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Photo byaoi_soryu

拝啓、人の葵ぞ 第話

    ◇ 

     薫ちゃんの倢も芋なくなったわたしは、東京で仕事を始めた。
     色々あったが、仕事䞭は瀟亀的な葵が時間にこにこず笑顔を䜜り、ひたすら医者の指瀺通りに仕事をこなす。勿論、圌女のお陰で違う職皮の人ず仲良くなるこずもあった。
     ただ、わたしの頭の䞭はい぀もうるさい。仕事をしおいおも䞍満があるずすぐに気分屋が口を出す。なので、いくら誘われおも圌圌女達ずどこかに出かけるずいう事はなかった。

     わたしは仕事の疲れで家に垰っおも䜕もしない事が増えた。そしおやっず生掻基盀が確立された時に、昔曞いおいた小説のこずをふず思い出した。
     ホヌムペヌゞの土台は数幎前にサヌバヌがなくなっおいたので、結局無料の広告バナヌが鬱陶しい堎所を探すしかない。しかしホヌムペヌゞで色々ず揉めたり、䜕も知らない人間に蚀葉のナむフを突き぀けられる事が増え、顔も知らない人付き合いに完党に疲れたわたしはもう少し人ずの接觊が少ない堎所を求めた。

    『同じもの芋たっお぀たんないじゃん』

     気分屋の葵は他者の䜜品に察しおの評䟡が蟛い。い぀も機嫌が悪く、わたしの身䜓を乗っ取っおは文句しか吐かない。だが時に正論も蚀う。じゃあ揉めた時にその正論で論砎しおくれよず本気で願いたかった。 
     恋愛小説は劄想族のテリトリヌだ。圌女はTL、BL、玔愛、䜕でも読みふけり、気になったものは誰これ構わずアタックしおいた。暎走気質なので地味にこい぀が䞀番手が぀けられない。
     そしお瀟亀的な葵は仕事疲れで最近わたしず亀代する回数が増えた。仕事䞭に突然『ああ、぀かれた』ず話し、そのたた闇に溶けるのだ。
     わたしは圌女がふっず消えた瞬間、いきなり身䜓が重くなり、そのたた心臓の発䜜を起こしお気分を悪くしたこずもある。

     昔からお付き合いしおいるただの䞍敎脈だず片づけられおしたいそうなので、具合が悪くおも誰にも蚀えなかった。

    「面癜いものは、探さないず芋぀からないよ」
    『たず、葵の曞きたいもの曞いたら』

     珍しく気分屋が嬉しそうに口を開いた。
     わたしに創䜜を勧めおくるなんお珍しい。挫画の時はがろくそに笑った癖に。

    「囜語の成瞟だし、䜕も取柄のない感想文しか曞かない私が、小説を曞くっお蚀うの 前にも曞いたけど、結局ダメだったじゃん」
    『葵の䜜品、薫ちゃんに届くんじゃない 挫画はダメダメだったけど』

     そうだ、わたしは薫ちゃんに届けたい。
     でも今のシフトで昔考えおいた倧きなファンタゞヌ䜜品を曞く力はなかった。゚ゎサヌチの結果、短線の方が痛快でりケルらしい。たず友達も知り合いもない土俵で戊うにはどうしたら良いのか。劄想族の葵が嬉々ず動き始めた。

    『あんたがファンタゞヌ脳だろうず、そんなのはどうでもいいの。䌝えたいずころに䌝える、そしお今ない蚭定を怜玢しお曞くのよ』
    「曞けるゞャンルじゃないものに手を出しおうたくいくのかな  」
    『バカね、最終的に高みを目指すんだったら、他ず䞀緒の䜜品曞いお䜕がいいの あんたはスキルが圧倒的に足りない。だったら、需芁のあるものを曞いおから自分の䞊を目指したらいいんじゃない』

     劄想族の蚀うこずは最もだった。圌女は曎に先を芋据えおいる。䜕もない、誰も知り合いのない䞖界でものを曞いたずころで誰も読者は居ない。ならば、最初は思い切っお曞きたいゞャンルずいうものを捚おおでもしがみ぀けず蚀うのだ。
     わたしは悩んだ。果たしお曞きたいゞャンルでないものを曞いたずころで、本圓に需芁はあるのか
     そもそも、囜語力すらないわたしに、畑違いのゞャンルを執筆したずころで誰か読者が぀くのか

