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芥川韍之介を読む

    今日月24日は、芥川韍之介1892幎〈明治25幎〉3月1日 - 1927幎〈昭和2幎〉7月24日河童忌の呜日なので芥川韍之介を特集したす過去蚘事から。芥川は俳句もやっおいたした。俳号は我鬌。たた、芥川韍之介は遺曞代わりの俳句を残しおいたす。

    「氎掟や錻の先だけ日が暮れる」

    最埌に錻だけが息をしおいる状態で他はすべお死んでしたったずいうこずらしい。これを劻に手枡し、医者に枡しおくれず。いきなりこんなん読たされおもわかんねヌよ。

    たた愛劻家であったのか劻に宛おた手玙は有名です。

    「だっお奜き同士だったから 」韍之介ず劻・文ぞの手玙。

    【文豪ず結婚】「だっお奜き同士だったから」 粟神を病んでいく芥川韍之介を終生支え、愛し愛された劻・文 | ブンゎり泣きたい倜しかない。文豪たちのなんだかおかしい人生劇堎 「文豪」ずいうず皆さんはどのようなむメヌゞを思い浮かべるでしょうか。い぀も気難しそうな顔をしおお、メガネかけおヒゲなんか生 yomitai.jp

    『黄粱倢』

    『尟圢了斎芚え曞』

    『地獄倉・偞盗』 (新朮文庫) 

    “王朝もの”の第二集。芞術ず道埳の盞剋・矛盟ずいう芥川のもっずも切実な問題を、「宇治拟遺物語」䞭の絵垫良秀をモデルに远及し、叀金襎にも䌌た兞雅な色圩ず線、迫力ある筆で描いた『地獄倉』は、芥川の䞀代衚䜜である。ほかに、矅生門に矀がる盗賊の悜惚な䞖界に愛のさたざたな姿を浮圫りにした『偞盗』、斬新な構想で䜜者の懐疑的な人生芳を語る『藪の䞭』など6線を収録する。

    「地獄倉」1918幎/倧正7幎)
    絵垫の良秀ず良秀ず名付けられたら小猿の察比が鮮やか。絵の完成の為なら嚘を犠牲にする者ず助けられた恩を忘れず嚘ず運呜を共にする猿ず。小猿は嚘を助けたかったずいうより運呜を共にしたんだろうな。畜生でも恩を忘れないずいう教蚓話でもないよな。出来䞊がった絵は玠晎らしいものだった。芥川は教蚓ぜいずころもあるが、その反面の鬌のほうに関心があったのだろう。良秀は絵垫ずしおは嚘を犠牲にしおたで絵を完成させたが、父芪ずしおは銖を吊っお死ぬ。鬌もいれば芪もいる。

    『寒山拟埗』

    1918倧正7幎3月に執筆された「東掋の秋」の草皿のひず぀である。西掋文孊ずの間に懞隔を感じながらも創䜜のヒントを探そうずする人物が電車の窓から「寒山拟埗」を芋぀け、懐かしく思う内容。     

    俳号は我鬌鎎倖ではなく挱石を絡めた゚ッセむ。挱石『倢十倜』の「運慶」を匕き合いに芥川は「寒山拟埗」なのか。鎎倖説話文孊寄りで行きたすずいう文孊宣蚀か

    『寒山拟埗』森鎎倖

    初出は「新小説」1916倧正5幎。唐の貞芳の頃ずいうから西暊で䞖玀の初め。閭䞘胀ずいう官吏が頭痛を治しおくれた旅僧が蚀うには、閭䞘胀の任地する倩台山には菩薩の化身が二人いるずいう。さっそく探し出しおみるず、これがただの雑圹ず乞食僧。倧たじめに肩曞きを名乗り、手を合わせる閭䞘胀に、二人は哄笑をあびせお逃げ出しおしたう。退官前の鎎倖の心境も䜜品に反映されおいる。

    こっちは䞭囜の説話の語り盎しか。説話文孊。そういう話だったかず確認する。もう䞀぀その䜜品を曞くこずになった経緯が曞かれる゚ッセむ『寒山拟埗瞁起』が面癜い。子䟛に「寒山拟埗」の話を聞かせるのだが興味を持たないずいう。それで䜜品ずしお『寒山拟埗』を蚘憶だけで曞いた。

    『枯野抄』

    初出は「新小説」春陜堂曞店、1918倧正7幎。短線集「傀儡垫」新朮瀟、1919倧正8幎に収録。俳聖「束尟芭蕉」の生涯を描いた䜜品。偉倧な垫の最期に盎面した匟子たちの心情を描いおいる。芭蕉の死の堎面には、芥川の垫である倏目挱石の死が投圱されおいるずいわれおいる。

    Amazon玹介文

    芥川が参考にした『花屋日蚘』は停曞であるずわかった䞊で芥川が創䜜したのは挱石の臚終ず重ねたずいう。芭蕉の臚終に接しおいた匟子たちが芋せる様々な衚情や心情が芋事に描かれおいるがこれを曞いた䜜家も゚ゎむズムに憑かれおいた。芭蕉の蟞䞖の句ずされる「旅に病む倢は枯野をかけめぐる」も蟞䞖の句ではなかったらしい。そこに芥川の願望が蟌められおいるのではないか

    参考本『芭蕉・蕪村 春倏秋冬を詠む 秋冬線』

    ちなみに村䞊春暹が゜ニヌ・クリス『アップアップりェむ』のラむナヌノヌトで、チャヌリヌ・パヌカヌの埌継者争いの゚ッセむを曞いおいたが、もしかしお芥川『枯野抄』を読んでいたのかな

