
【第3回】ほぼ調整ゼロ!AIで賃金制度 第二弾!
こんにちは。
社会保険労務士で企業で人事マネジャーをしている「あきと」と申します。
前回の[第2回]では、自社の給与データから、近似曲線を使って「1年あたりの標準的な昇給額」を導き出しました。
今回の実践例では、算出された値を実務的に丸め、「3,500円」として、職能給・役割給それぞれの定期昇給額のベースとして進めていきます。
第3回のゴールは、この「3,500円」という数字を使い、最も設計が面倒な「職能給テーブル」と「役割給テーブル」を完成させることです。
1.等級ごとの「標準額(中央値)」をどう決めるか?
給与テーブルを作る際、まず決めなければならないのが、各等級の真ん中の金額である「標準額」です。 今回は、AIに以下の客観的なロジックで計算させます。
職能給(9等級): 近似曲線における「22歳の値」から「60歳の値」までの区間を9等分し、それぞれの点を各等級の標準額とする。
役割給(6等級): 同区間を6等分し、それぞれの点を各等級の標準額とする。
「22歳から60歳までの賃金カーブ」という自社の現実をベースに、上記の等級数で割ります。それぞれ一般的な等級数であり、多くの企業で問題なく運用できるはずです。
2.「職能給テーブル」の自動生成
まずは、個人の能力の伸びに報いる「職能給」から作ります。 前回ダウンロードした 職能給テーブルフォーマット.csv をAIに添付し、以下のプロンプトを送信してください。
【コピペ用プロンプト②:職能給テーブルの生成】
添付した「職能給テーブルフォーマット.csv」を埋めて完成させてください。 定期昇給額(標準)は、一律 3,500円 とします。
以下の【設計ルール】に従って、各等級の下限額(Min)と上限額(Max)を計算してください。
【設計ルール】
標準額の決定: 近似曲線上の「22歳時の値」と「60歳時の値」の差分を 9等分 し、その各地点の数値の2分の1を職能給1級〜9級の「標準額」としてください。
レンジ(幅)の計算: >
・1級〜4級(若手層):標準額を中心に 「上下3年分(±10,500円)」 を下限・上限とする。
・5級〜9級(中堅・管理職層):標準額を中心に 「上下5年分(±17,500円)」 を下限・上限とする。
計算結果を、Markdown形式の表で出力してください。
3.「役割給テーブル」の自動生成
次に、ポストの重さに報いる「役割給」を作ります。 役割給テーブルフォーマット.csv を添付し、以下のプロンプトを送信してください。
【コピペ用プロンプト③:役割給テーブルの生成】
添付した「役割給テーブルフォーマット.csv」を埋めて完成させてください。 定期昇給額(標準)は、一律 3,500円 とします。
以下の【設計ルール】に従って計算してください。
【設計ルール】
標準額の決定: 近似曲線上の「22歳時の値」と「60歳時の値」の差分を 6等分 し、その各地点の数値の2分の1を1級〜6級の「標準額」としてください。
レンジ(幅)の計算: >
・1級〜3級(一般社員):標準額を中心に 「上下4年分(±14,000円)」 を下限・上限とする。
・4級〜6級(管理職):標準額を中心に 「上下6年分(±21,000円)」 を下限・上限とする。
計算結果を、Markdown形式の表で出力してください。
4.なぜ「等分」と「±○年」という指示を出すのか?
今回の設計のポイントは、すべてを「自社の賃金カーブ(近似曲線)」という事実から出発させている点です。
等分ロジックのメリット: 「なぜ課長の標準額はこの金額なのか?」と聞かれた際、「22歳から定年までの昇給曲線を、等級数で割った結果です」と明確に回答できます。恣意的な判断が入らないため、社員の納得感が得やすくなります。
「±○年」で幅を決める理由:
若手(1〜4級)は狭く(±3年): 早く成長して次の等級へ上がることを促します。
管理職・中堅は広く(±5〜6年): ポストの空き待ちが発生しやすい層に対し、同じ等級内でも長く昇給を続けられるようにし、不満を抑えます。
このように、人事の「意図」を数式に変えてAIに渡す。これが「調整ゼロ」で完璧な制度を作るための極意です。
次回【最終回】では、入社から定年までの給与推移を可視化する「モデル賃金」を生成します。ついに完成です!
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※本文中のプロンプトを実行して作った職能給テーブルと、役割給テーブルを添付します。