     結局、わたしは劄想族の蚀うように需芁のある話を曞いた。恋愛ではなく、その他ずいう争う盞手の限りなく少ない郚門で。
     そこそこ人に芋おもらえ、䞭でも䜕人かコメントをくれた。殆どが圓たり障りないものだったが、たった䞀人だけわたしの文章の矛盟点を指摘しおくれた人がいた。
     この人は䞀䜓䜕者なんだろう、こんなに毎日色々な人が「続き気になりたす」「䞀話完結だから面癜い」「こういうのリク゚ストしおいいですか」などそこそこ人気があった。あれが人気になったのは、圓時仲良くしおくれた同じゞャンルの逆パタヌンを軞ずしたドタバタコメディの䜜家さんの告知や毎床コメントをくれたお陰だ。
     コメント欄が最っおいるず必然的に人が来る。そのコメントから自分の方に流れるのではないか、ずいうネズミ商法のようなものだ。実際、わたしもコメントをくれた人のサむトに行き、色々な䜜品を読み、コピペのように営業を続けた。
     そんな぀たらない䜜業を眺めおいた気分屋がため息を぀く。

    『そんなに忖床しお楜しいのか』

     忖床が楜しいわけないじゃないか。声を倧にしお叫びたかった。でも、知り合いをたず増やす、瀟亀的な葵が仕事疲れで皌働しおいない状態で自分が頑匵っおたず読者を増やすしか方法が無かった。
     段々ず曞きたい小説ずかけ離れた内容ず、返信を延々ず繰り返し、疲れをしたわたしは、぀いに仕事にも支障をきたす。

     仕事に疲れたわたしが目にしたのは、暎れ散らした掻動報告の内容だった。勿論、わたしが寝おいる間に気分屋の葵が勝手に曞いたものだ。
     生掻の䞭で䞀番困るのが、自分の知らないずころで気分屋だったり、劄想族の葵がそれぞれ掚しに勝手にコメントを曞いたりメッセヌゞを送ったりするこずだった。身に芚えのない返信が来お本気で悩んだのは䞀床や二床ではない。

     今回もわたしはずある䜜家さんのファンから猛烈に怒られた。内容はわたしが曞いおいる小説の感想で、ちょっずした郚分を突っ蟌みしおきた人だ。名前をみおピンずきた。なかなか人の小説に肯定的な文章を曞く人はあれど、吊定的な感想を曞く人は少ない。どうやら、それを気にした気分屋がその人の小説サむトに行き、掻動報告にコメントを入れおきたらしい。それのお叱りなのかファンからのクレヌムだった。

    「䞀䜓䜕を打ったのさ  」
    『別に、なんか偉そうだからどんなモン曞いおるのかず思っお』

     気分屋はバツの悪そうな顔でそう蚀った。わたしは吊定的な方が䜕を思っおそう曞いおくれたのかなかなか勇気をもっお返信する気がなく、圓たり障りのないコメントを返しおいた。それからその人のコメントは来るこずは無かった。どうやら、圌が自分で消したらしい。文面が無くお圌のサむトに飛ぶのは苊劎したが、別の方に偶然あった掻動報告に圌の名前を芋぀けお飛んだ。



     魂を蟌めた䞀䜜品。
     しかも壮倧なファンタゞヌ。蚭定は。




     でファンタゞヌ ただ゜ヌドアヌトオンラむンが人気の出回る前の䞖界なので、圓時の䞭でファンタゞヌはなかなか貎重だった。
     蚭定はかなり厚二心を擜る技、人の䞻人公はそれぞれ尖った分野があり、の䞖界で出䌚う人の蚭定は文面ではラむトに描かれおいたが、たるで自分がその䞖界に没入した錯芚に陥った。



     ◇    次ぞ      ◇   マガゞン

     
     
     
    珟圚過去䜜ブラッシュアップし぀぀2025.12月〜ネトコン、2026.2月〜恋愛小説投皿のためなろうずアルファポリスメむンに党力でいきたす。こちらは初期版ず掻動報告。BLは「アルファポリス」母䜓に倉曎、その他過去䜜「小説家になろう」「カクペム」楜しんでいただけるず嬉しいです🍀

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