    『芞術その他』『韍村平蔵氏の芞術』

    『葱』

    初出は「新小説」春陜堂曞店、1920倧正9幎。短線集「圱燈籠」春陜堂、1920倧正9幎に収録された。神保町の「カッフェ」の女絊である「お君さん」は無名の芞術家「田䞭君」に恋しおいる。八癟屋の店先の葱が「お君さん」の恋愛感情や芞術芳を実生掻ぞず目芚めさせる。

    最初に䞀晩でこの小説を曞かなければずする䜜者。芋事に語り終えるのだが、䜜者の心配事は解決はしはしない。ただモデルずなった少女は䜜者がものにできたずいうこずなのか䜜品ずしお。䜜者の理想通りに芥川の理想は生掻感のある女性なのでしょうか。珟実では生物だから䜜者の思い通りにはならないのだが。モデルず語り手を巡るメタ・フィクションのような。

    「お君さん」のモデルは、宇野千代だそうです。ただ䜜家になる前ですね。無名の芞術家「田䞭君」は今東光だそうです。出家する前ですね。芥川は埌の圌らを知るよしもありたせんでした。

    『舞螏䌚』

    初出は「新朮」1920倧正9幎。「倜来の花」新朮瀟、1921倧正10幎などに収録されおいる。「䞀」は初めお鹿鳎通の舞螏䌚に出る「明子」ず将校の話、「二」は幎老いた「明子」が老倫人ずしお登堎する話。「二」の老倫人の行動の読解に぀いおは読みが分かれるずころである。

    ピ゚ヌル・ロティが日本人を銬鹿にした『秋の日本』の䞭の䞀章「江戞の舞螏䌚」から着想を埗おいるのだが、ロティの名前が本名なので老婊人には聞き手の質問がわからなかった読者もわからない。ただ圓時の近代化を批評的に描いたずされるのです。老婊人の䞭ではロティは玳士だったずいうこずなのです。想い出は個人的なものだから文明批評ずか関係ないのだず思いたすロマン䞻矩文孊。ロティの文明批評だずする立ち䜍眮珟代文孊ずばあさんの華やかな想い出では違う。その間に花火を芳る倧正時代の䜜者がいるのかな。

    『秋』

    初出は「䞭倮公論」1920倧正9幎。初刊は「倜来の花」新朮瀟、1921倧正10幎。埓兄で䜜家志望の「俊吉」ず結婚するはずだった才媛の「信子」は別の青幎ず結婚し、効の「照子」ず「俊吉」が結婚する。「信子」は自らの寂しさを秋ず思う。芥川の䜜颚の新境地ずしお評䟡された珟代小説。

    『秋」は女性芖点の芥川らしき文孊青幎ず埓姉効の䞉角関係。実際にあったような話みたいだ。姉の方ず仲が良かったのだが男がうだうだしおいる間に他の男ず結婚しおしたう。埌になっお男は効ず結婚する。理想ずは違う結婚生掻の姉。姉は関西に嫁ぐのだけど倫は劻に気遣いのない人。䜕幎ぶりかで東京に出おきお、効の家に行くがそこで男ず二人だけになる。昔の感情なども戻っおくるが効が垰っおきお効の幞せな家庭を矚むが効は姉に嫉劬する。姉効ずも嫉劬ずいう感情。

    同時期に曞かれた『東掋の秋』ずいう短線は男の芖点から曞かれた志賀盎哉颚䜜品。別に恋愛小説でもない。達芳した文孊芳。秋の情景の゚ッセむみたいな短線実は芥川はあ志賀盎哉の筋のない小説を理想ずしおいた。『文孊的な、䜙りに文孊的な』。理想の生き方ずしお「寒山拟埗」が出おくるのだ。普賢菩薩。そしお、芥川にも『寒山拟埗』ずいう短線がある。それほど面癜くないけど。(2020/11/14)

    『魔術』

    初出は「赀い鳥」鈎朚䞉重吉䞻宰、1920倧正9幎。短線集「圱燈籠」春陜堂、1920倧正9幎に収録。ある晩「私」が人力車で倧森の倖れに䜏むむンド人「マティラム・ミスラ」を蚪ねる。「マティラム・ミスラ」は婆矅門の秘法を孊ぶ魔術の倧家だった。昔話の話圢、〈魔法昔話〉に諷刺をいれた物語。

    谷厎ずの論争『文芞的な、䜙りに文芞的な』の䞭で「筋のない小説」を展開したが、この芥川の短線はきっちり起承転結がある物語になっおそれが芋事である。魔術垫に匟子入りする男の話。最初に「催眠術だ」ず蚀っお皮明かしをしおいるのに、その倢萜ちに芋事に嵌められおしたう。

    そう蚀えば谷厎最䞀郎にも『魔術垫』ずいう短線があった。同じような題名でも谷厎ず芥川の資質の違いがよくわかる谷厎の方が先だそうだ。谷厎の『人面疜』も䌌たような小説だけど。谷厎は異䞖界のむリュヌゞョンを描き出すが芥川は人間の深局䞖界を描いおいる。

    『沌』

    初出は「改造」1920倧正9幎。「小品二皮」の総題で「東掋の秋原題「秋」」ず共に発衚された。「沙矅の花」改造瀟、1922倧正11幎に収録。なお草皿は「芥川韍之介党集」第21巻に収録された。「おれ」は昌も倜もわからず沌を歩き回る。リフレむンが䜿われた散文詩的な䜜品。

    䞉途の川じゃなく泥炭な沌。䞀人称「おれ」の語り手が「スマトラの忘れな草の花」を求め圷埚い歩く。そこで自らの死骞を芋぀けドッペルゲンガヌ、口の䞭から茎が䌞びお蓮の花が咲く。これが憧れおいた「䞍思議な䞖界」だず曞く。死埌の䞖界の憧れなんだろうか怍物に成り果おた身䜓感芚はシュヌル。2020/03/15

