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Photo byaoi_soryu

拝啓、3人の葵ぞ 第話

    ◇  

     劄想族の葵は時々、陞䞊郚の圌を芋぀ける床に隒ぎ立おた。
     圌も意地悪な人間だ。わたしが奜意を持っおいるなんお埮塵も感じおいないだろう。
     そもそも、圌が意地悪だず勝手に決め぀けるわたしが䞀番人間ずしお欠陥品だろう。だっお、圌ずの恋愛なんお䜕もスタヌトしおいない。スタヌトしおいないず蚀うよりも、正盎な話、ただみおいるだけの存圚なので圌ずこの先䜕か進展する事はパヌセント無いだろう。

     埗た情報は、圌がビヌストりォヌズが奜きだず蚀うこず。英語ず数孊が埗意で、陞䞊郚にいる癖に、幎になったら理系に行くこず。
     わたしは圌ずクラスが䞀床も同じにはならなかったが、圌ず少しでも同じ空気を吞いたくお、昌は理系の教宀に駆け蟌んだ。そこには塟時代を共にした友達ず呌べる子達が居たからだ。
     理系女子は倉わり者が倚い。それは男子にも蚀える事で、䜕を考えおいるのか分からない人が倚かった。口数は少ないが、倚分頭の䞭で激しい論争が繰り広げられおいるのだず思う。
     わたしも同じ郚類だから䞁床よかった。薫ちゃんずいう存圚に甘え、その先は「気分屋」「瀟亀的」「劄想族」の぀の人栌ず同居したこずで頭の䞭は垞に忙しい。
     䜕か蚀葉を発しようずするずたず、「瀟亀的」がゞャッゞする。

    『それはだめ、盞手を傷぀けおしたう』
    『それはだめ、盞手の気持ちを汲み取っおいない』
    『それはだめ、たず盞手の蚀葉から』

    『あヌあヌ、うるせえうるせえ、じゃあ、もう面倒くさいから、䜕も喋らなきゃいいんじゃね』

     劄想族は奜きな人や掚しが来ない限り動かないので、基本人の葵が隒がしい。
     わたしは無だ。だからこそ、基本䜕かに感動を芚えたり突き動かされる事はない。なので瀟亀的な葵があれこれわたしを《いい人》に頑匵っお仕立おようずしおくれるのは非垞に有難い話ではあったが、正盎人ずの関わりは煩わしいものが倚かった。
     結局、気分屋が蚀うように「じゃあ䜕も喋らない方がいいんじゃない」ずいう結論に行き着く。わたしは友達ず呌べるグルヌプに存圚しおいおも、殆ど誰かず口を亀わした事はなかった。唯䞀、ビヌストりォヌズの話だけで。


    ◇


     季節が移り倉わり、わたしは看護孊校に入孊した。勿論、陞䞊郚の圌にトキメキはあったものの、劄想族の葵ずいう新たな人栌が圢成されたくらいで、他は䜕も倉わりない毎日だった。
     䜕も倉わらない。それこそわたしの望んだもの。芪の敷いたレヌルに乗っかり、無難な仕事に぀いお、ひずの蚀うたたに行動する。
     䞊からの指瀺通りに動く平坊な毎日。
     自分の意志を必芁ずしないで、ただ蚀われるたたに行動する看護垫は実に機械的で最初は向いおいるず思っおいた。
     わたしが看護孊校に入った時、教員に呌び出される。

    「葵さん、孊校楜しい」
    「楜しくなんおないですよ、でも通らないずいけないから来おるだけです」

     わたしはクラスの䞭でも問題児だった。基本喋らないが、瀟亀的な葵のお陰で必芁最䜎限の笑顔ず蟿々しい蚀葉だけは話す。
     あがり症なんじゃない、単玔に頭の䞭の論争が远い぀かなくお、結局蚀葉がその瞬間出せないだけだ。

     そんな自分を理解しおくれる人は勿論この堎所にいなかった。だから孀独なたた1人で過ごす事が増え、教員からもあの子は䜕を考えおいるのか分からないから困る、ずいう結論に至ったらしい。

    『䜕か、問題でもありたすか』

     やばい、気分屋が出おきた。わたしは盞圓むラむラしおいたず思う。口はぞの字に曲がり、目の光には殺気しかない。無駄に時間を奪われる事が嫌で、クラスにいるず情報量が倚すぎお頭が痛かった。
     垞に倖郚の声を遮断したくお脳内で劄想族の葵に脳内で違う話を展開しおもらっおいた。実に圌女の考えた話はを超える。
     教員のお説教を聞きながら、わたしの頭の䞭では劄想族の葵が考えたシナリオにツッコミを入れおいた。

    「葵さんね  看護垫っお、そう簡単になっおも蟛いこずの方が倚いのよ。貎方は、根本的に向いおない。蟞めるんだったら早い方がいいよ」
    『そんなの、勝手に決めないでください。別に赀点取っおも救枈されおるじゃないですか、䜕が悪いっお蚀うんですか』

     蚀葉尻だけは䞁寧だが、わたしの蚀葉には棘しか無かった。それを悟っおいるからこの教員はわたしを呌び出したのだ。

    「葵さんの看護に、心が無いのよ。だから向いおない。なっおから蟞めるのは蟛いでしょう、だったら早いうちにやめた方がいい」


     家に垰っおからも教員の蚀葉を思い出しムシャクシャした。しかし蚀われた事は枅々しいくらい実に正論だ。
     心が無いのは仕方がない。わたしは無。人栌は人の葵が繋いでくれおいるだけで、涙は出るが『ああよかった』ずいう感動が他の人よりも垌薄だ。
     泣いおいる人がいるず《もらい泣き》するが、果たしおそれが悲しいからではない。呚りが泣いおいるから、この堎面では泣いた方がいいんじゃないか、ず勝手に認識しおいるのだ。
     瀟亀的な葵が教えおくれたのは呚りに合わせるこずだったが、肝心な時に圌女は黙る。さっきも本来ならば瀟亀的な圌女に教員を論砎しお貰いたかった。でもわたしが攟぀SOSに準じおくれるのは気分屋だけだった。

     だからわたしは誀解される。感情の起䌏が激しく、䜕を考えおいるのか分からない。気が぀いた時にはガラスに觊れるような察応しかされなかった。



      ◇    次ぞ      ◇   マガゞン

     
     
     
    珟圚過去䜜ブラッシュアップし぀぀2025.12月〜ネトコン、2026.2月〜恋愛小説投皿のためなろうずアルファポリスメむンに党力でいきたす。こちらは初期版ず掻動報告。BLは「アルファポリス」母䜓に倉曎、その他過去䜜「小説家になろう」「カクペム」楜しんでいただけるず嬉しいです🍀

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