メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像

『ポマヌドず、䞖界の終わりず、消し忘れの男』④

    【第話はこちら】

    4探偵の誕生

     䌚瀟垰り。

     坂本は垰宅ルヌトを倉曎した。気になるこずがあったからだ。

    「やはりか.....,」

     駅前の理容宀は髭剃り専門店に、矎容宀は頭皮マッサヌゞ専門店ぞず倉貌しおいた。

     もちろん圌らはそれを倉化ずは認識しおいない。
     矎容宀の窓際の客は圓然のように目を閉じお、猫が顎䞋を掻いおもらっおいるずきのように、気持ちよさそうに頭皮をこねられおいた。

     坂本の脳が、高速で仮説を組み立お始める。

     党人類の肉䜓ず蚘憶が、䞀瞬で、完党に曞き換えられた。
     それなのに、なぜ俺の髪だけが、この䞃䞉分けの圢のたた取り残されおいる

     坂本は、ポケットから愛甚の革手垳ず油性ボヌルペンを取り出した。

     ガチガチに固たった自分の頭郚に觊れる。暹脂のように凝固したポマヌド。埮動だにしない毛髪。

    「なるほど  そうか」

     坂本の胞の奥に、恐怖を塗り぀ぶすような、熱く巚倧な感情が湧き䞊がっおきた。

     昭和の熱血ヒヌロヌ小説を愛読しおきた圌にずっお、この状況の答えは䞀぀しかなかった。

    「これは、䞊䜍の存圚――神か、あるいは䞖界の管理者が、俺を遞んだんだ」

     悪の組織によっお䞖界䞭が掗脳される䞭、ただ䞀人蚘憶を保ったたた孀独な戊いに身を投じる孀高の戊士。

     か぀お擊り切れるほどペヌゞをめくった物語の䞻圹の座に、今、他ならぬ自分が就いおいるのだ。

     党人類が狂気、あるいは忘华に呑み蟌たれる䞭、俺の髪だけが『䟋倖』ずしお保護された。

     それは、この䞖界の倉容を正気のたた克明に蚘録し、人類を元の姿に戻す手がかりを探すための『唯䞀のヒヌロヌ』ずしお、俺が指名されたずいう蚌拠に他ならない。

     髪に誰よりもこだわりを持぀俺に、神が加護を䞎えたのだ。

    「しゃあねえ」

     坂本の口角が自然ず䞊がる。

    「䞖界がそういう぀もりなら、俺はここで尻尟を巻いお逃げ出したりはしない」

     坂本は手垳の新しいペヌゞを開き、力匷い筆圧で最初のログを曞き蟌んだ。

    【芳枬ログ 01】
     20××幎9月1日、䞖界倉容の初日。
     人類の毛根および『毛髪』に関する蚘憶が完党消倱。これより、遞ばれし者ずしお原因究明を開始する。

     ツルツルの海の䞭で、坂本は䞀人、ガチガチの䞃䞉分けを誇り高く掲げ、ボヌルペンを固く握り締めた。

     沈みゆく倕日が、道行く䞞い頭に乱反射しおいた。駅前はスキヌ堎のゲレンデのように明るい。

     その䞭心で坂本は、これこそが䞖界を解き明かすヒヌロヌの門出にふさわしい光なのだず、静かにほくそ笑んだ。


    【続きはこちら】

    【こちらに党話掲茉枈み】

    【別䜜品青春小説もよろしくお願いしたす】

     
     
    ホモサピ゚ンスが繁栄したのは「物語」のおかげらしいぞ 日垞の理䞍尜ず戊うたたに逃げるすべおの人ぞ。 7000時間むンプットした本の海からむンスピレヌションを埗お、䞍条理フィクションや青春物語を玡いでいたす。 泥沌瀟䌚人が描く「笑いず絶望の゚ンタメ」が皆さんに届きたすように

    あなたぞのおすすめ