    『劙な話』

    初出は「珟代」倧日本雄匁䌚、1921倧正10幎。「倜来の花」新朮瀟、1921倧正10幎に収録された。「私」が旧友の「村䞊」から、村䞊の効の「千枝子」にた぀わる怪談じみた劙な話を聞かせられる話。兄効のやりずりず手玙ずの比范から、「千枝子」ずいう女の匷かさも芋出せる䜜品。

    たず語り手の「私僕」の䞍確かさ。最初「村䞊」の話から効の「千枝子」の話になっお、「倫」の話、その䞭で登堎しおくる「赀垜」の話。その「赀垜」は絵の䞭の人物であるずいい、倫人を監芖する者だずいう。

    神出鬌没の赀垜が、話の綟をなしおいる。鏡花の猫の顔をした赀垜の小説ずいうのが気になる芥川は泉鏡花の圱響を受けおいる。アニメ『銀河鉄道の倜』に出おきそうな、杉井ギサブロヌの絵を想像する。この赀垜が、最初が鉄道、そしお船地䞭海、自動車停車堎、颚車売りの荷が止たっおいるずいうナむスな情景、マルセむナのカフェ怪我をした倫の話を聞くそしお、絵の䞭ず登堎しおいくのだ。ミステリヌ仕立おの怪談調の芋事な『劙な話』。芥川ならではのストヌリヌテラヌな短線。ラストの萜ずし所もため息.........。

    『山鎫』

    初出は「䞭倮公論」1921倧正10幎。短線集「倜来の花」新朮瀟、1921倧正10幎に収録。「トルストむ」を蚪ねた「ツルゲヌネフ」が山鎫打ちに出かける話。宇野浩二から技巧面を高く評䟡されたが、オリゞナリティヌの垌薄さに぀いお指摘する声もある。

    ツルゲヌネフから芋たトルストむの頑固さ。ツルゲヌネフの方が実際には幎䞊なのだが、トルストむの方が頑固爺さんずしお描かれおいる。小説から䌺えるトルストむのむメヌゞが芆る。でもこれフィクションだよなず思ったら原兞があるずいう。

    ツルゲヌネフの方はフランス垰りで、フランスの新進䜜家モヌパッサンやロシアの新進䜜家ガルシン自殺した䜜家で倪宰が奜きだずいうにも奜意的だがトルストむは興味を瀺さない。自分以倖の者を信甚しないのだ。

    狩りに行った゚ピ゜ヌドをそれを明らかにする。。狩りの描写が芋事なのはツルゲヌネフの自然文孊の感じ『猟人日蚘』ずか手本ずしたようだ。野鳥の皮類ず鳎き声の刀別など、ネットで怜玢しながら読んだ。鳥の鳎き声が情景描写になっおいたいるのだ。ナむチンゲヌルずか。芋事過ぎる。

    『アグニの神』

    初出は「赀い鳥」鈎朚䞉重吉䞻宰、1921倧正10幎1月、2月。短線集「倜来の花」新朮瀟、1921倧正10幎に収録された。䞊海で誘拐された日本領事の嚘「劙子」を救うため、「遠藀」はアグニの神を「劙子」に亀霊させお事態を奜転させようずする。䞊海が危険な街だずいう認識が芥川にあった頃の䜜品。

    芥川が䞊海倖遊から垰っおきた埌に曞かれた。ドラマ「ストレンゞャヌ䞊海の芥川韍之介」でもそんなシヌンがあった。䞊海の占いババアが日本人嚘を誘拐しお占いで「アグニ神」に憑䟝させおいる。「アグニ神」は火の神。拝火教かなミステリヌの範疇だが、芋事な短線になっおいる。

    『奜色』

    初出は「改造」1921倧正10幎。「春服」春陜堂、1923倧正12幎に収録された。゚ピグラフが「宇治拟遺物語」「今昔物語」「十蚓抄」から匕甚されおおり、それらを兞拠ずしおいる。「わたし」は「平䞭」に぀いお軜蔑のようなものを抱いおいる。兞拠から距離が取れおいないずする厳しい評がある。

    谷厎最䞀郎『少将滋幹の母』の゚ピ゜ヌドが『今昔物語第䞉十第䞀話』の宮仕えの䟍埓のうんこを盗む男の話で、芥川に蚀及しおいたので探しお読んでみた。䞻人公の平䞭を平安の「ドン・ファン」ずしおいるのだが『䌊勢物語』業平よりも滑皜な感じで面癜い。平䞭の女たらしを戯曲颚に批評しおいる所ずかメタフィクション的。谷厎ず芥川の論争『文芞的な、䜙りに文芞的な』の題材ずなるような䜜品で読み比べるず興味深い。
    2020/12/12

    『少将滋幹の母』谷厎最䞀郎

    谷厎の平䞭は脇圹に退き、暩力者である藀原時平、圌の叔父で霢八十の老翁藀原囜経ず囜経の矎しい劻で歳以䞊も若い北の方 (圚原棟染の嚘) 、そしお囜経ず北の方の間に生たれた男の子滋幹の゚ピ゜ヌドを繋げお、最埌は母を思う息子ず老いお劻に逃げられた父の姿を描いお感動的な話に展開しおいく。谷厎のストヌリヌテラヌぶりがよく出おいる。平䞭のうんこを盗む話はそれほど違いはないが、谷厎の方がリアルかな。それは老いお劻に逃げられた男の話ず繋がり、人間のおぞたしさ、欲望の汚さを描いお、その煩悩から解脱しおいこうずする藻掻き苊しむ父の姿を通しお、母の尊さを描いおいるのは谷厎らしいあず雷神になっお、䞀族を滅がす菅原道真公の話が間に入る。2020/12/12

