカル・コンシヌト” ずいう名称だけ挙げおおきたす。   しかし、本蚘事で倚く玹介しおきたシュルレアリスム文孊ず近しいこずは感じお頂けるず思いたす。


    「綺想コンチェット」ずいう蚀葉の䜿甚䟋

    詩・文孊的な句ずしおは そのようなものですが、「綺想コンチェット」ずいう蚀葉自䜓がどのように䜿われおいるか、そのいく぀かを玹介したす――

     修蟞孊の比喩はひたすら〈綺想䜓コンチ゚ットの矎〉のための手段にすぎぬ、ずB・グラシアンはいう。

    p.276

    グラシアンは〈近代的な曞き方モデルノ・゚スクリビヌル〉moderno escrbir を特色づけるために〈綺想するコンセプトりアヌル〉ずいう動詞を甚いる。

    p.148

    〈新しい〉ロシア抒情詩の錓吹者の䞀人たる゜ロノィペフは、シェむクスピアや゚ドワヌド・リアの意味でナ●ン●セ●ン●ス●に埓事したさるロシアの結瀟の䞀員であった。そこでは蚀語遊戯、技巧的な隠喩、倧胆䞍敵な綺想䜓コンチ゚ットがこの䞊なく奜たれた。

    p.242

    G・M・ホプキンズの詩「斑の矎」には兞型的な矛盟圢容法による完璧な隠喩 ‐ 綺想コンチ゚ットが芋られる。

    p.198

    綺想颚の曞き方ずは〈結合の術〉 maniere di legamento を意のたたに操るこずを意味する。 マニ゚リスム的に詩䜜するずは蚀葉の結合技術にこのうえなく習熟するこず、消息に通じた、粟神的に断乎たる詩䜜をおこなうこずを意味する。

    p.67

    綺想䞻矩はノノァヌリスのいわゆる〈結合の術〉でもある。

    p.298

     マニ゚リスム文孊のもっずも凝瞮された、もっずも完成した、もっずも切望された圢匏は〈綺想䜓コンチ゚ット〉である。文孊的マニ゚リスムは綺想䞻矩文孊のうちにその至高の達成を芋る。

    p.296

    〈綺想䜓は〉、ずボヌドレヌルは刀定しおいる、〈䞀個の傑䜜である〉。

    p.297


    これらは ほんの䞀䟋ですが、このように、猛烈な愛ず情熱を持っお “綺想コンチェット” を讃矎しおいたす。そしお、マニ゚リスム文孊の最高峰が “綺想コンチェット” だずも蚀われおいたすp.296。たた、「結合の術」ず出おきたすがp.67,298、これは本蚘事でデペむズマンやコラヌゞュずしお行なっおいたものでもありたす。p.198の匕甚には「矛盟圢容法」ず出おきたすが、これは “接着語法オクシモロン” のこずであり、『文孊におけるマニ゚リスム』でも綺想の究極・最䞊玚ずしお讃矎されおいたす。

    たた、ここには挙げたせんでしたが、「驚異メラノィリア」ずいう蚀い方がされるこずも倚く、それはブルトンの蚀う「䞍可思議」ず同皮のものです。英語では wonder ですが、これは『䞍思議の囜のアリスAlice in Wonderland』の wonder です。

    『文孊におけるマニ゚リスム』では、このように “綺想コンチェット” ずいう蚀葉が䜿われおいたす。


    “文孊におけるマニ゚リスム賞”

    僕はそのうち、自分の名前の付いた笑いの文孊賞―― “初代王倩君 賞” ――を創ろうず思うのですが、それず同時に、“文孊におけるマニ゚リスム賞” ずいうものも創ろうず思いたす。

    詳现は珟圚 構想䞭ですが、䞊の匕甚のような “粟神むズム” ず “技術・技芞アヌト” ―― “蚀葉の建築術” ――を持った䜜家・䜜品に莈ろうず思いたす。


    文孊における “綺想の系譜”

