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「䞀人で倧䞈倫か」—その問いに、私は蚀葉で答えたこずがない軍団物語・最終話 | AIペンギン軍団を、ひずりで育おおいる④

    AIペンギン軍団を、ひずりで育おおいる④


    先に断っおおくず、今回はペンギンがほずんど出おこない。軍団を建おた「私」の話だ。

    ここたで、20䜓のAIペンギンを配属した話第1話、その軍団がクラりドぞ匕っ越しお転んだ話第2話、隣に䞀点物を぀くる工堎を建おた話第3話を曞いおきた。

    でも、ここたで曞いおきお、自分でずっず匕っかかっおいる問いがある。機胜のこずでも、倱敗のこずでもない。

    「なんで、䞀人で党郚やるのか」

    今日はそれに答える。答えずいうより、なぜこういう物語を玡いでしたうのか、その出所の話だ。


    1. 「䞀人で倧䞈倫か」ず、瀟長は蚀った

    䞀人で党郚を回すこずになったのは、マヌケの同僚が二人、続けお抜けた盎埌だった。䞀人は別のグルヌプ䌚瀟ぞ。もう䞀人は、やりたかった仕事を远っお蟞めおいった。デゞマは、私のワンオペになった。

    そのずき瀟長に、こう聞かれた。

    「䞀人で倧䞈倫か」

    私は「倧䞈倫です」ず答えた。

    でも、正盎に蚀えば——「倧䞈倫です」ずいう蚀葉ほど、安いものはない。蚀った本人が䞀番それを知っおいる。私はその安さを、昔いやずいうほど味わったこずがあった。


    2. 昔、たったく同じこずを聞かれた

    もう䜕幎も前、私は自分で事業をやっおいた。䜜っおいたものは、いたのマヌケの仕組みずはたるで違う。それでも、私はその事業を、自分の手でたたんだ。仕事の浮き沈みに、家族の倧病が重なった時期だった。このたた無理を続ければ、治療にたで圱響が出かねない——そう考えお、畳むこずを遞んだ。自分で立おたものを、自分の手で片づける。その経隓が、私にはある。

    そのあず、就職しようずしお、面接に萜ち続けた。曞類で萜ち、面接で萜ち、圹員面接たで行っお萜ちた。

    䞀番刺さった質問は、これだ。

    「瀟長をやっおいたあなたが、若い䞊叞の䞋に぀けるのか」

    私は「぀けたす」ず答えた。萜ちた。

    そこで気づいた。足りないのは、胜力でも肩曞きでもない。「蚌拠」だ。 「倧䞈倫です」「぀けたす」ず口で蚀っおも、盞手には怜算のしようがない。ないなら、䜜りに行くしかない。

    私は、道の駅で働くこずにした。掟遣で、品出しをしお、接客をしお、レゞを打った。そこの店長は、私より若かった。二十代だった。

    その珟堎で数ヶ月、実際に成果を出しながら、面接を続けた。そしお次の䌚瀟の面接で、たた同じ質問が来たずき、私はこう蚀えた。

    「いた実際に、二十代の店長の䞋で働いお、蚌明しおいたす」

    今床は、通った。

    蚀葉で反論する代わりに、蚀葉が芁らなくなるたで、事実を䜜りに行った。もっず蚀えば——私は自分でも、本圓に倧䞈倫なのか確かめたかった。他人を説埗する前に、自分に぀いおの仮説を、珟堎で怜蚌したかったのだ。

    いた思えば、あの道の駅が、私の人生で最初のドッグフヌディングだった。


    3. いちばん最初に䜜ったのは、"商談の目"だった

    瀟長の「䞀人で倧䞈倫か」に、私は「倧䞈倫です」ず答えた。でも、それで終わりにする぀もりは最初からなかった。

    第1話に曞いたずおり、私が最初に手を぀けたのは、ペンギンの軍団ではなかった。䌚瀟の商談を録っお読む"商談の目"——ネット怜玢では絶察に手に入らない、自瀟の䞭にしかない事実を、資産に倉える仕組みのほうだ。その仕組みを深倜にひずりで組み䞊げた話は、たた別に曞いおいたす。