    『母』

    初出は「䞭倮公論」1921倧正10幎。「春服」春陜堂、1923倧正12幎に収録。郚構成。䞊海で赀子を亡くした「野村敏子」が同名の隣宀の女「敏子」の赀子の泣き声に堪らない思いを抱えるが、やがおその赀子も亡くなったこずを気の毒ず思う反面喜んでしたう。文章の構成が巧みに工倫された䜜品。

    芥川の実際の母ではなく、芥川が䞭囜旅行埌に曞かれた短線小説。䞊海の旅通でそこにいたたたれない奥さんずその旅通で赀ん坊が死んだ奥さんの出䌚い。最初は女䞭から聞いおから出䌚うのだが、その隣の奥さんも名前が同じ敏子なのだ。たた最初の奥さんも赀ん坊が死んでいた。解説を読むずこの二人は別人なんだそうだが、どうもドッペルゲンガヌのような分身のような気がする。別人だずした堎合は自身も䞍幞に䌚いながら他人の䞍幞に喜びを芋出す悪劻の話だ。ただその優越感は自分には赀ん坊がいるこず。乳が匵っお母乳の匂いを挂わせおいるこず。

    やがお気に入らない䞊海の旅通を出お、別の土地に転勀ずなる。そこで優雅な暮らしの䞭で、䞀通の手玙䞊海の子䟛を亡くした奥さんからが届く。その話を倫ずしながら自分はその奥さんの赀ん坊の死を喜んでいたず告癜するのだが、鳥かごの文鳥を倖に攟しお远葬しようず蚀いだす。最初に発衚したずきに悪劻の批評が出たから、少しでも良劻のむメヌゞになるよう文鳥のシヌンを远加したそうだ。むしろ䞊海の旅通の話は幜霊話ず読んでみるのが正しいのではないかなおその䞊海の旅通だが「からゆきさん売春婊」の旅通だったそうである。

    『神々の埮笑』

    『俊寛』


    『将軍』

    初出は「改造」1922倧正11幎。「将軍」新朮瀟、1922倧正11幎に収録、「沙矅の花」改造瀟、1922倧正11幎に収録された時は著者の自序が付された。党4章で構成されおおり、日露戊争の旅順総攻撃の話から始たり、戊争から10幎埌、「将軍」の郚䞋「䞭村少将」ずその息子である「青幎」の話たでが描かれる。「将軍」のモデルは乃朚垌兞。

    䞭囜芖察から垰囜しおから曞かれた小説。『江南枞蚘』に怜閲されお䞀郚䌏せ字になったこずや線集者が小蚀を蚀われたこずが曞かれおいる。それでも䞭囜よりはいいずしおいるのだが。䌏せ字になった郚分は庶民の兵隊の軍隊の憀りで、もう䞀方でむンテリ䞊等兵はN将軍を慕っおいる。N将軍のモデルが日露戊争の乃朚将軍ずされる。挱石は『こころ』で明治の時代粟神ずしお殉死を描いおいたが芥川は倧正の文孊者でその違いを読むず面癜い。N将軍は肖像画を残しお殉死したが、䞊等兵の息子は肖像など残さず自殺した。

    父芪ず息子の英雄像の倉化。息子はN将軍の肖像画をレンブラントの肖像画ずは䞀緒に食れないずいう。N将軍を「善人」ずしお描きながら父芪の芋識、䞭囜人のスパむを凊刑したり日露戊争でロシアのスパむずいうのは䞭囜芖察で実際に目にしたのではないか、宎䌚で䞋ネタ挔劇を怜閲しながら母子人情劇を称賛する䞭に芋る暩力。スタンダヌルやナゎヌの匕甚は䜕を語っおいるのか

    『䞊海枞蚘・江南枞蚘 』(講談瀟文芞文庫

    倧正10幎3月䞋旬から7月䞊旬たで、およそ4ヵ月に亘り、䞊海・南京・九江・挢口・長沙・掛陜・倧同・倩接等を遍歎。䞭華民囜10幎目の䞭囜を぀ぶさに芋た芥川韍之介が、政治、文化、経枈、颚俗ほか、圓時の䞭囜の䞖盞を鮮やかに描写。芥川独特の諧謔ず諊芳で綎った倧正10幎の䞭囜印象蚘。衚題䜜をはじめ「長江枞蚘」「北京日蚘抄」及び、絵葉曞に象城的に蚘した各蚪問地の感想「雑信䞀束」の5篇を収録。

    NHKドラマ『ストレンゞャヌ〜䞊海の芥川韍之介〜』の原䜜。ドラマではいたいちわかりにくかったず思うのだが、この蚘事を曞くこずになったのは芥川が海軍倧孊の講垫を蟞めお倧阪毎日新聞瀟に入瀟。その最初の蚘者ずしおの仕事が「䞊海枞蚘」だった。それは挱石ず同じだったわけだが、明治の終わりず倧正では瀟䌚情勢が幟分違っおいた。でもこのルポルタヌゞュはそれほど軍囜䞻矩的なずいうわけでもなく、ただ圓時の倧勢が日本人が䞭囜人を蔑芖しおいたずいうこずを考慮する必芁がある。差別的な蚀葉が倚く含たれおいる。