    そうしお、『笑芞』なる「笑いの文孊」は、文孊における “綺想の系譜” に連なろう、ず思いたす。

    最埌に、高山宏さんの「マニ゚リスム今日は ’90幎代のマニ゚リスム」から匕甚したす――

     芁するに問題はロマニスト、グスタフ・ルネ・ホッケの「事件」ずしか呌びようのない二冊のマニ゚リスム論、『迷宮ずしおの䞖界』1957ず『文孊のマニ゚リスム』1959が1950幎代埌半から70幎代初めにかけお持ち埗たショックの質ず砎壊ず倢ずをちゃんず「継承」し埗おいるかずいう問いに尜きるように思うのである。

    『ナリむカ 増貢特集マニ゚リスムの珟圚 想像力の深局ぞ』前掲、p.62


    ※䟋によっお、この『文孊におけるマニ゚リスム』もマむナヌなものです。note でも曞いおいる人は少なく、note で「#文孊におけるマニ゚リスム」ずいうタグを䜜ったのは、僕です。たた、珟圚の時点で、このタグを䜿っおいる人は僕しかいたせん。僕はそんなこずしか しおいない  。








    おわりに


    長くなりたしたが、本蚘事は以䞊です。䜕やら色々ず曞いおいたら3侇8千字を超えたのですが、これだけ曞いたのだから、皆さんもファトラゞヌ綺想詩を䜜れるようになったず思いたす。䜜れない、ずは蚀わせたせん。

    本蚘事では、䞻にシュルレアリスム文孊・芞術の玹介ず僕の新䜜ファトラゞヌ篇ず䜜り方の解説をしたした。たずめは芁所芁所で行なったので、ここではしたせん。適宜・興味に合わせお読み盎し等しお頂けたらず思いたす。質問やリク゚ストや批刀や悪口や眵詈雑蚀 等ありたしたら、コメント欄でお願いしたす。

    しかし、最䜎限の たずめ ずしおは、ファトラゞヌは――

    奜きな蚀葉の組み合わせを愉しんだらいい

    ただ意味䞍明な蚀葉の組み合わせを愉しむ

    です。

    或いは、こういう蚀い方もしおみたしょう――

    デタラメに蚀葉を玡いでください。

    そしお――

    ファトラゞヌは “笑芞の詩” なので、目的・目暙は笑い・ギャグであり、 “蚀葉による・蚀葉のおかしさ・おかしみ” です。たた、“䞍思議さ” や “綺想” です。それらが目指されおさえいれば、問題はありたせん。


    ずいうこずで、皆さん、ぜひ たくさんファトラゞヌを䜜っおください   そしお、ファトラゞヌ綺想詩ずいう語・抂念を正しく広めお、“ゞャンル” ずしお定着・確立させおください   20䞖玀のシュルレアリスト達が発掘したファトラゞヌを21䞖玀の日本で再興させたしょう

    この蚘事も玹介・拡散しおください

    そしお、皆さんが迷いなく・䞊手にファトラゞヌを䜜れるようになったら、綺想を競う「ファトラゞヌ倧䌚」を開催したしょうか。ぜひ玠晎らしい “綺想家ファトラゞスタ” になっおください



    #ファトラゞヌ
    #綺想詩
    #無心所著歌
    #綺想歌

    #ひずファト行こうぜ
    #ナむスファトラゞヌしおみお ♡
           ↑
    くいたろう さんが䜜られたタグです


    #初代王倩君の䌁画



    


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    2026幎8月16日 远蚘

    この蚘事で皆さんにアンケヌトを取った結果、倚くの方が参加しおくださる ずのこずで、「第回 綺想を競うファトラゞヌ倧䌚」を開催したす

    時期は今幎2026幎の秋来幎2027幎の春の予定です。レギュレヌションや その他の詳现は圓蚘事を ご芧ください。

    皆さんの参加を お埅ちしおいたす✚💖





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