    それは、他瀟がどれだけ資金を積んでも買えない、唯䞀無二の䞀次情報の源泉になった。そのうえで、倖偎にも手を䌞ばした。䞖界にある事実を集めお回す軍団ず、䞀点物を䜜る工堎。内ず倖、䞡方の目で、同じ䌚瀟を芋るようにした。

    「䞀人でマヌケを回せたす」ず䞻匵する代わりに、䞀人でも回る仕組みを建おお、それ自䜓を蚌拠にした。商談の目が材料を出し、軍団がルヌティンを回し、工堎が䞀点物を䜜っおくる——その事実の前では、「倧䞈倫か」ずいう問いは、もう蚀葉で答えるものではなくなる。

    やっおいるこずは、道の駅ずたったく同じだった。足りないのは蚌拠で、蚌拠は自分で䜜りに行く。そしお、自分でも本圓に倧䞈倫か、詊しおみたかった。

    違うのは、立堎が逆になったこずくらいだ。あのずきは、私が二十代の店長の䞋に぀いお働いた。今床は、商談を読む目ず二十䜓のAIが、私の䞋で働いおくれる。


    4. 䜜るものは倉わっおも、立぀䜍眮は倉わっおいない

    振り返るず、私が手がけおきたものは、䜕床も倉わっおいる。か぀おは圢のあるものを蚭蚈し、いたはマヌケの仕組みを蚭蚈しおいる。あいだにも、いく぀もドメむンをたたいできた。

    でも、立っおいる䜍眮は、䞀床も倉わっおいない。私はい぀も「䜜る偎」「蚭蚈する偎」にいた。䜕を䜜るかが倉わっただけで、どこに立぀かは、ずっず同じだった。

    だから、軍団の話も、私にずっおは突飛な新事業ではない。ずっず立っおきた「蚭蚈する偎」ずいう堎所に、AIずいう新しい玠材が䞀぀増えた。それだけのこずだ。

    実行はAIに枡し、刀断は人に残す——これは、どこかで仕入れおきた新しい思想ではない。昔からの自分の型に、AIを入れただけの話だ。


    5. 壊れおも、たた組み盎す

    第2話ず第3話で、さんざん曞いた。軍団は䜕床も転んだ。クラりドで匕っ越しお転び、時蚈がずれお転び、ログが嘘を぀き、朝の䟿が止たった。そのたびに、私は組み盎した。

    壊れたものを、たた組み盎す。これが初めおじゃない、ずいうだけの話だ。自分の事業をたたんだずきも、そこからやり盎した。掟手な経歎の話ではなく、耐性の質の話をしおいる。

    䞀床うたくいったものが壊れたずき、終わりにするか、組み盎すか。私はい぀も、埌者を遞んできたらしい。理屈ではなく、そういう型なのだず思う。


    6. だから、蟞めなくおよかった

    最埌に、抜けおいった同僚のこずを曞いおおきたい。

    蟞めるこずが悪いずは、たったく思わない。やりたい仕事を远っお出おいくのは、正しいこずだ。

    ただ、私がこの幎で蚌明したかったのは、たぶんこういうこずだ——「䞀人になったら終わり」ではない。蚭蚈する偎に立ちさえすれば、䞀人でも、組織は぀くれる。人が抜けた穎は、嘆く前に、蚭蚈で埋め盎せる。

    もし過去の自分に、あるいは「もう䞀人では無理だ」ず思っおいる誰かに䞀蚀かけられるなら、こう蚀う。

    蟞めなくおいい。壊れおも、たた組み盎せる。蚌拠は、い぀だっお自分で䜜りに行ける。

    私は「倧䞈倫か」ずいう問いに、これからも蚀葉で答える぀もりはない。

    明日の朝も、八時五十分になれば、ペンギンたちは出勀する。私はその報告をスマホで確かめお、今日も䞀぀、蚌拠を積み増す。

    ——ここたで読んでくれお、ありがずう。この連茉は、匕き継ぎのない、䞀人分の途䞭経過の蚘録でした。


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    食品業界向けSaaSのマヌケ郚長、藀井公志。本業の商談録画100件を自分で解析しながら、営業AI「AProf」を個人で開発しおいたす。䌚瀟の䞭にしかない䞀次情報を、自分の資産に倉える——その途䞭を、うたくいっおいない分も含めお曞きたす。

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