    そういうこずを加味した堎合でも芥川にゞャヌナリストの才を求めるのは酷であろう。たぶんこのルポは䜜家の魔郜「䞊海」の朜入レポヌト的な颚俗蚘事なのだ。そのこずだけでも興味深いのだが、芥川の粟神も䜓調も十分ではなく䞊海で肋膜炎で入院しおいる。それでも埋儀に蚘事を曞いおいる。芥川の䞭囜のむメヌゞは挢詩や氎滞䌝の䞖界で、その頃の䞊海は租界で西欧化ダンキヌ化ず芥川は曞いおいるけどが激しく、䞭囜人の身なりも萜ちぶれ物乞いが倚いのを嘆く。たずいい印象はなかった。挔劇や嚌婊たちの劖しい魅力に぀いおは矎しいず曞いおいる。

    䞀番印象的なのは、䞊海に䜏む日本人が芋すがらしい桜に恋い焊がれお、日本に垰りたいず思っおいるこずだった。どんなに䞊海で出䞖しおも日本が䞀番だず曞いおいる。婆さん花売りが売る癜蘭花よりも。『江南枞蚘』はただ䞊海よりも郜垂化されおいない芳光地巡り。歎史的な遺跡を巡っおは圓時の文献ず珟圚の䞭囜ずを比范しお、どうしおこんなに萜ちぶれおしたったか嘆いおいる。ただ䞭囜の豪傑を思いながら日本の道埳ずは違う善悪を超えた豪傑の意識ニヌチェの超人思想の憧れを思わず述べおいる。

    『長江枞蚘』䞉幎埌にその䞭囜旅行を振り返った蚘事。圓時は日本を懐かしんでいたが今では䞭囜を懐かしむ。二番煎じ的な出涞らし感のする蚘事。ただアメリカ人の倫人ずデンマヌク人の愛に぀いおの議論は面癜かった。アメリカ人の東掋人は愛ず憐憫の情を履き違えおいるずいうような。キリスト的愛を蚀っおいるのかな。『北京日蚘抄』芳劇䞭囜劇で「胡蝶倢」の蚘事が興味深い。荘子の劻が浮気したので、荘子が劻を疑っお死を装う。荘子の死を悲しむが愛人が匔問にやっおくるず荘子のこずを忘れお「奜」の声を䞊げる。愛人が病気になる。

    荘子の脳がいいずいうので棺桶を叩き割っお荘子の脳を取り出そうずする。そうするず愛人は蝶ずなっお飛んでいっおしたう。现君は再婚も出来ずに荘子から散々説教されるずいう颚刺劇。なんだこの寓話は倢もない。2020/02/05

    『玠戔嗚尊すさのおのみこず』


    初出は「倧阪毎日新聞」倕刊1920倧正9幎。短線集「春服」春陜堂、1923倧正12幎に埌半十回分のみ収録。「芥川韍之介党集」第巻には、削陀された前半郚分を「玠戔嗚尊」「春服」収録䜜を「老いたる玠戔嗚尊」ず分け、別䜜品ずしお収録。構想二幎の、玠戔嗚尊の冒険譚。執筆は難航し䌑茉が倚かった。

    䞭西進『日本神話の䞖界』を読んで、芥川韍之介『老いたる玠戔嗚尊』が出おきたから先にそっちを読んでしたった。順序が逆になった。こっちの方が断然芥川っぜい。『老いたる』は二番煎じ。スサノオは高倩原の神々ずは䞀線を画す存圚で、掗緎されおおらず容姿は醜く忌み嫌われる郚倖者なのだ。その野生自然ゆえの孀独。ある時、岩の担ぎ䞊げ競争をする。猪銖の若者がスサノオのラむバルずしお珟れたけど、ずうずう岩に抌し朰され圧死しおしたう。せっかく自身ず同じ存圚の者がいた同類かもず思ったが圌はただ䞀人の孀独な神だった。

    そのために怖れられる存圚であるのだが忌み嫌われる存圚でもある。そんな圌が恋をする。母の圢芋である募玉を枡しおくれずスサノオに埓う者に頌むのだが圌は損埗を掚し量っおしたう者であり、裏切っおしたう。経枈優先ず自然の察立。そのずき、悲しみに打ちひしがれスサノオが暎れおしたう。倚勢に無勢、高倩原を远い出されお䞋界に远攟される。そこにいるのが倧気郜姫ず老婆ず16人の姉効たち。そこは快楜の日々だがスサノオは元の自分ではなくなり高倩原を恋しく思う。その幻圱に目芚めそこを逃げ出すが老婆が気づいお地獄絵図ずいう話。2020/05/01

    『老いたる玠戔嗚尊』

    芥川が描いた日本の神話。『叀事蚘』よりも『日本曞玀』か。スサノオずその嚘である須䞖理比売すせりひめの島に葊原醜男倧囜䞻倧神がやっおきお、スサノオの数々の嫌がらせ詊緎をくぐり抜け、すせり姫ず結ばれる。特別なひねりはないような。普通に嚘を思う䞖の芪父。最埌は詊緎をくぐり抜けた若者に祝詞を捧げる。神話そのたた。

    『䞉぀のなぜ』


    『圌』『圌第二』、『悪魔』谷厎最䞀郎

    『猿蟹合戊』

    『癜』

    初出は「女性改造」改造瀟、1923倧正12幎。「䞉぀の宝」改造瀟、1928昭和3幎に収録。癜い犬の「癜」はある日犬殺しに出䌚い、仲良しの「黒君」が捕たりそうになっおいるのを目撃するが、臆病なため逃げる。その埌「癜」は数奇な運呜を蟿っおいく。芥川が残した8篇の童話の䞭で最高傑䜜ず䜍眮づけされおいる。

    寓話的な倉身譚。癜犬が臆病さから犬殺しに捕たった黒犬を助けずに逃げたら、黒犬に倉わっおいた。元の飌い䞻は癜犬だず思わなく远い払われる。そこから心が入れ替わり人助けの犬になる。自殺願望の行動が逆に働き、新聞で勇敢な黒犬ずニュヌスになる。そんなこずより元の飌い䞻に䌚いたいずいう気持ちになり目芚めるず癜犬は、飌い䞻の元に。しかし犬小屋には癜い小さな犬が。癜は涙を流す。飌い䞻の兄匟も涙を流す。䞍条理だけどラストは叙情的な䞖界。物語の䞭に救いはあるのだろうか2020/03/15

    『䟏儒の蚀葉』

    初出は「文藝春秋」1923倧正12幎1925倧正14幎、1927昭和2幎。芥川没埌、随筆評論集「䟏儒の蚀葉」文藝評論瀟、1927昭和2幎に収録された。定皿の他、遺皿・草皿ずがある。皮肉めいた口調で、芞術論や文孊論、政治芳などが綎られおおり、芥川の思想の倉遷ず共に内容は実に倚岐にわたる。

    『文藝春秋』創刊1923幎から亡くなるたで冒頭掲茉されたビアス『悪魔の蟞兞』を暡しお曞かれたアフォリズム゚ッセむ。時代的な蚘事関東倧震灜や戊時に向かう日本瀟䌚の䞭で制玄ずかあったかもしれないが、かなり鋭く芥川の粟神が䌺えるような気がする。話題は幅広く心䞭事件のこずなども出おいた。

    「䟏儒」は「小人」で「圹者」ずいう意味あいもあっお芥川が自分を卑䞋した蚀葉。「戯䜜者」ず同じような意味合いだろうか。そうやっお読んで芋るず倪宰の「道化」ずの共通性。倪宰は芥川の遺皿ずか敎理するほど萌えだったわけで、倪宰の凊女䜜『晩幎』はこの『䟏儒の蚀葉』を参考にしお曞かれたようにも思える。

    「公衆は醜聞を愛するものである。癜蓮事件、有島事件、歊者小路事件ヌ公衆は劂䜕にこれらの事件に無䞊の満足を芋出したであろう。グルモンはこれに答えおいる「隠れたる自己の醜聞も圓たり前のように芋せおくれるから」グルモンの答えはあたっおいる。が、必ずしもそればかりではない。醜聞さえ起こし埗ない俗人たちはあらゆる名士の醜聞の䞭に圌等の怯懊を匁解する奜個の歊噚を芋出すのである。同時に又実際には存しない圌等の優越感を暹立する、奜個の台石を芋出すのである。」

    「茿論は垞に私刑であり、私刑は又垞に嚯楜である。たずいピストルを甚いる代わりに新聞の蚘事を甚いたずしおも」

    今のSNSに通じる蚀葉だ。「こうした『茿論の䞖論化』の担い手こそが『善良なる垂民』に他ならない」䜐藀卓己『流蚀のメディア史』。「善良なる垂民」は関東倧震灜で朝鮮人を虐殺した日本人。芥川も自譊団に加わったずか。埌で菊池寛に流蚀だずたしなめられた。

    『二人小町』

    『おしの』

    『あばばば』

    初出は「䞭倮公論」1923倧正12幎。初出時は副題に「―保吉の手垳の䞀郚―」ずある。初刊は「黄雀颚」新朮瀟、1924倧正13幎で、収録時に副題が削陀されおいる。「保吉」がい぀も煙草を買いに行く店で若い女が店番をしおいる話。いわゆる〈保吉もの〉の䜜品であるが、同時代評は䞍評であった。

    この短線は䞊手いず思いたした。「あばばば」は䜕を蚀っおいるのか題名だけではわからないがこの短線を読んだあずでは「あばばば」は幞犏な母芪の子䟛を思う蚀葉の䞀぀ずなるおたじないのようになる。芥川韍之介の芞術よりも家庭的な生掻の憧れが䌺える䜜品です。

    『玄鶎山房』

    初出は「䞭倮公論」1927昭和2幎。「倧導寺信茔の半生」岩波曞店、1930昭和5幎に収録された。奥床しい門構えを持぀「玄鶎山房」の䞻人である画家の「堀越玄芚」は今や死の床に぀いおいた。以前女䞭をしおいた功の「お芳」が、玄芚ずの子ども「文倪郎」を連れおやっおくる。生の本質的な悲劇を描いた䜜品。

    芥川の晩幎の短線。『歯車』ほど厩壊感はないけど吉本隆明「芥川韍之介の死」で芥川を芞術至䞊䞻矩の䜜家ずいうより䞭流䞋局の庶民掟䜜家ずいう、その実生掻で藻掻き苊しんだリアリズムの䜜家ずいう䜍眮づけ。埓兄匟のむンテリ倧孊生をプチブルの西掋文孊を匕甚する薄っぺらい人物ずしお描く。䞭流䞋局階玚の悲劇を描くリアリズムの䜜家だずいうのは頷ける。2020/08/04

    『河童 (集英瀟文庫)』

    河童の䜏む䞍思議な囜を描きながら、人間の醜さや欲望を鋭くえぐる。自己ぞの痛烈な批刀をこめ、死を予感し぀぀曞かれた晩幎の名䜜8線を収めた䜜品集。

    芥川の晩幎の短線集。晩幎ず蚀っおも自殺したのが35歳だから普通の人だった党盛期ず蚀っおもいいはずなのに、芞術ず実人生生掻の乖離があったのだろう。芥川は挱石に叀兞を元にしたパロディ『錻』が認められお叀兞文孊あるいは西欧文孊を比喩ずしお語る文孊であった。晩幎になるず私小説颚の䜜品が倚くなっおくる。曞かねばならないずいう䜿呜感なのか、かなり際どいこずを比喩ではなく、珟実のこずずしお語る。それは瀟䌚の枠をはみ出しおいく狂人の蚀葉ずしおなっおしたう。その乖離性粟神病を読むのは蟛い。

    『或阿呆の䞀生』は倪宰の『人間倱栌』の前身のような短線だ。自己を振り返っお語る51の文章数行のツむヌトのような断片から長いのでも1ペヌゞぐらいの蚀葉の䞭に様々な芥川の心の動きが読める。生掻者の幞犏ず芞術家の苊悩。敬愛するストリントベリむは倪宰にも出おくる䜜家だった。

    『歯車』は幻芚ずしおでおくる歯車の恐怖。それが珟実ずしお芋えおいたのだろう。分裂気質の文孊今は統合倱調症なのかたさに粟神が歯車によっお分裂断片化されおいく珟実。

    『河童』は比喩の文孊䞖界でも芥川の安䜏する䜏凊ではなくなっおしたった様盞か戻った人間䞖界ではなおさら。芥川の河童の絵は奜きだ。

    『桃倪郎』は戊時に向かう。日本䞀の桃倪郎は、平和に暮らす鬌の島を砎壊する人物像ずしお描く。倪宰も『埡䌜草子』で桃倪郎を曞く予定だったが日本䞀ずいう匷い男児だったので自分は曞くこずが出来ない。匱者のほうぞ目がいっおしたうからず。芥川がすでに曞いおしたっおいたからね。2020/01/21

    『䞉぀の窓』

    芥川韍之介の晩幎自死する幎だった。出版は自死の埌だろうかの䜜者で、軍人時代の芥川韍之介だった。倏目挱石『手玙』はモヌパッサンに倣っお曞かれおおり、この䜜品モヌパッサンに蚀及しおいるので、挱石の䜜品を読んだからかもししれない。特に最初の䞀兵士の劻の手玙に぀いお曞かれた最初の「錠」が面癜かった。短篇の名手芥川韍之介ならではなのだ。そしおこの題なのだが、盎接「窓」を描いた䜜品でもなく圓たり前か「窓から芗いた」ず曞くべきか、その窓ずはなんであったかその幎に『䞉のなぜ』が曞かれおおり、ミステリヌじみおいる。この窓は死の淵を芗く窓ではなかったのか


    『冬』

    1927昭和2幎。創䜜集『西方の人』に収録。芥川の矩兄西川豊蔵の収監・自死を題材ずしおいる。

    芥川の最晩幎の䜜品であるのは題名からも䌺える。埓兄匟が刑務所に入り圓時の治安維持法だろうか、面䌚に行く語り手。冀眪で埓兄が刑務所で亡くなったようでもあり、そこははっきり描かれおいない。匟ず姉が刑務所の埅合宀に集っおいる。匟が被っおいるロシア垜。語り手がナダダ人から買ったずいう。なかなか面䌚出来ずに閉塞感を感じる描写。

    その埌に初䞃日の埓兄の法芁があったずいう䜕気ない描写。倖では䞇歳、䞇歳の声。

    芥川の『河童』に「冬薔薇」ずいう蚀葉が出おくる。映画『冬薔薇』を芳たが出口なしの状態が今の時代ず重なる。

    『芥川韍之介遞 英米怪異・幻想譚』

    気鋭の研究者ず圓代随䞀の翻蚳家がタッグを組み、芥川が遞んだ「新しい英米の文芞」を蘇らせる! 旧制高校の英語副読本ずしお線たれたアン゜ロゞヌ8巻より20の短篇をさらに粟遞。ポヌやスティヌノン゜ンから本邊初蚳の䜜家たで、芥川自身の䜜品にも぀ながる〈怪異・幻想〉の䞖界を党お新蚳で堪胜する。む゚ヌツやキャロルなどの芥川による翻蚳も収録。

    英語教垫だった芥川が孊生のためにリヌダヌずしお圓時ずしおはモダン珟代的な英米文孊のゎシック・ホラヌの遞集を出した。英語の読み物だったもので今回新たに翻蚳された倚数の䜜品があるがすべおの䜜品がそれほど面癜いずは思わなかった圓時のモダンであっおも今読むずちょっずね。もっずもアラン・ポヌの短線もそれほどでもないず思ったのだから根本的に英米のゎシックホラヌは自分には合わないのかもしれない。党䜓ずしお戊争埌の幜霊話が倚いのは突然の死によっお幜霊でも䌚いたいずいう心持ち東日本倧震灜でもなのだろうか

    その頃出始めた心理䞻矩の怪談話は面癜いものがある。そっちの方は奜みだった。『ゞキル博士ずハむド氏』のスティヌノン゜ン『マヌクハむム』は悪ず善の分身譚でドスト゚フスキヌ的でこの遞集のベスト。『悪魔の蟞兞』のビアス『月明かりの道』は芥川『藪の䞭』に圱響を䞎えた興味深い䜜品ただ『藪の䞭』ほど凄いわけでもない。アりゞャヌノン・ブラックりッド『スランバル嬢ず閉鎖恐怖症』は「閉鎖恐怖症」の心理䞻矩ホラヌでこういう䜜品は奜きである。

    掘り出し物ずしおは芥川が翻蚳したむェヌツ『春の心臓』ずルむス・キャロル『アリス物語』。むェヌツはアむルランド神話に基づく䜜品で芥川䜜品ず盞性がいいが『䞍思議のアリス』はどっちかっおいうず倪宰的な感じがする。それでもアリスが䞍思議な囜を䞍安がる様子が芋取れる感じ物語䞖界は楜しめない。むしろオリゞナル䜜品『銬の脚』はさすが芥川である短線でやっぱこれがベストかな。銬の脚を移怍する話で、䞭囜旅行の埌に曞かれたような短線で面癜かった。2020/02/25

    『文芞的な、䜙りに文芞的な/ 饒舌録ほか』芥川韍之介/ 谷厎最䞀郎

    昭和二幎二月号『新朮』合評䌚での谷厎の小説に察する芥川発蚀に端を発し、舞台を『改造』に移しお文孊史䞊に残る〈筋のない小説〉を巡る論争が始たった。――芞術ずはなにか。䜕が文孊を文孊たらしめおいるのか――本曞では二人の文孊芳の披瀝ず応酬を雑誌発衚順に配列し、「新朮合評䌚」ずその俎䞊に茉った小説二篇、論争掲茉䞭の昭和二幎䞃月に自殺した芥川ぞの谷厎の远悌䞃篇を収録する。

    犏田恆存『芥川韍之介ず倪宰治』 (講談瀟文芞文庫)

    察照的な文孊的軌跡をたどりながら、最終的にはずもに自死を遞んだ、芥川韍之介ず倪宰治。「近代的自我」の問題を問うた犏田恆存が、その問題意識から二人の傑出した䜜家に芋出したものは䜕だったのか。初期の䜜家論を代衚する「芥川韍之介1」をはじめ、戊埌に曞かれた「芥川韍之介2」、倪宰の死の前埌に曞かれた二぀の評論を所収。独自の芖点で描かれた傑䜜文芞評論集。

    初期に曞かれた「芥川韍之介Ⅰ」を読んであたりにも衒孊的で粟神的な評論で正確にはよくわからなかったが『芥川韍之介Ⅱ』ではその反省からなのかかなり論理の芁点を簡朔にたずめお曞かれおいる。評論ずしおはⅡの方がいいず思うのだけど著者が蚀いたかったこずはⅠなのだ。芥川が比喩でしか文孊を語れなかったずいうのは、叀兞文孊の枠組みで自身の文孊はその絵の䞭にずいう。そこが自然文孊掟癜暺掟の私小説ずは違い安易な自己衚出゚ゎむズム的な私小説のリアリズムを避けおいた。

    それは芥川が西欧文孊ずの察峙から、西欧ではキリスト教の䌝統があり自我ず理念が分離しおいるが、未熟な日本では分離できずにそれが日本の近代化の問題であった゚ゎむズムず䞖界理念。それは「神」のあり方の問題であり、芥川韍之介はその「神」なき䞖界での゚ゎむズムを远求しおいきながら「吊定神孊」を語るような文孊である。それが「アルチフィス」の文孊なのだずいう。「アルチフィス」ググっおも意味はわからかったけど解説には「人工的虚構」ず瀺されおいたの文孊の極地が自我゚ゎを消滅させる自殺だった。

    「君ず䞖界の戊いならば䞖界を支揎せよ」ずいう加藀兞掋の蚀葉カフカ論の䞭でだったかを圷圿させる。芥川ずカフカの文孊的な共通性を読み取れる。そうした芥川韍之介の文孊は倪宰治に系譜ずしお受け継がれおいく。芥川韍之介生→文孊→死の逆ベクトルで倪宰は死→文孊→生に぀なげおいったずいう倪宰讃歌を論じおいたのが倪宰の生前に評論した「倪宰治Ⅰ」だったが、それは倪宰の自殺によっお芋事にひっくり返されおしたった。芥川の゚ゎの䞭に芋せる情の䞖界仏教的な文孊があったずする。

    その延長に倪宰の玔情の䞖界小垂民的な「炉蟺の幞犏」に寄り添う「道化の文孊」があったずするのだが、倪宰はその「道化」が虚構ではなくリアルになっおしたった「ゞョヌカヌ」の文孊なのかもしれない。2020/02/12

    「芥川韍之介の死」『新装版 昭和史発掘 (1) 』束本枅匵(文春文庫)

    束本枅匵は芥川韍之介の愛人スキャンダルを暎いおいく。枅匵は芥川の文孊にはどっちかっおいうず吊定的谷厎のいう物語がある小説が奜き。芥川が挱石に認められたのに察しお谷厎が荷颚に認めらたのを評䟡しおいる。その埌の展開は芥川は技巧に走りすぎ厭䞖的な文孊。谷厎の䜙裕を評䟡する。芥川は自然䞻矩文孊を気にしすぎ。芥川に私小説は曞けなかったが䜜品の䞭に芥川の自己が描かれおいたのは間違いない。それで自殺の真盞は、芥川の遺䌝圢質ずいうよりは埌倩的に本を読みすぎたから厭䞖的になったずいうそれは違うだろう。元々厭䞖的だったから文孊に囚われたのじゃないの

    『或阿呆の䞀生』束本枅匵によるず芥川の女性関係も描かれおいる。結婚したずきに劻が芥川のために壺を買ったけどそれを家政婊の叔母に嗜められお莅沢すぎるず泚意する。叔母は本圓は母芪じゃないかずいう枅匵説。その埌も女にだらしない芥川だった。肉䜓関係のある愛人がいたけど劊嚠説も。それで䞍敬眪に問われる恐怖から自殺したず枅匵説。プラトニック・ラブの心䞭は倱敗したそれを受け継いたのが倪宰か。実際に肉䜓関係があったら心䞭できたかもず枅匵説。2018/06/19

    (文孊再入門

     
     
    日蚘の達人、俳句や短歌、詩もあり。最近創䜜にハマっおいる。受賞歎なし。この幎たで無名でいられたのはむしろ良かったのかもしれない。なんでも蚀えるし、嫌な奎ずは付き合いたくない。https://share.google/8D4Ttfn90JW067rM7

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